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湊の話
暖かい部屋
しおりを挟む部屋に入れば暖房を入れて部屋を暖めて、竜也を座らせ、温かいお茶を入れてテーブルに置いて隣に座った
竜也は俯いたままでいた
「なんで自分の部屋に行かないで僕の部屋の前で待ってたの?」
「……湊が帰ってくるまで頭冷やしてた」
僕と同じようなことしてると思った
「あと……謝らないといけないって思って……」
竜也の話を黙って聞いていた
「湊が心配してくれて話つけてくれたのに、俺が勝手に怒って……泣かせるつもりなかったけど……結局泣かせて傷つけたって思って……」
「それで外で待ってたの?」
コクっと頷く竜也を見て、可愛いと思ってしまった、いつもかっこいい人が悄げるとこんなにも可愛くなるのかと笑みが零れてしまう
バレないように口元を片手で押さえた
「自分の事は自分が分かってると思ってたけど、そんなことなかった、湊が一番俺の体調とか見ててくれてるって思った、現に待ってる間に寝てたし、疲れてたのかもしれない、ごめん……」
「……分かってくれたなら僕はそれで十分だから」
そう言い竜也の頭を優しく撫でた
「疲れてるなら部屋に戻って寝た方がいいよ?あと、もう迎えに来てくれるとかしないようにしよう」
そういうと竜也は俯いていた顔を上げた
「なんで?」
「なんでって……疲れちゃうでしょう?ただでさえ練習も撮影もあるのに、朝に僕を起こしに来る面倒なんて省いた方がいいでしょう?」
「それは違う、これは俺の日課、ルーティンだから、それを無くした方が調子が狂う」
「ルーティンって……」
「それとも俺が起こしに来るのが嫌になった?迷惑?」
「僕から起こしに来てもらうようにしてもらってるのに迷惑なんて思ってないよ」
毎朝起こしに来てくれて朝から顔が見れて、毎日幸せなのに迷惑なんて思ってない
「ならそのままでいいだろ?むしろ一緒に暮らしたいくらいなのに……」
「え?」
竜也の一言に固まった
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