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校則に厳しい学校 読み切り
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車を降りると母ちゃんに
校舎の前へと手をひかれる
「さぁ今日からここが
あなたの通う新しい小学校よ」
校門の表札を見ると
天廻下(あまねもと)小学校と
書かれていた
「変な名前」
「もうっ!
そんなイジケないの…
良いじゃない
この学校でも
新しいお友達を作れば♪」
でも…酷いよ
父ちゃんの仕事の都合で
引っ越すなんてさ…
オレは小学6年生
星野ユーマ
拗ねたまま
二人で校内へと足を運ぶ
「安心してください…
うちの学校に通う生徒は
皆校正されていい子たちばかりです
ユーマくんも
馴染んでいけますよ」
「そうですか…では
この子を宜しくおねがいします…」
担任の先生と母ちゃんが話す中
オレは廊下の天井に監視カメラが
付いているのを見つけた
「…」
マジマジと見ていると
先生がオレを呼んだ
「ユーマくん
君の入るクラスは
6年3組ですよ
今から教室に向かいますから
先生についてきてください」
涼しい顔で
笑みを浮かべる先生
言われなくても
教室に行くのはわかってるのに
何かバカにしたような
嫌に鼻につく笑い方に見えた
母ちゃんと別れ
歩いてすぐに教室へとついた
「星野ユーマです
よろしくおねがいします」
自己紹介をすると
皆笑顔で拍手を一斉に鳴らした
一言も発しず
嬉しいけどよ…
なんか逆に不気味なんですけど…
それに一つ不可解なこともある
席の多さに反して
クラスメイトの人数が少ない
あれ…?
夏風邪でも流行ってんのか?
「ではユーマくんの席は
あの窓側の一番うしろの席なので
着いてください」
「はーいっ」
朝の会は終わり
一時間目の授業の支度に
皆更衣室へと向かう
一時間目は体育の水泳だ!
水泳バックを出すと
オレのもとにクラスの女子がやってきた
「アタシは宮園
星野くん
更衣室まで案内するよ」
「おっおう…ありがと!
宮園さん」
何だ…さっきと違って
意外と自然で
親切だな…
「男子は左女子は右の部屋で
着替えるから…
間違えないようにね」
「そんなっ!///
まっ間違えるわけねぇってwwあはは///」
おとなしい顔して
とんでもねぇこと言うな…
更衣室の前まで来ると
オレは男子更衣室へと入っていき
水泳バックの中身を
取り出す
だが…
「えっ…!うそマジかよ…おい」
水泳バックの中には
学校指定の海パンは入っておらず
代わりに柄物の海パンが入っていた
間違えちゃった…w
まぁ仕方ない
許してくれんだろww
そう思い軽い気持ちで
オレは海パンを履いた…
プールの前
体育教師と
みんなの集まるコンクリートの上へと立つ
しかし…
ソレを見た先生は
鬼の形相でホイッスルを鳴らし
オレに怒鳴りつけた
「そこのお前!校則違反だ!」
「へ?」
「罰則として今から
強制的に女子生徒になってもらう!」
そうくだされた瞬間
オレの海パンは
上半身へと迫り上がり
学校指定の水着と同じ
紺色へと
変色していく
やがて女子生徒同様の
スクール水着に形を変えると
股間と胸の肌に吸い付いた
「んっ♡///」
なにこれぇ…吸いついちゃ…ぅ///
吸い付けられた股間は
徐々に縮んでいき
つるぺったんなカーブだけを
残し完全に消えた
「オレのぉ…オチンチンがぁ…///」
何も無くなったアソコを
恋しそうに撫でていると乳首が
ぷっくりと立つと
胸に脂肪が付き
尻も丸みを帯び
胴がくびれる
最後に髪が伸び
オレの体の変化は止まった
どうして…オレが女子にぃ///
オレがしゃがみこんでいると
先生はこう告げた
「一週間
その姿でいること良いな!
それと星野ユーマ
お前は今日を持って
悪い子教室に移動だ」
「わっ悪い子教室?」
ちんぷんかんぷんでいると
クラスメイトたちは
オレから離れていった
親切だった
宮園さんも哀れむような目を向ける
…
「さよならユーマくん…」
何だよ何なんだ?
悪い教室って…それに
何で女にされるんだよ!
一人
授業を中断させられ
オレはスク水を脱ぎ
制服に着替える
しかし女子生徒用の制服だった
…嘘だろ…クソっ!
女子更衣室から出てくると
スースーするスカートを抑え
悪い子教室なる場所へ
向かった
「失礼しまーす…///」
5年の悪い子指導教室と書かれた
札の見える部屋へと入ると
殆どの席は空いていて
ガラガラだ
端の席に一人だけ
男子が座っているだけ
何だよ…五年生で悪い子認定されてるのって
コイツとオレだけかよ…
ちょっと恥ずかしい
「…」
不機嫌そうに見ていると
そいつはオレの方を見た
「…誰お前」
「おっオレは…星野ユーマだけど?
お前こそ誰だ…!」
「オレは伊達シンジ
…もしかして
悪い子クラスに新しく入ってきたやつか」
「…まぁそんなところ
オレも今日から
ここのクラスメイトだから
よろしく」
「フン…変な「女」」
はぁ…⁉おっオレが女だと⁉
確かに今の姿は
罰則によって女にされている
でも喧嘩を売られたような言葉に
オレは突っかかる
「オレは男だ‼
水泳でよそ行きの水着を
持ってきたから罰則で女にされてんの!
わかったか!」
「普通指定の水着を持ってくるだろ…
やっぱり変な女だな」
会話は其処で途切れた
というかもう話したくもない!
ここにはコイツしか
本当に居ないのかよ…
オレは教室内を見渡した
にしても
ここには監視カメラがないんだ…
まぁ罰則を受けた人間しか
居ない場所だから
もともと監視する必要も無いのかもな
そして前のクラスと変わらない
科目を受け
あっという間に
放課後になった
オレは肩を揉みほぐす
はぁ…疲れた
罰則を受けたばかりだから
大人しくしてたけど
これからずーっと
こんな毎日を過ごすのか…ヤダなぁ
「…」
オレを横目に
伊達はランドセルを背負って
後ろを通り過ぎていった
…愛想のねぇやつ
きっと口が悪いのと
それが原因でここに飛ばされたんだろうな
すると廊下から
伊達の前へと派手な格好のおばさんが
現れた
「シンジ、今日はおじいちゃんのお見舞いに
行くから迎えに来たわよ」
「あっああ…うん」
…もしかして
あの人
伊達の母ちゃんなのかな…?
ふと、目線を
自分の下半身に向ける
スカートのひだが
太ももの上にのっている
いや…伊達のことは
どうでもいい
今日からオレは
この姿で過ごさなきゃいけないんだった
家につくと
終始母ちゃんは驚いていたが
事情を理解したら
嬉しそうに
服屋へと行ってしまった
そのあとは
着せ替え人形のごとく
弄ばれたのは言うまでもない
「そうだ♡ランドセルも
女の子用のやつ買っちゃうw?」
「おっ…オレは男だってぇの!」
こうして一日は過ぎ
次の日の学校
オレは
悪い子指導教室に顔を出す
しかし…
「おはよ~
…ん?」
何故だか
知らない男子たち三人が
席に座っている伊達を囲んで居た
「オマエの母ちゃんw老けてるよな」
「ああ、あれだろww?
悪い子指導教室に入ったやつって
罰則の期間を終えない限り
卒業できないんだろw?」
「だから母ちゃんも若作りしてんのかw
みっともねぇww」
何だ…アイツら
人の親をバカにして…
オレは気づいた
もしかして
この教室には監視カメラがないから
いつも伊達に悪口を言いに来ているんじゃないか…⁉
関係ねぇけど
見てて気分が悪い…
見ていられなくなったオレは
伊達に寄る男子の一人の胸ぐらを掴んだ
「うぐっ⁉なっ何だよ!オマエ…」
そして顔をつねる
「この卑怯者!
ここに監視カメラが無いからって
言いたい放題やりやがって!
人の親をバカにすんじゃねぇ!
良い子ぶってねぇで
やるなら先生の前でやってみろよ!」
「何だ!うるせぇぞ女子のくせに!」
歯向かう男子三人と取っ組み合いになっていると
伊達が立ち上がった
「お前ら…良いのかよ
女子とケンカまでして」
男子三人が目をやると
伊達の手にはスマホが握られていた
ピッ…
〈オマエの母ちゃんww老けてるよな〉
カメラアプリで録画した映像を見せると
三人の顔は青ざめた
「よっよこせ!消してやる!」
しかしそのケンカ騒ぎに
すぐに先生が駆けつけてきた
「何の騒ぎだ…」
そして伊達の突きつけた
証拠の録画を見せられ事情を理解すると
先生は罰則を三人に下した
「校内での暴力等陰口は校則違反だ!
よってお前たち三人は
一年生からやり直しだ!」
「やっヤダ…そんなぁ!」
みるみるうちに
三人は縮んでいき
服を引きずるほどの身長に縮小された
「うわああん!やっやああ!///
縮んじゃいやぁ…///」
身長だけじゃない
性別も女子にされた
「女子のほうが大人だからな
一年生からやり直して
他人に思いやりを持つ
大人としての考えを身に着けていきましょう」
三人を廊下に連れると先生はオレと伊達にも
罰則を告げた
「それで星野と伊達、
オマエらは今の罰則の期間を延長だ
わかったな!」
先生たちが教室から出ていき
オレはため息を付いた
「…はぁ
寄りにもよって
女の期間が伸びるなんて」
「オマエが自分でケンカを売ったんだろ」
「おっオレはオマエを不憫に思ってだな!」
「…元々オレは録画して
アイツらの証拠を先生に
提出しようとしてたんだ
…でもありがと
オマエがアイツらに言ってくれて
スカッとした」
「…何でオマエは歯向かわなかったんだ?」
「大体、母さんに
あんな若作りさせてるのは
オレが原因だからな…」
「原因って
悪い子指導教室の生徒は
罰則期間が終わるまで
卒業できないってやつか…?」
「オレ…卒業したくないんだ
怖いんだ…卒業して
また、クラスメイトから
省けにされないかって…」
「何があったんだ…?」
伊達は続けてこう語った
「簡単に言うとさっきみたいな目に
普通のクラスに居た時も遭ったんだよ
それから誰も信じられなくなって
集団の中で一緒に授業を受けるのが
怖くなったんだ…」
「…そうだったんだ」
だから無愛想に振る舞ってたんだな…
すると伊達が
こんなことをオレに呟いた
「オマエは卒業したいのか?」
「ああ、まぁ…皆と一緒にはしたいけど」
「一つだけ罰則期間関係なしに
卒業できる方法があんぞ?」
オレは伊達に顔を乗り出す
まっ…マジかよ!
「何だよソレ!」
「この学校では
飛び級で卒業できるシステムがあるんだ
…言っておくがオレは
実年齢が既に高校生だ
だから中学一年生くらいの知識は
お前に教えてやれる…
何ヶ月もかかると思うがやるか?」
「やるよ!オレ、あんまり成績良くねぇしw
かかって当然だからな
…でも伊達は?」
「オレは…」
口ごもる伊達に
オレは肩を叩いた
「お前も頭いいならオレと卒業しようぜ!
他人にどう見られるかを
気にして過ごすより
ちゃんと見てくれる大切な人たちだけのために
一歩踏み出そうよ!」
「そう…だな
もう逃げるのは辞める…!」
「よしっ!んじゃ今日からよろしく頼むぜ!」
こうしてオレと伊達は
飛び級試験に向けて
もう勉強した
勉強を教わっている間
何ヶ月もの月日は経ち等々、
六年三組は
オレを置いて卒業し
その後オレも試験を終えた
放課後
伊達と家路へと歩きながら
会話をする
「明日、オレは高校生
お前は中学生になっていれば
飛び級合格できたことになっている」
「大丈夫だって!絶対合格できてるよ!
何だって伊達が教えてくれたんだしさ!」
「…そうか///」
照れくさそうにする伊達
試験も終わった
自信だってある!
オレはこれで女の体とおさらばできるんだ!
そして次の日
「ユーちゃん~?朝よぉ~」
母ちゃんの声に起こされ
オレは目を覚ます
んん…もう朝?
だが
すぐに昨日の試験を思い出した
そうだ!オレの体…!
でも飛び起き
鏡を見てみると…
「ウソだろ…おい」
性別は女子のままだった
しかし部屋のフックには
セーラー服が吊る下げてある
変なのは
それだけじゃない
あたりを見渡すと
部屋全体が女子部屋と化していた
「一体…どういうことだ」
しかしソレを探るのは
後回し
今は中学校に登校しなければいけない
手慣れた仕草で
スカートを履きセーラー服のリボンを結ぶと
朝ごはんを食べ
カバンを持って玄関を出る
「行ってきまーす!」
「はーい行ってらっしゃい♪」
この間試験でもとに戻ること話したのに
母ちゃんもオレの性別のこと何も言わなかったぞ…
しかし道を進み
バス停を通過したその時
「星野」
「え?」
後ろから声をかけられ
振り返ると其処には男子高校生が立っていた
「…?」
「わかんねぇのか?オレだよ…伊達シンジ」
「ええええええ⁉お前…伊達なのか⁉」
すっかり成長した伊達の姿に
顔を赤く染め戸惑うオレ
「…///」
「何だよ?熱でもあるのか?」
「いやその…声も低くなっててさ
背も高くて顔つきも男で
自分と違うのが怖いっていうか
…遠い存在になった感じがするんだよな…あはは…」
自分を見下ろすと
完全に女の体だ…胸も小ぶりほどに膨らんでいて
腰もくびれてきている
そんなオレに申し訳無さそうに
伊達は見下ろした
「ごめん…
期間が過ぎた後にすれば良かったよな…」
どうやら
罰則期間の間中に卒業すると
体は元に戻らないままらしい
そして悪い子指導教室に入っていた
人間以外からの記憶からは
元々女だったことに塗り替えられるみたいだ
「お前は戻ってよかったな…」
「ああ、オレの場合
性別は男のままだから
飛び級さえすれば
成長するようになってたんだ…」
「…羨ましい」
そんなことを呟くと
伊達は突然オレの手を取った
「えっ⁉///」
その瞬間鼓動が早くなる
なっ何…も…もしかしてキス…?
嫌々wんなわけないって!
何考えてんだよオレは男だぞ!
でも三人から庇ったオレのこと好きになって
わざと罰則期間の間に
卒業させて女の体にしたとかだったら?
ありえないことを考え
いらない期待をふくらませていると
伊達は深くお辞儀した
「…ホントごめん」
「へ?」
そっそれ…だけ?
目を丸くするオレに
伊達は笑みを吹きこぼした
「でもオレは
今のオマエの姿がお前らしいって思うぜ///
大体…女子のときの姿しか見てねぇし
もし怒りが収まらないなら
オレが責任取ってやるよ…
じゃあなw男女!///」
伊達は
そのままやってきたバスに乗って
高校へと行ってしまった
「…///」
女にされた時はむしゃくしゃしてて
今朝も落ち込んでいた
でも伊達に会ったら
何だか…諦めがついてしまった
「ズルいよ…
自分ばっかり男らしく成長して
そんな姿にオレは惹かれるなんて…///」
その日オレは本当の女子になった
校舎の前へと手をひかれる
「さぁ今日からここが
あなたの通う新しい小学校よ」
校門の表札を見ると
天廻下(あまねもと)小学校と
書かれていた
「変な名前」
「もうっ!
そんなイジケないの…
良いじゃない
この学校でも
新しいお友達を作れば♪」
でも…酷いよ
父ちゃんの仕事の都合で
引っ越すなんてさ…
オレは小学6年生
星野ユーマ
拗ねたまま
二人で校内へと足を運ぶ
「安心してください…
うちの学校に通う生徒は
皆校正されていい子たちばかりです
ユーマくんも
馴染んでいけますよ」
「そうですか…では
この子を宜しくおねがいします…」
担任の先生と母ちゃんが話す中
オレは廊下の天井に監視カメラが
付いているのを見つけた
「…」
マジマジと見ていると
先生がオレを呼んだ
「ユーマくん
君の入るクラスは
6年3組ですよ
今から教室に向かいますから
先生についてきてください」
涼しい顔で
笑みを浮かべる先生
言われなくても
教室に行くのはわかってるのに
何かバカにしたような
嫌に鼻につく笑い方に見えた
母ちゃんと別れ
歩いてすぐに教室へとついた
「星野ユーマです
よろしくおねがいします」
自己紹介をすると
皆笑顔で拍手を一斉に鳴らした
一言も発しず
嬉しいけどよ…
なんか逆に不気味なんですけど…
それに一つ不可解なこともある
席の多さに反して
クラスメイトの人数が少ない
あれ…?
夏風邪でも流行ってんのか?
「ではユーマくんの席は
あの窓側の一番うしろの席なので
着いてください」
「はーいっ」
朝の会は終わり
一時間目の授業の支度に
皆更衣室へと向かう
一時間目は体育の水泳だ!
水泳バックを出すと
オレのもとにクラスの女子がやってきた
「アタシは宮園
星野くん
更衣室まで案内するよ」
「おっおう…ありがと!
宮園さん」
何だ…さっきと違って
意外と自然で
親切だな…
「男子は左女子は右の部屋で
着替えるから…
間違えないようにね」
「そんなっ!///
まっ間違えるわけねぇってwwあはは///」
おとなしい顔して
とんでもねぇこと言うな…
更衣室の前まで来ると
オレは男子更衣室へと入っていき
水泳バックの中身を
取り出す
だが…
「えっ…!うそマジかよ…おい」
水泳バックの中には
学校指定の海パンは入っておらず
代わりに柄物の海パンが入っていた
間違えちゃった…w
まぁ仕方ない
許してくれんだろww
そう思い軽い気持ちで
オレは海パンを履いた…
プールの前
体育教師と
みんなの集まるコンクリートの上へと立つ
しかし…
ソレを見た先生は
鬼の形相でホイッスルを鳴らし
オレに怒鳴りつけた
「そこのお前!校則違反だ!」
「へ?」
「罰則として今から
強制的に女子生徒になってもらう!」
そうくだされた瞬間
オレの海パンは
上半身へと迫り上がり
学校指定の水着と同じ
紺色へと
変色していく
やがて女子生徒同様の
スクール水着に形を変えると
股間と胸の肌に吸い付いた
「んっ♡///」
なにこれぇ…吸いついちゃ…ぅ///
吸い付けられた股間は
徐々に縮んでいき
つるぺったんなカーブだけを
残し完全に消えた
「オレのぉ…オチンチンがぁ…///」
何も無くなったアソコを
恋しそうに撫でていると乳首が
ぷっくりと立つと
胸に脂肪が付き
尻も丸みを帯び
胴がくびれる
最後に髪が伸び
オレの体の変化は止まった
どうして…オレが女子にぃ///
オレがしゃがみこんでいると
先生はこう告げた
「一週間
その姿でいること良いな!
それと星野ユーマ
お前は今日を持って
悪い子教室に移動だ」
「わっ悪い子教室?」
ちんぷんかんぷんでいると
クラスメイトたちは
オレから離れていった
親切だった
宮園さんも哀れむような目を向ける
…
「さよならユーマくん…」
何だよ何なんだ?
悪い教室って…それに
何で女にされるんだよ!
一人
授業を中断させられ
オレはスク水を脱ぎ
制服に着替える
しかし女子生徒用の制服だった
…嘘だろ…クソっ!
女子更衣室から出てくると
スースーするスカートを抑え
悪い子教室なる場所へ
向かった
「失礼しまーす…///」
5年の悪い子指導教室と書かれた
札の見える部屋へと入ると
殆どの席は空いていて
ガラガラだ
端の席に一人だけ
男子が座っているだけ
何だよ…五年生で悪い子認定されてるのって
コイツとオレだけかよ…
ちょっと恥ずかしい
「…」
不機嫌そうに見ていると
そいつはオレの方を見た
「…誰お前」
「おっオレは…星野ユーマだけど?
お前こそ誰だ…!」
「オレは伊達シンジ
…もしかして
悪い子クラスに新しく入ってきたやつか」
「…まぁそんなところ
オレも今日から
ここのクラスメイトだから
よろしく」
「フン…変な「女」」
はぁ…⁉おっオレが女だと⁉
確かに今の姿は
罰則によって女にされている
でも喧嘩を売られたような言葉に
オレは突っかかる
「オレは男だ‼
水泳でよそ行きの水着を
持ってきたから罰則で女にされてんの!
わかったか!」
「普通指定の水着を持ってくるだろ…
やっぱり変な女だな」
会話は其処で途切れた
というかもう話したくもない!
ここにはコイツしか
本当に居ないのかよ…
オレは教室内を見渡した
にしても
ここには監視カメラがないんだ…
まぁ罰則を受けた人間しか
居ない場所だから
もともと監視する必要も無いのかもな
そして前のクラスと変わらない
科目を受け
あっという間に
放課後になった
オレは肩を揉みほぐす
はぁ…疲れた
罰則を受けたばかりだから
大人しくしてたけど
これからずーっと
こんな毎日を過ごすのか…ヤダなぁ
「…」
オレを横目に
伊達はランドセルを背負って
後ろを通り過ぎていった
…愛想のねぇやつ
きっと口が悪いのと
それが原因でここに飛ばされたんだろうな
すると廊下から
伊達の前へと派手な格好のおばさんが
現れた
「シンジ、今日はおじいちゃんのお見舞いに
行くから迎えに来たわよ」
「あっああ…うん」
…もしかして
あの人
伊達の母ちゃんなのかな…?
ふと、目線を
自分の下半身に向ける
スカートのひだが
太ももの上にのっている
いや…伊達のことは
どうでもいい
今日からオレは
この姿で過ごさなきゃいけないんだった
家につくと
終始母ちゃんは驚いていたが
事情を理解したら
嬉しそうに
服屋へと行ってしまった
そのあとは
着せ替え人形のごとく
弄ばれたのは言うまでもない
「そうだ♡ランドセルも
女の子用のやつ買っちゃうw?」
「おっ…オレは男だってぇの!」
こうして一日は過ぎ
次の日の学校
オレは
悪い子指導教室に顔を出す
しかし…
「おはよ~
…ん?」
何故だか
知らない男子たち三人が
席に座っている伊達を囲んで居た
「オマエの母ちゃんw老けてるよな」
「ああ、あれだろww?
悪い子指導教室に入ったやつって
罰則の期間を終えない限り
卒業できないんだろw?」
「だから母ちゃんも若作りしてんのかw
みっともねぇww」
何だ…アイツら
人の親をバカにして…
オレは気づいた
もしかして
この教室には監視カメラがないから
いつも伊達に悪口を言いに来ているんじゃないか…⁉
関係ねぇけど
見てて気分が悪い…
見ていられなくなったオレは
伊達に寄る男子の一人の胸ぐらを掴んだ
「うぐっ⁉なっ何だよ!オマエ…」
そして顔をつねる
「この卑怯者!
ここに監視カメラが無いからって
言いたい放題やりやがって!
人の親をバカにすんじゃねぇ!
良い子ぶってねぇで
やるなら先生の前でやってみろよ!」
「何だ!うるせぇぞ女子のくせに!」
歯向かう男子三人と取っ組み合いになっていると
伊達が立ち上がった
「お前ら…良いのかよ
女子とケンカまでして」
男子三人が目をやると
伊達の手にはスマホが握られていた
ピッ…
〈オマエの母ちゃんww老けてるよな〉
カメラアプリで録画した映像を見せると
三人の顔は青ざめた
「よっよこせ!消してやる!」
しかしそのケンカ騒ぎに
すぐに先生が駆けつけてきた
「何の騒ぎだ…」
そして伊達の突きつけた
証拠の録画を見せられ事情を理解すると
先生は罰則を三人に下した
「校内での暴力等陰口は校則違反だ!
よってお前たち三人は
一年生からやり直しだ!」
「やっヤダ…そんなぁ!」
みるみるうちに
三人は縮んでいき
服を引きずるほどの身長に縮小された
「うわああん!やっやああ!///
縮んじゃいやぁ…///」
身長だけじゃない
性別も女子にされた
「女子のほうが大人だからな
一年生からやり直して
他人に思いやりを持つ
大人としての考えを身に着けていきましょう」
三人を廊下に連れると先生はオレと伊達にも
罰則を告げた
「それで星野と伊達、
オマエらは今の罰則の期間を延長だ
わかったな!」
先生たちが教室から出ていき
オレはため息を付いた
「…はぁ
寄りにもよって
女の期間が伸びるなんて」
「オマエが自分でケンカを売ったんだろ」
「おっオレはオマエを不憫に思ってだな!」
「…元々オレは録画して
アイツらの証拠を先生に
提出しようとしてたんだ
…でもありがと
オマエがアイツらに言ってくれて
スカッとした」
「…何でオマエは歯向かわなかったんだ?」
「大体、母さんに
あんな若作りさせてるのは
オレが原因だからな…」
「原因って
悪い子指導教室の生徒は
罰則期間が終わるまで
卒業できないってやつか…?」
「オレ…卒業したくないんだ
怖いんだ…卒業して
また、クラスメイトから
省けにされないかって…」
「何があったんだ…?」
伊達は続けてこう語った
「簡単に言うとさっきみたいな目に
普通のクラスに居た時も遭ったんだよ
それから誰も信じられなくなって
集団の中で一緒に授業を受けるのが
怖くなったんだ…」
「…そうだったんだ」
だから無愛想に振る舞ってたんだな…
すると伊達が
こんなことをオレに呟いた
「オマエは卒業したいのか?」
「ああ、まぁ…皆と一緒にはしたいけど」
「一つだけ罰則期間関係なしに
卒業できる方法があんぞ?」
オレは伊達に顔を乗り出す
まっ…マジかよ!
「何だよソレ!」
「この学校では
飛び級で卒業できるシステムがあるんだ
…言っておくがオレは
実年齢が既に高校生だ
だから中学一年生くらいの知識は
お前に教えてやれる…
何ヶ月もかかると思うがやるか?」
「やるよ!オレ、あんまり成績良くねぇしw
かかって当然だからな
…でも伊達は?」
「オレは…」
口ごもる伊達に
オレは肩を叩いた
「お前も頭いいならオレと卒業しようぜ!
他人にどう見られるかを
気にして過ごすより
ちゃんと見てくれる大切な人たちだけのために
一歩踏み出そうよ!」
「そう…だな
もう逃げるのは辞める…!」
「よしっ!んじゃ今日からよろしく頼むぜ!」
こうしてオレと伊達は
飛び級試験に向けて
もう勉強した
勉強を教わっている間
何ヶ月もの月日は経ち等々、
六年三組は
オレを置いて卒業し
その後オレも試験を終えた
放課後
伊達と家路へと歩きながら
会話をする
「明日、オレは高校生
お前は中学生になっていれば
飛び級合格できたことになっている」
「大丈夫だって!絶対合格できてるよ!
何だって伊達が教えてくれたんだしさ!」
「…そうか///」
照れくさそうにする伊達
試験も終わった
自信だってある!
オレはこれで女の体とおさらばできるんだ!
そして次の日
「ユーちゃん~?朝よぉ~」
母ちゃんの声に起こされ
オレは目を覚ます
んん…もう朝?
だが
すぐに昨日の試験を思い出した
そうだ!オレの体…!
でも飛び起き
鏡を見てみると…
「ウソだろ…おい」
性別は女子のままだった
しかし部屋のフックには
セーラー服が吊る下げてある
変なのは
それだけじゃない
あたりを見渡すと
部屋全体が女子部屋と化していた
「一体…どういうことだ」
しかしソレを探るのは
後回し
今は中学校に登校しなければいけない
手慣れた仕草で
スカートを履きセーラー服のリボンを結ぶと
朝ごはんを食べ
カバンを持って玄関を出る
「行ってきまーす!」
「はーい行ってらっしゃい♪」
この間試験でもとに戻ること話したのに
母ちゃんもオレの性別のこと何も言わなかったぞ…
しかし道を進み
バス停を通過したその時
「星野」
「え?」
後ろから声をかけられ
振り返ると其処には男子高校生が立っていた
「…?」
「わかんねぇのか?オレだよ…伊達シンジ」
「ええええええ⁉お前…伊達なのか⁉」
すっかり成長した伊達の姿に
顔を赤く染め戸惑うオレ
「…///」
「何だよ?熱でもあるのか?」
「いやその…声も低くなっててさ
背も高くて顔つきも男で
自分と違うのが怖いっていうか
…遠い存在になった感じがするんだよな…あはは…」
自分を見下ろすと
完全に女の体だ…胸も小ぶりほどに膨らんでいて
腰もくびれてきている
そんなオレに申し訳無さそうに
伊達は見下ろした
「ごめん…
期間が過ぎた後にすれば良かったよな…」
どうやら
罰則期間の間中に卒業すると
体は元に戻らないままらしい
そして悪い子指導教室に入っていた
人間以外からの記憶からは
元々女だったことに塗り替えられるみたいだ
「お前は戻ってよかったな…」
「ああ、オレの場合
性別は男のままだから
飛び級さえすれば
成長するようになってたんだ…」
「…羨ましい」
そんなことを呟くと
伊達は突然オレの手を取った
「えっ⁉///」
その瞬間鼓動が早くなる
なっ何…も…もしかしてキス…?
嫌々wんなわけないって!
何考えてんだよオレは男だぞ!
でも三人から庇ったオレのこと好きになって
わざと罰則期間の間に
卒業させて女の体にしたとかだったら?
ありえないことを考え
いらない期待をふくらませていると
伊達は深くお辞儀した
「…ホントごめん」
「へ?」
そっそれ…だけ?
目を丸くするオレに
伊達は笑みを吹きこぼした
「でもオレは
今のオマエの姿がお前らしいって思うぜ///
大体…女子のときの姿しか見てねぇし
もし怒りが収まらないなら
オレが責任取ってやるよ…
じゃあなw男女!///」
伊達は
そのままやってきたバスに乗って
高校へと行ってしまった
「…///」
女にされた時はむしゃくしゃしてて
今朝も落ち込んでいた
でも伊達に会ったら
何だか…諦めがついてしまった
「ズルいよ…
自分ばっかり男らしく成長して
そんな姿にオレは惹かれるなんて…///」
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