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ノアズアーク編
第201話 51日目①島唄
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腕の中で身動ぎする温もりが意識を覚醒させる。
「…………」
そっと薄目を開けてみれば、まだ夜も明けやらぬ暗い朝のテントの中、横向きに寝ている俺が軽く抱きしめる形になっている美岬が腕の下でモゾモゾと身体をよじっていた。抜け出そうとしているのではなく、寝返りを打とうとしているようだ。
俺が腕を少し浮かせてスペースを作ってやれば、それまで仰向けに寝ていた美岬はゴロリと俺の方に身体の正面を向けて向き合うような体勢になり、そのまま密着してきて俺の胸に顔を埋め、鼻をスリスリと擦り付けてくる。
「……すぅ」
このポジションでどうやらしっくりと落ち着いたらしく、美岬は再び穏やかな寝息を立て始める。
ああもう可愛いなぁと口に出さずに呟き、彼女の背中に手を回して軽く抱き寄せ、
ちょうどいい位置にある頭に軽く頬擦りする。
昨夜はノアとの予期せぬ遭遇によって気疲れしてしまったので早々に寝てしまったが、セックスの有無に関わらず美岬と朝を迎えるこの瞬間は本当に幸せだな、と腕の中の温もりを感じながらしみじみと思う。
この甘美な温もりと幸せにもう少しだけ耽溺していたいという欲求に抗えずに再び目を閉じて意識を手放す。
──チュッ
唇をついばまれる感触で意識を引き戻され、目を開くと極至近距離で美岬と目が合い、イタズラの見つかった子供のような表情を浮かべる。
「……あ。ばれちゃった」
テントの中はさっきよりもだいぶ明るくなっていて体感的にいつもの起きる時間ぐらいになっている気がする。
「……うんん、何をする~?」
「えへへ。ガクちゃんの寝顔見てたらなんか好きが溢れてきちゃって……つい。反省はしていません。またやります」
「その居直り感がいっそ潔いな。……だが嫌いじゃない」
「んふふ」
腕時計をチェックするともうすぐ5時。
「俺はぼちぼち起きるけど、みさちはどうする? 昨晩はしなかったから寝床も乱れてないし、このままもう少し寝ててもかまわないぞ?」
「んー、いつもより寝るのが早かったから、もうすっかり目が覚めちゃってるんだよね。あたしもこのまま起きようかな」
「そかそか。じゃ起きるか。……よっと。んん~……」
寝床から起き上がり、大きく伸びをする。
「ふあぁ…………ふぅ。あらためて、おはよ。ガクちゃん」
「おう。おはよう。みさち」
──ぐうぅ……ぐるるるる……
「…………今日も絶好調だな。みさちの腹の虫」
「……くっ! 飼い主を差し置いて餌を催促するとは図々しい奴っすね!」
「むしろ忠実な代弁者じゃないか? 昨日はかなり早めの晩飯だったから俺も腹ペコだし」
「むぅ、ならなんでガクちゃんの腹の虫は鳴らないんすか!?」
「俺のはバージョンが古いからその機能は実装してないんだ」
「こんな新機能いらないっす」
「新機能が不評で次のモデルチェンジで外されることは車業界でもよくあることだ」
美岬が不意にひざまづき、両手を組んで顔を天に向ける。
「神様ぁ! リコール! リコールお願いするっす! この機能だけ外してー!」
「……そうきたかー。まあでもこの場合は神頼みが正しいのか? 外してもらえるといいな。……さて、じゃあ今日は昨夜に捌いて出た大量の魚の骨で取った出汁で旨い料理でも作るとするか」
「おぉ、魚の骨の出汁のスープは美味しいから好きぃ」
──ぐうぅ……きゅるぅ……
「……ご利益なかったなー」
「……うぅ、神様イケズっす」
「そりゃあお願いだけじゃ駄目だろ。供物とか祈祷とか奉納舞なんかとセットにしないと。……知らんけど」
冗談のつもりだったのに美岬は真剣な表情を浮かべる。
「うーん、奉納舞ってうちの島のやつでいいのかな?」
「……いやいや冗談だし。……そういえば今まで聞いたことなかったけど、みさちの家の宗教というか冠婚葬祭ってどうなってる? 奉納舞ってことは神道系?」
「あー、うちというかうちの島はちょっと独特というか、仏教でも神道でもなくて、強いて言うなら海の神様である竜神様を島全体で祀ってる感じっすね。といってもガチガチの宗教コミュニティでもなくて、年に一度の豊漁を願う竜神祭で巫女が奉納舞を踊るのと、死んだら遺灰の一部を海に撒いて海に命を返す風習があるぐらいかな」
「へぇ。その奉納舞はみさちも踊れるのか?」
「一応ね。うちの島って超高齢社会だからそもそも子供が少ないし、生まれる女の子は全員が巫女候補で一通りの祭事は教えられるんだよね。あたしが高校卒業して島に戻ったら多分正式に巫女に就任することになっただろうと思うし」
「なるほど。巫女の家系が継承するとかそんなんじゃないんだな。でもみさちが踊る舞はちょっと見てみたいな」
「えー……音楽も無しに踊るのは無理だし恥ずかしいよ。曲のメロディーに合わせて振り付けも体で覚えてる感じだし」
「どんな感じの曲?」
「んー……こんな感じ。♪~♪♪♪~♪♪♪~♪~♪……」
美岬が鼻唄で教えてくれたメロディーは雅楽というよりバラードのような分かりやすくて耳に残る美しい旋律で思わず口ずさみたくなるような綺麗な曲だった。
そしてその曲は聞き覚えがあった。
「……これさ、みさちが畑仕事とかしながらよく鼻唄で歌ってるやつだよな」
「ばれちゃった。小さい頃から子守唄として聴かされてるからついつい何かの拍子で出ちゃうんだよね。島でもいつでもどこかしらで流れてるし」
「綺麗な曲だから前から気になってたんだ。俺も覚えたいからちゃんと聴かせてもらっていいか?」
美岬がちょっとびっくりしたような表情を浮かべ、ついで満面の笑みになる。
「うんうん。もちろん! うちの島唄にガクちゃんが興味を持ってくれるのは嬉しいよ」
美岬の故郷の島唄についてはまた改めて教えてもらうことにして、テントから出て、すぐにかまどに火を着け、ダッチオーブンに水と魚の骨を入れて煮出し始める。
普段は朝食は軽めだが、今朝は美岬も一緒に早起きしたし腹も減ってるから、朝にしっかり食べて昼を軽めにすることにした。
普段は一度に捌く魚の量がそんなに多くないから、骨に付着した身はそのまま煮出すのだが、昨日は40㌢オーバーのカレイ3匹、50㌢ぐらいのマゴチ1匹、70㌢ぐらいのマアナゴ、80㌢のシーバスの尾側の半分と大量だったので、マアナゴ以外の魚の骨に残った身をスプーンで小削ぎ取って別にしておいた。
ちなみにマアナゴを除外した理由は、マアナゴの血には毒が含まれているからだ。これはウナギにも含まれているタンパク毒だが、熱を通すと変質して無害化するので生食しなければ問題ない。
骨から出汁を取っている間に、小削ぎ取った数種類の魚の身を叩いて細かくしてからすり鉢で練ってすり身にして、塩、葛粉、刻んだミツバを加えて練り身を作る。
ダッチオーブンの出汁から骨を濾し取り、練り身をスプーンで掬って出汁の中に次々に落としていく。練り身は熱い出汁の中で固まって魚肉の肉団子──つみれになる。浮いてきた灰汁を掬い、乾物の小エビや穴ダコ、貝柱などの具も加えて蓋をしてしばらく煮て全体にしっかり火を通す。
蓋を開ければグツグツと煮立った具だくさんの海鮮つみれ汁から暴力的なまでに旨そうな匂いが溢れ出し、洗濯を終えて戻ってきた美岬が再び腹を鳴らす。
つみれ汁に乾燥葛切りを入れてふやけて透明感が出るまで煮て、自家製旨味だしと塩を加えて味を調え、ミツカドネギの葉を刻んだものを薬味として散らせば完成だ。つみれ汁というよりここまでくるとつみれ鍋だな。
「さて、じゃあしっかり腹ごしらえをしてから今日も一日頑張るか!」
「おーっ!」
今日もまた新たな一日が始まる。
【作者コメント】
アナゴやウナギの血に毒があるというのは意外と知られてないですね。熱を通せば無害になるので普通に食べる分には問題ないのですが、生食だと食中毒になる場合があるのでアナゴやウナギは生食しないのです。
ウナギ職人は捌いている時にたまに血が目に飛んでくることがあります。まるで目に乾燥剤をかけられたかのような目の表面の水分が吸いとられるような熱い痛みがあって悶絶します(実際に目に乾燥剤を入れた経験があるわけではないがそういうイメージ)
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「…………」
そっと薄目を開けてみれば、まだ夜も明けやらぬ暗い朝のテントの中、横向きに寝ている俺が軽く抱きしめる形になっている美岬が腕の下でモゾモゾと身体をよじっていた。抜け出そうとしているのではなく、寝返りを打とうとしているようだ。
俺が腕を少し浮かせてスペースを作ってやれば、それまで仰向けに寝ていた美岬はゴロリと俺の方に身体の正面を向けて向き合うような体勢になり、そのまま密着してきて俺の胸に顔を埋め、鼻をスリスリと擦り付けてくる。
「……すぅ」
このポジションでどうやらしっくりと落ち着いたらしく、美岬は再び穏やかな寝息を立て始める。
ああもう可愛いなぁと口に出さずに呟き、彼女の背中に手を回して軽く抱き寄せ、
ちょうどいい位置にある頭に軽く頬擦りする。
昨夜はノアとの予期せぬ遭遇によって気疲れしてしまったので早々に寝てしまったが、セックスの有無に関わらず美岬と朝を迎えるこの瞬間は本当に幸せだな、と腕の中の温もりを感じながらしみじみと思う。
この甘美な温もりと幸せにもう少しだけ耽溺していたいという欲求に抗えずに再び目を閉じて意識を手放す。
──チュッ
唇をついばまれる感触で意識を引き戻され、目を開くと極至近距離で美岬と目が合い、イタズラの見つかった子供のような表情を浮かべる。
「……あ。ばれちゃった」
テントの中はさっきよりもだいぶ明るくなっていて体感的にいつもの起きる時間ぐらいになっている気がする。
「……うんん、何をする~?」
「えへへ。ガクちゃんの寝顔見てたらなんか好きが溢れてきちゃって……つい。反省はしていません。またやります」
「その居直り感がいっそ潔いな。……だが嫌いじゃない」
「んふふ」
腕時計をチェックするともうすぐ5時。
「俺はぼちぼち起きるけど、みさちはどうする? 昨晩はしなかったから寝床も乱れてないし、このままもう少し寝ててもかまわないぞ?」
「んー、いつもより寝るのが早かったから、もうすっかり目が覚めちゃってるんだよね。あたしもこのまま起きようかな」
「そかそか。じゃ起きるか。……よっと。んん~……」
寝床から起き上がり、大きく伸びをする。
「ふあぁ…………ふぅ。あらためて、おはよ。ガクちゃん」
「おう。おはよう。みさち」
──ぐうぅ……ぐるるるる……
「…………今日も絶好調だな。みさちの腹の虫」
「……くっ! 飼い主を差し置いて餌を催促するとは図々しい奴っすね!」
「むしろ忠実な代弁者じゃないか? 昨日はかなり早めの晩飯だったから俺も腹ペコだし」
「むぅ、ならなんでガクちゃんの腹の虫は鳴らないんすか!?」
「俺のはバージョンが古いからその機能は実装してないんだ」
「こんな新機能いらないっす」
「新機能が不評で次のモデルチェンジで外されることは車業界でもよくあることだ」
美岬が不意にひざまづき、両手を組んで顔を天に向ける。
「神様ぁ! リコール! リコールお願いするっす! この機能だけ外してー!」
「……そうきたかー。まあでもこの場合は神頼みが正しいのか? 外してもらえるといいな。……さて、じゃあ今日は昨夜に捌いて出た大量の魚の骨で取った出汁で旨い料理でも作るとするか」
「おぉ、魚の骨の出汁のスープは美味しいから好きぃ」
──ぐうぅ……きゅるぅ……
「……ご利益なかったなー」
「……うぅ、神様イケズっす」
「そりゃあお願いだけじゃ駄目だろ。供物とか祈祷とか奉納舞なんかとセットにしないと。……知らんけど」
冗談のつもりだったのに美岬は真剣な表情を浮かべる。
「うーん、奉納舞ってうちの島のやつでいいのかな?」
「……いやいや冗談だし。……そういえば今まで聞いたことなかったけど、みさちの家の宗教というか冠婚葬祭ってどうなってる? 奉納舞ってことは神道系?」
「あー、うちというかうちの島はちょっと独特というか、仏教でも神道でもなくて、強いて言うなら海の神様である竜神様を島全体で祀ってる感じっすね。といってもガチガチの宗教コミュニティでもなくて、年に一度の豊漁を願う竜神祭で巫女が奉納舞を踊るのと、死んだら遺灰の一部を海に撒いて海に命を返す風習があるぐらいかな」
「へぇ。その奉納舞はみさちも踊れるのか?」
「一応ね。うちの島って超高齢社会だからそもそも子供が少ないし、生まれる女の子は全員が巫女候補で一通りの祭事は教えられるんだよね。あたしが高校卒業して島に戻ったら多分正式に巫女に就任することになっただろうと思うし」
「なるほど。巫女の家系が継承するとかそんなんじゃないんだな。でもみさちが踊る舞はちょっと見てみたいな」
「えー……音楽も無しに踊るのは無理だし恥ずかしいよ。曲のメロディーに合わせて振り付けも体で覚えてる感じだし」
「どんな感じの曲?」
「んー……こんな感じ。♪~♪♪♪~♪♪♪~♪~♪……」
美岬が鼻唄で教えてくれたメロディーは雅楽というよりバラードのような分かりやすくて耳に残る美しい旋律で思わず口ずさみたくなるような綺麗な曲だった。
そしてその曲は聞き覚えがあった。
「……これさ、みさちが畑仕事とかしながらよく鼻唄で歌ってるやつだよな」
「ばれちゃった。小さい頃から子守唄として聴かされてるからついつい何かの拍子で出ちゃうんだよね。島でもいつでもどこかしらで流れてるし」
「綺麗な曲だから前から気になってたんだ。俺も覚えたいからちゃんと聴かせてもらっていいか?」
美岬がちょっとびっくりしたような表情を浮かべ、ついで満面の笑みになる。
「うんうん。もちろん! うちの島唄にガクちゃんが興味を持ってくれるのは嬉しいよ」
美岬の故郷の島唄についてはまた改めて教えてもらうことにして、テントから出て、すぐにかまどに火を着け、ダッチオーブンに水と魚の骨を入れて煮出し始める。
普段は朝食は軽めだが、今朝は美岬も一緒に早起きしたし腹も減ってるから、朝にしっかり食べて昼を軽めにすることにした。
普段は一度に捌く魚の量がそんなに多くないから、骨に付着した身はそのまま煮出すのだが、昨日は40㌢オーバーのカレイ3匹、50㌢ぐらいのマゴチ1匹、70㌢ぐらいのマアナゴ、80㌢のシーバスの尾側の半分と大量だったので、マアナゴ以外の魚の骨に残った身をスプーンで小削ぎ取って別にしておいた。
ちなみにマアナゴを除外した理由は、マアナゴの血には毒が含まれているからだ。これはウナギにも含まれているタンパク毒だが、熱を通すと変質して無害化するので生食しなければ問題ない。
骨から出汁を取っている間に、小削ぎ取った数種類の魚の身を叩いて細かくしてからすり鉢で練ってすり身にして、塩、葛粉、刻んだミツバを加えて練り身を作る。
ダッチオーブンの出汁から骨を濾し取り、練り身をスプーンで掬って出汁の中に次々に落としていく。練り身は熱い出汁の中で固まって魚肉の肉団子──つみれになる。浮いてきた灰汁を掬い、乾物の小エビや穴ダコ、貝柱などの具も加えて蓋をしてしばらく煮て全体にしっかり火を通す。
蓋を開ければグツグツと煮立った具だくさんの海鮮つみれ汁から暴力的なまでに旨そうな匂いが溢れ出し、洗濯を終えて戻ってきた美岬が再び腹を鳴らす。
つみれ汁に乾燥葛切りを入れてふやけて透明感が出るまで煮て、自家製旨味だしと塩を加えて味を調え、ミツカドネギの葉を刻んだものを薬味として散らせば完成だ。つみれ汁というよりここまでくるとつみれ鍋だな。
「さて、じゃあしっかり腹ごしらえをしてから今日も一日頑張るか!」
「おーっ!」
今日もまた新たな一日が始まる。
【作者コメント】
アナゴやウナギの血に毒があるというのは意外と知られてないですね。熱を通せば無害になるので普通に食べる分には問題ないのですが、生食だと食中毒になる場合があるのでアナゴやウナギは生食しないのです。
ウナギ職人は捌いている時にたまに血が目に飛んでくることがあります。まるで目に乾燥剤をかけられたかのような目の表面の水分が吸いとられるような熱い痛みがあって悶絶します(実際に目に乾燥剤を入れた経験があるわけではないがそういうイメージ)
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