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近づいたり離れたり
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サチは差し出されたみかんから目を逸らした。
「いらないです」
「え!何で?おいしいですよ。ほら」
芹花はすでにもぐもぐ口を動かしながら言った。その目は輝いている。初めて食べる、蜜柑。
「すごい、これが本物の味なんだ…!すっぱいけど、甘くてぷるっとしてて、ちょっと苦い…。噛むごとに香りがして、いろんな味がまざってる!」
「それならぜんぶ自分で食べれば良いじゃないですか」
うつむいているので、サチの表情はよくわからない。
「え、だって…普通果物が手に入ったら、家族みんなで分けるでしょう。ここじゃ大して珍しくもないのかもしれないけど、果物って貴重なごちそうなんですよ」
「それは、私を家族とみなしているという事ですか」
思いもしなかった問いに、芹花はうろたえた。
「家族?うーん、家族の前に…もうちょっと…友達から…みたいな?」
「友達」
サチが無表情に復唱したので芹花は言い直した。
「友達ともちがくて…先輩というか…とにかく、もっとサチさんの事知れればなって思います!」
サチは相変わらず無表情だったが、芹花は神妙な顔で続けた。
「あと…昨日は殴ってごめんなさい。ほんとに」
「…別に、もういいです」
とたんに芹花は安堵した表情になった。
「本当ですか?よかったぁ…。熱も早く下がるといいんですけど」
「いつもの事です。大げさですね」
サチは肩をすくめた。
「ならなおさらビタミンCですよ。家族じゃないけど、半分こしましょう。はい!」
サチはふっと息をもらして、無言でみかんを受け取った。
(あれっ?今、ちょっと笑った?)
芹花はそう思ったが、また怒らせても困るので言わなかった。
「ワーウ、ワウッ」
モフチーが2人に向かって鳴いた。
「モフチーもそろそろご飯にしようか。おいで」
その一声で現金なモフチーはすっとサチから降りて芹花の後について階段へと消えた。その2人のうしろ姿を、サチはじっと観察していた。
モフチーにフードをあげた芹花は、今朝もらったメモを手に2階の蔵書室へ向かった。
雨降りで、蔵書室は全体的に湿った匂いが漂っていた。
「うーん、電気をつけても暗いなあ」
芹花はメモを手に本を探した。本棚と本棚の間は細く狭く、歩くたびに湿った匂いがいっそう強まった。嫌な匂いではないが、どこかうら寂しい匂いだった。
「あ、ここだ」
背表紙の番号を追っていた芹花は足を止めた。そして、絶句して本棚とメモを見比べた。
(えっ…この棚ぜんぶってこと!?)
ざっと数えただけで、50冊は下らない。1冊読み通すにも時間がかかるというのに、難しい本ばかり50冊となると…
「読める気が、しない…」
芹花はがっくりうなだれた。しかし、こちらを見下したサチの表情が頭に浮かんだ。
(ここでできないって言ったら、ますます見下されるだけだ!)
芹花は意を決して端から4、5冊本を抜き取った。どれも硬いカバーで装丁されていて、ずしりと重い。芹花は重みに思わずよろけた。
「うわッ!」
よろけたところで何かに足をとられたが、芹花はなんとか踏ん張って本を死守した。
「ふう……」
むっとして、誰にともなく文句を言う。
「もう!この部屋散らかりすぎなんだよ!いつか絶対片してやるからッ」
芹花はぶつぶつ言いながらつまずいた鉢の山を通路の脇にどけた。すると、その下から埃かぶった一枚の紙きれが出てきた。
「何だろ?写真?」
ふと興味を引かれて、芹花はそれを拾い上げた。かなりぼろぼろになり、色あせているが、数人の男女が並んでいるのがわかる。背景はおそらく温室の前だ。写真の下には二〇九〇年五月三日と印字されている。百年近く前だ。
「…え」
芹花は人物を見て目を疑った。真ん中の男性が、サチそっくりだったからだ。
(ご先祖様とかかな?研究者の家系なんだろうか…?)
が、色あせているので細かいところまではわからなかった。目の錯覚かもしれない。そう思って興味を失った芹花は適当な本棚の間にそれを挟んで通路を後にした。
(あ、ちょっとまって)
芹花は先ほどどかした鉢の山の前に戻ってそこから一つを手にとった。あることを思い出したのだ。
(これ、二十日大根を育てるのにちょうどいいかもな)
どんなときも食べ物に関することは忘れない。芹花は、本と鉢を手に蔵書室を後にした。
数日がたち、サチはだんだん回復していった。するとすぐに研究室にこもるようになり、2人の会話はまたなくなった。サチが良い人なのか悪い人なのか、まだ芹花は図りかねていたが、かなり自分に無頓着であるという事はわかった。芹花よりも年齢は大人だろうが、生活力はこちらの方が格段に上だ。彼の世話をしてやる必要性を、芹花はなんとなく感じていた。が、サチのほうは芹花を避けて、最低限の接触すら回避したがっているようだった。
(強引に看病したから…それに殴っちゃったし)
芹花は、殴ったことは反省していたが、カナリアの件は理不尽だと思っていた。現に、サチはあれからカナリアに一度もえさをやっていない。なので芹花がやっていた。
(たぶん私があげてるのにあっちは気が付いてるけど、何も言ってこないし…)
ならば最初から芹花に任せればいいものを、なぜあの時怒ったのかがわからなかった。
(う~~~ん、一体何を考えているんだろう…やっぱり悪い人なのか?)
だがモフチーに対しては普通だったし、仕事に関しては最低限面倒を見てくれた。あんな丁寧なマニュアルを作ってくれたし、自分の仕事も教えると約束もしてくれた。
(わかんないなぁ…一体何考えてるんだろう)
芹花は考えたが、わからなくて当然だと思った。彼の事を何も知らないからだ。兄の言うとおりちゃんと話をした方が良いのに、サチは芹花と話すのを嫌がっているように見える。
(これが、人間関係は難しい、ってやつか…)
芹花は頭をかかえた。ドーム内でそれなりにいろんな人と関わってきたつもりだったが、こんなに悩むのは初めてだ。
(でも、なんとかしなきゃなぁ…)
ぶつかり合って解決することもあるが、一発殴っただけで高熱を出してしまうのなら意味がないし、何より2人でやっていくしかないのだから多少なりとも仲良くしたかった。
その気持ちにはサチへの同情も少しあった。彼は体温計の測り方すら知らなかった。それを見た芹花は彼がここでどんな生活をしてきたかなんとなく想像がついた。
(だれも止める人もいないから、ずーっと不健康な生活してきたんだろうな…)
サチの自分の体を全く省みない仕事っぷりは明らかに常軌を逸していた。いくらもともと強い体でも、あんな生活していればおかしくもなるだろう。ポックリ逝かれて一人取り残されないように生活を改善してもらいたいが、肝心の本人は芹花をさけている。
(せめて一緒にご飯を食べるくらいの仲になれたらいいんだけどなぁ…)
そこで芹花はため息をついた。この島で食事と呼べるものはあのプロテインだけだ。
(あれを一緒に飲もうよ!ったってなぁ…)
芹花は家の食卓を思い出した。母純子はなんでも器用にこなしたが、料理も上手だった。
モロコシ粉で作ったふわりとしたパンケーキや、大豆をすりつぶしてソースとからめ、じゅうじゅう焼いたステーキはまるで本当の肉のようだった。
芹花も大樹も純子に仕込まれて、それぞれ得意料理があった。大樹は大豆の餃子、芹花の得意は、トマトソースがたっぷりかかったラザニア。よく皆で料理をかこみ、それぞれおいしいだの失敗しただの話したものだった。
あたり前だったあの光景が、今となってはなつかしい。もうあの家でみんなそろって食事することは二度とない。そう思うと芹花のかすかに痛んだ。
(でも…)
芹花は胸の前でぎゅっと手を握った。
食事は、いつだって、誰とだってできる。サチとも食卓を囲めればいいのに。そのためには、大樹の言うとおり芹花が歩み寄らなければならない。そしてそれ以上に…
(食料がいるわな…)
二十日大根がなるのが先か、酒流が来るのが先か。とにかく今は待つしかなかった。
「いらないです」
「え!何で?おいしいですよ。ほら」
芹花はすでにもぐもぐ口を動かしながら言った。その目は輝いている。初めて食べる、蜜柑。
「すごい、これが本物の味なんだ…!すっぱいけど、甘くてぷるっとしてて、ちょっと苦い…。噛むごとに香りがして、いろんな味がまざってる!」
「それならぜんぶ自分で食べれば良いじゃないですか」
うつむいているので、サチの表情はよくわからない。
「え、だって…普通果物が手に入ったら、家族みんなで分けるでしょう。ここじゃ大して珍しくもないのかもしれないけど、果物って貴重なごちそうなんですよ」
「それは、私を家族とみなしているという事ですか」
思いもしなかった問いに、芹花はうろたえた。
「家族?うーん、家族の前に…もうちょっと…友達から…みたいな?」
「友達」
サチが無表情に復唱したので芹花は言い直した。
「友達ともちがくて…先輩というか…とにかく、もっとサチさんの事知れればなって思います!」
サチは相変わらず無表情だったが、芹花は神妙な顔で続けた。
「あと…昨日は殴ってごめんなさい。ほんとに」
「…別に、もういいです」
とたんに芹花は安堵した表情になった。
「本当ですか?よかったぁ…。熱も早く下がるといいんですけど」
「いつもの事です。大げさですね」
サチは肩をすくめた。
「ならなおさらビタミンCですよ。家族じゃないけど、半分こしましょう。はい!」
サチはふっと息をもらして、無言でみかんを受け取った。
(あれっ?今、ちょっと笑った?)
芹花はそう思ったが、また怒らせても困るので言わなかった。
「ワーウ、ワウッ」
モフチーが2人に向かって鳴いた。
「モフチーもそろそろご飯にしようか。おいで」
その一声で現金なモフチーはすっとサチから降りて芹花の後について階段へと消えた。その2人のうしろ姿を、サチはじっと観察していた。
モフチーにフードをあげた芹花は、今朝もらったメモを手に2階の蔵書室へ向かった。
雨降りで、蔵書室は全体的に湿った匂いが漂っていた。
「うーん、電気をつけても暗いなあ」
芹花はメモを手に本を探した。本棚と本棚の間は細く狭く、歩くたびに湿った匂いがいっそう強まった。嫌な匂いではないが、どこかうら寂しい匂いだった。
「あ、ここだ」
背表紙の番号を追っていた芹花は足を止めた。そして、絶句して本棚とメモを見比べた。
(えっ…この棚ぜんぶってこと!?)
ざっと数えただけで、50冊は下らない。1冊読み通すにも時間がかかるというのに、難しい本ばかり50冊となると…
「読める気が、しない…」
芹花はがっくりうなだれた。しかし、こちらを見下したサチの表情が頭に浮かんだ。
(ここでできないって言ったら、ますます見下されるだけだ!)
芹花は意を決して端から4、5冊本を抜き取った。どれも硬いカバーで装丁されていて、ずしりと重い。芹花は重みに思わずよろけた。
「うわッ!」
よろけたところで何かに足をとられたが、芹花はなんとか踏ん張って本を死守した。
「ふう……」
むっとして、誰にともなく文句を言う。
「もう!この部屋散らかりすぎなんだよ!いつか絶対片してやるからッ」
芹花はぶつぶつ言いながらつまずいた鉢の山を通路の脇にどけた。すると、その下から埃かぶった一枚の紙きれが出てきた。
「何だろ?写真?」
ふと興味を引かれて、芹花はそれを拾い上げた。かなりぼろぼろになり、色あせているが、数人の男女が並んでいるのがわかる。背景はおそらく温室の前だ。写真の下には二〇九〇年五月三日と印字されている。百年近く前だ。
「…え」
芹花は人物を見て目を疑った。真ん中の男性が、サチそっくりだったからだ。
(ご先祖様とかかな?研究者の家系なんだろうか…?)
が、色あせているので細かいところまではわからなかった。目の錯覚かもしれない。そう思って興味を失った芹花は適当な本棚の間にそれを挟んで通路を後にした。
(あ、ちょっとまって)
芹花は先ほどどかした鉢の山の前に戻ってそこから一つを手にとった。あることを思い出したのだ。
(これ、二十日大根を育てるのにちょうどいいかもな)
どんなときも食べ物に関することは忘れない。芹花は、本と鉢を手に蔵書室を後にした。
数日がたち、サチはだんだん回復していった。するとすぐに研究室にこもるようになり、2人の会話はまたなくなった。サチが良い人なのか悪い人なのか、まだ芹花は図りかねていたが、かなり自分に無頓着であるという事はわかった。芹花よりも年齢は大人だろうが、生活力はこちらの方が格段に上だ。彼の世話をしてやる必要性を、芹花はなんとなく感じていた。が、サチのほうは芹花を避けて、最低限の接触すら回避したがっているようだった。
(強引に看病したから…それに殴っちゃったし)
芹花は、殴ったことは反省していたが、カナリアの件は理不尽だと思っていた。現に、サチはあれからカナリアに一度もえさをやっていない。なので芹花がやっていた。
(たぶん私があげてるのにあっちは気が付いてるけど、何も言ってこないし…)
ならば最初から芹花に任せればいいものを、なぜあの時怒ったのかがわからなかった。
(う~~~ん、一体何を考えているんだろう…やっぱり悪い人なのか?)
だがモフチーに対しては普通だったし、仕事に関しては最低限面倒を見てくれた。あんな丁寧なマニュアルを作ってくれたし、自分の仕事も教えると約束もしてくれた。
(わかんないなぁ…一体何考えてるんだろう)
芹花は考えたが、わからなくて当然だと思った。彼の事を何も知らないからだ。兄の言うとおりちゃんと話をした方が良いのに、サチは芹花と話すのを嫌がっているように見える。
(これが、人間関係は難しい、ってやつか…)
芹花は頭をかかえた。ドーム内でそれなりにいろんな人と関わってきたつもりだったが、こんなに悩むのは初めてだ。
(でも、なんとかしなきゃなぁ…)
ぶつかり合って解決することもあるが、一発殴っただけで高熱を出してしまうのなら意味がないし、何より2人でやっていくしかないのだから多少なりとも仲良くしたかった。
その気持ちにはサチへの同情も少しあった。彼は体温計の測り方すら知らなかった。それを見た芹花は彼がここでどんな生活をしてきたかなんとなく想像がついた。
(だれも止める人もいないから、ずーっと不健康な生活してきたんだろうな…)
サチの自分の体を全く省みない仕事っぷりは明らかに常軌を逸していた。いくらもともと強い体でも、あんな生活していればおかしくもなるだろう。ポックリ逝かれて一人取り残されないように生活を改善してもらいたいが、肝心の本人は芹花をさけている。
(せめて一緒にご飯を食べるくらいの仲になれたらいいんだけどなぁ…)
そこで芹花はため息をついた。この島で食事と呼べるものはあのプロテインだけだ。
(あれを一緒に飲もうよ!ったってなぁ…)
芹花は家の食卓を思い出した。母純子はなんでも器用にこなしたが、料理も上手だった。
モロコシ粉で作ったふわりとしたパンケーキや、大豆をすりつぶしてソースとからめ、じゅうじゅう焼いたステーキはまるで本当の肉のようだった。
芹花も大樹も純子に仕込まれて、それぞれ得意料理があった。大樹は大豆の餃子、芹花の得意は、トマトソースがたっぷりかかったラザニア。よく皆で料理をかこみ、それぞれおいしいだの失敗しただの話したものだった。
あたり前だったあの光景が、今となってはなつかしい。もうあの家でみんなそろって食事することは二度とない。そう思うと芹花のかすかに痛んだ。
(でも…)
芹花は胸の前でぎゅっと手を握った。
食事は、いつだって、誰とだってできる。サチとも食卓を囲めればいいのに。そのためには、大樹の言うとおり芹花が歩み寄らなければならない。そしてそれ以上に…
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