エルフだと思った? 残念! エルフじゃなくてゴブリンでした!

広畝 K

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二章「使っちまおうガチャチケット」

70話

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「でもさ、村落っつったって、ここにいるのは動物や魔物やディーネくらいのもんだろ?
 しかもディーネは泉に引っ込むし、家に住む奴らってそんなにいないはずだよな?」

「我の疑問もそこよ。できればお主から、小娘らに直接聞いてみてはくれんかの?」

 ディーネが聞いても秘密の一点張りで、少しも教えてくれないらしい。

 しかし、その顔にも纏った雰囲気にも、悪い感情を感じなかったから、そこまで危険はないと思っているとのことである。

 だが、知らないままでは安心もできない、とディーネは言うのだ。

「分かった分かった。後でちょっち聞いてみるわ」

「うむ、頼むぞ」

「ディーネ様……マスターに、何を……頼むの……?」

 ちょうどその時、従者二人が泉から戻ってきた。

 水浴びと洗濯を済ませてきたらしく、服にも肌にも、木屑や汚れといったようなものは一切見られない。

 ディーネは肩を竦めて、こともなげに言う。

「なに、動物だけでなく魔物とも触れ合ってやってくれ、と全裸に言っておったのよ」

「なるほど、触れ合いは大事ですからね」
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