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ある男の独白 ⚠︎胸糞表現注意
しおりを挟む⚠︎ 胸糞表現注意
宰相ざまぁの回です
最終回で更新が終わりますので、モヤモヤ胸糞悪~っと抱えたまま終わりたくないと言う方は読まなくても大丈夫です!
私は完璧な男だ。
文学も武術も音楽も容姿も家柄も、何もかも完璧だった。
だがそんな私にもないものがある。
王族の血筋だ。
幼い頃は少し気にするだけだったが、あの男にあってから常に疑問を抱き苛つくようになった。
次期王位につく男を見てどれほど落胆したか、お前達には全く分からないだろう。
何もかも完璧な私が、由緒正しき血筋でありながら何もかも平凡な男に仕えなければならない、この屈辱が。
あれほど血筋に嫉妬したことはない。
ただ王族の血が流れているだけの、のうのうと平和そうに笑うあの顔も気に入らなかった。
あの女もそうだ。
あの女も王族の血が流れているから、この完璧な私が男が喜びそうな性技でも直接教えて手を施してやろうと思ったのに拒否しやがって!
この帝国を動かしている、この、私を!
拒否するなど王妃として認めるわけにはいかない!
だから何度も何度もあの平凡な王にあの女は王妃の器じゃないと教えてやった!
なのに、だ!あの男は聞こうともしない!
だから教えてやったんだよ。
あの女に似ている者を探して、他の男と不倫している証拠を突きつけてやった。
ふはっ、ははっ!そしたらどうなったと思う!?
疑心暗鬼にまみれたあの男はブクブク太り賭博まで手を出した!はははっ!!
不倫の証拠を黙っているから何人か私の縁者の女を側室に当てたりもしたなぁ!女しか産まれなかったのはまぁ落胆もしたが、私はそれでも愉快だったよ!
お前を産んだあの女は愚かだが実に健気じゃないか!ブクブク太ったあの王を見ても他の男にいかない女!側室の後宮争いに恐れをなして離宮へ逃げ籠った女!
どんなに滑稽だったか!なぁ!エドガー殿下!
私を受け入れていればお前ももう少し生きやすかっただろうに!あの女はお前を半分殺したも同然だな!はははっ!
周りの貴族も貴族だ!阿呆ばっかりで実に扱いやすかった!本来なら要らぬ諍いもあえて降り注いで私は報告を聞くたびに笑い転げたさ!
私は充分楽しんだ!ふはははっ!
煮るなり焼くなり処刑するなり!
好きにするがいい!!
遠いある所に奴隷制度が盛んで貧富の差が激しく荒んだ国がある。
普段なら他国からは忌み嫌われ避けられるが、内密にとある国から罪人が贈られた。
奴隷から這い上がり血気盛んな王はその国からの書簡を読みニヤリと笑う。
先日丁度興奮しすぎて勢い余ってお気に入りを殺してしまったところだったからだ。贈られた罪人が気に入るかは虐めてみないと分からないが替えはいくらでもいる。
よく回る口だったらしく舌は切られたそうだが、まぁ問題はない。他にも使える部位はあるのだから。
王族の血とやらは流れていないが、玉座に座っているのは自分だ。たっぷりと教えてやらなければ。
目には目を、歯には歯を。
王族を謀ったのなら、王族によって痛めつけなければ。
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