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44話 開戦
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「じゃあな、あんちゃん。またいつでも戻って来いよっ!!!」
「じゃあね~、今度会ったときも世界の事もっと教えてねぇ~」
「またな~、また各地のおいしい食べ物おしえてねぇ~」
「あぁ、また今度なっ!!!本当にありがとう」
ラクレスは三人と別れ、再びペルネ山を目指すために旅に出た。
「よしっ、今度こそペルネ山に行ってやる。ドワーフの国にも行ってみたかったけど、まずは九頭竜だな.....それに、新たな装備も増えたし、」
ラクレスはそう言ってムーンの鎧を見ると、何かを思い出したように亜空間から錆びた剣を出した。
『亜空間・・・ラクレスは使わないものなどをこの亜空間に入れて持ち運んでいる。使える人はほぼいない。今までも使用していたが、なぜか驚かれなかった』
そしてラクレスは錆びた剣を持つと「これ、あの王様が何か言ってたような.....たしか、ヘラクレスがどうたらこうたら.....まぁ、いっか」と少し考えたか、すぐに亜空間にしまった。
そして、ラクレスが三人と別れてから5日程経過した。
「おぉ~、やっとここまで戻ってきた。」
ラクレスは、ビアンカ、トークと別れた地点まで戻ってきていた。
そして、ビアンカたちが進んだ道と同じ道を歩き出した。
~時は少し遡り、ラクレスが親分達と出会った時~
場面は変わり、ビアンカ、トーク場側。
「そろそろ着きますねぇ~。」トークがいつもの調子で言った。
ビアンカは「だな。」と、一言だけ言った。
そして、二人はビースト王国に到着したのだった。
しかし、そこで二人は驚愕の光景を見ることになった。
「な、なんだよ.......これ.......」
「.......何が、どうなっているんですか.......」
2人の声色が先程までとは一変していた。
2人は見た。
オックス王国軍によって陥落したビースト王国を。
城門にはオックス王国の旗が掲げられ、門の前にはオックス王国軍の兵士がいた。
「トーク、この国はもう.......」ビアンカが何かを言おうとすると、トークは分かってますと言わんばかりの表情でビアンカを見た。
そして、
「まずは、あの兵士に話を聞いて見ましょう。」と、トークがビアンカに言った。
トークの提案にビアンカは「あぁ」とだけ答えて、城門に向かって歩き出した。
「おいっ、何でビースト王国は攻められた?」ビアンカが、城門にいた兵士に向かって言った。
ビアンカの言葉には多少なりとも怒りが含まれていたため、兵士は怯えながら「あ、あのぉ、その、それについては分かりません。」と、答えた。
すると、今度はトークが「この軍のトップは誰だ?」と聞いた。
「オルロ・リットン団長です。」
兵士がそう答えると、ビアンカとトークはすぐに状況を察知した。
「まさか.......ガチのトップが出てくるとはな......」と、ビアンカが少しため息をついて言い放った。
「ですね......で、これからどうします?」
トークがビアンカにいつでも行けますよと言わんばかりの表情で言った。
「そうだな......じゃあ行くか?」
ビアンカも私も行けるぞと言いたげな表情で答えた。
そんな二人を見ていた兵士は顔が引き攣りながらも、なんとか二人の間に割って入って口を開いた。
「だ、大丈夫です。ビースト王国の国民、兵士の大半は生きています。」
しかし、この兵士の行動は、今の二人には逆効果だった。
「大半は?聞き間違いじゃないよな?トーク」
「えぇ、私もそう聞こえました。大半と」
「え..........あのぉ、」と、兵士が言うとビアンカに睨まれた。
「あぁ!?」
ビアンカの鋭い眼光に怯えてしまった兵士はトークを見た。
しかし、
「何か用ですか?」
兵士は目のやりどころに困ってしまった。
すると、騒ぎを聞きつけた兵士が数人やってきた。
「なんなのだ君たちは?.....ん?獣人か?」一人の兵士がそう言うと、
もう一人の兵士が、「なんだ、まだいたのか。ほれっ、さっさと城の中に入れ。選別するからよ。」と言い、
もう一人の兵士は、「お前ももっとシャキットしろっ。そんなんだから、絡まれるんだよ。」と、城門にいた兵士に言った。
「選別?」ビアンカがその言葉に引っ掛かり聞いた。
「あぁ、選別と言っているだろう?兵士にできるかそうではないかの選別だ。」
「兵士になれなかったらどうなるんだ?」
「それは.....俺達は知らん。上のものが決めることだ。ほらっ、さっさと行くぞ。」と、兵士はそう言うが二人はその場を動こうとはしなかった。
そんな二人の姿を見た兵士が「おいおい、ここにきて抵抗はやめてくれよ?こっちだって忙しいんだ。もし、言うことを聞かないというなら、お前らの隊長みたいに死んでもらうぞ?」
兵士の言葉に二人の眉毛がピクッと動いた。
「おいっ!お前らの隊長と言うと?」ビアンカすぐに言った。
「あぁ!?お前さっきから何なんだよ。お前らの隊長と言ったらあのギイ・ラーンとかいう奴しかいないだろ?お前らもいい加減現実を見ろ。情けない..........」と、兵士はあきれた様子で言ったが、その瞬間トークに顔面を殴られた。
「おいっお前、これは規則違反だぞっ!!!」
「手を出したかにはお前ら二人覚悟しろよっ!!!」
その場にいた数人の兵士が目の色を変えて襲ってきた。
しかし、二人は落ち着いていた。
そして、「腐っても元上司。あなた達こそ覚悟してください。」
トークはそう言うと、兵士に向かって一歩踏み出したのだった。
「じゃあね~、今度会ったときも世界の事もっと教えてねぇ~」
「またな~、また各地のおいしい食べ物おしえてねぇ~」
「あぁ、また今度なっ!!!本当にありがとう」
ラクレスは三人と別れ、再びペルネ山を目指すために旅に出た。
「よしっ、今度こそペルネ山に行ってやる。ドワーフの国にも行ってみたかったけど、まずは九頭竜だな.....それに、新たな装備も増えたし、」
ラクレスはそう言ってムーンの鎧を見ると、何かを思い出したように亜空間から錆びた剣を出した。
『亜空間・・・ラクレスは使わないものなどをこの亜空間に入れて持ち運んでいる。使える人はほぼいない。今までも使用していたが、なぜか驚かれなかった』
そしてラクレスは錆びた剣を持つと「これ、あの王様が何か言ってたような.....たしか、ヘラクレスがどうたらこうたら.....まぁ、いっか」と少し考えたか、すぐに亜空間にしまった。
そして、ラクレスが三人と別れてから5日程経過した。
「おぉ~、やっとここまで戻ってきた。」
ラクレスは、ビアンカ、トークと別れた地点まで戻ってきていた。
そして、ビアンカたちが進んだ道と同じ道を歩き出した。
~時は少し遡り、ラクレスが親分達と出会った時~
場面は変わり、ビアンカ、トーク場側。
「そろそろ着きますねぇ~。」トークがいつもの調子で言った。
ビアンカは「だな。」と、一言だけ言った。
そして、二人はビースト王国に到着したのだった。
しかし、そこで二人は驚愕の光景を見ることになった。
「な、なんだよ.......これ.......」
「.......何が、どうなっているんですか.......」
2人の声色が先程までとは一変していた。
2人は見た。
オックス王国軍によって陥落したビースト王国を。
城門にはオックス王国の旗が掲げられ、門の前にはオックス王国軍の兵士がいた。
「トーク、この国はもう.......」ビアンカが何かを言おうとすると、トークは分かってますと言わんばかりの表情でビアンカを見た。
そして、
「まずは、あの兵士に話を聞いて見ましょう。」と、トークがビアンカに言った。
トークの提案にビアンカは「あぁ」とだけ答えて、城門に向かって歩き出した。
「おいっ、何でビースト王国は攻められた?」ビアンカが、城門にいた兵士に向かって言った。
ビアンカの言葉には多少なりとも怒りが含まれていたため、兵士は怯えながら「あ、あのぉ、その、それについては分かりません。」と、答えた。
すると、今度はトークが「この軍のトップは誰だ?」と聞いた。
「オルロ・リットン団長です。」
兵士がそう答えると、ビアンカとトークはすぐに状況を察知した。
「まさか.......ガチのトップが出てくるとはな......」と、ビアンカが少しため息をついて言い放った。
「ですね......で、これからどうします?」
トークがビアンカにいつでも行けますよと言わんばかりの表情で言った。
「そうだな......じゃあ行くか?」
ビアンカも私も行けるぞと言いたげな表情で答えた。
そんな二人を見ていた兵士は顔が引き攣りながらも、なんとか二人の間に割って入って口を開いた。
「だ、大丈夫です。ビースト王国の国民、兵士の大半は生きています。」
しかし、この兵士の行動は、今の二人には逆効果だった。
「大半は?聞き間違いじゃないよな?トーク」
「えぇ、私もそう聞こえました。大半と」
「え..........あのぉ、」と、兵士が言うとビアンカに睨まれた。
「あぁ!?」
ビアンカの鋭い眼光に怯えてしまった兵士はトークを見た。
しかし、
「何か用ですか?」
兵士は目のやりどころに困ってしまった。
すると、騒ぎを聞きつけた兵士が数人やってきた。
「なんなのだ君たちは?.....ん?獣人か?」一人の兵士がそう言うと、
もう一人の兵士が、「なんだ、まだいたのか。ほれっ、さっさと城の中に入れ。選別するからよ。」と言い、
もう一人の兵士は、「お前ももっとシャキットしろっ。そんなんだから、絡まれるんだよ。」と、城門にいた兵士に言った。
「選別?」ビアンカがその言葉に引っ掛かり聞いた。
「あぁ、選別と言っているだろう?兵士にできるかそうではないかの選別だ。」
「兵士になれなかったらどうなるんだ?」
「それは.....俺達は知らん。上のものが決めることだ。ほらっ、さっさと行くぞ。」と、兵士はそう言うが二人はその場を動こうとはしなかった。
そんな二人の姿を見た兵士が「おいおい、ここにきて抵抗はやめてくれよ?こっちだって忙しいんだ。もし、言うことを聞かないというなら、お前らの隊長みたいに死んでもらうぞ?」
兵士の言葉に二人の眉毛がピクッと動いた。
「おいっ!お前らの隊長と言うと?」ビアンカすぐに言った。
「あぁ!?お前さっきから何なんだよ。お前らの隊長と言ったらあのギイ・ラーンとかいう奴しかいないだろ?お前らもいい加減現実を見ろ。情けない..........」と、兵士はあきれた様子で言ったが、その瞬間トークに顔面を殴られた。
「おいっお前、これは規則違反だぞっ!!!」
「手を出したかにはお前ら二人覚悟しろよっ!!!」
その場にいた数人の兵士が目の色を変えて襲ってきた。
しかし、二人は落ち着いていた。
そして、「腐っても元上司。あなた達こそ覚悟してください。」
トークはそう言うと、兵士に向かって一歩踏み出したのだった。
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