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3.救いの章
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王国に居場所がなくなった私は、多少の荷物を持って国外に出ました。
馬車を乗り継いで国境を幾つか越え、私を知る人の無い場所を目指しました。
ですが、そう簡単にいかないのが人生というものです。
途上にて、王国外交の一環で知り合った方と鉢合わせ、その方の国に招かれることとなったのです。
――優秀な人間を野放しにして置くほど、私は寛容ではありません。
そうして抜擢された私は、今では内務省下の法務局局長として充実した日々を過ごしています。
恋をする暇はありませんが、局員と一緒にお茶を飲みながら、恋愛話に花を咲かせるのは中々楽しいものですね。
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