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二章「使っちまおうガチャチケット」

76話

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 ともあれ、家が建ったあとの目標はできた。

 家具や寝具を製作するのもそうであるが、近くの町に行って寝具や家具のデザインを知識として得たり、食材の種を得たり、七之上の衣服を買ったりすることである。

 休憩中の話し合いが終わる頃には、差し入れの木の実もちょうどなくなりかけていたこともあり、スムーズに続きの作業に移ることとなった。

 その際に少し予定を変更し、聖域外に家を建てることとなった。

 聖域は広いため、家の十戸や二十戸くらいどうということはない、とディーネは言ったが、エリザベスはその厚意をありがたく思いつつも、遂に首を縦に振ることはなかった。

 それはなぜなのか、と問えば、

「場合によっては、十戸や二十戸では済まなくなるからです」

 とエリザベスは答えた。

 それ以上の説明は、無い。

 結局のところ、聖域外に建てる理由は秘密のままで黙されたのだ。

 ディーネが前もって七之上に対し、その秘密の内容を聞いておいてもらう予定ではあったのだが、それも先の休憩時には聞くことはできなかった。

 ディーネがその件について七之上に追求すると、

「だってお前がいるところじゃ、あいつら秘密を話せないじゃん」

 と、こう返してきた。

 これにはディーネも言い返せる言葉など持っておらず、呼ばれてもいないのに泉から出ている自身の迂闊さを呪うしかなかったのである。
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