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対象的な2人の話 優希side
言い表せない感情
しおりを挟むあの後から3時間ダーツをして、ちょっとゲームセンターに寄っていた
「それにしても、最新台が多いな」
「こういうところは人の入も多いから目新しいのを置くんでしょう」
最新台が入ればお客さんの目を引く、まぁ、人気の度合いにもよるけど、1度は遊んでみたい人くらいはいるんだろう
そんなことを考えながら歩いていれば、クレーンゲームが目に入った
どこかで見た事のあるウサギのぬいぐるみ……どこで見たんだろう……そんなことを考えてたら
「優希、欲しいの?」
「いや……そういう訳じゃ……」
「取ってやるよ」
「いいよ、取らなくて」
「欲しいんだろ?」
そう言われゲームを始めてしまった
僕は側でそれを見ていた
あー……そうか……見覚えあるはずだよな
「よし取れた!よっ……と、はい、優希」
「いいって言ったのに……」
文句をいいながらウサギのぬいぐるみを抱えてた
「欲しかったんじゃないのか?」
「違う、似てるなって思っただけ」
「誰に?」
「……湊に」
「あぁ、でも似てるか?どっちかって言うと湊はポメラニアンとか小型犬だろ」
違う……似てると思ったのは遥兎だ
憎たらしいくらいに笑顔が良くて、ふとした時のようすがこのウサギのぬいぐるみに似てたから……
「可愛いんだから湊であってるだろ」
湊じゃない遥兎に似てるんだ、遥兎に似てて可愛いと思ったんだ
「まぁ、確かにな」
「……そろそろ帰ろう?」
嘘をついてることがいたたまれなくなった
まだ帰りたくないけど……
「そうだな、夕飯も考えないと」
「うん……」
「どこかで食べてくか?」
遥兎の誘いに嬉しさを感じるも素直になれない
「……いつものカフェだったらいいよ」
「ん、じゃぁ、行こう」
そう言い2人でいつものカフェへ向かった
今日の僕はおかしい、いつもみたいにあしらえない、どうかしてしまったのだろうか
ウサギのぬいぐるみぎゅっと抱きしめた
なんとも言い表せないこの感情がなんなのか、僕にはまだ分からない
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