エルフだと思った? 残念! エルフじゃなくてゴブリンでした!

広畝 K

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二章「使っちまおうガチャチケット」

52話

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 七之上につられて頭上を見れば、そこには空が開けていた。

 時間としては、すでに夜に差し掛かっているらしく、星の光が無数に輝いている。

 星々の輝きが泉を照らし、泉の水面が星々の輝きをもって広場を仄かに照らし、神秘的な風景を作り出している。

「ここの泉は、一種の聖域のようですね」

「聖域?」

 そうです、とエリザベスは頷いた。

 聖域とは、他の場所とは一線を画している独立した領域のことであり、強力な結界が張られている領域であるらしい。

 そして、場所そのものを結界としてしまえるような存在が、その領域に住んで支配しているという。

 その存在が認めたものでなければ結界に阻まれることとなり、領域に入るどころか、見ることすら不可能であると言われているらしい。

「世界には幾つか聖域が開かれていると聞いています。
 そしていずれの領域においても位格の高い存在が支配しているとか。
 その領域内においては、領域の支配格が提示する条件を受け入れなければならないという話です」

「如何にも、その小娘の言う通りじゃ」
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