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ノアズアーク編
第179話 45日目②あれから1ヶ月。美岬の朝
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すっかり見慣れたテントの中、ブランケットでぐるぐる巻きになった状態で目覚めた。……うーむ、なぜこんなことに?
テントの中に愛しの旦那さまの姿はない。でも外で動いてる気配はあるからもう起き出して早朝の作業を始めているんだろう。もしあたしがブランケットを奪い取ってしまったせいで強制的に起きて仕事をする羽目になっているんだとしたら本当に申し訳ない。まだ眠くて頭はぼぅっとしてるけど起きなきゃ。
テントの入り口のジッパーを開けて外に這い出れば、ブルーシートのタープ屋根の下、新しく作ったかまどでガクちゃんが湯気の立つ大コッヘルをかき混ぜている。煙の匂いに混じるドングリ茶の香り。これ好き。
あたしに気づいたガクちゃんが振り向いて優しく笑う。
「おはよう。みさち」
「……うぅ……ん。おふぁ……よっす、ガクちゃん。ふわぁ……」
欠伸を噛み殺しながらかまどの前に置かれた椅子に座っている彼の後ろから近づいてその逞しい背中に抱きつき、大好きな彼の匂いを堪能しつつ、肩越しに頬擦りする。最初の頃はチクチクしていたお髭もすっかり伸びた今となってはフワフワのモフモフですごく気持ちいい。
「んふふ。お髭もここまで伸びるとチクチクじゃなくてモフモフっすね。適度な硬さによる弾力が堪んないっす」
「伸ばしっぱなしじゃなくて一応整えてはいるけどな」
最初は無精髭だったけど、ある程度伸びてからはちゃんと切り揃えたりして整えてるのは知ってる。ガクちゃんってお髭がないとすごく若々しいんだけど、伸ばしたら伸ばしたで渋みが出てすごくダンディになって、個人的にはこっちの方が好きかも。
「それはちゃんと分かってるっすよ。旦那さまは今日もワイルドダンディで素敵っす」
割と本心でそう耳元で囁いて、頬にチュッと口付ける。ガクちゃんが顔を逸らして明後日の方を向く。……あ、これは照れてるね。これだけ一緒にいればさすがにそのへんの機微も分かってくる。
「……ドングリ茶ができてるけど飲むか?」
露骨な照れ隠しに萌えながらも全力で乗っかる。
「わぁい! ちょうど温かい飲み物が欲しかったんすよ」
「じゃあ飲みながら今日の予定を決めようか」
ふふ。今日もきっと素敵な一日になるっすね。
ドングリ茶とドングリの粉で作った縄文クッキーで早朝のティータイムを楽しんでいるところでガクちゃんが口を開く。
「ある程度建材も揃ったし、足場の準備もできたから、今日から新居の建築を始めようと思うんだ」
「おぉ、いよいよっすね! 正直いつ始めるのかなって最近ずっと思ってたっす」
「……ずっと思ってたんなら聞けばいいだろ」
「いやぁ……まあそこはガクちゃんがちゃんと段取りを考えて動いてるんだろうからまだその時じゃないんだろうなって思ってたんで。でも、こんなに材料が積み上がってるのにまだ足りないのかーって漠然と思ってただけっすから」
「……んー……まあ、俺も進捗状況をみさちに訊かれずとも話しておくべきだったな。そこそこ大きい建物を建てようと思うなら建材だけじゃなくて、先に高所作業用の足場が必要になるからそっちの準備も必要だったからな」
「あの、ものの○姫の主人公の村の見張り台みたいなやつっすね」
この数日でガクちゃんが作っていた2基の大きな脚立というかガクちゃん曰く高所作業用の足場が、新居の建築予定場所である4本の木のそばに置かれている。
1基が3㍍ぐらいの丸太を3本使って作られた大きなトライポッドみたいな形で、補強兼登るための横木がいくつも打ち付けられて梯子になっていて、上の方に立って作業ができるように、丸太を並べて板状に固定した平らな立ち台が作ってある。
1基だけで使えば脚立になるし、2基を並べて板を渡せば横長の足場になるというものらしい。あたしの目には蝦夷の村の見張り台の屋根を外して小さくしたものにしか見えないけど。
「ああ。ただここまでの建材の準備は一人でもなんとかなったけど、実際に作業する時は下から材木を上げてもらったり、固定する時に支えてもらったりとサポートしてもらいたいから、二人で一緒にやりたいんだよな。だからみさちの朝の仕事が終わってから一緒に作業を始めたいんだけど」
「うんうん。それはそうっすよね。あたしも二人の新居だから一緒に作りたいし。じゃあこのあと、ゴマフのお世話とか畑仕事とか超早で終わらせてくるっすね!」
「おう。そんなに急ぐ必要はないけど、俺も一緒に行くから協力して終わらせようか」
「あいあい。じゃあさっそく行きましょー!」
いよいよ夢のマイホーム造り開始ということでワクワクですっかり目が覚めた。マグカップの底の方に残ったドングリ茶を一気に飲み干して立ち上がり、ガクちゃんと手を繋いで林の外へ向かう。
林を抜けて、上陸してからしばらくあたしたちの生活の中心地となっていた砂浜の拠点近くに出ると、あたしたちの姿を認めたゴマフが海の方から大声で鳴き始めた。
「キュイィ──! キュイィ──!」
産まれた時に初めて見たあたしを刷り込みで親だと思い、あたしの旦那さまであるガクちゃんをおそらく群れのボスだと思っているプレシオサウルスの子竜ゴマフ。
あたしたちにすっかり懐いていていつもついてこようとするけど、ガクちゃんが木を伐り倒したり、重い材木を運んでたり、あたしが畑仕事で鍬を振るってる時なんかにそばをウロチョロされるのはさすがに危なっかしいから、今は海と砂浜の一部を木の柵で囲んでゴマフ用のスペースを作り、そこに居させるようにしている。
毎朝あたしが畑仕事に来るタイミングで柵から出してエサをやって放し飼いで遊ばせて、あたしが林の拠点に戻る時に柵の中に戻す。
最初の頃はあたしたちと離ればなれになることをすごく嫌がってたけど、毎朝あたしたちが戻ってくることを理解してからはちゃんと待てるようになった。
「ゴマフー! ちゃんといい子にお留守番できてたかなー?」
柵に近づきながら呼び掛けると嬉しそうに寄ってきて柵の出入口でスタンバイする。
「キュイッ! キュイッ!」
柵の出入口を開ければ待ってましたと飛び出してきて、いつものようにあたしの足にまとわりついてくる。
しゃがんで頭を撫でてやり、顎の下をくすぐると気持ち良さそうに目を細めながら長い首をあたしの身体にすりすりと擦り付けてくる。しまいには仰向けにひっくり返って白いお腹を見せてくる。この子のお腹、ひんやりしてるのにぷにぷにと柔らかくてすべすべで触り心地がいいんだよね。
「もぅ、お前は本当に可愛いなぁ」
でも、こんなんでいずれちゃんと野生に戻れるのかな? と無防備な姿のゴマフのお腹を撫でながら一抹の不安を感じる。
しばらく砂浜で戯れてから靴を脱いで裸足になり、潮が引いている途中の波打ち際からザブザブと海に入っていくと、ゴマフもあたしについて海に入ってきて、あたしの周りを身体をくねらせながらクルクルと泳ぎ回り始める。
一応これが日課の散歩というかゴマフのための朝の運動と泳ぎのトレーニング的なものだったりする。
あたしがゴマフと遊んでいる間にガクちゃんは海に浮かべてある釣った魚を活かしておくための浮き篭からゴマフのエサ用の魚を取り出して準備している。
最初は魚のすり身しか食べられなかったゴマフだけど、生後一ヶ月で二回りほど大きくなり、歯も生えたので今はわざと弱らせた小さめの魚を活きたまま丸ごと与えている。
「おーい、ゴマー! エサだぞー」
「キュイッ!」
ガクちゃんの呼ぶ声に反応して一直線に彼の元に泳いでいくゴマフ。完全にエサが貰えるということを理解してるよね。うちの子賢い。
ゴマフが近づいたところでガクちゃんがエラを切ったアイナメを海に投げてやる。水面に飛沫を立てたアイナメはそのまま逃げようとするが、かなり弱っているので首から血を流しながらゆっくりとしか泳げない。そこにゴマフが追いついてバクッとくわえ、あむあむとしばらく咀嚼してから丸飲みする。まだ顎の力が弱いし歯も完全には生え揃っていないから食べるのには時間がかかるが、いずれ自分で獲物を捕らえるための訓練としてこういうエサやりをしている。
もうちょっと大きくなったら弱らせていない普通の魚を目の前でリリースしたものを追わせて自力で捕まえる訓練もするつもりだ。自分で獲物を取れるようになったらここは魚がたくさんいるから食べるのには不自由しなくなるはず。
ガクちゃんから何匹か魚をもらってすっかり満足した様子のゴマフがあたしの所に戻ってきたからそのまましばらく浅い水の中で戯れる。ガクちゃんはこのまま少し釣りをして浮き篭に何匹か魚を追加するつもりらしい。
二人と一匹の朝のまったりとした時間が過ぎていく。
【作者コメント】
第二部まではあくまで岳人が主役だったので岳人視点でしたが、第三部は名実共にパートナーとなった二人が主役なので美岬視点も入れていきます。カップル配信みたいな感覚で楽しんでいただけたらと思っています。
閑話での父親との会話でも仄めかしていますが、美岬の「~っす」って語尾は彼女の本来の話し方ではなく、コミュ障と対人恐怖症を克服する過程で、周囲の親しくしてくれた大人たちに受け入れてもらいたいという気持ちから身に付いた彼女なりの処世術の結果で、今となっては口癖にもなってしまっているものです。彼女視点の地の文と話し言葉のギャップの違いの理由はそんな感じですね。岳人と心を通わせたことで時々本来の話し方が出たりもしています。
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テントの中に愛しの旦那さまの姿はない。でも外で動いてる気配はあるからもう起き出して早朝の作業を始めているんだろう。もしあたしがブランケットを奪い取ってしまったせいで強制的に起きて仕事をする羽目になっているんだとしたら本当に申し訳ない。まだ眠くて頭はぼぅっとしてるけど起きなきゃ。
テントの入り口のジッパーを開けて外に這い出れば、ブルーシートのタープ屋根の下、新しく作ったかまどでガクちゃんが湯気の立つ大コッヘルをかき混ぜている。煙の匂いに混じるドングリ茶の香り。これ好き。
あたしに気づいたガクちゃんが振り向いて優しく笑う。
「おはよう。みさち」
「……うぅ……ん。おふぁ……よっす、ガクちゃん。ふわぁ……」
欠伸を噛み殺しながらかまどの前に置かれた椅子に座っている彼の後ろから近づいてその逞しい背中に抱きつき、大好きな彼の匂いを堪能しつつ、肩越しに頬擦りする。最初の頃はチクチクしていたお髭もすっかり伸びた今となってはフワフワのモフモフですごく気持ちいい。
「んふふ。お髭もここまで伸びるとチクチクじゃなくてモフモフっすね。適度な硬さによる弾力が堪んないっす」
「伸ばしっぱなしじゃなくて一応整えてはいるけどな」
最初は無精髭だったけど、ある程度伸びてからはちゃんと切り揃えたりして整えてるのは知ってる。ガクちゃんってお髭がないとすごく若々しいんだけど、伸ばしたら伸ばしたで渋みが出てすごくダンディになって、個人的にはこっちの方が好きかも。
「それはちゃんと分かってるっすよ。旦那さまは今日もワイルドダンディで素敵っす」
割と本心でそう耳元で囁いて、頬にチュッと口付ける。ガクちゃんが顔を逸らして明後日の方を向く。……あ、これは照れてるね。これだけ一緒にいればさすがにそのへんの機微も分かってくる。
「……ドングリ茶ができてるけど飲むか?」
露骨な照れ隠しに萌えながらも全力で乗っかる。
「わぁい! ちょうど温かい飲み物が欲しかったんすよ」
「じゃあ飲みながら今日の予定を決めようか」
ふふ。今日もきっと素敵な一日になるっすね。
ドングリ茶とドングリの粉で作った縄文クッキーで早朝のティータイムを楽しんでいるところでガクちゃんが口を開く。
「ある程度建材も揃ったし、足場の準備もできたから、今日から新居の建築を始めようと思うんだ」
「おぉ、いよいよっすね! 正直いつ始めるのかなって最近ずっと思ってたっす」
「……ずっと思ってたんなら聞けばいいだろ」
「いやぁ……まあそこはガクちゃんがちゃんと段取りを考えて動いてるんだろうからまだその時じゃないんだろうなって思ってたんで。でも、こんなに材料が積み上がってるのにまだ足りないのかーって漠然と思ってただけっすから」
「……んー……まあ、俺も進捗状況をみさちに訊かれずとも話しておくべきだったな。そこそこ大きい建物を建てようと思うなら建材だけじゃなくて、先に高所作業用の足場が必要になるからそっちの準備も必要だったからな」
「あの、ものの○姫の主人公の村の見張り台みたいなやつっすね」
この数日でガクちゃんが作っていた2基の大きな脚立というかガクちゃん曰く高所作業用の足場が、新居の建築予定場所である4本の木のそばに置かれている。
1基が3㍍ぐらいの丸太を3本使って作られた大きなトライポッドみたいな形で、補強兼登るための横木がいくつも打ち付けられて梯子になっていて、上の方に立って作業ができるように、丸太を並べて板状に固定した平らな立ち台が作ってある。
1基だけで使えば脚立になるし、2基を並べて板を渡せば横長の足場になるというものらしい。あたしの目には蝦夷の村の見張り台の屋根を外して小さくしたものにしか見えないけど。
「ああ。ただここまでの建材の準備は一人でもなんとかなったけど、実際に作業する時は下から材木を上げてもらったり、固定する時に支えてもらったりとサポートしてもらいたいから、二人で一緒にやりたいんだよな。だからみさちの朝の仕事が終わってから一緒に作業を始めたいんだけど」
「うんうん。それはそうっすよね。あたしも二人の新居だから一緒に作りたいし。じゃあこのあと、ゴマフのお世話とか畑仕事とか超早で終わらせてくるっすね!」
「おう。そんなに急ぐ必要はないけど、俺も一緒に行くから協力して終わらせようか」
「あいあい。じゃあさっそく行きましょー!」
いよいよ夢のマイホーム造り開始ということでワクワクですっかり目が覚めた。マグカップの底の方に残ったドングリ茶を一気に飲み干して立ち上がり、ガクちゃんと手を繋いで林の外へ向かう。
林を抜けて、上陸してからしばらくあたしたちの生活の中心地となっていた砂浜の拠点近くに出ると、あたしたちの姿を認めたゴマフが海の方から大声で鳴き始めた。
「キュイィ──! キュイィ──!」
産まれた時に初めて見たあたしを刷り込みで親だと思い、あたしの旦那さまであるガクちゃんをおそらく群れのボスだと思っているプレシオサウルスの子竜ゴマフ。
あたしたちにすっかり懐いていていつもついてこようとするけど、ガクちゃんが木を伐り倒したり、重い材木を運んでたり、あたしが畑仕事で鍬を振るってる時なんかにそばをウロチョロされるのはさすがに危なっかしいから、今は海と砂浜の一部を木の柵で囲んでゴマフ用のスペースを作り、そこに居させるようにしている。
毎朝あたしが畑仕事に来るタイミングで柵から出してエサをやって放し飼いで遊ばせて、あたしが林の拠点に戻る時に柵の中に戻す。
最初の頃はあたしたちと離ればなれになることをすごく嫌がってたけど、毎朝あたしたちが戻ってくることを理解してからはちゃんと待てるようになった。
「ゴマフー! ちゃんといい子にお留守番できてたかなー?」
柵に近づきながら呼び掛けると嬉しそうに寄ってきて柵の出入口でスタンバイする。
「キュイッ! キュイッ!」
柵の出入口を開ければ待ってましたと飛び出してきて、いつものようにあたしの足にまとわりついてくる。
しゃがんで頭を撫でてやり、顎の下をくすぐると気持ち良さそうに目を細めながら長い首をあたしの身体にすりすりと擦り付けてくる。しまいには仰向けにひっくり返って白いお腹を見せてくる。この子のお腹、ひんやりしてるのにぷにぷにと柔らかくてすべすべで触り心地がいいんだよね。
「もぅ、お前は本当に可愛いなぁ」
でも、こんなんでいずれちゃんと野生に戻れるのかな? と無防備な姿のゴマフのお腹を撫でながら一抹の不安を感じる。
しばらく砂浜で戯れてから靴を脱いで裸足になり、潮が引いている途中の波打ち際からザブザブと海に入っていくと、ゴマフもあたしについて海に入ってきて、あたしの周りを身体をくねらせながらクルクルと泳ぎ回り始める。
一応これが日課の散歩というかゴマフのための朝の運動と泳ぎのトレーニング的なものだったりする。
あたしがゴマフと遊んでいる間にガクちゃんは海に浮かべてある釣った魚を活かしておくための浮き篭からゴマフのエサ用の魚を取り出して準備している。
最初は魚のすり身しか食べられなかったゴマフだけど、生後一ヶ月で二回りほど大きくなり、歯も生えたので今はわざと弱らせた小さめの魚を活きたまま丸ごと与えている。
「おーい、ゴマー! エサだぞー」
「キュイッ!」
ガクちゃんの呼ぶ声に反応して一直線に彼の元に泳いでいくゴマフ。完全にエサが貰えるということを理解してるよね。うちの子賢い。
ゴマフが近づいたところでガクちゃんがエラを切ったアイナメを海に投げてやる。水面に飛沫を立てたアイナメはそのまま逃げようとするが、かなり弱っているので首から血を流しながらゆっくりとしか泳げない。そこにゴマフが追いついてバクッとくわえ、あむあむとしばらく咀嚼してから丸飲みする。まだ顎の力が弱いし歯も完全には生え揃っていないから食べるのには時間がかかるが、いずれ自分で獲物を捕らえるための訓練としてこういうエサやりをしている。
もうちょっと大きくなったら弱らせていない普通の魚を目の前でリリースしたものを追わせて自力で捕まえる訓練もするつもりだ。自分で獲物を取れるようになったらここは魚がたくさんいるから食べるのには不自由しなくなるはず。
ガクちゃんから何匹か魚をもらってすっかり満足した様子のゴマフがあたしの所に戻ってきたからそのまましばらく浅い水の中で戯れる。ガクちゃんはこのまま少し釣りをして浮き篭に何匹か魚を追加するつもりらしい。
二人と一匹の朝のまったりとした時間が過ぎていく。
【作者コメント】
第二部まではあくまで岳人が主役だったので岳人視点でしたが、第三部は名実共にパートナーとなった二人が主役なので美岬視点も入れていきます。カップル配信みたいな感覚で楽しんでいただけたらと思っています。
閑話での父親との会話でも仄めかしていますが、美岬の「~っす」って語尾は彼女の本来の話し方ではなく、コミュ障と対人恐怖症を克服する過程で、周囲の親しくしてくれた大人たちに受け入れてもらいたいという気持ちから身に付いた彼女なりの処世術の結果で、今となっては口癖にもなってしまっているものです。彼女視点の地の文と話し言葉のギャップの違いの理由はそんな感じですね。岳人と心を通わせたことで時々本来の話し方が出たりもしています。
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