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第一章:二人の初めての出会い
1-4 はじめては想いだけを残してゆく
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広い廊下で、ロイドは蹲っていた。
ロイドは思う。
―――前兆はまったくなかったのに、と。
だけど、またあの鼓動が聞こえたんだ。
苦しくて、辛くて………俯いた。
強大な力が放出するかわりに、何かがキレる音が俺には聞こえて―――。
………ホシイ、オンナガ…ホシイ
脳内でひたすら其を欲する。
―――ロイド様っ!
耳に女の声が響いたとき、俺は理性が吹き飛んだ。
目の前にいる女を俺はただ欲していたんだ……
***
寝殿には三人の男と一人の女が居た。その一人は嬉しそうに笑みを溢している。
「…では、皇子も一緒に騎士団本部に行ったほうがいいんじゃないですかぁ?」
エアの企み――つまり、ロイドとユリアをくっつけよう(ラブラブ)作戦が始動する。
「は? んな必要ないだろ」
しかし、ロイドは当然のごとく拒否の言葉を出した。
「だって、ユリア殿を下さいって言わないと。純潔を貰っちゃうんでしょう?」
言葉の爆弾投下、といった感じでロイドとユリアの二人の意識を凍結させた。
一瞬の空白が世界を支配したが、ロイドは慌てて大声で否定する。
「もらん! てか、そんなコト言うかッ!」
ふと、ユリアと目が合い、途端に恥ずかしくなったロイドは勢いよく部屋から出ていこうとする。
「―――もう嫌だッ! こんなトコ出てってやる!!」
「ろ、ロイド様?!」
それを心配そうに見つめ、ユリアは走り去るロイドを追いかけようとした。
しかし…
「ユリア殿、貴方が行ったら油を注ぐだけですよ?」
「…そ、そうですね」
あまりにも心配そうにしているユリアに対して、端で見ていたエアがぼそりと呟く。
「…………………ひとめぼれ?」
「ち、ちがいますっ! 決して、絶対に!」
誰が、誰に対して。とまでは言わなかったのにユリアは激しく否定した。
「わ、私は騎士見習です。恋愛なんてしている暇なんてないですっ! …だから、女扱いはやめて下さい」
「…でも、体は立派な女の子ですよ?」
もにゅ、とユリアの柔らかい部分を遠慮なくエアは触る。
「ひ、ひゃあー!?」
「……エア、冗談もほどほどにしろ。」
ドスリとエアの頭上に鉄槌が下った。当然の結果ではあるが…。
ディアスは黙って見ていようと決めこんでいたが、さすがに女の子へのセクハラは許せなかった。
エアは涙目になりながらディアスを見上げる。
「い、たぁ…手加減なしですねーディアスさん」
「当たり前だ。」
不機嫌にディアスはエアを見下ろした。
「…えーと…」
ユリアは、ディアスの怒りに怯むが、「びっくりしたけど大丈夫ですよ、私…」とエアをかばうように恐るおそる言った。
「お嬢さん、こんな奴をかばわなくてもいいんだよ。」
「うわ、ひどっ」
「酷いもなにもお前が悪いだろうに。」
淡々と部下をなじるディアスとてエアが嫌いなわけではない。ただ、この男の軽薄な態度が気に入らないだけ。
そんな二人に少女は、
「…追わなくていいんですか?」と遠慮がちに問うた。
数分経とうとしているのに、未だにロイドは戻っていないからだ。
(―――何かあった?)
ユリアは嫌な予感がした。そして、危険な感覚も。
「私、やっぱり見てきます!」
ユリアは居ても立ってもいられなくて、勢いよく扉の方へ走る。
「あ、道分かるんですかー…て、もういない。ユリア殿はそーとう皇子のことが心配なんですね」
悪気のない笑顔が張り付いたエアにディアスは呆れたように言う。
「…笑いたいなら、声を出して笑え。気持ち悪いぞ」
エアは二人の、ロイドとユリアの微笑ましい関係にどうしても笑いが止まらないらしい。
けれど、声を出さない笑いほど気持ち悪いものはない。
「酷いなぁ。わたくしはいつでも声を出して笑ってますよ?」
「嘘をつくな、バカ。」
上司の疲労をなおも増やそうとするエアは、余程のくせ者で。
そんなひと癖も二癖もある部下をもつディアスに同情をせずにはいられない。
(―――これからが楽しくなりそうだ)
エアがそう思ったのは、ユリアが広い廊下で蹲っているロイドを見つけたときであった―――。
***
「…くそ、いてぇ……」
心臓のあたりがすごく痛い。
体内で何かが暴れているような、そんな感覚に襲われる。力が、強大なエネルギーが外に放出したい、と云っているようで…。
激しく、強く、血が騒ぐ。
「ロイド様っ、――――!」
心配してユリアは近づこうとするが、ロイドの異様な姿を目にした途端に足が止まる。
「……………………ろい、ど…さま?」
猫のように瞳孔が細く、目が真っ赤に染まっていて―――まるで獣のよう。
「………グルルル…」
(――この女の血がほしい――)
と言うように低く唸る。
本能のままにロイドはユリアを欲していた。
彼は、両手両足を床につけて這うように歩く。ゆっくりと、こちらを窺うようにして…ユリアとの距離を狭める。
「……………あ、ぅ」
恐いわけじゃない。ただ、戸惑っているだけ。
ユリアは震えあがる体を押さえ前に進みでた。
ロイドは獣なんかではない。人間だと、自分に言い聞かせて…ユリアは彼を見つめる。
「…………」
「…………」
二人の間に長い沈黙が流れた。
あ、と声にならない吐息とともにユリアは彼に抱きかかえられる。
「……ふ、ぁ…」
彼の胸板に埋もれてしまいそうで…必死に空気を吸う。
ペロリ、そんな擬音が聞こえてくるような行為――つまり彼女の唇を舐めた――をロイドは平然とやってのけた。
「ひゃあっ」
ユリアは突然の行動に驚くしかなくて。ただ、為すがままになっている。
ロイドはというと、女の味を確かめるように、深く濃く食べつくす。
「……………女と寝るのは久しぶりだ、せいぜい楽しませてくれよ」
「――へ」
獣とは別の、違った意味でのヤバさにユリアは身の危険を感じた。と言っても、覚悟の上だったのだが。
「……あの、貴方はロイド様ですか?」
二足歩行にはなったものの、ロイドの目は真っ赤で…鋭く光っていて。
「下らん質問をするな。俺はオレの何者でもない」
(――それでも、少し違うと思うのはなぜだろう?)
いつもとは異なる乱暴な口調にユリアは疑問する。
―――もしかして、これは力の覚醒?
ロイドは齢二十二だ。あと一年で災いが起きてしまう。
―――彼が暴走したら誰が止めるというの?
……………私しかいない、のかな。
気持ちは弱々しいけれども、ユリアは手に力を入れて、気力を起こさせた。
「どーんと受けて立ちますっ!」
「なら、服を脱げ」と冷淡に宣告される。
「え、ええ?」
ロイドに担がれたままでいたので…辺りを見ることを忘れていた。
いつの間にか、ベッドのある部屋へと場所が移っていた。今朝、居たのとは別の部屋が目の前に広がる。
(……私、どうなっちゃうの?)
今まで散々、貞操をあげるとか、血をあげるとか言ってきたけれど。いざ、操の危機が迫ると怖気付くもので。
(…やっぱり、初めては好きな人と…するべきなんだろうなぁ)
ぼんやりとロイドが衣服を脱ぎ始める行為を見つめていた。
「見とれてないでお前も脱げ。」
「…み、見とれなんか…ないですっ」
昨日とは違った容赦のない態度に少々腹が立つ。けれど、ユリアは不承不承に服を脱ぎ始めた。
「女のくせに甲冑を着けてるなんて変わった奴だな」
「…余計なお世話です」
服を脱ぐ、つまり他人に素肌を見られてしまうのはものすごく恥ずかしいことに今さらユリアは気づいた。
「…えっと…ここまでが限度です―――て、何するんですか?!」
「何って………セックス。」
「~~~~~~っ!」
下着姿のユリアに、ロイドは抱きつきながら耳元で囁いた。
処女であるユリアはその言葉は想像の中での存在でしかなく、だからこそ、いろいろな妄想がかきたてられてしまうのであった。
「顔真っ赤だぞ」
「誰のせいですか~……」
「ああ、俺?」
(やっぱり、絶対に! 前よりも数倍に性格が悪くなってるっ!)
ユリアは顔を埋めてなるべくロイドの表情を見ないようにしていた。
見たらきっと彼の思うツボ。
「……お前、何才?」
「………ん……っ」
ユリアは着ていたブラを脱がされ、乳房をしきりに揉まれている。
「……じゅう、ろく」
「にしては、育ちすぎじゃね? 自分で慰めてたとか」
「……するわけ、ない……っ」
ロイドの大きな手にも余るユリアの胸を、ロイドはまじまじと見た。
「なら、これは自然にか?」
「そ、そうですぅ……………」
ロイドに尖端をしきりにいじられていて…力の抜けた声が出てしまう。
「あ……ダメっ………」
その胸の蕾がロイドの口の中へと吸い込まれてゆく。
「ふ、…………あぁ…ぅ」
今までの騎士という、清楚なイメージが崩れ落ちる。ユリアは初めて知る感覚に溺れていた。
「…エロい体だ、まったく」
「そんな、こと………」
言葉で否定しようにも、ユリアの身体は正直で…。乳首がこりこりと硬くなっていた。
「……そんなこと、何だ? ココをびしょびしょに濡らしてる奴がエロくないとでもいうのか?」
「ちが………っ」
「何も違っちゃいない。なぁ? 感じてンだろ?」
ロイドは彼女の秘部を薄い布――純白のパンツから指でなぞる。
不思議と、一筋の線が浮かび上がった。
それは、液。いやらしく、エロい彼女の体液…。
ロイドはユリアの最後の一枚を脱がす。
「………あ」
と同時に、一気に液が流れ出した。
「あああ、……………………………っ!!」
ユリアは自分の行為が恥ずかしいとでも言うように顔を手で覆う。
「ちゃんと感じとけよ」
ロイドが嬉しそうに呟く。
(――――これ以上、何を感じるというの?)
ユリアは自分が怖かった。
女という、性に目覚めるのが怖かった…………けれど、彼にそれさえも壊されてゆく。
快楽という感覚で、私を溺れさせてゆく。
(こんなの私じゃ、ない………)
そう思っても、甘くくぐもった声は自らの口から発せられたもので。
ロイドはユリアの秘部から出た液をふいに舐めた。
「や、…汚いです………」
「俺がキレイにしてやる」
ぺちゃぺちゃと、いやらしい音を聞くたびにユリアは股に神経が集中する。
「……ん、………あんっ」
―――彼女は快楽へと堕ちてゆく…。もう誰も止めることはできはしない…。
ロイドは思う。
―――前兆はまったくなかったのに、と。
だけど、またあの鼓動が聞こえたんだ。
苦しくて、辛くて………俯いた。
強大な力が放出するかわりに、何かがキレる音が俺には聞こえて―――。
………ホシイ、オンナガ…ホシイ
脳内でひたすら其を欲する。
―――ロイド様っ!
耳に女の声が響いたとき、俺は理性が吹き飛んだ。
目の前にいる女を俺はただ欲していたんだ……
***
寝殿には三人の男と一人の女が居た。その一人は嬉しそうに笑みを溢している。
「…では、皇子も一緒に騎士団本部に行ったほうがいいんじゃないですかぁ?」
エアの企み――つまり、ロイドとユリアをくっつけよう(ラブラブ)作戦が始動する。
「は? んな必要ないだろ」
しかし、ロイドは当然のごとく拒否の言葉を出した。
「だって、ユリア殿を下さいって言わないと。純潔を貰っちゃうんでしょう?」
言葉の爆弾投下、といった感じでロイドとユリアの二人の意識を凍結させた。
一瞬の空白が世界を支配したが、ロイドは慌てて大声で否定する。
「もらん! てか、そんなコト言うかッ!」
ふと、ユリアと目が合い、途端に恥ずかしくなったロイドは勢いよく部屋から出ていこうとする。
「―――もう嫌だッ! こんなトコ出てってやる!!」
「ろ、ロイド様?!」
それを心配そうに見つめ、ユリアは走り去るロイドを追いかけようとした。
しかし…
「ユリア殿、貴方が行ったら油を注ぐだけですよ?」
「…そ、そうですね」
あまりにも心配そうにしているユリアに対して、端で見ていたエアがぼそりと呟く。
「…………………ひとめぼれ?」
「ち、ちがいますっ! 決して、絶対に!」
誰が、誰に対して。とまでは言わなかったのにユリアは激しく否定した。
「わ、私は騎士見習です。恋愛なんてしている暇なんてないですっ! …だから、女扱いはやめて下さい」
「…でも、体は立派な女の子ですよ?」
もにゅ、とユリアの柔らかい部分を遠慮なくエアは触る。
「ひ、ひゃあー!?」
「……エア、冗談もほどほどにしろ。」
ドスリとエアの頭上に鉄槌が下った。当然の結果ではあるが…。
ディアスは黙って見ていようと決めこんでいたが、さすがに女の子へのセクハラは許せなかった。
エアは涙目になりながらディアスを見上げる。
「い、たぁ…手加減なしですねーディアスさん」
「当たり前だ。」
不機嫌にディアスはエアを見下ろした。
「…えーと…」
ユリアは、ディアスの怒りに怯むが、「びっくりしたけど大丈夫ですよ、私…」とエアをかばうように恐るおそる言った。
「お嬢さん、こんな奴をかばわなくてもいいんだよ。」
「うわ、ひどっ」
「酷いもなにもお前が悪いだろうに。」
淡々と部下をなじるディアスとてエアが嫌いなわけではない。ただ、この男の軽薄な態度が気に入らないだけ。
そんな二人に少女は、
「…追わなくていいんですか?」と遠慮がちに問うた。
数分経とうとしているのに、未だにロイドは戻っていないからだ。
(―――何かあった?)
ユリアは嫌な予感がした。そして、危険な感覚も。
「私、やっぱり見てきます!」
ユリアは居ても立ってもいられなくて、勢いよく扉の方へ走る。
「あ、道分かるんですかー…て、もういない。ユリア殿はそーとう皇子のことが心配なんですね」
悪気のない笑顔が張り付いたエアにディアスは呆れたように言う。
「…笑いたいなら、声を出して笑え。気持ち悪いぞ」
エアは二人の、ロイドとユリアの微笑ましい関係にどうしても笑いが止まらないらしい。
けれど、声を出さない笑いほど気持ち悪いものはない。
「酷いなぁ。わたくしはいつでも声を出して笑ってますよ?」
「嘘をつくな、バカ。」
上司の疲労をなおも増やそうとするエアは、余程のくせ者で。
そんなひと癖も二癖もある部下をもつディアスに同情をせずにはいられない。
(―――これからが楽しくなりそうだ)
エアがそう思ったのは、ユリアが広い廊下で蹲っているロイドを見つけたときであった―――。
***
「…くそ、いてぇ……」
心臓のあたりがすごく痛い。
体内で何かが暴れているような、そんな感覚に襲われる。力が、強大なエネルギーが外に放出したい、と云っているようで…。
激しく、強く、血が騒ぐ。
「ロイド様っ、――――!」
心配してユリアは近づこうとするが、ロイドの異様な姿を目にした途端に足が止まる。
「……………………ろい、ど…さま?」
猫のように瞳孔が細く、目が真っ赤に染まっていて―――まるで獣のよう。
「………グルルル…」
(――この女の血がほしい――)
と言うように低く唸る。
本能のままにロイドはユリアを欲していた。
彼は、両手両足を床につけて這うように歩く。ゆっくりと、こちらを窺うようにして…ユリアとの距離を狭める。
「……………あ、ぅ」
恐いわけじゃない。ただ、戸惑っているだけ。
ユリアは震えあがる体を押さえ前に進みでた。
ロイドは獣なんかではない。人間だと、自分に言い聞かせて…ユリアは彼を見つめる。
「…………」
「…………」
二人の間に長い沈黙が流れた。
あ、と声にならない吐息とともにユリアは彼に抱きかかえられる。
「……ふ、ぁ…」
彼の胸板に埋もれてしまいそうで…必死に空気を吸う。
ペロリ、そんな擬音が聞こえてくるような行為――つまり彼女の唇を舐めた――をロイドは平然とやってのけた。
「ひゃあっ」
ユリアは突然の行動に驚くしかなくて。ただ、為すがままになっている。
ロイドはというと、女の味を確かめるように、深く濃く食べつくす。
「……………女と寝るのは久しぶりだ、せいぜい楽しませてくれよ」
「――へ」
獣とは別の、違った意味でのヤバさにユリアは身の危険を感じた。と言っても、覚悟の上だったのだが。
「……あの、貴方はロイド様ですか?」
二足歩行にはなったものの、ロイドの目は真っ赤で…鋭く光っていて。
「下らん質問をするな。俺はオレの何者でもない」
(――それでも、少し違うと思うのはなぜだろう?)
いつもとは異なる乱暴な口調にユリアは疑問する。
―――もしかして、これは力の覚醒?
ロイドは齢二十二だ。あと一年で災いが起きてしまう。
―――彼が暴走したら誰が止めるというの?
……………私しかいない、のかな。
気持ちは弱々しいけれども、ユリアは手に力を入れて、気力を起こさせた。
「どーんと受けて立ちますっ!」
「なら、服を脱げ」と冷淡に宣告される。
「え、ええ?」
ロイドに担がれたままでいたので…辺りを見ることを忘れていた。
いつの間にか、ベッドのある部屋へと場所が移っていた。今朝、居たのとは別の部屋が目の前に広がる。
(……私、どうなっちゃうの?)
今まで散々、貞操をあげるとか、血をあげるとか言ってきたけれど。いざ、操の危機が迫ると怖気付くもので。
(…やっぱり、初めては好きな人と…するべきなんだろうなぁ)
ぼんやりとロイドが衣服を脱ぎ始める行為を見つめていた。
「見とれてないでお前も脱げ。」
「…み、見とれなんか…ないですっ」
昨日とは違った容赦のない態度に少々腹が立つ。けれど、ユリアは不承不承に服を脱ぎ始めた。
「女のくせに甲冑を着けてるなんて変わった奴だな」
「…余計なお世話です」
服を脱ぐ、つまり他人に素肌を見られてしまうのはものすごく恥ずかしいことに今さらユリアは気づいた。
「…えっと…ここまでが限度です―――て、何するんですか?!」
「何って………セックス。」
「~~~~~~っ!」
下着姿のユリアに、ロイドは抱きつきながら耳元で囁いた。
処女であるユリアはその言葉は想像の中での存在でしかなく、だからこそ、いろいろな妄想がかきたてられてしまうのであった。
「顔真っ赤だぞ」
「誰のせいですか~……」
「ああ、俺?」
(やっぱり、絶対に! 前よりも数倍に性格が悪くなってるっ!)
ユリアは顔を埋めてなるべくロイドの表情を見ないようにしていた。
見たらきっと彼の思うツボ。
「……お前、何才?」
「………ん……っ」
ユリアは着ていたブラを脱がされ、乳房をしきりに揉まれている。
「……じゅう、ろく」
「にしては、育ちすぎじゃね? 自分で慰めてたとか」
「……するわけ、ない……っ」
ロイドの大きな手にも余るユリアの胸を、ロイドはまじまじと見た。
「なら、これは自然にか?」
「そ、そうですぅ……………」
ロイドに尖端をしきりにいじられていて…力の抜けた声が出てしまう。
「あ……ダメっ………」
その胸の蕾がロイドの口の中へと吸い込まれてゆく。
「ふ、…………あぁ…ぅ」
今までの騎士という、清楚なイメージが崩れ落ちる。ユリアは初めて知る感覚に溺れていた。
「…エロい体だ、まったく」
「そんな、こと………」
言葉で否定しようにも、ユリアの身体は正直で…。乳首がこりこりと硬くなっていた。
「……そんなこと、何だ? ココをびしょびしょに濡らしてる奴がエロくないとでもいうのか?」
「ちが………っ」
「何も違っちゃいない。なぁ? 感じてンだろ?」
ロイドは彼女の秘部を薄い布――純白のパンツから指でなぞる。
不思議と、一筋の線が浮かび上がった。
それは、液。いやらしく、エロい彼女の体液…。
ロイドはユリアの最後の一枚を脱がす。
「………あ」
と同時に、一気に液が流れ出した。
「あああ、……………………………っ!!」
ユリアは自分の行為が恥ずかしいとでも言うように顔を手で覆う。
「ちゃんと感じとけよ」
ロイドが嬉しそうに呟く。
(――――これ以上、何を感じるというの?)
ユリアは自分が怖かった。
女という、性に目覚めるのが怖かった…………けれど、彼にそれさえも壊されてゆく。
快楽という感覚で、私を溺れさせてゆく。
(こんなの私じゃ、ない………)
そう思っても、甘くくぐもった声は自らの口から発せられたもので。
ロイドはユリアの秘部から出た液をふいに舐めた。
「や、…汚いです………」
「俺がキレイにしてやる」
ぺちゃぺちゃと、いやらしい音を聞くたびにユリアは股に神経が集中する。
「……ん、………あんっ」
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