アイドルの恋愛事情

モルガナイト

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メンバーの話

遥兎と優希

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「やっと湊達付き合いだしたみたいだよ」
「やっとかよ、長かったな」

メンバーの優希と遥兎が人気の少ないカフェで話していた

「俺らがどれだけくっつけてやろうとしてたのかも気づいてないんだろうな」

遥兎はそう言いながらやれやれと言う

「僕達が何をしたかも知らないんだろうから、気づくわけないよ」

「2人っきりにしたり、映画のチケット譲ったりしたのにな、意味あったのかな?」

そう言いながら2人は息を吐く

「グループが決まってからずっと付かず離れずの距離感保ってたしな」

アイスコーヒーを飲みながら遥兎は話す

「湊の挙動はどう見ても好意ありますなのに、竜也分かってないんだもん」

優希はアイスティーのストローを弄りながら話を続ける

「まぁ、それは湊もだけどな」

そう言いながら遥兎は笑って言う

「2人は一線超えたのか?」
「さぁ、昨日と今日で距離感が変わったから聞いただけだから、なんとも」
「どっちに聞いたんだ?」

遥兎が優希にそう聞き

「湊に聞いた」
「そりゃ、湊は答えないだろ、恥ずかしがって絶対言わない」
「でも、いいもの見れた、湊が恥ずかしそうにしながらも嬉しそうにしてる顔」

そう言いながら、眼福だったと言わんばかりの笑顔を遥兎に向けて

「えー、いいなぁ、俺も側に居れば良かった」
「湊の笑顔は僕らの癒しだからね……それが竜也だけのになると思うと狡いと思う」

そう言いながら少し不満そうに優希は言っていた

「竜也にしか見せないとか、いやらしいイメージしか浮かばない」
「どうして遥兎はそんなことしか考えないかな……」

うわぁ……と言うような引いた様子で優希が遥兎を見て

「だって、付き合ったならそのうちヤるだろ?」
「あるかもしれないけど、純粋に可愛い恋愛してるなって僕は見ていたい」

湊をイメージするならそういうの、と言うように話をして

「優希はそういうのが好きだよなどろどろしない恋愛ドラマみたいなの」
「どろどろ嫌い、落ち着いて見てられない、怖いし、コメディー要素とか入った恋愛ドラマとか好き」
「俺も好きだけどな、胸きゅん系とか」
「だよね、まぁ、そんな恋愛を僕が出来るとは思ってないけど」

そう言いながら笑ってアイスティーを1口飲んだ

「ならしてみる?」
「ん?何を?」
「胸きゅんな恋愛」
「誰と?」
「俺と」
「……遠慮します」

湊と竜也の話からいつの間にか自分たちの話に移行していた

「なんでだよ」
「遥兎との未来が見えないから」

はっきり断りを優希は言う

「未来なんて見えてないんだから見えなくて当然だろ?」
「そうだとしても、遥兎とはない」
「俺は優希がいいんだけどなぁ……」

そう言いながら優希に手を伸ばして頬を撫でて

「っ……また、そうやってからかってるんだろ?」

そう言いながら遥兎の手を片手で払い落とし

「至って真面目なんだけど?」
「信じない」

そんな話をしていれば

「あ、やっぱり居た、遥兎くん、優希くん休憩終わりだよ」

湊と竜也が2人を迎えに来た

「もうそんな時間?行かないと」

そう言い優希が立ち上がれば、遥兎も立ち上がり

「2人とも本当にこのカフェ好きだよね」

湊が微笑みながら言い

「2人っきりになれるしな」
「そういう冗談やめてくれない」

優希は怪訝そうな顔で遥兎を見て言い

「遥兎の愛は届かないな」

そう言いながら竜也は笑い

「いつか届くからいいんだよ」
「受け取る気ないから大丈夫」

そう言いながら会計して4人は撮影場所に戻った
この時、優希は内心ドキドキしていたのは誰にも言えなかった
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