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三章「ゴブリン大家族」

118話

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「ああ、なるほどのう。服の素材を出す生物じゃな」

 しかし残念ながら、七之上の服にかける情熱は痛いほどに分かるが、この森では無理だ、とディーネは言う。
 そういう類の動物や魔物は、ここには住んでいないらしい。

 毛皮を加工するならば別ではあるが、とディーネは言うものの、毛皮をそのまま素肌に当てるのは、あまり着心地がよくないだろうと思われ、ためらわれた。

 七之上が肩を落としたことに気づいた娘たちは、その肩を優しく叩いたり、頭を撫でたり、胸に頭をすりつけたりした。そうした娘たちの慰めを見て、ディーネはその関係を微笑ましく思った。

 ゆえについ、場に合わせるような言葉も出てくるのであろう。
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