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箱庭スローライフ編
第127話 13日目⑤おっさんは筆を手に入れた
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新居の候補地に寄り道しつつも目的地の粘土の採掘ポイントである程度まとまった量の粘土を採集して拠点に戻り、そのうちの少しにかまどの灰を混ぜ、それを水で溶いてどろどろの泥水─釉薬にする。これを自然乾燥させた土器の表面に塗って乾かして焼けば、素焼きとは違い水分を透過しない耐水性の高い焼き物になる。
「釉薬を塗るのに刷毛みたいなものがあれば便利なんだけどなー」
拠点内からすっかり乾燥した土器を出してきながらそんなことを口に出すと美岬がなにやら考える仕草をする。
「んー……刷毛っすかぁ。なんかあったような気が……刷毛……筆……っ! そうだ! 筆っす!」
「筆なんて持ってないだろ」
「コウボウムギっす! 海浜植物の一種でこの浜にも生えてるっすけど、それが昔は筆の代わりに使われてたんすよ。ちょっと採ってくるっす」
「ほー。それはちょっと気になるから俺も一緒に行こう」
そして海浜植物ゾーンに来てみたがそれっぽいものは見当たらない。
「あった。これっす。これがコウボウムギ、別名筆草っす」
言われて足元を見てみれば、地面から10㌢ほど出た麦の穂みたいな形の植物が群生していたが、全部すっかり穂も落ちて枯れて風化して辛うじて原形を留めているだけだった。
「これが……って、完全に枯れてるじゃないか」
「時期じゃないっすからね。でもこれでいいんすよ。欲しいのはこれの根元の部分にある葉鞘っすから」
「ヨウショウって聞き慣れない言葉だな」
「葉っぱの鞘って書くんすけどね。地面の中の新芽を保護する為のケースみたいなものっす」
「タケノコの皮みたいなもんか?」
「ドンピシャそれっす。で、このコウボウムギの枯れた根元に葉梢の残骸が埋まってるはずなんすよね」
そう言いながらしゃがんで枯れたコウボウムギの根元を指で掘り始めた美岬はほどなくして繊維が筆先のような束になった葉梢部分を掘り出す。
根のように枝分かれしていないまっすぐな繊維の束がコウボウムギの根元にぐるりと巻き付いている様は例えるなら腰ミノのようだ。
「あは。やっぱりこの時期だと葉梢の余分な部分はとっくに地中で腐って分解されてて、いい具合に繊維だけが残ってるっすね」
「なるほど。確かにこれはそのまま筆先として使えそうだな。集めていって小枝の先に巻き付けて固定すれば十分刷毛になるな」
「じゃあちょちょいと集めていきましょー!」
コウボウムギの葉梢は地下のほんの浅い場所に埋まっているので難なく採集できる。すぐに必要な量は集まったので拠点に戻り、適当な小枝に葉梢を巻き付けて生糸で縛って固定して小さいホウキのような形の刷毛を2本完成させる。
「いい感じだな。じゃあ早速釉薬を塗ってみるか」
今回焼く予定の土器はすり鉢、ペアマグカップ、小さい甕3つとその蓋だ。しっかりと乾いているそれらの外側と内側に釉薬をまんべんなく塗っていく。
一番心配していた美岬が作ったマグカップもとりあえず今のところは取っ手が落ちたりヒビが入ったりせずにちゃんと乾いているようだ。
ちなみにすり鉢だけは、外側は普通に塗るが、内側はくし目が埋まってしまわないようにかなり薄めた釉薬を軽く塗るだけに留める。
釉薬を塗り終わった土器を燻製小屋のまだ熱い地面に並べて再び乾燥させる。今回は釉薬だけだから、この熱く乾燥した燻製小屋の中なら1日も入れておけば十分に乾くと思う。
「これっていつ焼くんすか?」
と、燻製小屋の扉を閉めたところで美岬が訊いてくる。
「そうだな……。とりあえず明日、様子を見て十分に乾燥してたら焼いてみようか」
「んふふ。ペアマグ楽しみっすねぇ。綺麗に焼けたらいいっすね」
「……あー、ホントそれだけは割れずにちゃんと焼けてほしいな」
「お、ダーリンも実は楽しみだったり?」
にまにまと俺の顔を覗きこんでくる美岬。だが俺の懸念はそこではなく……。
「いや、もしダメになってたら美岬が凹むだろ? 嫁の悲しむ顔を見たくないからな」
美岬のにまにま顔が一瞬で茹で上がる。
「おふっ! もうっ! なんでさらっとそういうこと言っちゃうんすかぁ! そういう不意討ちはズルいっす!」
頬を膨らませて抗議してくる美岬の頭をポンポンして宥める。
「まあ、ここまできたら焼いてみるしかないからちゃんと焼けるように祈ることしかできないけどな」
「……もしダメになったら、ダーリンに慰めと甘やかしと励ましを所望するっす」
「おう。それぐらいお安い御用だ。てか言われるまでもなく甘やかすけどな」
「んふふ。それならいいっす」
すっかりご機嫌になって笑う美岬と共に燻製小屋を後にする。時刻はちょうど昼ぐらいだが、朝食が遅かったのでこのまま作業は継続するつもりだ。
「今からは何するっすか?」
「発酵調味料作りだな。味噌と醤油の仕込みとジュズダマを使った麹作りを始めていこうか」
「りょーかいっす。また一歩文化的な生活に前進っすね」
「仕込んだところですぐには使えないから、まだまだだいぶ先のお楽しみだけどな」
「いいじゃないっすか。先の楽しみをワクワクしながら待てるのってそれはそれでいい時間だと思うっすよ?」
「まぁ確かに。今はもう生きるか死ぬかレベルで必要なものが不足してるっていう危機的な状況からは脱して、より快適な生活を目指せるところまできてるからな。だからこそ食事のバリエーションを増やすために調味料作りなんかに勤しめるわけだし」
「あたしたちのスローライフはここからが本番ってわけっすね」
「できる範囲で快適な生活を追求していきたいところだな」
喋りながら歩いているうちに拠点に到着したので、昨日から水で戻しているハマエンドウ、殻を剥いたジュズダマ、乾燥麹、粗塩を準備して早速味噌と醤油造りを始めることにした。
【作者コメント】
コウボウムギは漢字で書くと弘法麦となります。達筆で有名な弘法大師(空海)にあやかった名で、別名の筆草と同様、葉梢を筆として利用することに由来しますね。
ただこのコウボウムギ、ネットで調べれば写真はたくさん出てくるのですが、肝心の葉梢の写真がなかなか出てこないんです。
仕方がない、と実物を探しにダメ元で海岸にフィールドワークに出てみたら、地元伊勢の海岸にも普通に生えていたのでコウボウムギの葉梢を自分の目で確認できました。
おそらく芽吹く前は蕾みたいな感じなんでしょうね。それが役割を終えて地中で軟組織が自然分解されて繊維だけが数ヶ月経っても残っているようです。確かに十分に筆として使えそうなもので百聞は一見に如かずと納得しました。
「釉薬を塗るのに刷毛みたいなものがあれば便利なんだけどなー」
拠点内からすっかり乾燥した土器を出してきながらそんなことを口に出すと美岬がなにやら考える仕草をする。
「んー……刷毛っすかぁ。なんかあったような気が……刷毛……筆……っ! そうだ! 筆っす!」
「筆なんて持ってないだろ」
「コウボウムギっす! 海浜植物の一種でこの浜にも生えてるっすけど、それが昔は筆の代わりに使われてたんすよ。ちょっと採ってくるっす」
「ほー。それはちょっと気になるから俺も一緒に行こう」
そして海浜植物ゾーンに来てみたがそれっぽいものは見当たらない。
「あった。これっす。これがコウボウムギ、別名筆草っす」
言われて足元を見てみれば、地面から10㌢ほど出た麦の穂みたいな形の植物が群生していたが、全部すっかり穂も落ちて枯れて風化して辛うじて原形を留めているだけだった。
「これが……って、完全に枯れてるじゃないか」
「時期じゃないっすからね。でもこれでいいんすよ。欲しいのはこれの根元の部分にある葉鞘っすから」
「ヨウショウって聞き慣れない言葉だな」
「葉っぱの鞘って書くんすけどね。地面の中の新芽を保護する為のケースみたいなものっす」
「タケノコの皮みたいなもんか?」
「ドンピシャそれっす。で、このコウボウムギの枯れた根元に葉梢の残骸が埋まってるはずなんすよね」
そう言いながらしゃがんで枯れたコウボウムギの根元を指で掘り始めた美岬はほどなくして繊維が筆先のような束になった葉梢部分を掘り出す。
根のように枝分かれしていないまっすぐな繊維の束がコウボウムギの根元にぐるりと巻き付いている様は例えるなら腰ミノのようだ。
「あは。やっぱりこの時期だと葉梢の余分な部分はとっくに地中で腐って分解されてて、いい具合に繊維だけが残ってるっすね」
「なるほど。確かにこれはそのまま筆先として使えそうだな。集めていって小枝の先に巻き付けて固定すれば十分刷毛になるな」
「じゃあちょちょいと集めていきましょー!」
コウボウムギの葉梢は地下のほんの浅い場所に埋まっているので難なく採集できる。すぐに必要な量は集まったので拠点に戻り、適当な小枝に葉梢を巻き付けて生糸で縛って固定して小さいホウキのような形の刷毛を2本完成させる。
「いい感じだな。じゃあ早速釉薬を塗ってみるか」
今回焼く予定の土器はすり鉢、ペアマグカップ、小さい甕3つとその蓋だ。しっかりと乾いているそれらの外側と内側に釉薬をまんべんなく塗っていく。
一番心配していた美岬が作ったマグカップもとりあえず今のところは取っ手が落ちたりヒビが入ったりせずにちゃんと乾いているようだ。
ちなみにすり鉢だけは、外側は普通に塗るが、内側はくし目が埋まってしまわないようにかなり薄めた釉薬を軽く塗るだけに留める。
釉薬を塗り終わった土器を燻製小屋のまだ熱い地面に並べて再び乾燥させる。今回は釉薬だけだから、この熱く乾燥した燻製小屋の中なら1日も入れておけば十分に乾くと思う。
「これっていつ焼くんすか?」
と、燻製小屋の扉を閉めたところで美岬が訊いてくる。
「そうだな……。とりあえず明日、様子を見て十分に乾燥してたら焼いてみようか」
「んふふ。ペアマグ楽しみっすねぇ。綺麗に焼けたらいいっすね」
「……あー、ホントそれだけは割れずにちゃんと焼けてほしいな」
「お、ダーリンも実は楽しみだったり?」
にまにまと俺の顔を覗きこんでくる美岬。だが俺の懸念はそこではなく……。
「いや、もしダメになってたら美岬が凹むだろ? 嫁の悲しむ顔を見たくないからな」
美岬のにまにま顔が一瞬で茹で上がる。
「おふっ! もうっ! なんでさらっとそういうこと言っちゃうんすかぁ! そういう不意討ちはズルいっす!」
頬を膨らませて抗議してくる美岬の頭をポンポンして宥める。
「まあ、ここまできたら焼いてみるしかないからちゃんと焼けるように祈ることしかできないけどな」
「……もしダメになったら、ダーリンに慰めと甘やかしと励ましを所望するっす」
「おう。それぐらいお安い御用だ。てか言われるまでもなく甘やかすけどな」
「んふふ。それならいいっす」
すっかりご機嫌になって笑う美岬と共に燻製小屋を後にする。時刻はちょうど昼ぐらいだが、朝食が遅かったのでこのまま作業は継続するつもりだ。
「今からは何するっすか?」
「発酵調味料作りだな。味噌と醤油の仕込みとジュズダマを使った麹作りを始めていこうか」
「りょーかいっす。また一歩文化的な生活に前進っすね」
「仕込んだところですぐには使えないから、まだまだだいぶ先のお楽しみだけどな」
「いいじゃないっすか。先の楽しみをワクワクしながら待てるのってそれはそれでいい時間だと思うっすよ?」
「まぁ確かに。今はもう生きるか死ぬかレベルで必要なものが不足してるっていう危機的な状況からは脱して、より快適な生活を目指せるところまできてるからな。だからこそ食事のバリエーションを増やすために調味料作りなんかに勤しめるわけだし」
「あたしたちのスローライフはここからが本番ってわけっすね」
「できる範囲で快適な生活を追求していきたいところだな」
喋りながら歩いているうちに拠点に到着したので、昨日から水で戻しているハマエンドウ、殻を剥いたジュズダマ、乾燥麹、粗塩を準備して早速味噌と醤油造りを始めることにした。
【作者コメント】
コウボウムギは漢字で書くと弘法麦となります。達筆で有名な弘法大師(空海)にあやかった名で、別名の筆草と同様、葉梢を筆として利用することに由来しますね。
ただこのコウボウムギ、ネットで調べれば写真はたくさん出てくるのですが、肝心の葉梢の写真がなかなか出てこないんです。
仕方がない、と実物を探しにダメ元で海岸にフィールドワークに出てみたら、地元伊勢の海岸にも普通に生えていたのでコウボウムギの葉梢を自分の目で確認できました。
おそらく芽吹く前は蕾みたいな感じなんでしょうね。それが役割を終えて地中で軟組織が自然分解されて繊維だけが数ヶ月経っても残っているようです。確かに十分に筆として使えそうなもので百聞は一見に如かずと納得しました。
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