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義妹、襲来
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院長のエスコートで、ご機嫌になったレイと仲良く歩いていたら、前方に人だかりが出来ていた。
「……ちょっと様子を見てきますから、お二人はこちらでお待ち下さい」
院長は人だかりに向かって歩いていった。
「……ねぇ、レイ。私、何だか悪い予感しかしないんだけど……」
人だかりから時折ちらつく女性の姿に物凄く見覚えがあったからだった。
「……そうか」
あの強烈なド派手令嬢は、マリーベル様とは違うベクトルでとにかく目立つし、厄介だった。
「……たぶん、おそらく義妹の……エリアルです」
――はぁ。しかし、何でここにいるの?
(マルシェの盛況も、劇の盛況も全てが打ち消されてしまう程のマイナスイメージだし。どーしてくれるのよ!)
「とりあえず、リリーはオスカーを呼びにいってきてくれ。俺は院長を待つ」
私は元来た道を急ぎ戻った。
舞台裏で盛り上がるオスカーを取っ捕まえて簡単に事情を話し、オスカーをマルシェまで連れていく。
「……つまり、ミスボスを虐めてる令嬢、義妹がなんらかの理由でマルシェで騒ぎを起こしてるんだな」
「……理由はわからないけど。隣にいたのは婚約者のロビン・クアイリーかと」
「……伯爵家の次男か」
「……ちなみに、私の元婚約者」
オスカーはそれを聞くとぷっと吹き出した。
「……な、何?」
「……いや、ミスボス。結果的には棄てられて良かったな」
「……何それ?」
「そんな男と結婚しなくて良かったよ。上手くいってたら、ミスボス商会だってなかったしな」
「オスカーってさ。発想が斬新だよね」
斬新を強調した私。
「ありがとな」
(別に誉めてないけど!)
「とりあえず、この控え室でミスボスは待ってろ。レイと院長に話聞いたら迎えに越させるから。俺がミスボス商会の代表として話するから安心しろよな」
マルシェにいく途中の螺旋階段から派生している別棟に案内された。
「じゃあ、いくな。ここからだと、マルシェが上から見えるだろ?」
急に大人な対応をするオスカーが何だか突然逞しい存在に思えてならなかった。
私はオスカーを見送り、上からマルシェの騒ぎを見ることにする。
どうやら義妹が洋服を販売している店ともめているようだった。
「だから、何度もいってるじゃないの!これだから平民は嫌なのよ。私は今すぐその白薔薇のワンピースが欲しいのよ!さっきまであったじゃない?」
「……申し訳ございませんが、先ほど舞台終了後に完売してしまいまして……」
「何とかしなさいよ!」
「……私が着ているもので宜しければお持ち帰り頂けますが……」
お店のスタッフは困り果てていた。
「嫌だわ。私。なんでこの平民が着たワンピースを私が着なくてはいけないの?ねぇ、ロビン?」
隣にいた金髪の優しい雰囲気のロビンはただ微笑むだけで特に事態を収拾するつもりもないようだった。
(はぁ……。相変わらずね、ロビン様は。単なるお飾りすぎるでしょ!)
上から覗きながら一人悶々と突っ込みを入れる。
(舞台が大盛況で、私も気に入ったワンピースがまさかこんなことになるなんて……!)
しかし、なぜ義妹は来たのだろうか?
元々こんな場所は好きでもない、もとより嫌いなはずでは……?
(相変わらずのあの態度!そのうち、わたくしは、次期侯爵ですのよ、とか権力振りかざしそうだ……身分は今でも平民なのに)
でも、今は折角の初日に水を差すあの二人を何とかしなければ……!
(……あっ、そうだ!私が頼んだ分があるはず!それを渡せばとっとと追い出せる!)
私は急ぎ舞台裏のスタッフが集まる場所に向かうことにした。
「あ!オリビアさん!」
私は経理担当のオリビアさんを捕まえて、私が頼んだ白薔薇のワンピースを持ってる人を探して、マルシェのオスカーに届けて欲しいと伝えた。
「分かりました。代金は確かレイ様が支払い済でしたので、帳簿に記載しました。品物はオスカーさんが届ける予定でしたので彼の部屋にあるかも知れないので、あったらマルシェに届けますね!」
「ありがとう!助かります!私はまたマルシェのほうに戻ります」
(オリビアさんが出来る人で良かった……!)
私はまた元いた場所まで淑女らしからね走りで急いだのだった。
また例の場所まで戻っても、相変わらずの押し問答が続いていた。そこにオスカーも参戦していたが、やはり予想道理の展開だった。
「だから!わたくしを誰だと思って?次期侯爵ですのよ。勝手にこんなマルシェ始めて。簡単に潰してやるんだから……!」
怒りが収まらないのか、エリアルはどんどん発言が過激になっていた。洋服販売店のスタッフは青ざめたまま項垂れていた。
そこに、オスカーがようやく口を挟んだ。
「私はここの責任者であるオスカーと申します。申し訳ないが、舞台が終了し、白薔薇ワンピースは人気で完売してしまったようです。後日入荷次第、屋敷にお届けしますので本日はお引き取り頂けますか」
半分有無を言わせぬ口調のオスカーだが、エリアルは納得しなかった。
「責任者だか何だか知らないわよ!どうせ平民でしょ!とにかく、あの店員が白薔薇のワンピースを着ているのも腹が立つわ。なぜわたくしが着ていないのに、あんな女が着ているのかしら?今すぐ破り捨てなさい!」
とんでもない要求をするエリアルに、回りの人たちもヒソヒソと陰口を始めていた。
名指しされたスタッフは、オスカーの背後でガタガタ震えながらすみませんを繰り返していた。
(もう、何のための婚約者なんだか。ロビン様、頑張りなさいよ……)
ロビン様は何でこの状況を打開しようとしないの?よっぽどエリアルが怖いわけ?
ああ、本当にごめんなさい。皆さん!でも、次期侯爵はエリアルではないから安心して……!
私は祈るような気持ちで白薔薇ワンピースの到着をまっていた。
そこに白薔薇のワンピースを片手に、ようやくオリビアさんが到着した。
オスカーに耳打ちしながら詳細を話しているのだろう。オスカーが時折頷いていた。
「……あるんじゃないの!ワンピース!早く寄越しなさいよ!」
待たされてイライラしているのかエリアルは更に喰ってかかった。
「こちらは、とあるお客様が予約されたお品ですが、ご本人に確認したところお譲りして問題ないとのことでした。こちらをお持ち帰りなさいますか」
エリアルはオスカーの提案に当たり前だと言わんばかりにロビンに指示を出した。
「もう平民ってこれだから嫌だわ……!散々待たせておいて。さて、ロビン、もうこんなところ帰りましょう」
「……すみません。お代をまだ頂いておりませんが」
オスカーが申し訳なさそうに告げる。
「何を言っているの?後日屋敷に取りに来なさいっ!」
「……こちらはマルシェですので、現金払いのみとなっておりますが」
エリアルがロビンさんをちらっと見るも、ロビン様は現金を持っていない様子だった。
「とにかく、わたしくたち貴族は現金なんて持ち歩かないわよ。後で屋敷に取りに来なさいな。ロビン、行きましょう」
エリアルは有無を言わさずワンピースを奪うとロビンに渡すと、踵を返してマルシェを後にした。
(――まるで泥棒じゃないの!エリアル!あなたみたいな人が次期侯爵なんて名乗る資格なんてないんだから!)
本当は前に出て行って怒りをぶちまけたいところなのだが、今出て行ってしまうとすべてが水の泡になってしまう。
きっと今日の出来事は貴族の間でも早々に噂になってしまうだろう。
(……はぁ。頭が痛い……)
――私がもっともっと力をつけなくては!
一人で自己完結していると、レイと院長、オスカー、オリビアさんが私を見つけに来てくれた。
「……お疲れさん」
オスカーがポンっと私の肩を叩く。まるでドンマイと言われているような気持だった。
「……マリーベル嬢以上に強烈だったな……」
私とオスカーがほぼ同時に頷いた。
「……院長も義妹が大変申し訳ありませんでした」
院長はすでに事情を聴いているのだろう。逆に労いの声をかけていただいた。
「まあ、俺が代表になった意味がこれであったわけだし、もうあの二人は来ないだろう。もし、何か妨害してくることがあれば、それこそ俺とレイで策を考えるからミスボスはあんまり考えすぎるなよな」
がっくりと肩を落とす私をオスカーが励ましてくれた。
「まあ、幸いリリーの持っていた洋服で問題は一応解決したし。お代の回収もしなくていいだろう」
わざわざ出向いて自ら問題を起こす必要もない、ということだろう。
「レイ、支払ってくれたってさっきオリビアさんから聞いたよ。ありがとう」
「もともとリリーへのプレゼントのつもりだったしな。気にするな」
もうなんだかんだであの白薔薇ワンピースを着たいと思わなくなってしまったし、舞台効果でやはり商品が売れることも証明された。
――やはり、自分が侯爵位を正式に継承するまでは気が抜けない!
私は改めて自分の力不足を痛感したのだった。
「……ちょっと様子を見てきますから、お二人はこちらでお待ち下さい」
院長は人だかりに向かって歩いていった。
「……ねぇ、レイ。私、何だか悪い予感しかしないんだけど……」
人だかりから時折ちらつく女性の姿に物凄く見覚えがあったからだった。
「……そうか」
あの強烈なド派手令嬢は、マリーベル様とは違うベクトルでとにかく目立つし、厄介だった。
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――はぁ。しかし、何でここにいるの?
(マルシェの盛況も、劇の盛況も全てが打ち消されてしまう程のマイナスイメージだし。どーしてくれるのよ!)
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「……つまり、ミスボスを虐めてる令嬢、義妹がなんらかの理由でマルシェで騒ぎを起こしてるんだな」
「……理由はわからないけど。隣にいたのは婚約者のロビン・クアイリーかと」
「……伯爵家の次男か」
「……ちなみに、私の元婚約者」
オスカーはそれを聞くとぷっと吹き出した。
「……な、何?」
「……いや、ミスボス。結果的には棄てられて良かったな」
「……何それ?」
「そんな男と結婚しなくて良かったよ。上手くいってたら、ミスボス商会だってなかったしな」
「オスカーってさ。発想が斬新だよね」
斬新を強調した私。
「ありがとな」
(別に誉めてないけど!)
「とりあえず、この控え室でミスボスは待ってろ。レイと院長に話聞いたら迎えに越させるから。俺がミスボス商会の代表として話するから安心しろよな」
マルシェにいく途中の螺旋階段から派生している別棟に案内された。
「じゃあ、いくな。ここからだと、マルシェが上から見えるだろ?」
急に大人な対応をするオスカーが何だか突然逞しい存在に思えてならなかった。
私はオスカーを見送り、上からマルシェの騒ぎを見ることにする。
どうやら義妹が洋服を販売している店ともめているようだった。
「だから、何度もいってるじゃないの!これだから平民は嫌なのよ。私は今すぐその白薔薇のワンピースが欲しいのよ!さっきまであったじゃない?」
「……申し訳ございませんが、先ほど舞台終了後に完売してしまいまして……」
「何とかしなさいよ!」
「……私が着ているもので宜しければお持ち帰り頂けますが……」
お店のスタッフは困り果てていた。
「嫌だわ。私。なんでこの平民が着たワンピースを私が着なくてはいけないの?ねぇ、ロビン?」
隣にいた金髪の優しい雰囲気のロビンはただ微笑むだけで特に事態を収拾するつもりもないようだった。
(はぁ……。相変わらずね、ロビン様は。単なるお飾りすぎるでしょ!)
上から覗きながら一人悶々と突っ込みを入れる。
(舞台が大盛況で、私も気に入ったワンピースがまさかこんなことになるなんて……!)
しかし、なぜ義妹は来たのだろうか?
元々こんな場所は好きでもない、もとより嫌いなはずでは……?
(相変わらずのあの態度!そのうち、わたくしは、次期侯爵ですのよ、とか権力振りかざしそうだ……身分は今でも平民なのに)
でも、今は折角の初日に水を差すあの二人を何とかしなければ……!
(……あっ、そうだ!私が頼んだ分があるはず!それを渡せばとっとと追い出せる!)
私は急ぎ舞台裏のスタッフが集まる場所に向かうことにした。
「あ!オリビアさん!」
私は経理担当のオリビアさんを捕まえて、私が頼んだ白薔薇のワンピースを持ってる人を探して、マルシェのオスカーに届けて欲しいと伝えた。
「分かりました。代金は確かレイ様が支払い済でしたので、帳簿に記載しました。品物はオスカーさんが届ける予定でしたので彼の部屋にあるかも知れないので、あったらマルシェに届けますね!」
「ありがとう!助かります!私はまたマルシェのほうに戻ります」
(オリビアさんが出来る人で良かった……!)
私はまた元いた場所まで淑女らしからね走りで急いだのだった。
また例の場所まで戻っても、相変わらずの押し問答が続いていた。そこにオスカーも参戦していたが、やはり予想道理の展開だった。
「だから!わたくしを誰だと思って?次期侯爵ですのよ。勝手にこんなマルシェ始めて。簡単に潰してやるんだから……!」
怒りが収まらないのか、エリアルはどんどん発言が過激になっていた。洋服販売店のスタッフは青ざめたまま項垂れていた。
そこに、オスカーがようやく口を挟んだ。
「私はここの責任者であるオスカーと申します。申し訳ないが、舞台が終了し、白薔薇ワンピースは人気で完売してしまったようです。後日入荷次第、屋敷にお届けしますので本日はお引き取り頂けますか」
半分有無を言わせぬ口調のオスカーだが、エリアルは納得しなかった。
「責任者だか何だか知らないわよ!どうせ平民でしょ!とにかく、あの店員が白薔薇のワンピースを着ているのも腹が立つわ。なぜわたくしが着ていないのに、あんな女が着ているのかしら?今すぐ破り捨てなさい!」
とんでもない要求をするエリアルに、回りの人たちもヒソヒソと陰口を始めていた。
名指しされたスタッフは、オスカーの背後でガタガタ震えながらすみませんを繰り返していた。
(もう、何のための婚約者なんだか。ロビン様、頑張りなさいよ……)
ロビン様は何でこの状況を打開しようとしないの?よっぽどエリアルが怖いわけ?
ああ、本当にごめんなさい。皆さん!でも、次期侯爵はエリアルではないから安心して……!
私は祈るような気持ちで白薔薇ワンピースの到着をまっていた。
そこに白薔薇のワンピースを片手に、ようやくオリビアさんが到着した。
オスカーに耳打ちしながら詳細を話しているのだろう。オスカーが時折頷いていた。
「……あるんじゃないの!ワンピース!早く寄越しなさいよ!」
待たされてイライラしているのかエリアルは更に喰ってかかった。
「こちらは、とあるお客様が予約されたお品ですが、ご本人に確認したところお譲りして問題ないとのことでした。こちらをお持ち帰りなさいますか」
エリアルはオスカーの提案に当たり前だと言わんばかりにロビンに指示を出した。
「もう平民ってこれだから嫌だわ……!散々待たせておいて。さて、ロビン、もうこんなところ帰りましょう」
「……すみません。お代をまだ頂いておりませんが」
オスカーが申し訳なさそうに告げる。
「何を言っているの?後日屋敷に取りに来なさいっ!」
「……こちらはマルシェですので、現金払いのみとなっておりますが」
エリアルがロビンさんをちらっと見るも、ロビン様は現金を持っていない様子だった。
「とにかく、わたしくたち貴族は現金なんて持ち歩かないわよ。後で屋敷に取りに来なさいな。ロビン、行きましょう」
エリアルは有無を言わさずワンピースを奪うとロビンに渡すと、踵を返してマルシェを後にした。
(――まるで泥棒じゃないの!エリアル!あなたみたいな人が次期侯爵なんて名乗る資格なんてないんだから!)
本当は前に出て行って怒りをぶちまけたいところなのだが、今出て行ってしまうとすべてが水の泡になってしまう。
きっと今日の出来事は貴族の間でも早々に噂になってしまうだろう。
(……はぁ。頭が痛い……)
――私がもっともっと力をつけなくては!
一人で自己完結していると、レイと院長、オスカー、オリビアさんが私を見つけに来てくれた。
「……お疲れさん」
オスカーがポンっと私の肩を叩く。まるでドンマイと言われているような気持だった。
「……マリーベル嬢以上に強烈だったな……」
私とオスカーがほぼ同時に頷いた。
「……院長も義妹が大変申し訳ありませんでした」
院長はすでに事情を聴いているのだろう。逆に労いの声をかけていただいた。
「まあ、俺が代表になった意味がこれであったわけだし、もうあの二人は来ないだろう。もし、何か妨害してくることがあれば、それこそ俺とレイで策を考えるからミスボスはあんまり考えすぎるなよな」
がっくりと肩を落とす私をオスカーが励ましてくれた。
「まあ、幸いリリーの持っていた洋服で問題は一応解決したし。お代の回収もしなくていいだろう」
わざわざ出向いて自ら問題を起こす必要もない、ということだろう。
「レイ、支払ってくれたってさっきオリビアさんから聞いたよ。ありがとう」
「もともとリリーへのプレゼントのつもりだったしな。気にするな」
もうなんだかんだであの白薔薇ワンピースを着たいと思わなくなってしまったし、舞台効果でやはり商品が売れることも証明された。
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