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王都編 〜パレードから謁見そして再び囮へ〜
おっさん、囮らしく
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風呂に入って化粧もさっぱりと落とし、結われていた髪も解かれる。
ビラビラしていない、普通のシャツとズボンに着替えて、ホッとしながら部屋でまったりと寛いだ。
マーサ達が、明日の準備をすると言って忙しそうに動いているのを、淹れてもらったお茶を飲みながら、ソファの上で三角座りをしてボーッと眺めた。
「今日は皆さんでこちらでお夕食になります」
そう言われて、マーサがロイ達を呼びに出て行く。
廊下で別れてから、すでに2時間が経っており、お腹も空いてきていた。
「ショーへー」
マーサがロイとディーを伴い戻ってくると、ロイが鎧も騎士服も脱いで、ラフな格好で俺へ近付き、ギュウっと抱きしめてきた。
「いつものショーへーだ」
言いながら、クンクンと俺の匂いを嗅ぎ、いい匂いと幸せそうに笑う。
パタパタと尻尾が嬉しそうに左右に揺れて、ついついその尻尾をさわさわと撫でた。
相変わらずモフモフで触り心地の良い毛並みににんまりしてしまう。
「グレイは?」
「宿舎に戻ったんですけど、部下に捕まって今日は戻って来れないって連絡が」
ディーが苦笑しながら言った。
そうだろうと思う。
4ヶ月も留守にしていた上司が帰ってきたのだ。色々と業務上の報告やら何やらが溜まっているのだろう、とハハッと笑った。
俺の部屋にある丸テーブルに、次々と運ばれてくる夕食に目を輝かせる。
「いただきます」
習慣からペコリと会釈してから食べ始める。いつの頃からか、ロイも俺の真似をして、いただきます、と言うようになっていた。
「行儀悪いですが、食べながら明日の流れについて説明します」
ディーの言葉に頷く。
明日は早朝から忙しくなる。
俺はまた聖女へ変身し、午前中に謁見式。昼食休憩をはさんで、午後は貴族や各局重鎮達への紹介。夜は王家と側近、各局長、副局長が参加した夕食会があると聞いた。
「ショーヘイさんが何かしなければならない、ということはありませんから。
作法も問題ありませんし」
「そうだぞー、明日ショーへーは置物になってればいいんだ」
ロイがモグモグとパンを頬張りながら言う。その豪快な食いっぷりに、俺のマナーよりも、お前のマナーが心配だと心の中で思った。
食事を終えて片付けられると、メイド達がお茶の用意をして、退室して行った。
「確認したいことがたくさんあるんだけど」
早速口火を切ると、ロイが今ー?とダルそうにソファにふんぞり返る。
すっかりホームに帰ってきて、気の抜けただらけた姿に呆れてしまうが、それだけここがロイにとって心休まる場所でもあるんだろうと、大目に見ることにする。
「まずは…、ロマさんに会いたいんだけど」
「ああ、明日には会えるぞ」
俺が風呂やらマッサージやらをされている2時間の間に、2人がある程度の打ち合わせを済ませていたことがわかった。
だらけていたわけではないとわかって、ロイに心の中で謝罪する。
「ロマは今、転移魔法陣の復旧で別の街に行ってるんだと。
明日には戻ってくるから、明日の夕飯前には会えると思うぞ」
ふんぞり帰っていた体を元に戻し、教えてくれた。
「じゃ、次。
今日の襲撃のことで何かわかったことは?」
「それは現在も目下調査中とのことです。
アランと話しましたが、やはり教祖的な存在がいて、ショーヘイさんが言ったように、信者が誘導されていたことは間違いないと。
ただ、どこの誰かはまだわからないそうです」
「そっか…。教祖が捕まらない限り、目的もわからないし、今後も信者の襲撃にも気をつけなきゃならないってことね」
「そうなりますね」
ディーが苦笑する。
「信者が使っていたっていう薬物については?」
「以前から薬物が使用されていることはわかっていますからね。
それに関しては製造方法や入手経路について調査は進んでいますが…」
「わかってないと」
「残念ながら」
「その薬物って違法だよな?」
「そうですね。
高揚感、幻覚、妄想、偏執狂、諸々の精神異常を引き起こします」
元の世界の麻薬と同じだと顔を顰めた。
「なんで対象が聖女なんだろうな。実在するかどうかも怪しのに」
「まさにそこじゃないですか?
以前、あなたが言ってたでしょ?
今の聖女像は万人が望んだものが偶像化されたものだって」
「ああ、そんなこと言ったっけ…」
イグリットで最初に聖女の真似事をした時、ベールを被り清楚で静々と。そんな皆が思い描く聖女になった。
「教会が信仰する聖女も、都合のいいように作られたもの、ということでしょうね」
「なるほどね…」
性の対象になる聖女なんて、どんなだよ、と鼻で笑う。
「まぁ、聖女像を妄想するのは勝手だけどさ。実際に押し付けられる方はたまったもんじゃないよな」
ハハッと乾いた笑いを漏らした。
「で、今回捕まった信者たちはどうなるんだ?」
「とりあえず拘留して、薬が切れた状態で尋問。
奴隷落ちまでは行かなくても、薬物依存の問題もありますから、おそらくは農奴か、開拓民として辺境送り、で落ち着くと思います」
「そっか…」
信者達もきっと最初は純粋な信仰を持った人たちだったんだろうと思う。
それが、薬物を使われて、間違った聖女像を植え付けられて、落ちてしまった。
中には自ら快楽に飛び込んだ人もいるだろうが、それでも一部は騙されて、操られて、いいように利用された被害者もいるんだろうな、と思った。
「じゃぁ俺はこれからも教会には気をつけるっていうことで」
「ええ、そうしてください」
ディーが頷く。
「それじゃ、次」
「まだあんのー!?」
ロイが飽きたーと駄々を捏ね始める。
「お前ね…」
ソファに寝転がって手足を投げ出した姿に呆れ顔で見つめた。
そんなロイを無視して話を進める。
「俺を囮にって話」
「それが一番重要ですよ」
ディーが食い付き、ロイも反応して表情だけは真面目になった。
「敵さんは俺を手に入れたい。
だから、俺とそういう関係になりたくて誘ってくるっていうことであってるよな?」
「まぁ…そうですね」
ディーが嫌な顔をする。
「それを防ぎたかったのに」
ロイが文句を垂れた。
「俺はどうすればいい?
どこまで誘いに乗ればいいんだ?」
俺の言葉にディーとロイが大きなため息をついた。
「何だよ」
「そんなこと考えてたんですか。
貴方はそんなことしなくてもいいんですよ」
「そうなの?」
「そうだ。
お前に寄ってくる虫を調べるのは、サイファー達だ。
お前がそいつらに対して探りを入れる必要はねぇよ」
呆れたようにロイが言う。
「でも、それならかなりの数になるだろ。
せめて絞れるように、こっちでも仕訳した方が」
「仕訳ってなんだよwっていうかモテるの前提かww」
思わずロイが笑い、聖女だからモテるだろうと勘違いしていた自分に赤面した。
「だって…、俺聖女だし…」
口を尖らせてブツブツと呟く。
「間違ってませんよ。聖女だからかなり、きっとモテます。
というか、聖女じゃなくても言い寄る奴は多いと思いますけどね」
ディーがフンと鼻息が荒くする。
「お前はただ誘ってくる奴をかわしてりゃいいんだけどよ。
ただ」
ロイが立ち上がって俺に近付くと肩に触れ背中にツーッと指を這わせた。
その行為にゾワッと悪寒が走る。
「こういうことをしてくる奴もいるぞ」
ロイに言われて顔を顰めた。
「ショーヘイさんのことだから、何かしたいんでしょ?」
ディーが呆れ顔で俺を見た。
それに対して、よくわかってるぅ、と笑顔になる。
「だって、何もしないでそこにいるだけって性分じゃないし。
囮なら囮らしく何かした方がいいのかなって」
テヘッと笑いながら言うと、さらに2人とも呆れる。
「囮らしくってなんだよ」
ロイが脱力する。
「ほらね、やっぱり私の言った通りだ」
「え、何が?」
ディーが微妙な顔で俺を見る。
「ショーヘイさんにやってもらいたいことがあるって、サイファーに言われたんですよ」
「お前ならきっと喜んでやるんじゃないかって、ディーが」
その通りだったわ、と苦笑するロイにディーはドヤ顔で返していた。
「なになに。俺の仕事ってなに?」
若干身を乗り出して聞く。
「仕事ってお前ね…前も言ったけど、狙われてるんだぞ?」
はぁとロイがため息をつく。
「ショーヘイさんを口説こうとする輩の名前、何を言っていたか、どういう誘いを受けたか、それらを教えて欲しい、だそうです」
「…それだけ?」
「それだけって…他に何があると思ったんだよ」
そう言われて考えたが何も思いつかず、眉を寄せる。
結局のところ俺はそのくらいしか出来ないのか、とがっかりした。
「とにかく、貴方の仕事は誘いをかけてくる奴の名前と話す内容を覚えて伝えることです。それ以上でも以下でもありません」
「わかった…」
そうは言いつつも納得いかないような顔で口を尖らせる。
「それと、どうも認識が甘いみたいだからはっきり言っとくけどな」
そんな俺の表情を見て、顔を顰めたロイが少し怒ったように言う。
「簒奪者に利用されるってことは、お前の意思なんて関係ないからな」
真剣に目を見つめられて言われた。
「操られるんだよ。
教会の信者みたいに薬漬けにされるかもしれないし、精神干渉か、精神操作魔法を使われることになる」
ズバリとロイに言われて、ゆっくりと言葉を飲み込み、徐々にその重大さを理解していく。
確かにそうだ。
今の俺にこの国を批判する理由なんて何もない。むしろ保護してくれて、今までも守ってくれて感謝しているのに、真逆な行動を取るわけがない。
だが、簒奪しようとしている輩は俺に真逆の行動を要求してくる。
そこに俺の意思は関係なく、俺の聖女という立場だけを利用したいだけだ。
「…ごめん」
少し青ざめて、囮の俺も何か出来ることを、と考えたことを後悔した。
俺に出来ることなんて、何もない。
利用されないように、奪われないように、守られていなければならないんだ、と理解した。
「だから、自分から火の中へ飛び込むような真似はしないで欲しい」
ロイが俺の頬を撫でる。
「うん…」
若干凹み気味で返事をする。
「俺たちは全力でお前を守る」
2人が左右から俺を抱きしめる。
「愛してる」
「愛してます」
2人の唇が俺の頬に触れる。
そんな2人の顔を見て自虐的に笑い俯いた。
「俺はさ、守られるだけじゃなくて、何かしなきゃって、何か恩返しがしたいって、そう思ってるんだよ…」
ボソボソと小さな声で話す。
「恩返し?」
「ああ。この世界に来て助けてもらって…。それがこの国の方針かもしれないけど、俺にとっては命に関わる重要なことだし」
顔を上げて2人を見る。
「囮でもなんでも、役に立てるならなんでもいい。受けた恩を返したい」
真剣にそう言うと、2人が破顔した。
「ショーヘイさん。貴方はこれからジュノーの知識を私たちに与えてくれるんです。それが何よりの恩返しですよ」
「そうは言うけど、俺の知識が役に立つかなんてわからないじゃないか」
「立つよ」
「立ちます」
同時に返される。
「それにな、お前は俺を、ディーを受け入れてくれた。愛してくれるんだろ?」
ロイが俺の顔を両手で包み、じっと目を見つめられる。
その綺麗な顔を近くで見て、顔を赤くする。
「愛して…るよ…」
照れながら返事をする。
「俺はそれだけで充分だ」
ロイが笑い、そのまま俺の唇を奪う。
「私も、それだけで充分です。愛してます」
ディーがロイから俺を奪うように、向きを変えさせて唇を重ねる。
「ショーヘイさん…」
「ショーへー…」
2人の息が耳にかかり、ゾクゾクとした快感が背筋を走った。
こ、これは。
2人の行動に、ゾクッと悪寒に近い快感を覚えてしまう。
「あ!明日!」
2人の手が肩に触れて、その雰囲気に飲まれそうになる前に大きな声をあげ、立ち上がった。
「明日は謁見式だし、早起きしなきゃだし!」
ササッと2人から離れるが、2人の動きの方が早かった。
予備動作も何も見えず、連携した動きで近付いた2人が、一瞬で俺の体を抱え上げて、気がつけばベッドの上に押し倒されていた。
「約束、覚えてるよな?」
「覚えてますよね?」
言いながら、2人の手が俺の服を剥ぎ取って行く。
「ちょ!ちょっと待っ!」
言葉を最後まで言わせてもらえず、キスで口を塞がれ、すぐに舌を絡め取られる。
「ん!」
シャツを捲られ、あっという間にベルトを外されて下着ごとズボンを下ろされ、2人の手が直接肌に触れる。
「ぁ…ん」
舌を絡め取られて、吸われ、口内の性感帯を嬲られると、頭の奥が痺れるような快感が湧き起こる。
「…わ、わかったから…」
やっとのことで2人の腕に手を触れさせて、服を握る。
「する、するけど…、その…、たくさんは無理…」
約束を違えることになるが、明日のために備えなくてはいけないと、必死で懇願する。
「わかってます…今日は軽めにね」
ディーが微笑み、口付ける。
「流石にいっぱいシたら、ショーへー明日立てなくなるしな」
ロイが胸元へ舌を這わせながら喋り、そのまま乳首を口に含んだ。
「んぁ」
舌で乳首を転がされて、声が上がる。
「ロイ、1回だけにしましょう」
「ああ、わかってる。だけど…ゆっくりな…ゆっくり味わいたい…」
実際に味わうように乳首を嬲る。
「ん…んう…」
2人の舌が、指が、俺を昂らせていく。
何度も愛していると囁かれ、好きだと告げられ、心も体も蕩けていく。
ロイが言ったように、ゆっくりと時間をかけた濃厚なSEXに身を委ね、2人が与えてくれる快感だけを追った。
「あ…あ、あぁ」
ロイが優しく俺を突き上げる。
時間をかけて解されたアナルがロイを根本まで受け入れ、最奥の壁を撫でるように突き上げ、ディーが俺のペニスを口に含んで溢れ落ちる蜜を舌で掬い取る。
「ん、んぅ、ぁ…」
性急に追い上げるようなSEXではなく、ゆっくりと全身に快感を浸透させるようなSEXに、ただただ翻弄された。
「ロイ…ロイ…」
フルフルと体を痙攣させて、絶頂が近いことを知らせると、ロイが嬉しそうに体をなぞり、ディーが口を離すと、手でクチクチと音を立ててゆっくりと扱く。
「あ、あぁー…」
やがて、優しい突き上げに絶頂を迎え、自らの胸にパタタッと精液を飛ばした。
「イク姿、可愛い…」
絶頂を迎える瞬間をディーに間近で見られ、耳元で囁かれた。
その吐息が混ざった言葉に、耳が刺激されてさらに痙攣を繰り返す。
「ん」
ロイもキュッと締まったアナルに小さく呻くと、中に注ぎ込む。
「んぁ…」
熱い精液が注ぎ込まれるのを感じて体が震えた。
「はぁ…」
射精の余韻に何度も軽く突き上げ全てを出し切り、ゆっくりと引き抜いて行く。
その感触にも体を震わせて、絶頂の余韻に浸るが、ディーの熱く硬くなったペニスが腰に触れ、潤んだ目をディーに向けた。
「ディー…」
見つめ合い、唇を重ね、貪り合うようよに舌を絡ませた。
「ショーへー」
ロイが俺の両腕を掴むと、ゆっくりと引き起こして、膝立ちの状態で抱きしめ、キスをする。
「ん…ん、ん」
両腕をロイの首へ回し、舌を突き出してキスをねだった。
ディーが起き上がると、そっと俺の腰に手を添え、アナルへペニスを押し付けてくる。
それだけで無意識にアナルがキュンキュンと収縮し、クプッと音を立てて飲み込んだ。
「ん!」
舌を絡ませながら、アナルから伝わる快感に体を震わせる。
パチュっパチュっとディーが腰を揺らし、腸壁を前立腺を狙って擦り上げると、俺のペニスからトロトロと蜜が溢れた。
ロイとキスを繰り返しながら、ロイの指が乳首とペニスを愛撫する。
ディーの腰の動きに合わせるように、ペニスを扱かれ、乳首を擦られ、与えられる快感だけを追った。
「あ、あ、あ」
ロイへしがみつき、再び絶頂が近いことを知らせる。
「ん」
ディーが小さく呻き、絶頂間近のアナルがうねり、ギュンギュンと締め付けてくると、ディーもペニスの鈴口を最奥へ擦り付けるように腰を動かした。
「あ、…イ、イク…」
ガクガクと腰を痙攣させ、ディーも締め付けが強くなった中を突き上げると、ビクッと体を震わせて、中へ注いだ。
「あー…」
その中の熱さを感じた瞬間、俺も再び射精する。
「はぁ…」
射精の余韻に身を任せ、力が抜けて行く。
ロイがクスッと笑い、崩れ落ちる翔平の体を抱きしめて支えると、ディーも歓喜のため息をつきながらペニスを引き抜いた。
ゆっくりとロイにベッドに寝かされて、ぐったりと快感に震える体を投げ出す。
「ショーへー…、良かった?」
「…ん…良かった…気持ちいい…」
頬を上気させて、快感に呑まれたまま素直に答える翔平にロイがニコリと微笑む。
「本当はもっとシたいんですけど…」
ディーが名残り惜しむように、翔平の頬に耳に口づけを落とす。
「次はたくさんシましょうね」
チュッと唇へキスをする。
「ん、次はたくさん…」
その言葉にも素直に返事をする翔平に笑う。
「可愛い」
ロイとディーの声が重なる。
本当は全然物足りない。
だが、明日の謁見式のためにも我慢せねばと、翔平の体をクリーンで清める。
「ありがと…」
すでに目がうつろになっている翔平がお礼を言うのも可愛くて、ニヤニヤと2人の顔が歪む。
全て綺麗にし終わると、そのまま3人で川の字になってベッドに潜り込んだ。
快感の余韻に浸りつつ、2人にはさまれて暖かくて、すぐに睡魔が襲ってきた。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
「うん、おやす…み…」
すぐに寝息を立て始めた翔平を左右から抱きしめ、2人も目を閉じた。
翌朝、起こしてくれたマーサに心から呆れられた。
ロイとディーを部屋から追い出し、俺の首すじに残るキスマークを隠さなくては、と顔を顰める。
申し訳ないのと恥ずかしいので、ベッドの上で体を縮こませることになった。
ビラビラしていない、普通のシャツとズボンに着替えて、ホッとしながら部屋でまったりと寛いだ。
マーサ達が、明日の準備をすると言って忙しそうに動いているのを、淹れてもらったお茶を飲みながら、ソファの上で三角座りをしてボーッと眺めた。
「今日は皆さんでこちらでお夕食になります」
そう言われて、マーサがロイ達を呼びに出て行く。
廊下で別れてから、すでに2時間が経っており、お腹も空いてきていた。
「ショーへー」
マーサがロイとディーを伴い戻ってくると、ロイが鎧も騎士服も脱いで、ラフな格好で俺へ近付き、ギュウっと抱きしめてきた。
「いつものショーへーだ」
言いながら、クンクンと俺の匂いを嗅ぎ、いい匂いと幸せそうに笑う。
パタパタと尻尾が嬉しそうに左右に揺れて、ついついその尻尾をさわさわと撫でた。
相変わらずモフモフで触り心地の良い毛並みににんまりしてしまう。
「グレイは?」
「宿舎に戻ったんですけど、部下に捕まって今日は戻って来れないって連絡が」
ディーが苦笑しながら言った。
そうだろうと思う。
4ヶ月も留守にしていた上司が帰ってきたのだ。色々と業務上の報告やら何やらが溜まっているのだろう、とハハッと笑った。
俺の部屋にある丸テーブルに、次々と運ばれてくる夕食に目を輝かせる。
「いただきます」
習慣からペコリと会釈してから食べ始める。いつの頃からか、ロイも俺の真似をして、いただきます、と言うようになっていた。
「行儀悪いですが、食べながら明日の流れについて説明します」
ディーの言葉に頷く。
明日は早朝から忙しくなる。
俺はまた聖女へ変身し、午前中に謁見式。昼食休憩をはさんで、午後は貴族や各局重鎮達への紹介。夜は王家と側近、各局長、副局長が参加した夕食会があると聞いた。
「ショーヘイさんが何かしなければならない、ということはありませんから。
作法も問題ありませんし」
「そうだぞー、明日ショーへーは置物になってればいいんだ」
ロイがモグモグとパンを頬張りながら言う。その豪快な食いっぷりに、俺のマナーよりも、お前のマナーが心配だと心の中で思った。
食事を終えて片付けられると、メイド達がお茶の用意をして、退室して行った。
「確認したいことがたくさんあるんだけど」
早速口火を切ると、ロイが今ー?とダルそうにソファにふんぞり返る。
すっかりホームに帰ってきて、気の抜けただらけた姿に呆れてしまうが、それだけここがロイにとって心休まる場所でもあるんだろうと、大目に見ることにする。
「まずは…、ロマさんに会いたいんだけど」
「ああ、明日には会えるぞ」
俺が風呂やらマッサージやらをされている2時間の間に、2人がある程度の打ち合わせを済ませていたことがわかった。
だらけていたわけではないとわかって、ロイに心の中で謝罪する。
「ロマは今、転移魔法陣の復旧で別の街に行ってるんだと。
明日には戻ってくるから、明日の夕飯前には会えると思うぞ」
ふんぞり帰っていた体を元に戻し、教えてくれた。
「じゃ、次。
今日の襲撃のことで何かわかったことは?」
「それは現在も目下調査中とのことです。
アランと話しましたが、やはり教祖的な存在がいて、ショーヘイさんが言ったように、信者が誘導されていたことは間違いないと。
ただ、どこの誰かはまだわからないそうです」
「そっか…。教祖が捕まらない限り、目的もわからないし、今後も信者の襲撃にも気をつけなきゃならないってことね」
「そうなりますね」
ディーが苦笑する。
「信者が使っていたっていう薬物については?」
「以前から薬物が使用されていることはわかっていますからね。
それに関しては製造方法や入手経路について調査は進んでいますが…」
「わかってないと」
「残念ながら」
「その薬物って違法だよな?」
「そうですね。
高揚感、幻覚、妄想、偏執狂、諸々の精神異常を引き起こします」
元の世界の麻薬と同じだと顔を顰めた。
「なんで対象が聖女なんだろうな。実在するかどうかも怪しのに」
「まさにそこじゃないですか?
以前、あなたが言ってたでしょ?
今の聖女像は万人が望んだものが偶像化されたものだって」
「ああ、そんなこと言ったっけ…」
イグリットで最初に聖女の真似事をした時、ベールを被り清楚で静々と。そんな皆が思い描く聖女になった。
「教会が信仰する聖女も、都合のいいように作られたもの、ということでしょうね」
「なるほどね…」
性の対象になる聖女なんて、どんなだよ、と鼻で笑う。
「まぁ、聖女像を妄想するのは勝手だけどさ。実際に押し付けられる方はたまったもんじゃないよな」
ハハッと乾いた笑いを漏らした。
「で、今回捕まった信者たちはどうなるんだ?」
「とりあえず拘留して、薬が切れた状態で尋問。
奴隷落ちまでは行かなくても、薬物依存の問題もありますから、おそらくは農奴か、開拓民として辺境送り、で落ち着くと思います」
「そっか…」
信者達もきっと最初は純粋な信仰を持った人たちだったんだろうと思う。
それが、薬物を使われて、間違った聖女像を植え付けられて、落ちてしまった。
中には自ら快楽に飛び込んだ人もいるだろうが、それでも一部は騙されて、操られて、いいように利用された被害者もいるんだろうな、と思った。
「じゃぁ俺はこれからも教会には気をつけるっていうことで」
「ええ、そうしてください」
ディーが頷く。
「それじゃ、次」
「まだあんのー!?」
ロイが飽きたーと駄々を捏ね始める。
「お前ね…」
ソファに寝転がって手足を投げ出した姿に呆れ顔で見つめた。
そんなロイを無視して話を進める。
「俺を囮にって話」
「それが一番重要ですよ」
ディーが食い付き、ロイも反応して表情だけは真面目になった。
「敵さんは俺を手に入れたい。
だから、俺とそういう関係になりたくて誘ってくるっていうことであってるよな?」
「まぁ…そうですね」
ディーが嫌な顔をする。
「それを防ぎたかったのに」
ロイが文句を垂れた。
「俺はどうすればいい?
どこまで誘いに乗ればいいんだ?」
俺の言葉にディーとロイが大きなため息をついた。
「何だよ」
「そんなこと考えてたんですか。
貴方はそんなことしなくてもいいんですよ」
「そうなの?」
「そうだ。
お前に寄ってくる虫を調べるのは、サイファー達だ。
お前がそいつらに対して探りを入れる必要はねぇよ」
呆れたようにロイが言う。
「でも、それならかなりの数になるだろ。
せめて絞れるように、こっちでも仕訳した方が」
「仕訳ってなんだよwっていうかモテるの前提かww」
思わずロイが笑い、聖女だからモテるだろうと勘違いしていた自分に赤面した。
「だって…、俺聖女だし…」
口を尖らせてブツブツと呟く。
「間違ってませんよ。聖女だからかなり、きっとモテます。
というか、聖女じゃなくても言い寄る奴は多いと思いますけどね」
ディーがフンと鼻息が荒くする。
「お前はただ誘ってくる奴をかわしてりゃいいんだけどよ。
ただ」
ロイが立ち上がって俺に近付くと肩に触れ背中にツーッと指を這わせた。
その行為にゾワッと悪寒が走る。
「こういうことをしてくる奴もいるぞ」
ロイに言われて顔を顰めた。
「ショーヘイさんのことだから、何かしたいんでしょ?」
ディーが呆れ顔で俺を見た。
それに対して、よくわかってるぅ、と笑顔になる。
「だって、何もしないでそこにいるだけって性分じゃないし。
囮なら囮らしく何かした方がいいのかなって」
テヘッと笑いながら言うと、さらに2人とも呆れる。
「囮らしくってなんだよ」
ロイが脱力する。
「ほらね、やっぱり私の言った通りだ」
「え、何が?」
ディーが微妙な顔で俺を見る。
「ショーヘイさんにやってもらいたいことがあるって、サイファーに言われたんですよ」
「お前ならきっと喜んでやるんじゃないかって、ディーが」
その通りだったわ、と苦笑するロイにディーはドヤ顔で返していた。
「なになに。俺の仕事ってなに?」
若干身を乗り出して聞く。
「仕事ってお前ね…前も言ったけど、狙われてるんだぞ?」
はぁとロイがため息をつく。
「ショーヘイさんを口説こうとする輩の名前、何を言っていたか、どういう誘いを受けたか、それらを教えて欲しい、だそうです」
「…それだけ?」
「それだけって…他に何があると思ったんだよ」
そう言われて考えたが何も思いつかず、眉を寄せる。
結局のところ俺はそのくらいしか出来ないのか、とがっかりした。
「とにかく、貴方の仕事は誘いをかけてくる奴の名前と話す内容を覚えて伝えることです。それ以上でも以下でもありません」
「わかった…」
そうは言いつつも納得いかないような顔で口を尖らせる。
「それと、どうも認識が甘いみたいだからはっきり言っとくけどな」
そんな俺の表情を見て、顔を顰めたロイが少し怒ったように言う。
「簒奪者に利用されるってことは、お前の意思なんて関係ないからな」
真剣に目を見つめられて言われた。
「操られるんだよ。
教会の信者みたいに薬漬けにされるかもしれないし、精神干渉か、精神操作魔法を使われることになる」
ズバリとロイに言われて、ゆっくりと言葉を飲み込み、徐々にその重大さを理解していく。
確かにそうだ。
今の俺にこの国を批判する理由なんて何もない。むしろ保護してくれて、今までも守ってくれて感謝しているのに、真逆な行動を取るわけがない。
だが、簒奪しようとしている輩は俺に真逆の行動を要求してくる。
そこに俺の意思は関係なく、俺の聖女という立場だけを利用したいだけだ。
「…ごめん」
少し青ざめて、囮の俺も何か出来ることを、と考えたことを後悔した。
俺に出来ることなんて、何もない。
利用されないように、奪われないように、守られていなければならないんだ、と理解した。
「だから、自分から火の中へ飛び込むような真似はしないで欲しい」
ロイが俺の頬を撫でる。
「うん…」
若干凹み気味で返事をする。
「俺たちは全力でお前を守る」
2人が左右から俺を抱きしめる。
「愛してる」
「愛してます」
2人の唇が俺の頬に触れる。
そんな2人の顔を見て自虐的に笑い俯いた。
「俺はさ、守られるだけじゃなくて、何かしなきゃって、何か恩返しがしたいって、そう思ってるんだよ…」
ボソボソと小さな声で話す。
「恩返し?」
「ああ。この世界に来て助けてもらって…。それがこの国の方針かもしれないけど、俺にとっては命に関わる重要なことだし」
顔を上げて2人を見る。
「囮でもなんでも、役に立てるならなんでもいい。受けた恩を返したい」
真剣にそう言うと、2人が破顔した。
「ショーヘイさん。貴方はこれからジュノーの知識を私たちに与えてくれるんです。それが何よりの恩返しですよ」
「そうは言うけど、俺の知識が役に立つかなんてわからないじゃないか」
「立つよ」
「立ちます」
同時に返される。
「それにな、お前は俺を、ディーを受け入れてくれた。愛してくれるんだろ?」
ロイが俺の顔を両手で包み、じっと目を見つめられる。
その綺麗な顔を近くで見て、顔を赤くする。
「愛して…るよ…」
照れながら返事をする。
「俺はそれだけで充分だ」
ロイが笑い、そのまま俺の唇を奪う。
「私も、それだけで充分です。愛してます」
ディーがロイから俺を奪うように、向きを変えさせて唇を重ねる。
「ショーヘイさん…」
「ショーへー…」
2人の息が耳にかかり、ゾクゾクとした快感が背筋を走った。
こ、これは。
2人の行動に、ゾクッと悪寒に近い快感を覚えてしまう。
「あ!明日!」
2人の手が肩に触れて、その雰囲気に飲まれそうになる前に大きな声をあげ、立ち上がった。
「明日は謁見式だし、早起きしなきゃだし!」
ササッと2人から離れるが、2人の動きの方が早かった。
予備動作も何も見えず、連携した動きで近付いた2人が、一瞬で俺の体を抱え上げて、気がつけばベッドの上に押し倒されていた。
「約束、覚えてるよな?」
「覚えてますよね?」
言いながら、2人の手が俺の服を剥ぎ取って行く。
「ちょ!ちょっと待っ!」
言葉を最後まで言わせてもらえず、キスで口を塞がれ、すぐに舌を絡め取られる。
「ん!」
シャツを捲られ、あっという間にベルトを外されて下着ごとズボンを下ろされ、2人の手が直接肌に触れる。
「ぁ…ん」
舌を絡め取られて、吸われ、口内の性感帯を嬲られると、頭の奥が痺れるような快感が湧き起こる。
「…わ、わかったから…」
やっとのことで2人の腕に手を触れさせて、服を握る。
「する、するけど…、その…、たくさんは無理…」
約束を違えることになるが、明日のために備えなくてはいけないと、必死で懇願する。
「わかってます…今日は軽めにね」
ディーが微笑み、口付ける。
「流石にいっぱいシたら、ショーへー明日立てなくなるしな」
ロイが胸元へ舌を這わせながら喋り、そのまま乳首を口に含んだ。
「んぁ」
舌で乳首を転がされて、声が上がる。
「ロイ、1回だけにしましょう」
「ああ、わかってる。だけど…ゆっくりな…ゆっくり味わいたい…」
実際に味わうように乳首を嬲る。
「ん…んう…」
2人の舌が、指が、俺を昂らせていく。
何度も愛していると囁かれ、好きだと告げられ、心も体も蕩けていく。
ロイが言ったように、ゆっくりと時間をかけた濃厚なSEXに身を委ね、2人が与えてくれる快感だけを追った。
「あ…あ、あぁ」
ロイが優しく俺を突き上げる。
時間をかけて解されたアナルがロイを根本まで受け入れ、最奥の壁を撫でるように突き上げ、ディーが俺のペニスを口に含んで溢れ落ちる蜜を舌で掬い取る。
「ん、んぅ、ぁ…」
性急に追い上げるようなSEXではなく、ゆっくりと全身に快感を浸透させるようなSEXに、ただただ翻弄された。
「ロイ…ロイ…」
フルフルと体を痙攣させて、絶頂が近いことを知らせると、ロイが嬉しそうに体をなぞり、ディーが口を離すと、手でクチクチと音を立ててゆっくりと扱く。
「あ、あぁー…」
やがて、優しい突き上げに絶頂を迎え、自らの胸にパタタッと精液を飛ばした。
「イク姿、可愛い…」
絶頂を迎える瞬間をディーに間近で見られ、耳元で囁かれた。
その吐息が混ざった言葉に、耳が刺激されてさらに痙攣を繰り返す。
「ん」
ロイもキュッと締まったアナルに小さく呻くと、中に注ぎ込む。
「んぁ…」
熱い精液が注ぎ込まれるのを感じて体が震えた。
「はぁ…」
射精の余韻に何度も軽く突き上げ全てを出し切り、ゆっくりと引き抜いて行く。
その感触にも体を震わせて、絶頂の余韻に浸るが、ディーの熱く硬くなったペニスが腰に触れ、潤んだ目をディーに向けた。
「ディー…」
見つめ合い、唇を重ね、貪り合うようよに舌を絡ませた。
「ショーへー」
ロイが俺の両腕を掴むと、ゆっくりと引き起こして、膝立ちの状態で抱きしめ、キスをする。
「ん…ん、ん」
両腕をロイの首へ回し、舌を突き出してキスをねだった。
ディーが起き上がると、そっと俺の腰に手を添え、アナルへペニスを押し付けてくる。
それだけで無意識にアナルがキュンキュンと収縮し、クプッと音を立てて飲み込んだ。
「ん!」
舌を絡ませながら、アナルから伝わる快感に体を震わせる。
パチュっパチュっとディーが腰を揺らし、腸壁を前立腺を狙って擦り上げると、俺のペニスからトロトロと蜜が溢れた。
ロイとキスを繰り返しながら、ロイの指が乳首とペニスを愛撫する。
ディーの腰の動きに合わせるように、ペニスを扱かれ、乳首を擦られ、与えられる快感だけを追った。
「あ、あ、あ」
ロイへしがみつき、再び絶頂が近いことを知らせる。
「ん」
ディーが小さく呻き、絶頂間近のアナルがうねり、ギュンギュンと締め付けてくると、ディーもペニスの鈴口を最奥へ擦り付けるように腰を動かした。
「あ、…イ、イク…」
ガクガクと腰を痙攣させ、ディーも締め付けが強くなった中を突き上げると、ビクッと体を震わせて、中へ注いだ。
「あー…」
その中の熱さを感じた瞬間、俺も再び射精する。
「はぁ…」
射精の余韻に身を任せ、力が抜けて行く。
ロイがクスッと笑い、崩れ落ちる翔平の体を抱きしめて支えると、ディーも歓喜のため息をつきながらペニスを引き抜いた。
ゆっくりとロイにベッドに寝かされて、ぐったりと快感に震える体を投げ出す。
「ショーへー…、良かった?」
「…ん…良かった…気持ちいい…」
頬を上気させて、快感に呑まれたまま素直に答える翔平にロイがニコリと微笑む。
「本当はもっとシたいんですけど…」
ディーが名残り惜しむように、翔平の頬に耳に口づけを落とす。
「次はたくさんシましょうね」
チュッと唇へキスをする。
「ん、次はたくさん…」
その言葉にも素直に返事をする翔平に笑う。
「可愛い」
ロイとディーの声が重なる。
本当は全然物足りない。
だが、明日の謁見式のためにも我慢せねばと、翔平の体をクリーンで清める。
「ありがと…」
すでに目がうつろになっている翔平がお礼を言うのも可愛くて、ニヤニヤと2人の顔が歪む。
全て綺麗にし終わると、そのまま3人で川の字になってベッドに潜り込んだ。
快感の余韻に浸りつつ、2人にはさまれて暖かくて、すぐに睡魔が襲ってきた。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
「うん、おやす…み…」
すぐに寝息を立て始めた翔平を左右から抱きしめ、2人も目を閉じた。
翌朝、起こしてくれたマーサに心から呆れられた。
ロイとディーを部屋から追い出し、俺の首すじに残るキスマークを隠さなくては、と顔を顰める。
申し訳ないのと恥ずかしいので、ベッドの上で体を縮こませることになった。
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