おっさんが願うもの

猫の手

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王都への旅路 〜雨で足止め〜

29.おっさん、悩む

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「あっ、あ」
 ぴちゃぴちゃと濡れた音をたてて、しきりにアナルを舐められる。
 すでに指を2本挿入されて、入口を広げられ、中で指を弄れる。時折前立腺に指が触れ、電流のような快感が背筋を這い上がり、体が震えた。
 指がゆっくりと引き抜かれ、アナルの入口を広げるように指で左右に開かれて、舌で嬲られる。
「あ、は…」
 うつ伏せになり、ベッドに座ったロイに向けて尻を突き出した状態で、かなり長い間ずっとアナルを慣らす行為をされていた。
 一度イカされたペニスからは、さっきから先走りの密に混じって精液が漏れ、パタパタとシーツを濡らしていた。
「おねが…、も、やめ…」
 行き過ぎた快感に涙が溢れて、今にも泣き出しそうだった。
「ショーヘー、もうちょっと我慢して」
 舌を離し、赤く熟れた入口にそっと指を這わせて、ゆっくり中へ挿入する。
「んあ!」
 ギチっと指が3本挿入されて、入口をさらに広げられた。
「は…はぁ…ぁ」
 グリっと指を動かすが、狭くてスムーズには動かせない。
 指を入れたまま、唾液を塗り込めるように舌を這わせると、ゆっくりと3本の指を動かして入口と中を広げていく。その動きに腰も足もガクガクと震えて限界が近いことを知らせた。
「ごめん、無理させて」
 ゆっくりと指を引き抜き、入口を癒すように撫でて、膝立ちになると、足を閉じさせて太ももの間にヌルンと挟み込んだ。
 太ももの外側に手を添え、そのまま前後に律動を開始する。
「あっ、あっ、あっ」
 律動に合わせて声が出る。ロイのペニスに後ろから陰嚢も自分のペニスも同時に擦り上げられ、快感に腰が震えた。
 その状態で揺さぶられて、口を閉じることも出来ないまま、ただ喘ぎ続け、果てた。ロイも小さな呻き声と同時に、射精する。
 荒い呼吸を繰り返す肩を優しく撫でられ、キスをされる。

 
 自分の想いを伝え、両想いになって体を重ねてから数日が経っていたが、まだロイ自身を受け入れることは出来ていなかった。
「傷付けたくないから」
 とロイは慣れるまでは挿入をしないつもりらしい。
 だがその前に自分がどうにかなりそうだった。指だけなら、全く痛みはない。むしろ気持ちがいい。自分も何度か女性にしたことがあるが、挿入する場所は違えど、手マンというやつなんだろう。まさか自分がされて喘ぐ日が来るなんて思いもしなかった。
 受け入れたい気持ちはある。体を繋げて、一つになりたいと思う。
 指も2本から3本までは入るようになった。だが、ロイのペニスは、それ以上に大きかった。まだ直視したことはないが、自分のものよりも明らかに太くて長い。
 本当に挿入出来る日が来るんだろうか…。
 それよりも前に体力が持つんだろうか…。

 悩みは尽きない。


「今晩あたりには止みそうだよ」
 宿屋の受付にいたおじさんが教えてくれた。
 今回の雨季は1週間で終わるようで、すでに雨の勢いも衰え、静かな小雨へと変わっていた。
 明日には出発出来るが、もう1日だけ宿泊することにする。
 旅に必要な物資を調達するため、と言っていたが、そんなの午前中もあれば済むのに、丸1日猶予を持たせるのは、やはりルメリアへの出発を出来るだけ遅らせたい、という気持ちがそうさせているんだろう。
 明日、ゆっくりと街を散策して、買い物に行くことになった。
「デートだデート。ショーヘーとデート」
 ロイは終始ご機嫌で鼻歌まで歌っている様子を見て、デートなんて何年ぶりだろうとしみじみと考えた。

 次の日、宿屋の主人が言ったように、久しぶりの青空が広がった朝を迎える。心なしか、宿の中も騒然としており、出発する旅人でロビーは混雑していた。
 そんな中、自分たちは必要物資を揃えるために宿屋の前でそれぞれバラバラに分かれる。
 ディーは食料を、グレイは再度情報収集に、ロイと自分は薬品関係を調達する。
 実は、誰にも、ロイにも言っていないが、薬局に行きたいとここしばらく考えていた。
 探しているものが買えるかはわからない。でも置いてあるかどうかだけでも知りたかった。

 人には言えないお買い物。
 SEXローションだ。

 毎度毎度、アナルを濡らすために、先走りの蜜や精液、唾液を使っている。確かにそれでもいいのだが、流石に慣らす行為で長時間となると、ロイも疲れるだろうと思った。いや、その前に舐められるという行為に自分が恥ずかしくて仕方がなかった。
 この世界では同性のSEXが当たり前だし、潤滑油的なものがあるんじゃないか、と悩んで悩んで思い至ったのだ。
 今日は、こっそりとそれを探そうと思っていた。

 結果、今目の前にSEXローションがある。小さな可愛い瓶に入った潤滑油が目の前にある。
 しかも、いろんな種類のローションが棚に並んでいた。
「ショーヘー、なんかあったか?」
 じっとそのローションを眺めていたが、不意に店の別の陳列棚の前にいたロイに呼ばれ、なんでもないと陳列棚から離れる。

 こっそりなんて買えないよな。1人になれないし…。

 そう思って諦める。
 でもローションが存在していることはわかったので、よしとしようと思った。
「ポーションに石鹸、洗濯洗剤…」
 袋に入った買ったものをチェックしながら、宿屋へ帰った。
 帰ってから全員で荷物の確認をし、持ち物を分担する。
 力と体力の差で、自分が一番荷物が少なく、いつも申し訳ない気持ちになる。だが、無理に荷物を持って、歩く速さについていけなくなっても困るので、素直に甘えさせてもらう。
 食堂で夕食を取ったが、流石にほとんどの客が出発した後で、昨日や今朝に比べてがらんとしていた。
 明日の出発時間を確認し、解散となった。

「あー、もう出発かー」
 ロイが枕を抱えて、さっきからため息ばかりついていた。
 明日の準備をして、整理整頓を済ませて後は寝るだけとなった段階で、
「明日からまた外だし、シよ?」
 どうせ外だろうが、したくなったらするくせに、と思ったが断る理由も見当たらず、受け入れる。

 ジュプッ、ジュプッと音をたてて指が2本アナルに出入りを繰り返す。
「ん…んぅ」
 最初に比べたら、アナルがだいぶ柔らかくなっていると自分でも思う。
 乳首を執拗に舐められ、吸われ、指でアナルを弄られる度に、ゾクゾクと快感が背筋を駆け上がり、今日はまだイカされていないペニスが指に抽送に合わせてプルンプルンと揺れた。
「あ…はぁ…」
 ロイは乳首を舐めるのをやめて起き上がると、アナルからの指が引き抜かれる。
 自分の両足を持ち上げて左右に開かれると、膝裏に手を入れて、上へと持ち上げられた。
「え…」
 仰向けになった状態で、ロイに腰ごと持ち上げられて、自分の臍を見るように折り曲げられた。
 若干苦しい姿勢であったが、ロイが自分の目を見ながら、ベロリとアナルから陰嚢もまでを舐め上げ、舐める姿を見せつけられて、全身を羞恥が襲う。
「あっ!」
 足を抱え込み器用にアナルを指で左右に開くと、舌先を押し込んできた。
「あ、んぅ!ん」
 お腹を丸めているため、腹筋に変な力が入る。
 ジュルッ、ジュルっと音をたてて舌で責め立てられ、ビクビクと腰が痙攣した。
 ロイが口を離し、指一本でアナルの入口をクリクリと弄ると、その刺激にキュンキュンと収縮を繰り返し、ペニスから先走りの蜜が溢れ出て、自分の腹を汚した。
「あぁ… 」
 ロイが自分を追い立てる姿を見せられて、恥ずかしさで見えないように目元を隠した。
 だが、次の瞬間、アナルとその周りに冷たい何かが触れて、驚いて腕を離してロイを見る。
 ロイが、手に持った小瓶の中の液体をアナルへ垂らしていた。
 指で入口を撫でられ、ゆっくりと2本の指が挿入されて、指の間から液体が中へと入っていく。
「ロイ、そ、れ…」
「昼間、見てただろ?SEXローション」
 気付かれてないと思っていたのに、いつのまにか購入までしていたなんて。
 カアアァッと全身が朱に染まった。
 それと同時に、ヌプンヌプンと音をたてて指を出し入れされ、垂らされたローションがアナルへ消えていく。
「いー感じ」
 ロイの指が今までよりもずっとスムーズにヌルヌルと中に入っていく様子を見て、舌舐めずりすると、ゴクリと喉を鳴らす。
 小瓶をベッドに放り投げると、折り曲げていた自分の体を下ろし、改めて足を抱えられた。
 ベッドに両手をついたロイの腕に足を引っ掛ける形で左右に開かされると、ロイが覆い被さってくる。
 アナルにロイのペニスの先が触れた。
「入れるよ」
「え…?」
 あまりにも唐突で、今日も慣らす行為だけで終わると思っていたため思わず聞き返す。
 ヌプッと音がして、アナルを押し開くように、ロイのペニスが入ってくる。
「は!あぁ!」
 ゆっくりだが、確実に中を広げられていく感覚に、悲鳴のような喘ぎをあげた。
「あ……あ…」
 頭をベッドに押し付け、目を見開いてのけぞる。
 グプンと亀頭部分まで完全に収められ、無意識に腸壁を動かして排出しようとするが、それがロイのペニスの形をかえって伝えてくる。
「は……ぁ……」
 亀頭を飲み込み、ゆっくりと時間をかけて竿の太い部分が入ってくる。アナルの入口が限界まで広がり、圧倒的な質量に全身が痙攣したかのようにガクガクと震えた。見開いた目から生理的に溢れた涙が目尻を伝い、開いた口からは、微かに声が断続的に漏れた。

 ロイが、中に…!
 
 慎重にゆっくりと腸壁を押し広げ、大まかな部分を飲み込んだ所で、ロイは挿入を止めた。
「ハァ…入った…ショーヘーの中…気持ちいい…」
 ロイが恍惚とした表情と声で言い、その言葉に、腸壁がキュウゥッと締まった。
「ン…ア…」
 ロイの喘ぎが耳に届いて、ますますゾクゾクと快感が背筋を走り抜けていく。

 ロイが中を突き上げるように、小さく腰を揺らし始める。
「あっ!あっ!」
 その動きに合わせて声が漏れ、腸壁が擦られて、指とは違う、中から伝わる快感にペニスが震えた。
 少しづつ、ロイは動きを大きくしていく。
 軽く突き上げるだけの動きから、少し引き抜いて入れる動きに、さらに引き抜いて、奥を突き上げる動きに変わっていく。
 中に垂らしたローションが滑りを良くして、ズチュッズチュッと音を立ててロイの動きを助ける。

 なに、これ。
 こんなの、知らない。
 こんなSEX、知らない。

「あ”っ!あ“ー、はぁ!」
 声が抑えられない。
 ロイの律動に合わせて襲ってくる快感に我慢することなく、悲鳴に近い喘ぎ声が上がる。
 そして、中でロイのカリ部分が前立腺を擦り上げた瞬間、目の前がチカチカするほどの衝撃が襲った。
「あ”ー!!」
 バチュン、バチュン、と肉がぶつかる音と衝撃に、自分のペニスがブルンブルン揺らされ、その先端からトロトロと溢れ出た蜜が糸を引いて自分の腹に落ちる。
「ハァ…ショーヘー…」
 ロイが、張り詰めたそのペニスを掴むと、突き上げる動きに合わせて上下に扱き出す。
「!!!」
 もう何も考えられなかった。
 ロイに前も後ろも支配されて、ただただ喘ぎ声を漏らすことしか出来ない。
 前立腺をロイのペニスで突き上げられて、鈴口を指でなぞられた瞬間、射精した。
 その瞬間、ギュウウウっと腸壁が収縮して、
「ン…ショーヘー」
 ロイも呻き声に近い喘ぎを漏らし、数度の突き上げののち、中で精液を放った。
「!!」
 中でロイのペニスがビクビクと跳ねて、射精したのがわかる。
「ショーヘー…大丈夫…?」
「……だい、じょ…ぶ…」
 本当は全然大丈夫じゃない。
 快感がすごくて、今にも意識が飛びそうだ。
 こんなSEX初めてだ、と、今まで自分が経験してきたSEXはなんだったんだ、とそう思えるくらい、天地がひっくり返る経験だった。
「ショーヘーの中、キツくて、サイコー」
 エヘヘへと笑うロイに、恥ずかしさが込み上げてくる。
 初めて受け入れられた感動に浸る間もなく、露骨に感想を言うロイを殴りたくなったが、
「あの…」
「ん?」
「抜いて…くれる?」
 そう言ったが、キュゥッと無意識に腸壁が動く。
「……」
 ロイは言われた通り腰を引いたが、再びグンと突き上げた。みるみるとその太さが復活していくのがアナルからダイレクトに伝わる。
「え、ちょっ」
「もう一回」
 抗議の声の途中で、再び突き上げられた。
「あっ!」
 収まりつつあった快感が再び頭をもたげてくる。
 挿入したまま、ぐるりと足を掴んで向きを変えられ、片足だけを大きく開かされて抱えられると、横から突き上げが始まった。
「あ“!あ”!」
 突き上げられ、中をグリグリと抉るように腰を動かされて、ブルブルと体が震える。
「あ“…あー…」
 2度目も中で出され、一度は引き抜かれたが、アナルからロイの精液が溢れ出る前にうつ伏せにされ、再び挿入され突き上げられた。
 もう、快感に流されるまま、ひたすらロイに嬲られるしか出来なかった。
 今までの欲求を取り戻すかのように、突き上げられ、中に欲望を注がれた。

 夜中に目を覚まし、自分が行為の最中に気を失ったことを知る。
 それだけ激しくて、快感に耐えることが出来なかったということだろう。
 体はクリーンで綺麗にされていたが、まだアナルに多少の違和感があった。
 隣で、すっかり満足してうっすらと笑って寝ているロイを見て、少しムッとした。
「初めてで、あれはないだろう、おい」
 激しすぎたSEXに小声で文句を言い、その頬をつねる。
 途端にウェヘヘへと笑いを漏らしたロイに、クスッと笑った。
 幸せそうに眠るロイの頬にそっとキスを落とすと、
「好きだよ、ロイ。愛してる」
 小さく呟き、再び目を閉じた。

 





 
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