エルフだと思った? 残念! エルフじゃなくてゴブリンでした!

広畝 K

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三章「ゴブリン大家族」

97話

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 しかしだからと言って、素裸でうろうろされるのは目の毒であるし、ワンピースを着ていること自体は文化的な生活を信奉している七之上としては、大変喜ばしいことではある。

 そう、喜ばしいことに違いないが、心情としては実に納得いかないことこの上ないのだ。

 なぜなら、まだ彼は依然として全裸だからである。

 文化的な価値観を、その価値観を前提とした彩り豊かな生活を、前世の知識として獲得している七之上としてはどうにも悔しく、場を弁えずに慟哭したいほどに、度し難い現実を目の当たりにしているのだ。

「いや、待てよ?」
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