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番外編2

王宮

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「ねぇ、シリカ?何だか今回の騒動……蓋を開けてみたら、単なるその……」

盛大なる勘違いだった。
何てことだろう……。

「愛人が出来たら応援するはずでしたのに、残念でしたね?リリアナ様」

シリカがクスクスとからかう。

「……本当に。でも、シリウスはどうして私に秘密にしたんだろう?はぁ……。問題は解決。でも、王宮に戻るのは……気持ちが重いわ……」

結果的には、愛人問題でもなく陰謀でもなかった。

単なる自分を愛してくれているシリウスを再認識するだけだった。

嬉しいはずなのに、なぜだか気分は複雑だ。

「何の問題もなくはないですが、犯人も捕まえましたし、また王妃の株が上がりましたよ?」

「……そうかなあ?そうだと良いのだけど……」

ローゼリア様と別れた後に馬車で王宮に向かっていた。

「……しかし、アレク様はその……女性が絡むとろくなことにならないのね……」

あのステファニー様も姉の被害者と言えば被害者なのかも知れない。

「……でも、女の逆恨みは恐ろしいですねぇ……」

「確かにそうね……。まあ、幸い今はローゼリア様と上手くいってるみたいだから、早く結婚してもらいたいところね」

「しかし、リリアナ様?戻りましたら早めに陛下にもろもろ報告したほうが宜しいかと……」

「……はぁ。気乗りしないけれど、仕方ないか……。頑張るわ」

私を乗せた馬車は、ゆっくりゆっくりと王宮に近づいて行った。




久しぶりに実家帰省からに戻った。

「懐かしい……感じね」

「2週間くらいでしたけど、初めての帰省でしたしね。まあ、それだけ王宮に慣れ親しんだ、と言うことでは?」

シリカはてきぱきと侍女に指示しながら、荷解きを行っていた。

「捕り物劇が終わったら帰るつもりだったから……。あ、ダニエルにはまた改めてお礼しないとね。あと、アレク様とローゼリア様にも。それと、アンドリューは?」

「先程、ユンが自室まで送り届けに行きましたよ」

「そう、それなら安心ね」

アンドリューも今回はとても貴重な経験をたくさんしていた。また少し成長しただろう。

「……陛下のお時間取れるかしらね」

「とりあえず、戻りましたのでご報告して参ります。時間が取れるかも確認して参ります」

シリカが部屋を後にした。
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