幼い頃にはお世話になりましたと王太子に言われ、私の頭は真っ白です

広畝 K

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幼い頃にはお世話になりましたと王太子に言われ、私の頭は真っ白です

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 王太子の婚約者を決めるという舞踏会に参加しろとのお達しです。

 まあ、私は特徴も取り柄もないですし、我が家も倹約の家なので、選ばれることは無いでしょう。

 ドレスは仕立て屋のレンタル品で済ませます。どうせ一回限りのものですし。


 ということで舞踏会です。

 王太子の登場で女性たちの黄色い声が賑やかなこと。

 あっという間に列が出来ましたが、私もアレに並ばねばなりません。

 ほら、世間体とかありますし……壁の花になりたいのは山々ですけどね。

 まあ私は地味なので、王太子の印象には残らないでしょう。

 軽く挨拶の義理だけ果たして、後は機を見て帰りますかね。


「アニエスさん、お久しぶりです。来てくれて、とても嬉しい……!」

 あー……下町で面倒を見たクソガキに似てると思ったら……。

 というか、アレが王太子だったんですか。

 城を抜け出して下町で遊んでるんじゃないですよ……。

 だからこんな風に再開して、面倒なことに巻き込まれる……。


 はい。案の定、婚約者候補に選ばれました。

 まあ、飽くまで候補ですからね。婚約者じゃないのでセーフです、セーフ。
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