1 / 1
可愛い弟に婚約者ができたと喜んでいた私ですが、どうやらその婚約者の本命は私のようでして……その、困る
しおりを挟む
「姉さん、僕の婚約者を紹介します」
「初めまして、アラン様の婚約者として参りました、マリーと申します」
あらあらまあ、アランには勿体なさそうな娘さんです。
聞けばあの有名なボードリ伯爵家の御令嬢とのこと。
お義姉様と呼ばれるのは気恥ずかしいですが、まあ、悪い気はしませんね……!
弟のこと、末永くよろしくお願いします。
とか思ってたのですが、どうもこのマリーさん。
弟のいない間にやってきて、矢鱈と私に引っ付いてきます。
これは、もしかするともしかするのでは……?
ボードリ家に訊ねてみますと、案の定、向こうの家は彼女のそれを把握していた模様です。
知らないのは弟だけで、我が家も認識していた模様。
有りなんですか、それ。
「跡継ぎは生みますので、問題はありません。アラン様も確りと愛してみせましょう」
いや、マリーさんが良いなら良いですけどもね。
そのアラン様『も』ってのが気になるんですよね。『も』っていうのが。
まるで一番が私のようじゃないですか。
「そうですが、それが何か?」
それが何か? じゃないんですよね……。
もしかして私、生涯独身コースなのでは……?
「初めまして、アラン様の婚約者として参りました、マリーと申します」
あらあらまあ、アランには勿体なさそうな娘さんです。
聞けばあの有名なボードリ伯爵家の御令嬢とのこと。
お義姉様と呼ばれるのは気恥ずかしいですが、まあ、悪い気はしませんね……!
弟のこと、末永くよろしくお願いします。
とか思ってたのですが、どうもこのマリーさん。
弟のいない間にやってきて、矢鱈と私に引っ付いてきます。
これは、もしかするともしかするのでは……?
ボードリ家に訊ねてみますと、案の定、向こうの家は彼女のそれを把握していた模様です。
知らないのは弟だけで、我が家も認識していた模様。
有りなんですか、それ。
「跡継ぎは生みますので、問題はありません。アラン様も確りと愛してみせましょう」
いや、マリーさんが良いなら良いですけどもね。
そのアラン様『も』ってのが気になるんですよね。『も』っていうのが。
まるで一番が私のようじゃないですか。
「そうですが、それが何か?」
それが何か? じゃないんですよね……。
もしかして私、生涯独身コースなのでは……?
0
お気に入りに追加
4
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
婚約者とその幼なじみの距離感の近さに慣れてしまっていましたが、婚約解消することになって本当に良かったです
珠宮さくら
恋愛
アナスターシャは婚約者とその幼なじみの距離感に何か言う気も失せてしまっていた。そんな二人によってアナスターシャの婚約が解消されることになったのだが……。
※全4話。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる