おっさんが願うもの

猫の手

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王都への旅路 〜イグリットお家騒動〜

39.おっさん、セクハラされる

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 ガタガタと揺れる馬車に、かなりグロッキーになる。
「大丈夫ですか…?」
「すみません、まだ慣れなくて…」
 前後上下左右に揺れる馬車に酔って具合が悪い。最初よりはだいぶ慣れてはきたが、まだ時折り吐き気が込み上げてきた。
 だが、向かいに座っているジュリアのおっぱいが馬車の揺れに合わせてユッサユッサと揺れるのを見ると、ベールの中でニヤニヤしてしまう。まさに眼福である。
「話の続きなんですが、転移魔法陣が使えないと」
「はい。領主がもう大分前から必要がないと、魔法陣の一部を故意に破損させて使えなくしたそうです」
「それは問題ですね」
 ディーがほくそ笑む。
 転移魔法陣は王家所有のものだ。それを許可なく破壊するなどもっての外。領主を引き摺り下ろす、一つの材料が出来た。
 せっかく領都カーズへ行くのだから、もしかしてと思ったが、予想通り使用出来なかったのは残念だった。
 予定では、明日の夜には領都に着く。
 その足で領主の館へ直行し、領主と面会することにしていた。すでに先触れを出しているので、ジュリアが聖女を連れて会いに行くことは伝わっているはずである。
 問題があるとすれば、デニスがその前に領主交代を行う可能性があることだった。デニスが脱獄したのは昨日の昼過ぎだ。収監されていた場所から領都までは1日もあれば着く。ジュリアよりも早く領主に会っているのは間違いない。
 もしすでに領主交代が済んでいれば、領都に着いた時点で反逆罪か何かの理由をつけて拘束されるだろう。
 ただデニスにも自分を領主へと推してくれる他貴族や有力者が必要である。
 脱獄の計画の中に、すぐに領主交代をすることが含まれていれば、その者たちも領都に集結しているはずだが、ジュリアの密偵からは、それらしい人物がカーズに到着した様子はないと報告が上がっている。
「兄はどうしようもないバカでクズです。そのバカの性格を考えると、一番劇的で自分が目立つ状況を選ぶと思います」
 ジュリアが血の繋がった兄を思い出してため息を吐く。
「予想通り、明日か明後日、ジュリアの領主交代の手続きの場面を選んでくるだろうな」
 グレイが腕を組んで、呟く。
「そうですね」
「上手く偽の情報に踊らされてくれるといいんですが」
「兄はバカなので、都合の良い話にはすぐに飛びつくと思いますよ」
 ジュリアが言って、全員で笑った。

 だが、何かが引っ掛かる。
 ずっとその引っ掛かりがなんなのか考えているが、どうしてもわからない。
「なー、そろそろ野営の準備にしねーか?」
 ロイが馬車の窓をノックして、馬車の外側から声をかけてきた。
 ロイは馬車には乗らずに、馬に乗って並走していたのだ。馬車は4人乗りで、どうしても1人あぶれてしまうので、ロイが追い出された。最初は自分と離れることに文句を言っていたが、自分の騎乗したロイを見てみたいという一言で、嬉々として馬に跨った。
 単純、と思ったが口には出さない。
 それにしても、騎乗するロイは思った通り様になる。馬が白馬だったこともあるが、綺麗な顔に軍服のような姿。まさに白馬の王子様に見えて、少しだけ見惚れた。
 それ以外にも、馬車の周りに数十人の自警団が馬で並走している。
 さらに後方からは、自分たちの荷物を積んだ荷馬車が後を追いかけている。
 ジュリアが選んだ自警団員には、今回の計画は話していない。
 ただ、今まで何度も領主交代の話をしに領都に出向いているので、彼らは今回もその移動だと思っているだろう。その移動に、行き先が同じ聖女御一行が加わっただけだと。

 もうすぐ、日が暮れる。
 一度街道からそれて、適当な場所をみつけると、野営の準備に入った。
 ジュリアがテキパキと野営の準備をするのをグレイが手伝い、自分たちは何もしないでいいと言われたので、お言葉に甘えることにした。
「ちょっと、いい?」
 ディーとロイに声をかけて、野営地から少し歩いて離れる。
「どうかしましたか?」
「もう少し情報が欲しいんだけど、そのなんとか卿について」
「ベネット卿な」
「それそれ」
 3人で円陣を組むように大きな木の下に座ると、ディーが詳しく教えてくれた。
「ベネット卿は三大公爵家の一門です」
 アルベルト公爵家、ランドール公爵家、そしてベネット公爵家が、サンドラーク公国貴族階第一位にあたる家門だった。
「え、ギルバートさんも公爵なの?」
「言ってなかったっけ?」
 聞いてないよーと、口を尖らせる。
 その下には、4つの侯爵家があり、さらに伯爵、子爵、男爵と続いていく。辺境伯は、侯爵と同等という位置付けだ。
 全ての貴族が領地を持っているわけではなく、王家に認められた貴族だけが領地を与えられ、王家に代わって領地を管理することになっていた。
 領地のない貴族たちは、ほぼ王都に居を構えており、それぞれ何かしらの役職についている。
「ジュリアさんちは領地を持った伯爵家ね。で、なんでベネットはこの領地に介入してくるわけ?」
 いきなり呼び捨てにする自分にディーが笑う。
「イグリットは、魔鉱石の一大産地なんですよ。東側にある山に魔鉱石の鉱山をいくつか所有しています。国に出回る魔鉱石の4割近くがイグリット産です」
「あー…、なるほどねー…利権が絡んでくるわけねー」
「何か思うことがあるんですか?」
「んー、なんか引っ掛かっててさ、キツネ親父って言ってたろ?かなり腹黒?」
「ベネット家は元々商人から成り上がった貴族ですからね、それはもう」
「ギルバートさんとどっちが腹黒?」
 そう聞いて、2人が吹き出す。
「そうだなぁ、ギルが表なら、ベネットは裏だな」
「そうですね、そんな感じです」
「ねちっこそう」
 そう言うと、さらに2人が笑った。

 うん、何となく引っ掛かりが見えてきた気がする。

 領都に着くまでまだ時間がある。
 ゆっくり考えようと思った。


 翌日も何事もなく街道を進む。
 途中、小さな村や街を通過する時に、聖女様、聖女様と口々に人々から声をかけられた。
 すでに大きく噂が広まっていると確信する。

 そして、夕方、領都カーズの城壁が見えた。
 今までと同じように高い城壁に囲まれた街をじっと眺めつつ、少しばかり緊張していた。
 城壁の門で、門兵がジュリアに挨拶をしてくる。
「お帰りなさいませ」
 そう口では挨拶をしているが、何処となく余所余所しいというか、冷たい態度だった。
「この街は、兄が一時期完全に支配していた場所です。
 兄とその取り巻きが投獄されて、私の部下が治安維持に入っていますが、それでも兄とともに利益を享受していた者がまだ多くいます。
 私を良く思わない人間が多いんですよ」
 ジュリアが苦笑いした。
 それでも、街に入ると、ジュリアの馬車だと気付いた人たちが、馬車に近付きジュリア様、ジュリア様と声をかけてくる。
 領主派、デニス派はこの町ではもはや少数ではあったが、兵士や商人がその少数派をしめているので、一般市民は未だにビクついて生活していると聞いた。

 領主の館は、街のほぼ中央にあった。
 今までの領主の館は、ほぼ街の外れにあり、街を見渡せる高台に建てられていたが、ここは違う。
 無駄に広い敷地に、無駄に豪華な作りが、街のど真ん中という立地条件も含めてかなり異様だった。
「お帰りなさいませ、ジュリア様」
「領主に会う」
 屋敷の執事が口角だけを上げて出迎えるが、ジュリアは要件だけを伝える。
 その態度から、きっとこの執事も領主側なんだろうと察しがつく。
 ロイにエスコートされつつ馬車を降りると、ゆっくりと辺りを見渡した。
「お前が聖女か!」
 突然、大声がした。
 声のした方を見ると、ズカズカと庭を突っ切ってこちらに向かってくる男が見えた。
 ジュリアと同じ緑色の肌。だが、背は低い。自分とほぼ変わらぬ身長に、デプっと突き出した腹を揺らしながら歩いてくる。
 すかさず、自分の前にロイとグレイが立ちはだかり、男が自分へ近付くのを防いだ。
「なんだお前ら、そこをどけ」
「申し訳ありません。聖女様には近づかないでいただきたい」
「はぁ!?お前、俺を誰だと思ってる。ここの次期領主だぞ」
「まだ領主ではありません」
 グレイが低い声で言い返す。
「兄さん」
 ジュリアが男デニスに声をかける。
「…よく顔を出せたな、このあばずれが」
 その場にいた全員の額に青筋が立った。
「お前のせいで、俺がどんな目にあったか。兄を無実の罪で陥れた無能な騎士もどきが」
 グレイがデニスの言葉に我慢できなくなったのか、一歩前に出る。
 だが、それを後ろから自分が止めた。
 すっと、ロイとグレイの間から前に出ると、デニスに一礼した。
「初めまして、ショーヘイと申します。この度は縁あってジュリア様に同行させて頂きました」
 頭を下げながら、そう挨拶する。内心、かなりムカついて、今すぐ雷撃で焦がしてやろうか、と思う気持ちを必死で抑えてた。
「フン」
 デニスが頭を下げた自分が被っていたベールを鷲掴みすると、一気に奪い去る。
「聖女様」
 ジュリアが慌ててベールを兄から奪い取ろうとしたが、それを制した。
「別に構いません」
 そう、微笑む。
 デニスが顔を上げた自分をマジマジと見つめる。それこそ、顔も体も、ねっとりとした目で見てきた。

 やらしい目で見んな、クズデブが。

 心の中で罵倒するが、一切顔には出さずに、ただ微笑む。
 デニスがペロッと舌なめずりをした。
「まあ…よく来たな」
 まだジロジロと体を見ており、さすがにロイも我慢できなくなったようで、スッと自分の前に立ち視線を遮ると、
「ジュリア様、領主様に」
 怒りを伴ったロイの言葉に、ジュリアがギクっと反応すると、デニスの手からベールをひったくるように奪い返して、そのまま全員で屋敷内へと向かった。
 後ろで、デニスのかなり大きな舌打ちが聞こえた。
「申し訳ありません、聖女様」
 先頭を歩いていたジュリアが自分を振り向いて謝罪して、ベールを返してくる。だが、もうここまで来たら必要ないと、クルクルと畳んで、腕にかけた。
「大丈夫です。ああいう輩には、慣れてますから」
 そうニッコリと笑った。
 その笑顔にジュリアが少し赤面する。
「何か?」
「あ、いえ、申し訳ありません…。その…お顔を見るのが初めてだったもので…」
 寝顔は見たが、離れていたし、しっかりと見たのは初めてだった。
「愛らしいな、と…」
 ますます赤面したジュリアに言われて、心中穏やかではなかった。

 ここでも可愛いかよ(泣)

 女性に言われると泣きたくなる。
 自分の後ろを歩く3人が笑いを堪えているのが気配でわかり、笑顔のまま3人を振り返って、わざと口角を釣り上げてもっと笑顔を作ってやると、3人ともグッと口を結んだ。

 屋敷の中の一際大きな扉の前まで来ると、執事が仰々しく扉を開けて中に誘導する。
 中に2人の人物が居た。
「ご無沙汰しております。父上、…ベネット卿」
 まるで王族に謁見する大広間のようなだだっ広い部屋の椅子に、領主アーノルドが座り、その側に狐の尻尾を持った初老の男が立っていた。
「これはジュリア嬢、久しいな。お元気そうで何よりだ」
「ベネット卿も息災で」
「何しに来た?」
 ジュリアの言葉を遮るようにアーノルドが喋る。
「お分かりでしょう」
 そのジュリアの言葉に、アーノルドはピクッと眉を動かした。
「その話は明日にせい。我はもう眠い」
 シッシと追い払うような仕草をする。
「はい。明日、必ず」
 ジュリアがハッキリと通る声で言った。
「そちらは、噂の聖女様かね」
 ベネットがジュリアの後ろにいた自分たちに声をかけてくる。
「初めまして、領主様、ベネット様。ショーヘイと申します」
 頭を下げて挨拶する。
「ああ、村を救ったとかいう聖女か」
 興味なさそうにアーノルドが言う。一切こちらに視線を向けてこない。
「何でも、一度に数百人の怪我人を治したとか。本当かね」
「本当です。カーライドにおいても、街で苦しむ怪我人100名余りを、一度の治癒魔法で完治させたのをこの目で見ました」
「それは素晴らしい。まさに伝説の聖女であるな」
 ベネットがわざとらしく、拍手しながら称賛する。
「アーノルドよ、民を救った者に是非褒美を」
「ん、ああ…」
 ベネットにそう言われたが、アーノルドは退屈そうに欠伸をする。
「明日、是非お話しを伺いたい」
「かしこまりました」
 ジュリアが一礼し、自分たちもそれに習う。
 一歩下がると、踵を返して大昼間を後にする。
 ドアが閉じられ、外で控えていた執事が再び自分たちを案内する。
「本日は屋敷にお泊まりですか?」
 ここは領主の館であるが、ジュリアの実家でもあるはずだ。それなのに、この聞きよう。
「いや、街の宿に泊まる。明日、また来る」
 左様でございますか、とジュリアを見ることなく返事をする。その態度にもイラッとした。
 玄関で形だけの見送りを受けたが、頭を下げた執事の前を通り過ぎた時、

 偽物が

 そう呟いたのを、全員が聞いた。
 その言葉に、偽情報が芽吹いていることを確信する。

「もう帰るのか」
 馬車の近くに、まだデニスが居た。
 どうやら待っていたらしい。
 ズカズカと自分に近付いてきたが、ロイとグレイが再び立ち塞がろうとするのを制した。
 2人を押し除けて自分の前に来ると、その肩を抱かれて、顔を近づけられた。
「聖女よ、お前の話が聞きたい。どこでどのように聖女になったのだ?」
「それは明日」
「これから、私の部屋で教えてはくれまいか」
 唾がかかりそうな距離でそう言われて鳥肌が立ったが我慢する。
 さっきから、背中や尻を触られて、弄られていた。
「全ては明日までお待ちください」
 興奮した息を吹きかけられ、鳥肌を立てながら、そっとデニスの顔を押し返す。
「明日か、そうだな。明日」
 デニスが再びペロリと舌なめずりをした。何を考えているのかは想像もしたくない。
「明日、しっかりと可愛がってやるぞ」
 耳元でそう言われて、思わずデニスの足を踏んでしまう。
「!!」
「申し訳ありません。足元が滑ってしまって」
 と、スススッと体を離し、さっさと馬車に乗り込んだ。
 馬車の外で何やらデニスが叫んでいたが、無視して御者に馬車を出すように指示した。
「ほんっとーに申し訳ございません!!」
 屋敷を離れると、土下座する勢いでジュリアが、涙目で謝罪してくる。
 グレイが慰めるようにジュリアの背中を撫でるのを見てほくそ笑む。
「いーんですよ。これも作戦のうちですから」
「え?」
「明日、公衆の面前で思い切り罵倒して振ってやりますから。
 逆上させるいい材料になるでしょう?」
 そう言って笑うと、ジュリアが力なくアハハと笑った。
「聖女様は、お強いですね…」
「でも、ちゃんと消毒しなくては!」
 と、馬車の中でジュリアに何度もクリーン魔法をかけられた。

 宿について、一度部屋に集合する。
「聖女様!!」
 部屋に入って、ロイが突然叫ぶと、ズンズンと自分に向かって歩いてくる。
「え、何?」
 そして、いきなり、顔を鷲掴みされると、ブッチューっと音がするようなキスをしてきた。
「ん!!」
 チュクチュクと舌で口内を弄り、唇を舐める。両手は背中と尻を撫でてくる。
「んー!」
 右手に力と魔力を込め、ドスッと鈍い音を立ててロイの腹に拳をめり込ませた。
 グボァと声を上げてロイが蹲る。
「やめんか!」
 ジュリアがポカンとして、その様子を見続けていた。
「ああ、いつものことなので、気にしないでください」
 ディーが何でもないように部屋の中の机と椅子をずらして、話が出来るようにセッティングをする。
「犬も食わないってやつだ」
 グレイもそんなディーを手伝う。
「人前で!なんてこと!」
「だって、聖女様があんな奴に触らせるからー」
 そう言って、自分を抱きしめようとまとわりつき、隙をついてキスしようとしてくるロイを何とか引き剥がそうと奮闘する。
「ロイ…様…?」
 ジュリアの中のロイ像が、ガラガラと音を立てて崩れていった。
 ジュリアの中のロイは、いつも凛々しくて、雄々しくて、強く、しかも美しい。心底憧れていた。その姿を同じ騎士として間近で見ることが、自分にとっては幸福だった。
 そのロイが、目の前で恋人を愛でるのに必死になっている。口をタコのようにして、キスを迫る姿に、
「あは…ははは」
 思わず笑い出していた。
「すみません、おかしくて」
 一度笑い出すと、もう止まらなかった。
 グレイが、一緒にいると楽しい、と、そう言った気持ちがわかったような気がした。
 3人は、ようやっと本気で笑ったジュリアに安心する。

 明日、決着をつける、全員がそう思った。
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