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治癒術師 クレア・キャンベル

魔法剣士 アサヒ(1)

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 財宝を買い取る約束していた商人を迎えに出たアサヒは火の魔法を駆使して闇を払いながら夜の森を駆け、日が変わる前に隣町にたどり着いた。

 宿を訪ね歩き、その日のうちに買い取りをしてくれるはずだった商人を見つけることができたが、すでに商人は宿で旅装りょそうを解いてしまっていた。焦るアサヒだったが、夜の移動は危険だ。足元が暗いと商品を満載した馬車の安全が確保できない。その上、魔法でも払いきれない夜の帳は賊や魔物の姿を隠してしまう。アサヒだけならともかく、商人と商人が仕入れた商品を満載した馬車が一緒だ。商人にとって仕入れた商品は家族や奉公人たちを養うための糧で、自分一人の生命よりも大事なものだ。失ってしまうようなことは絶対にできない。

「でも、約束の買い取りを、してくれなかったじゃないですか……」

 泣きそうな声でそれが原因でクレアを差し出すことになってしまったとアサヒが訴えると、同情した商人は日が出ると同時の移動を約束してくれた。

 アサヒはそれに頷くしかなく、商人が確保してくれた宿に一室に案内されて、人目がなくなると床にうずくまった。

 クレアのつやめいた悲鳴が耳の奥に残っていた。

 アサヒもクレアと何度もしたけれど、そんな声を聞いたことはなかった。
 いつもアサヒを優しく抱きしめてくれて、幼子をあやすようにしてくれるクレアしか知らない。
 あんな風に快感で頭がおかしくなってしまったような、理性のかけらも残っていないような、雌の絶叫は聞いたこともない。

 雄としての差をクレアを通じて見せつけられたアサヒは、床にうずくまったまま、クレアのあられもない声を何度も脳裏に浮かべ、愛しい人が自分以外の男に抱かれ快楽に溺れる姿を想像しながら、勃ってしまった大きさと皮かむりがコンプレックスのそれをしごく。

「クレア……クレアぁ……っ!」
 
 クレアがほかの男のものに貫かれて絶頂する声を思い返して精を放つ。
 想い人に受け入れてもらえなかった精は、自分の手の中に虚しく吐き出された。

「……クレアぁ……」

 あまりにも情けない。
 せっかく用意してもらった部屋のベッドも使わず、アサヒは無力感に苛まれながら床にうずくまり、涙と精液で床を汚して朝を迎えた。

 商人は約束通り早朝から出発してくれた。
 アサヒは道中を護衛して商人が無事に街につくのを確認して、急いで宿へ戻る。

 冒険で入手した財宝の鑑定はもう終わっている。あとは部屋においたままの財宝を商人のところに持ち込んで買い取りしてもらえれば、アジムに金を渡してクレアを解放できる。

 そんな風に考えながら、宿についたアサヒはドアに手をかけた。冒険家のような何時に出発して何時に帰ってくるかわからにような連中を相手にする宿のドアの鍵はかけられることがない。1階は宿の受け付けと酒場を兼任した場所だが、まだ時間が早すぎて誰もいない。

 足早にそこを通り抜けて奥まった場所にある階段を登り、宿泊部屋のフロアまで来ると聞きたくもない粘ついた水音が聞こえてくる。

 早くクレアをあの男から解放しなければ。
 その思いがアサヒの足を早める。

 粘ついた水音とともにクレアらしい声のくぐもった喘ぎも聞こえてくるドアの前にたどり着いたアサヒは、一瞬だけアジムに抱かれるクレアを目にする覚悟を決めるため時間を自分に許してから、一気にドアを開けた。

「……んぉ?
 おう、帰ったか」

 だが、その覚悟はなんの意味もなかった。

 アジムが居た。下着だけを身に着けた姿でソファにふんぞり返り、ウイスキーらしい酒瓶を呷っているが、逞しい身体の上にクレアはいない。

 クレアはベッドの上に居た。
 アジム程ではなくとも小柄なアサヒが羨む大きなユズリハの身体にまたがり太い肉棒を受け入れて、精液をねだるように腰を使いながら、淫蕩な笑みを浮かべた口から舌を伸ばしカオルの男根を舐め回している。手にはシオンのものを握り、先走り汁にまみれた陰茎をにちゃにちゃと音をさせながらしごきあげていた。

 垢抜けない清楚さが愛らしかった顔も、まだ肉付きが薄く女になりきれていない身体も、アサヒしか知らなかったはずの秘所も、誰が出したのかわからない白濁液で汚れ、昨日までのクレアはどこにもいない。

「なんで……クレア……みんな……?」

 眼前の光景が受け入れられず呆然と呟いて床に膝をついたアサヒを、

「クレアをでたっぷり躾けてやったら肉便器の自覚ができたんでな。
 お仲間に使わせてやってるんだ。
 パーティの結束は強くなっただろうから感謝しろよ」

 アジムがそう言ってゲラゲラと嗤う。

「……う、うわああぁぁぁぁぁぁ!!」

 アサヒは呆然とアジムの言葉を聞いていたが、言葉の意味がわずかに心に染み込むと、アサヒのいちばん大切なものを鼻歌交じりで雑にけがしながら、自分のものとして所有することすらせずに打ち捨てたアジムに殴りかかった。

「おお、怖い怖い」

 アジムはニヤニヤとした笑みを浮かべたまま白々しく言うと、殴りかかってくるアサヒに向かって手にしていた酒瓶を投げつける。
 錯乱していても冒険家として戦い慣れたアサヒは咄嗟にそれを避けたが、投げた酒瓶を追うように突っ込んできたアジムの突進は避けきれずに一緒に床に転がった。

「くそっ、はなせ……っ!」

 アサヒは魔法剣士だ。錯乱して殴りかかってしまったが、アジムと戦うなら距離を取って魔法を使うべきだった。アジムのような全身が凶器のような男と組み合ってしまえば、アサヒにできることはなにもない。後ろに回られて羽交い締めにされれば、クレアが仲間たちとまぐわう姿から目を背けることもできなくなる。

「ほら、見てやれよ。
 恋人が仲間たちのちんぽで満足する姿をよ」
「ああぁぁぁっ!! うああァァァっァァァあぁァァァァァァ!!」

 アサヒの絶叫を耳にして、性交に夢中でようやくアサヒの存在に気がついたらしいクレアの目元が笑みに細まった。
 そして、クレアの精液をねだる動きが激しくなる。

「おお……すっげぇ。
 なかが、熱くてヌルヌルで、もう出る……!」
「口まんこ、たまらねぇ!
 飲んでくれよ!」
「あっ、あっ、出しますよ!」

 男たちに何度となく使われた秘所から、泡立った精液と愛液がユズリハの肉棒の出入りに合わせて溢れる。感極まったカオルに頭を掴まれて喉まで男根を押し込まれても、シオンのそれへの奉仕は止まらない。

「ああっ、出る! うあぁ……しぼられるぅ……!」
「はあぁ……口まんこ、すげぇ……!」
「っく、あ、でます……っ!」

 膣で、口で、全身で。
 男たちの精を浴びたクレアは満足気に声をあげて身体を震わせ淫靡に微笑んで絶頂した。

「あ、はぁ……!!」

 クレアはしばらく余韻に浸っていたが、気を取り直すと疲れた様子もなく立ち上がった。
 男たちに使われ続けて閉じなくなった割れ目からどろりとユズリハの精液を垂らしながらベッドを降りて床に降り立つと、口の中に残していたカオルの精液を咀嚼しながら飲み下し、胸に出されたシオンのものを遊ぶように塗り拡げつつアサヒの眼の前までやってきた。

「クレア……なんで……なんで……!」

 どうして自分以外の男に抱かれてそんなにうれしそうなのか。
 涙ながらに訴えるアサヒに、クレアはあでやかに笑ってみせた。

「だって、アサヒが満足させてくれないから」

 アサヒの喉から「ひゅっ」と音がして呼吸が止まる。

「ちっちゃくて、皮かむりで、早くて、ふにゃふにゃで、
 薄くて量も少ない精液しか出せないおちんちんじゃ、満足できないから」
「うああぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあっ!?」

 男として恋人に言われたくない言葉を羅列されたアサヒが絶叫するが、アジムに諌められてもクレアはお構いなしだ。

「おいおい、ひでぇな。
 かわいそうだろう」
「だって本当ですから。
 そうでなければアジムさんのおちんちんにもうちょっと抵抗できましたよ」
「まあ、それもそうかだろうがよ。
 男として立ち直れないほどえぐってやるなよ」
「えー。実際に見てもらえればわかりますよ。
 本当にちっちゃいんですから」

 クレアが更に近づいて、その意図を理解したアサヒが暴れる。

「いやだ、
 嫌だあぁぁぁっ!!」

 だが、アジムの拘束が緩むはずもない。

「そこまで言われると興味あるな」
「見てくださいよ。
 本当にちっちゃいですから」

 アサヒの知るクレアの匂いではなく、他の男の精液の匂いしかしないクレアの手が、アサヒのズボンのベルトにかかる。

「やめてくれ!
 本当に、やめてくれクレア!」
「だーめっ」
「うああぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!?」

 必死に懇願するアサヒを踏みにじるように、嬉しそうに笑うクレアが下着ごとアサヒのズボンを引き下ろす。

「うわ、本当にちっちぇえな。
 俺の小指よりちっちぇえんじゃないか?」
「でしょう? これで満足しろっていうほうが無理ですよ」
「まあ、確かに」
「あぁぁぁあぁぁぁぁ……」

 コンプレックスの象徴を晒されて、アサヒが力なく呻く。
 小さなアサヒのそれは、晒される恐怖に縮こまって毛も薄い綺麗な肌色の睾丸の上で横たわっていた。

「まあ、かわいいとは思うんですけどね」
「んひっ!?」

 その縮こまった小さなものを、言葉とともにクレアが口に含む。
 突然の温かさにアサヒが腰をはねさせた。

「あっ、あっああぁ……!」

 すべてを口の中に含んでも余裕がありすぎるアサヒのものが口の中で少しだけ大きくなったことに微笑んで、全体を吸い上げるように舐め回してからかぶった皮の中に舌を入れて女の子の陰核のように大事にされている亀頭とキスをしてやる。

 お互いを拙く弄り合う性交しか知らなかったアサヒに、一晩だけとは言えアジムに仕込まれ、仲間たちのもので練られたクレアの口奉仕は鮮烈だった。羞恥と屈辱に涙していたが、股ぐらから昇ってくる快感をこらえることができない。

「う、ああぁぁぁぁ……っ!」

 クレアの口に簡単に吐精させられて、アサヒは荒い息をつく。

 クレアは口に出されたアサヒの精をもごもとご舌の上で転がしていたが、しばらくすると顔をあげてこぼさないようにしながら口をあけてアサヒが出したものを皆に見せ、それから一息で飲み下した。

「ほら、一飲みできちゃう量しかないんですよ。
 もっとたっぷり出してもらわないと。
 本当にちっちゃいですしねぇ」
「うぅ……ううぅ……」

 クレアに文句を言われ、アサヒが涙をこぼす。
 アジムに差し出されて陵辱され、仲間にまで輪姦されたのがクレアで、クレアを守りきれずに差し出したのがアサヒのはずなのだが、どちらが被害者なのかわからない。

 そんなクレアにアジムが苦笑していると、クレアは何かを思いついたように手を打った。

 そうしていそいそと今回の冒険で手に入れた財宝の山に向かうと、ポーションを一つ手にして戻ってくる。

「それは?」
「今回の冒険で手に入れた、
 性転換薬です!」
「はぁ……?」

 何をするつもりなのかと訝しむアジムに、クレアはとても嬉しそうにアサヒにとって残酷なことを言う。

「男だったらちっちゃいおちんちんも、
 女の子になってしまえばキツキツおまんこになるんじゃないでしょうか!」

 アサヒの顔から血の気が引く。

「おお、いい思いつきだな」
「でしょう!? でしょう!?」

 アジムの同意にクレアが嬉しそうに言い募る。
 だが、アサヒからすればたまったものではない。

 すでに男としての尊厳をこれ以上なく踏みにじられているのだ。この上、男であることさえ奪われてしまうのか。

「嫌だ! 嫌だ! 嫌だあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」

 必死に暴れるが、やはりアジムの手を振りほどくことはできない。
 無理やり口をこじ開けられ、顔をあげさせられて性転換薬の薬瓶を口に押し当てられる。

「あぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」
 あぁぁぁっ!!」

 アジムの怪力で首を振って拒否することさえ許されず、それでも抵抗するうちに薬瓶を持ったクレアと目があった。

「……男でいる意味、あるの?」

 それまでのどこか壊れた笑顔が抜け落ちた、真顔のクレアに問いかけられ、アサヒは固まった。

好きな女を守ることもできず、
 好きな女を満足させることもできず。
 アサヒが男でいる意味、あるの?」

 力が抜ける。
 そこにクレアが容赦なく性転換薬を流し込んだ。
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