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二章「使っちまおうガチャチケット」
60話
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善は急げということで、すぐにチケットを使って従者を召喚することに決定した。
場に準備するものは何もなく、ただただ全裸少年の神に祈ることを必要とするだけだ。
祈りの内容は何でも良い。
七之上は特に何の願いも込めることなく、ただただガチャを使いたい一心で全裸神に祈った。
祈ると同時に、左胸の乳首に貼り付いていたガチャチケットが光を発した。
チケットは宙を舞い、広場の空きスペースに飛んでいく。
地面にチケットが落ちたとき、眩い閃光と共に半球状の魔法陣が音もなく出現する。
「なんじゃ、あの魔法陣は! 初めて見る形式じゃ!」
「ディーネ様、あれがマスターの召喚魔法です」
「なるほどのう……! 確かに、ただの役立たずの全裸ではなかったようじゃな」
「俺に対するディーネの評価が辛辣過ぎる……」
泉から突然湧いて出たディーネに誰もつっこむことなく、半球状の魔法陣を見守る。
紫色の光を纏っていた魔法陣は徐々に光を失っていき、ゆっくりと花開くように、その半球を紐解いてゆく。
魔法陣が完全に開かれ、消滅した中から現れたのは、年端もいかぬ少女であった。
場に準備するものは何もなく、ただただ全裸少年の神に祈ることを必要とするだけだ。
祈りの内容は何でも良い。
七之上は特に何の願いも込めることなく、ただただガチャを使いたい一心で全裸神に祈った。
祈ると同時に、左胸の乳首に貼り付いていたガチャチケットが光を発した。
チケットは宙を舞い、広場の空きスペースに飛んでいく。
地面にチケットが落ちたとき、眩い閃光と共に半球状の魔法陣が音もなく出現する。
「なんじゃ、あの魔法陣は! 初めて見る形式じゃ!」
「ディーネ様、あれがマスターの召喚魔法です」
「なるほどのう……! 確かに、ただの役立たずの全裸ではなかったようじゃな」
「俺に対するディーネの評価が辛辣過ぎる……」
泉から突然湧いて出たディーネに誰もつっこむことなく、半球状の魔法陣を見守る。
紫色の光を纏っていた魔法陣は徐々に光を失っていき、ゆっくりと花開くように、その半球を紐解いてゆく。
魔法陣が完全に開かれ、消滅した中から現れたのは、年端もいかぬ少女であった。
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