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剣闘士 アカネ・シンジョウ
剣闘士 アカネ・シンジョウ(6)
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七度目の試合開始の声を受けても、アジムは自分から踏み込まずに剣を構えてアカネを待ち構えた。
まだ「見」に徹していると思われている方が都合がいい。
そんなアジムに対して、アカネもまたそれまでと同じように<魔力矢>で牽制を入れてから、凄まじい斬れ味を誇る刀を手にアジムの懐へ飛び込んできた。
対人慣れしているアカネの連続攻撃はアジムが知る誰のものよりも鋭く、何よりも受けにくい。随所に引っ掛けが混じり、うっかりそれにつられてしまうと容赦のない一撃が首筋や、太い血管が通る脇や太腿を狙ってくる。だからといって最初から引っ掛けと高をくくって反応しないでいると、勢いのついた斬撃が襲ってきて体勢を崩されてしまう。
駆け引きを熟知したアカネの剣を、大剣と腕鎧で受けきれずに他の部分の鎧の上から細かい傷をつけられながらどうにかしのいでいると、アカネが軽く息をつきながら後ろに下がった。
ここだ。
これも疲れたフリかもしれないと、何度も引っ掛けに騙されている経験が警告を発するが、六度も殺されている間にアカネの体力の底をある程度は見極めることができている。アジムはそれに賭けて大きく息を吸った。
息を止めて続けざまに大剣を振るう。
威力はいらない。正確さも必要ない。アカネを休ませないように、留まることなく振るい続けろ。
「……っく」
アジムの剣という暴風にさらされるアカネは、アジムが勝負を賭けてくるタイミングを見誤ったことに歯噛みしていた。
襲ってきた大剣の一撃をどうにか刀で逸しながらアカネが二歩、三歩と退いても、アジムが一歩前進するだけで間合いを潰されてしまう。本当なら退くと同時に魔法の一つでも撃って牽制しておきたいのだが、ここで魔法を使って呼吸を乱すと、アジムが魔法を無視して前進してきたときにどうしようもなくなってしまう。
窮地だ。
だが、詰みではない。この程度の窮地は何度も経験してきた。
アカネはそう自分に言い聞かせながら考える。
退こうとしても退ききれない。それならば、活路は前だ。
アカネは刀に負けない斬れ味を誇る短刀を懐に忍ばせている。鎧の上からでも十分に痛手を与えられるはずだ。
アカネは決心すると、タイミングを計る。アジムの剣は竜巻のように荒々しくあるが、丁寧に剣術流派が教える軌跡を描く。重く、鋭く、正確で、それだけに軌道が読みやすい。アカネは大剣をどうにか刀で逸し続けて、アジムが横薙ぎに剣を振るうのが少しばかり上ずったタイミングでしゃがみ込むようにして剣を避け、立ち上がる勢いを利用して一気に踏み込んだ。
意図的に少しだけ上を狙って剣を振るって誘いをかけたアジムはそれを見逃さずに踏み込んできたアカネに称賛を抱きつつ、戦い始めて一度も見せていなかった膝蹴りでそれを迎え撃った。
ごぎり。
硬いものがぶつかり合う重い音が響く。
迎撃の可能性を理解していたアカネはアジムの膝蹴りを両手を交差して手甲で受けた。アカネの鎧は革製品だが、これも刀に負けない高品質で下手な金属鎧など及びもつかない防御性能を持っている。
「……っくあ!」
それでも、アジムの膝蹴りはアカネの腕に大きな痛手を与えていた。
腕が痺れる。刀を持っていられない。
だが、その膝蹴りで跳ね飛ばされたおかげで、アジムの剣の間合いから逃れることができた。
刀を取り落としてしまったが、懐の短刀がある。
アジムの大剣を受けるには心もとないが《陽炎》で隙を作り出してしまえば首を刎ねるには十分な得物だ。
まだまだこれからだ。
そう思って痛みを堪えて身体を起こしたアカネの眼前に、巨大な影が迫った。
「んなっ!?」
それはアジムが手にしていた大剣だ。凄まじい勢いで回転しながらアカネに向かって飛んでくる。
慌てて身体を反らせて、後ろに倒れ込むようにしてどうにか避けた。
しかし、剣を投げつけてそのままアカネに向かって走り寄っていたアジム本人にまでは対応しきれなかった。仰向けに倒れ込んだところに痛めた手を片方ずつ頭の横で地面に縫い止めるように踏みつけられ、動きを封じられてしまう。
咄嗟にアジムの足を押しのけようとするが、本人の体重に鎧の重さを加えればアカネの体重の3倍どころではすまないアジムを押しのけることなどできるはずもなく、魔法を使おうにも、アジムが拳を打ち下ろす体勢でそれに備えている。アカネは諦めてアジムを見上げて力ない笑みを浮かべた。
決着だ。
ようやくアジムは大きく息を吐いた。
まったく実績のないアジムが最上位に君臨するアカネを倒したことで、観客席からどよめきと称賛の声があがる。そして、今から始まる陵辱の宴に期待する欲望に満ちた煽り声も上がった。
アジムはアカネを見下ろす。
「……手こずらせてくれたもんだなぁ?」
アジムはアカネの手を踏みつけたまましゃがみ込み、顔をのぞき込みながらアカネの頬をぺちぺちと嬲るように叩く。
「可愛い顔して面倒くせぇ戦い方しやがって。
我慢させられた分、たっぷり可愛がってやるから覚悟しとけよ」
「はっ! どうせ図体だけでかい粗チンやろ!
ウチに突っ込んだら秒で出させたるわ!」
アカネはどうしようもない状況でもアジムの言葉に嘲りを返してきた。アジムはそんなアカネににこやかに微笑みかけてやって、その柔らかな頬をひっぱたいてやった。乾いた平手打ちの音が響き、アカネが顔をのけぞらせる。
それでも再びアジムに視線を戻したアカネの視線にはギラギラとした抵抗の意思が燃えていた。
「いい顔だ。
ブチこんでよがり泣かせてやろう」
その抵抗を踏みにじる楽しみに笑みを浮かべ、立ち上がって手甲を外しながらアカネを見下ろす。
丸みのあるショートカットに整えられた赤い髪が、汗で何本も額に張り付いている。気の強さと気位の高さと可愛げの入り混じった猫のような愛らしさをもった顔は、戦意を顕にして肉食獣の激しさを見せていた。年相応に背は低い。アジムと横に並べば、アカネの視線はアジムの腹のあたりだ。だが、その体つきは歳に似合わない不自然なほど熟れたものだ。戦闘中でも内側から胸甲を跳ねさせるほど豊かな胸はアジムの手でもあまりそうなほどで、むっちりとした尻や括れた腰つきなどは完全に女のそれだ。
そんな少女と雌を同居させた身体を好きにできると思うと、たまらない。
腰当ても外してズボンの前を開けると、女体への期待ではち切れそうな男根が下着をはねのけるようにして転び出た。
観客席からその人間離れした大きさと、遠目にもわかるほど反り返りガチガチに硬くなった浅黒い男根に、どよめきが沸き起こる。
雄の器官に対する称賛のどよめきを気分良く聞いていたアジムが改めてアカネに目を落とすと、アカネは目の前に突きつけられたそれを、目をそらすことなく見上げていた。
「んん……?」
だが、様子がおかしい。
嫌悪感で顔を歪め、噛み付いてくるような顔をしているのだろうと思っていたのだが、アカネは目の前で自分を貪ろうと先走り汁さえ吹き出しているそれを目を見開いて見つめている。
「なんだ。随分と気に入ってくれたようだな?」
アジムが嘲るように声をかけると、はっとなったアカネがようやくアジムのものから顔を背ける。
「あ……アホ吐かせ」
呟くような反論は、それまでの会話のような切れの良いものではなくなっていた。
そんなアカネを訝しく思ったが、だからと言って何が変わるわけでもない。小柄だがひどく雄を誘う身体したアカネを楽しむのは決定事項だ。
アジムがかがみ込んでアカネの鎧の手をかけようとすると、足の下でアカネが暴れだした。
「いやや! アカン!
やめぇ! やめえ!!」
腕がちぎれても構わないというような暴れっぷりに、驚いたアジムの手が止まる。
「おいおい、なんだってんだよ。
さっきまでの余裕はどこ行ったんだ?」
「うっさい! 離せ、離せえぇぇぇぇ!!」
自分を無視して暴れるアカネにアジムは苛立ち、舌打ちとともに打ち下ろすように平手打ちを見舞った。
「んっぐ……!」
音と痛みで威嚇するものではなく、抵抗力を奪うために叩き込んだ今度の平手打ちは、大きな音はせず硬いものがぶつかるような重々しい殴打の音を響かせた。衝撃が頭を揺らし、意識を混濁させてアカネの腕から力が抜ける。
アジムは朦朧とするアカネの手を解放しても暴れ出さないことを確認してからうつ伏せに転がし、ベルトを外してズボンと下着を一気に膝裏まで引きずり下ろした。
ぷりんとした張りのある肉付きのいい真っ白な尻が衆目の目に晒される。男を誘うもちもちとした肌に、観客席から囃し立てる声が聞こえてきた。
その声で意識がはっきりとしたらしいアカネがまた暴れ出す。
「いやや! やめて、やめて、やめて!!」
地面に手をついて身を起こそうとするが、アジムが後ろからのしかかってやるだけで、その必死の抵抗は意味をなさなくなった。
「あかん! あかん!
いやや! やめて! やめてぇ!!」
足掻くアカネの抵抗を楽しみながら、アカネの両手を後ろ手に片手で押さえつける。空いている手でアカネの腰を掴んで引き起こし、尻だけを上げた膝立ちにさせてガチガチの男根をアカネの大事な割れ目に擦り付ける。
先走りの汁が髪と同じ色の陰毛に守られた場所を汚す。
そうして男根の先がアカネの中にわずかに潜り込んだところで、腰を掴んでいた手を離し、後ろからアカネの肩を掴んで無理やり顔をあげさせた。
「やめて……やめてぇ……」
犯されようとしても強気を崩さなかった闘う女の顔はそこにはなかった。自分の身体には大きすぎる男根を秘所に押し付けられ、恐怖に慄く少女の顔だった。
「情けねぇなぁ。
最初の強気はどうしたよ?」
「許したって……。
ウチ……ウチ……」
怯えた言葉を返すアカネにケダモノの笑みを返して、アジムはあてがっていた自分のものをアカネの中に突き入れる。
「あはぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」
アカネが甘い絶叫をほとばしらせ、股ぐらから絶頂の飛沫を吹き出させた。
「おおっ……?」
前戯など一切していなかったので硬く乾いた秘所に半分もねじ込めれば十分だろうと想定していたアジムだったが、突き入れた場所は蕩けるようだ。アジムのものを貪欲にすべて飲み込んでしまった。
予想外の甘い感触にアジムが思わず掴んでいたアカネの肩を手放すと、アカネは腰を掴んで貫かれ、尻を上げさせられたたまま上半身だけを闘技場の地面に倒れ込ませてガクガクと身体を震わせ、絶頂の余韻に浸っている。
「すげぇ具合の良いまんこだな。
これは秒でイかされるヤツがいても不思議じゃねぇ」
「んぎいいぃぃぃぃぃ!?」
そんな感想とともにアジムが改めて両手でアカネの腰を掴み、引き付けるようにして男根を奥まで打ち付けてやれば、獣のような声を上げてアカネがまた絶頂った。
「ひ、いいぃ!?
いぎっ! ひっ! ぎ、ああぁぁぁああぁぁぁっぁぁぁっっ!!」
奥まで挿入したまま腰を回して膣壁を擦ってやれば、絶頂ったうえにまた絶頂く。それが膣のうねりになってアジムの肉棒に精液をねだる。
「こりゃいいや」
「あ、やめ、許し、ああぁっぁぁっ!?
あ、ひぎああぁぁっぁぁっ!!」
その感触を気に入ったアジムがごりごりと一番奥の膣壁を何度も擦り上げると、アカネは許しを請う言葉を中断させられてまた絶頂く。存分に悲鳴なのか嬌声なのかわからないような絶頂の声をあげさせてから、アカネを弄ぶ腰の動きを止めたアジムはアカネの顎を掴んで無理やり顔を上げさせた。
ポロポロと涙をこぼし、心を焼くような快楽に翻弄され、抗う意思を完全に粉砕された少女の顔に、アジムはにったりと笑いかけた。
「おまえ、性奴隷上がりの剣闘士だな?」
断定するように問いかけられたアカネは目を伏せてそれを肯定する。
「はい……。ウチは、元性奴隷です……」
「通りで前戯なしでブチこんでも具合がいいわけだ。
歳の割にでかすぎる乳と尻は調教の成果ってわけだな」
「あひいぃぃん!?」
大きな尻に平手打ちをくれてやれば、その痛みでまた絶頂く。
「ちんぽを見てから様子がおかしかったのはどうしてだ?
昔のご主人サマを思い出して股を濡らしてたのか?」
立て続けに絶頂かされて甘く荒い息をしていたアカネはどうにか呼吸を整えると、肩越しにアジムを振り返って言った。
「その……見たこともない大きさだったから、
こんなので犯されたら、また性奴隷にされてまうと思ぅたから……」
それを聞いたアジムはにんまりと笑みを浮かべると、アカネの腰を掴んで思い切り自分のものを打ちつけてやった。
「あぁぁぁああぁぁぁっぁぁっ!?」
「可愛いことを言ってくれるな」
いきなり身体を貫いた快感に叫び声を上げるアカネにそう語りかけながら、箍の外れた声を上げ続けるアカネに構うことなく、自分の欲望を満たすためにアカネの不自然に熟れさせられた小さな身体に突き立てる。
「あ、ああぁ! ああぁぁっぁぁぁぁぁああぁぁぁっぁぁっ!!」
もうアカネは意味のある言葉を発せない。性奴隷になっていたときにも経験したことのない剛直に身体の内側から支配されて、身体が勝手に雄に媚びるのを止められない。
「じっくり可愛がってやって、もう一度、今度は俺の奴隷にしてやろう」
その媚を存分に肉棒で楽しんで、アジムは腰の動きを早めていく。
「まずは一発目だ。
新しいご主人サマの精液を、しっかり受け止めろよ!」
「ひ、ああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そのまま我慢することなくアカネの中に白濁液をぶちまける。
一番奥に精液を注ぎ込まれたアカネは嘆きとも歓喜とも取れる叫び声とともに、それを受け入れた。
まだ「見」に徹していると思われている方が都合がいい。
そんなアジムに対して、アカネもまたそれまでと同じように<魔力矢>で牽制を入れてから、凄まじい斬れ味を誇る刀を手にアジムの懐へ飛び込んできた。
対人慣れしているアカネの連続攻撃はアジムが知る誰のものよりも鋭く、何よりも受けにくい。随所に引っ掛けが混じり、うっかりそれにつられてしまうと容赦のない一撃が首筋や、太い血管が通る脇や太腿を狙ってくる。だからといって最初から引っ掛けと高をくくって反応しないでいると、勢いのついた斬撃が襲ってきて体勢を崩されてしまう。
駆け引きを熟知したアカネの剣を、大剣と腕鎧で受けきれずに他の部分の鎧の上から細かい傷をつけられながらどうにかしのいでいると、アカネが軽く息をつきながら後ろに下がった。
ここだ。
これも疲れたフリかもしれないと、何度も引っ掛けに騙されている経験が警告を発するが、六度も殺されている間にアカネの体力の底をある程度は見極めることができている。アジムはそれに賭けて大きく息を吸った。
息を止めて続けざまに大剣を振るう。
威力はいらない。正確さも必要ない。アカネを休ませないように、留まることなく振るい続けろ。
「……っく」
アジムの剣という暴風にさらされるアカネは、アジムが勝負を賭けてくるタイミングを見誤ったことに歯噛みしていた。
襲ってきた大剣の一撃をどうにか刀で逸しながらアカネが二歩、三歩と退いても、アジムが一歩前進するだけで間合いを潰されてしまう。本当なら退くと同時に魔法の一つでも撃って牽制しておきたいのだが、ここで魔法を使って呼吸を乱すと、アジムが魔法を無視して前進してきたときにどうしようもなくなってしまう。
窮地だ。
だが、詰みではない。この程度の窮地は何度も経験してきた。
アカネはそう自分に言い聞かせながら考える。
退こうとしても退ききれない。それならば、活路は前だ。
アカネは刀に負けない斬れ味を誇る短刀を懐に忍ばせている。鎧の上からでも十分に痛手を与えられるはずだ。
アカネは決心すると、タイミングを計る。アジムの剣は竜巻のように荒々しくあるが、丁寧に剣術流派が教える軌跡を描く。重く、鋭く、正確で、それだけに軌道が読みやすい。アカネは大剣をどうにか刀で逸し続けて、アジムが横薙ぎに剣を振るうのが少しばかり上ずったタイミングでしゃがみ込むようにして剣を避け、立ち上がる勢いを利用して一気に踏み込んだ。
意図的に少しだけ上を狙って剣を振るって誘いをかけたアジムはそれを見逃さずに踏み込んできたアカネに称賛を抱きつつ、戦い始めて一度も見せていなかった膝蹴りでそれを迎え撃った。
ごぎり。
硬いものがぶつかり合う重い音が響く。
迎撃の可能性を理解していたアカネはアジムの膝蹴りを両手を交差して手甲で受けた。アカネの鎧は革製品だが、これも刀に負けない高品質で下手な金属鎧など及びもつかない防御性能を持っている。
「……っくあ!」
それでも、アジムの膝蹴りはアカネの腕に大きな痛手を与えていた。
腕が痺れる。刀を持っていられない。
だが、その膝蹴りで跳ね飛ばされたおかげで、アジムの剣の間合いから逃れることができた。
刀を取り落としてしまったが、懐の短刀がある。
アジムの大剣を受けるには心もとないが《陽炎》で隙を作り出してしまえば首を刎ねるには十分な得物だ。
まだまだこれからだ。
そう思って痛みを堪えて身体を起こしたアカネの眼前に、巨大な影が迫った。
「んなっ!?」
それはアジムが手にしていた大剣だ。凄まじい勢いで回転しながらアカネに向かって飛んでくる。
慌てて身体を反らせて、後ろに倒れ込むようにしてどうにか避けた。
しかし、剣を投げつけてそのままアカネに向かって走り寄っていたアジム本人にまでは対応しきれなかった。仰向けに倒れ込んだところに痛めた手を片方ずつ頭の横で地面に縫い止めるように踏みつけられ、動きを封じられてしまう。
咄嗟にアジムの足を押しのけようとするが、本人の体重に鎧の重さを加えればアカネの体重の3倍どころではすまないアジムを押しのけることなどできるはずもなく、魔法を使おうにも、アジムが拳を打ち下ろす体勢でそれに備えている。アカネは諦めてアジムを見上げて力ない笑みを浮かべた。
決着だ。
ようやくアジムは大きく息を吐いた。
まったく実績のないアジムが最上位に君臨するアカネを倒したことで、観客席からどよめきと称賛の声があがる。そして、今から始まる陵辱の宴に期待する欲望に満ちた煽り声も上がった。
アジムはアカネを見下ろす。
「……手こずらせてくれたもんだなぁ?」
アジムはアカネの手を踏みつけたまましゃがみ込み、顔をのぞき込みながらアカネの頬をぺちぺちと嬲るように叩く。
「可愛い顔して面倒くせぇ戦い方しやがって。
我慢させられた分、たっぷり可愛がってやるから覚悟しとけよ」
「はっ! どうせ図体だけでかい粗チンやろ!
ウチに突っ込んだら秒で出させたるわ!」
アカネはどうしようもない状況でもアジムの言葉に嘲りを返してきた。アジムはそんなアカネににこやかに微笑みかけてやって、その柔らかな頬をひっぱたいてやった。乾いた平手打ちの音が響き、アカネが顔をのけぞらせる。
それでも再びアジムに視線を戻したアカネの視線にはギラギラとした抵抗の意思が燃えていた。
「いい顔だ。
ブチこんでよがり泣かせてやろう」
その抵抗を踏みにじる楽しみに笑みを浮かべ、立ち上がって手甲を外しながらアカネを見下ろす。
丸みのあるショートカットに整えられた赤い髪が、汗で何本も額に張り付いている。気の強さと気位の高さと可愛げの入り混じった猫のような愛らしさをもった顔は、戦意を顕にして肉食獣の激しさを見せていた。年相応に背は低い。アジムと横に並べば、アカネの視線はアジムの腹のあたりだ。だが、その体つきは歳に似合わない不自然なほど熟れたものだ。戦闘中でも内側から胸甲を跳ねさせるほど豊かな胸はアジムの手でもあまりそうなほどで、むっちりとした尻や括れた腰つきなどは完全に女のそれだ。
そんな少女と雌を同居させた身体を好きにできると思うと、たまらない。
腰当ても外してズボンの前を開けると、女体への期待ではち切れそうな男根が下着をはねのけるようにして転び出た。
観客席からその人間離れした大きさと、遠目にもわかるほど反り返りガチガチに硬くなった浅黒い男根に、どよめきが沸き起こる。
雄の器官に対する称賛のどよめきを気分良く聞いていたアジムが改めてアカネに目を落とすと、アカネは目の前に突きつけられたそれを、目をそらすことなく見上げていた。
「んん……?」
だが、様子がおかしい。
嫌悪感で顔を歪め、噛み付いてくるような顔をしているのだろうと思っていたのだが、アカネは目の前で自分を貪ろうと先走り汁さえ吹き出しているそれを目を見開いて見つめている。
「なんだ。随分と気に入ってくれたようだな?」
アジムが嘲るように声をかけると、はっとなったアカネがようやくアジムのものから顔を背ける。
「あ……アホ吐かせ」
呟くような反論は、それまでの会話のような切れの良いものではなくなっていた。
そんなアカネを訝しく思ったが、だからと言って何が変わるわけでもない。小柄だがひどく雄を誘う身体したアカネを楽しむのは決定事項だ。
アジムがかがみ込んでアカネの鎧の手をかけようとすると、足の下でアカネが暴れだした。
「いやや! アカン!
やめぇ! やめえ!!」
腕がちぎれても構わないというような暴れっぷりに、驚いたアジムの手が止まる。
「おいおい、なんだってんだよ。
さっきまでの余裕はどこ行ったんだ?」
「うっさい! 離せ、離せえぇぇぇぇ!!」
自分を無視して暴れるアカネにアジムは苛立ち、舌打ちとともに打ち下ろすように平手打ちを見舞った。
「んっぐ……!」
音と痛みで威嚇するものではなく、抵抗力を奪うために叩き込んだ今度の平手打ちは、大きな音はせず硬いものがぶつかるような重々しい殴打の音を響かせた。衝撃が頭を揺らし、意識を混濁させてアカネの腕から力が抜ける。
アジムは朦朧とするアカネの手を解放しても暴れ出さないことを確認してからうつ伏せに転がし、ベルトを外してズボンと下着を一気に膝裏まで引きずり下ろした。
ぷりんとした張りのある肉付きのいい真っ白な尻が衆目の目に晒される。男を誘うもちもちとした肌に、観客席から囃し立てる声が聞こえてきた。
その声で意識がはっきりとしたらしいアカネがまた暴れ出す。
「いやや! やめて、やめて、やめて!!」
地面に手をついて身を起こそうとするが、アジムが後ろからのしかかってやるだけで、その必死の抵抗は意味をなさなくなった。
「あかん! あかん!
いやや! やめて! やめてぇ!!」
足掻くアカネの抵抗を楽しみながら、アカネの両手を後ろ手に片手で押さえつける。空いている手でアカネの腰を掴んで引き起こし、尻だけを上げた膝立ちにさせてガチガチの男根をアカネの大事な割れ目に擦り付ける。
先走りの汁が髪と同じ色の陰毛に守られた場所を汚す。
そうして男根の先がアカネの中にわずかに潜り込んだところで、腰を掴んでいた手を離し、後ろからアカネの肩を掴んで無理やり顔をあげさせた。
「やめて……やめてぇ……」
犯されようとしても強気を崩さなかった闘う女の顔はそこにはなかった。自分の身体には大きすぎる男根を秘所に押し付けられ、恐怖に慄く少女の顔だった。
「情けねぇなぁ。
最初の強気はどうしたよ?」
「許したって……。
ウチ……ウチ……」
怯えた言葉を返すアカネにケダモノの笑みを返して、アジムはあてがっていた自分のものをアカネの中に突き入れる。
「あはぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」
アカネが甘い絶叫をほとばしらせ、股ぐらから絶頂の飛沫を吹き出させた。
「おおっ……?」
前戯など一切していなかったので硬く乾いた秘所に半分もねじ込めれば十分だろうと想定していたアジムだったが、突き入れた場所は蕩けるようだ。アジムのものを貪欲にすべて飲み込んでしまった。
予想外の甘い感触にアジムが思わず掴んでいたアカネの肩を手放すと、アカネは腰を掴んで貫かれ、尻を上げさせられたたまま上半身だけを闘技場の地面に倒れ込ませてガクガクと身体を震わせ、絶頂の余韻に浸っている。
「すげぇ具合の良いまんこだな。
これは秒でイかされるヤツがいても不思議じゃねぇ」
「んぎいいぃぃぃぃぃ!?」
そんな感想とともにアジムが改めて両手でアカネの腰を掴み、引き付けるようにして男根を奥まで打ち付けてやれば、獣のような声を上げてアカネがまた絶頂った。
「ひ、いいぃ!?
いぎっ! ひっ! ぎ、ああぁぁぁああぁぁぁっぁぁぁっっ!!」
奥まで挿入したまま腰を回して膣壁を擦ってやれば、絶頂ったうえにまた絶頂く。それが膣のうねりになってアジムの肉棒に精液をねだる。
「こりゃいいや」
「あ、やめ、許し、ああぁっぁぁっ!?
あ、ひぎああぁぁっぁぁっ!!」
その感触を気に入ったアジムがごりごりと一番奥の膣壁を何度も擦り上げると、アカネは許しを請う言葉を中断させられてまた絶頂く。存分に悲鳴なのか嬌声なのかわからないような絶頂の声をあげさせてから、アカネを弄ぶ腰の動きを止めたアジムはアカネの顎を掴んで無理やり顔を上げさせた。
ポロポロと涙をこぼし、心を焼くような快楽に翻弄され、抗う意思を完全に粉砕された少女の顔に、アジムはにったりと笑いかけた。
「おまえ、性奴隷上がりの剣闘士だな?」
断定するように問いかけられたアカネは目を伏せてそれを肯定する。
「はい……。ウチは、元性奴隷です……」
「通りで前戯なしでブチこんでも具合がいいわけだ。
歳の割にでかすぎる乳と尻は調教の成果ってわけだな」
「あひいぃぃん!?」
大きな尻に平手打ちをくれてやれば、その痛みでまた絶頂く。
「ちんぽを見てから様子がおかしかったのはどうしてだ?
昔のご主人サマを思い出して股を濡らしてたのか?」
立て続けに絶頂かされて甘く荒い息をしていたアカネはどうにか呼吸を整えると、肩越しにアジムを振り返って言った。
「その……見たこともない大きさだったから、
こんなので犯されたら、また性奴隷にされてまうと思ぅたから……」
それを聞いたアジムはにんまりと笑みを浮かべると、アカネの腰を掴んで思い切り自分のものを打ちつけてやった。
「あぁぁぁああぁぁぁっぁぁっ!?」
「可愛いことを言ってくれるな」
いきなり身体を貫いた快感に叫び声を上げるアカネにそう語りかけながら、箍の外れた声を上げ続けるアカネに構うことなく、自分の欲望を満たすためにアカネの不自然に熟れさせられた小さな身体に突き立てる。
「あ、ああぁ! ああぁぁっぁぁぁぁぁああぁぁぁっぁぁっ!!」
もうアカネは意味のある言葉を発せない。性奴隷になっていたときにも経験したことのない剛直に身体の内側から支配されて、身体が勝手に雄に媚びるのを止められない。
「じっくり可愛がってやって、もう一度、今度は俺の奴隷にしてやろう」
その媚を存分に肉棒で楽しんで、アジムは腰の動きを早めていく。
「まずは一発目だ。
新しいご主人サマの精液を、しっかり受け止めろよ!」
「ひ、ああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
そのまま我慢することなくアカネの中に白濁液をぶちまける。
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優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
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翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
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