アイドルの恋愛事情

初デートの話

暗い部屋

次の展示室は暗かった
暗い部屋に水槽があって、光に照らされたクラゲが浮遊していた

「綺麗……」

ゆっくり光の中を泳ぐクラゲが美しく見入ってしまった

「可愛いな」
「そうだね、クラゲ可愛いし好きだなぁ」
そんなことを言っていれば
「クラゲじゃなくて、湊が」
「え？」

いきなり竜也に言われれば何かと思い

「楽しそうにしてる湊が可愛い」
「そ、そんなこと……」
「可愛いよ、湊以外目に入らない」
「それ、楽しめてるの？折角来たのに」

竜也が出掛けたいからと来たのにと思いながら言い

「楽しめてるよ、湊の楽しそうな様子を見てられる」
「楽しみ方間違ってない？」
「楽しみ方なんて自由だろ、俺は湊を見てるのが楽しいの」

なんか恥ずかしい気がするけど、楽しめてるならいいかと思ってれば、竜也が引き寄せ抱きしめてきて

「竜也っ……」
「大丈夫、誰も見てないから」

ドキドキがバレちゃうよ

「……凄くドキドキしてるね」

やっぱりバレた……恥ずかしい……

「こんなところで抱きしめてきてくるから……」
「可愛すぎるのがいけない」

そう言いキスをされた