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箱庭スローライフ編
第125話 13日目③おっさんはウイスキーが欲しくなる
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もう10時を過ぎているので朝食というにはかなり遅い。ブランチだな。
アイナメは元々脂の乗りのいい魚だから、燻製にしてもあまりカチカチにならずに食べやすい。そして脂は匂いを吸収して閉じ込める性質があるのでしっかりしたスモーキーフレーバーが噛み締めるごとに滲み出てきてこれぞ燻製といった感じだ。これがウイスキーと合うんだよなぁ。
「これは完全におつまみっすね」
「……まさか飲んでたのか?」
ジトッと軽く睨むと美岬がぶんぶんと首を横に振る。
「飲んでないっす! でもおつまみってお酒飲まなくてもそれだけで美味しいじゃないっすか」
「まあそれは確かに」
「でもでも、いつか一緒に飲んでみたいっす」
「ああ。それはいいな。一緒に晩酌するのも楽しそうだ」
「また楽しみが一つ増えたっすね」
「そうだな」
美岬と過ごしていると一緒に楽しみたいことが次々に出てくるな。ほんの少し前までは失意のどん底にいたのがまるで遠い昔のように感じる。自分がこんなにも心穏やかに毎日を楽しめるようになるとは思いもしなかった。
「なんか嬉しそうっすね?」
「顔に出てたか。いや、まさか俺がまたこんなに幸せな気持ちを取り戻せるとは思ってなかったからな。美岬と出会えたおかげだな」
「あは。それはあたしもっすよ。学校では男子たちからは苛められてて女子たちからはハブられててけっこう辛かったっすからね。バイト先やサークルの先輩たちは優しかったすけど、学校に行くのが毎朝億劫で、夏休み終わったらまた学校かぁ嫌だなぁって思ってましたもん。まさかこんな素敵な旦那さまと新婚生活を始めることになるとは思ってもみなかったっす。へへへ……」
照れ照れしている美岬が愛しくて、つい手を伸ばして彼女の頭を撫でれば、嬉しそうに目を細める。
穏やかで幸せな時間が流れていた。
食事が一段落してから今日のこの後の予定を話し合う。
「とりあえずは粘土の採集っすよね?」
「ああ。燻製小屋のボイラーの火はもう落としてるから、冷める前に土器を入れたい。とりあえず最優先はこれだな。別の用途でも粘土は使いたいし」
「了解っす。昨夜言ってた海綿を採集するのはいつやるっすか?」
「んー……今日は満潮のピークが昼ぐらいだと思うからある程度潮が引いてくる夕方ぐらいかな? せっかくだからその時に素潜り漁もしてみてもいいな。でも、その前に調味料の仕込みもしないとな。味噌は簡単だけど醤油はちょっと面倒だからな」
「あ、それもあったっすね。醤油の仕込みには煎り麦がいるっすよね? ジュズダマで代用します?」
さすがに実家で醤油や味噌を作ってるというだけあってよく分かってるな。
「うん。そのつもりだ。あと、持ち込んだ種麹を増やすのにもジュズダマが使えるかな、と思ってる」
「なるほどっす。ジュズダマって麦と米の間みたいな穀物っすからどっちでも使えるなら便利っすね」
「もうちょっと生産性が高ければもっとメジャーになってたかもな」
「殻剥きがひたすら面倒っすからねー」
「それもあるが一本の株に付く実の数がそもそも少ない上に熟すタイミングがバラバラってのも作物としては欠点だよな」
「それはあるっすね。あたしたちみたいに手作業で摘む場合は熟れてるのだけ選んで採れるから残った未熟果が育つのを待てるっすけど、大量生産には向かないっすね」
「夏から秋までずっと収穫し続けられるのは今の俺たちにとってはメリットだけどな」
「味噌や醤油にも使うならまた採集に行かなきゃっすね。畑仕事の合間に集めとくっす」
「うん。そうしてくれると助かる。あとは芽が出た玄米を植えるための桶もそろそろいるよな?」
「あ、それは急がなくて大丈夫っす。もうちょっと大きくなるまではエチケット袋に泥を入れた苗床で育てるっすから」
「なるほど。ならそっちは後回しでいいか。あとは、土器を野焼きするための火床も今日中に準備しておきたいな」
「火床ってどんな感じっすか?」
「んー……深さ30㌢ぐらいで直径2㍍ぐらいの縦穴をイメージすればいいかな。その中に土器を並べて薪を組んで燃やせば横に熱が逃げずにむしろ輻射熱で縦穴の中の温度が効率よく上がるんだ」
「へぇー。ちょっとの工夫で変わるんすね」
「そういうことだ。まあ今日出来ることって言ったらこれぐらいかな」
「……ダーリン、大事なこと忘れてないっすか? テレビン油の精製の件はどうなってるんすか?」
「忘れてないさ。その為の粘土だ。コッヘルの本体の縁と蓋の間に粘土をパッキンとして挟めば効率よく精油を蒸留できるはずだ。まあ上手くいくかはやってみなきゃ分からんが頭の中でちゃんとイメージは固まってるから」
「んふふ。ならいいっす♪ やっぱりちゃんと営んでこそ本当の夫婦っすよね? これ以上お預けは無しっすよ?」
「分かってる。俺も嫁さんをこれ以上待たすつもりはないよ。危険日は明日までだよな。明後日までには殺精子ゼリーは作っておく」
「あは。期待してるっす。じゃあ、さっそく粘土を採りに行っちゃいましょーっ!」
【作者コメント】
燻製とウイスキーは正直たまらん組み合わせなんですよね。そもそもウイスキーって麦芽を燻したものを原料にしてるので燻製と合わないわけがないのです。
え? どういうことって? よござんす。ではウイスキーについて解説しましょう。
ウイスキーの故郷はスコットランドです。その地の農民たちは麦が獲れ過ぎた時は余剰の麦でビールを作って副収入にしていたのですが、政府がそれに目を付けて課税対象にしたので、税から逃れるためにビールを長持ちするように蒸留して木樽に詰めて隠し、小出しにこっそり売り始めたのがウイスキーの始まりと言われています。
そのうち、ビールをウイスキーに加工するのではなく、最初からウイスキーを作るようになりました。大麦の麦芽を熱で乾燥させ、砕いて水と混ぜて発酵させて醪《もろみ》を作り、醪を蒸留して樽で熟成させるのがウイスキーの作り方です。
この麦芽を乾燥させる時に燃料として泥炭《ピート》を燃やすのですが、この時にピートの煙の匂いが麦芽に付き、ウイスキー独特のピートフレーバーとなります。
ウイスキーが今の形に完成するまでにもさまざまなドラマがありました。
蒸留したばかりのウイスキーの原酒は無色透明な蒸留酒ですが、木樽で保管している間に樽からタンニンが染み出て茶色と渋みを原酒に付けてより深みのある味わいの美味しい酒に変えました。
農民たちがこっそり売っている旨い密造酒になんとか税金をかけようと徴税官たちは躍起になり、農民たちは摘発されないように蒸留所や保管場所を森の中や辺鄙な場所に移します。スコットランドの辺鄙な場所であり綺麗な水が得られるスペイ川の畔にはその当時の古い蒸留所が多く残り、その地区で生産されるスコッチウイスキーはスペイサイドと呼ばれます。有名どころだとジョニーウォーカーやマッカランなどがそれです。
しかし、せっかく辺鄙な場所に蒸留所を作っても蒸留に使う薪を外部から大量に持ち込んだらすぐにバレます。それで、蒸留家たちは地面を掘れば出てくる泥炭《ピート》を乾かして燃料に使うようになりました。このピートを燃やした煙の匂いが原料の麦芽に移り、ウイスキー独特のスモーキーフレーバー、いわゆるピートフレーバーとなり、ウイスキーという酒がついに完成したのです。
特にピートがよく採れるスコットランド沖のアイラ島で作られるウイスキーはピートフレーバーの強さが特徴でアイラウイスキーと呼ばれます。有名どころだとボウモアやラフロイグなど。ジャパニーズウイスキーではアイラウイスキーをリスペクトして開発されたニッカの余市がピートフレーバーが強いので気になる方はどうぞお試しください。※ただし成人に限る。
作者はアイラウイスキーではラフロイグとか好きですが、かなり癖が強いのでウイスキー初心者にはあまりおすすめはしません。ウイスキーを飲み慣れていないなら、バランタインを個人的にはおすすめします。
アイナメは元々脂の乗りのいい魚だから、燻製にしてもあまりカチカチにならずに食べやすい。そして脂は匂いを吸収して閉じ込める性質があるのでしっかりしたスモーキーフレーバーが噛み締めるごとに滲み出てきてこれぞ燻製といった感じだ。これがウイスキーと合うんだよなぁ。
「これは完全におつまみっすね」
「……まさか飲んでたのか?」
ジトッと軽く睨むと美岬がぶんぶんと首を横に振る。
「飲んでないっす! でもおつまみってお酒飲まなくてもそれだけで美味しいじゃないっすか」
「まあそれは確かに」
「でもでも、いつか一緒に飲んでみたいっす」
「ああ。それはいいな。一緒に晩酌するのも楽しそうだ」
「また楽しみが一つ増えたっすね」
「そうだな」
美岬と過ごしていると一緒に楽しみたいことが次々に出てくるな。ほんの少し前までは失意のどん底にいたのがまるで遠い昔のように感じる。自分がこんなにも心穏やかに毎日を楽しめるようになるとは思いもしなかった。
「なんか嬉しそうっすね?」
「顔に出てたか。いや、まさか俺がまたこんなに幸せな気持ちを取り戻せるとは思ってなかったからな。美岬と出会えたおかげだな」
「あは。それはあたしもっすよ。学校では男子たちからは苛められてて女子たちからはハブられててけっこう辛かったっすからね。バイト先やサークルの先輩たちは優しかったすけど、学校に行くのが毎朝億劫で、夏休み終わったらまた学校かぁ嫌だなぁって思ってましたもん。まさかこんな素敵な旦那さまと新婚生活を始めることになるとは思ってもみなかったっす。へへへ……」
照れ照れしている美岬が愛しくて、つい手を伸ばして彼女の頭を撫でれば、嬉しそうに目を細める。
穏やかで幸せな時間が流れていた。
食事が一段落してから今日のこの後の予定を話し合う。
「とりあえずは粘土の採集っすよね?」
「ああ。燻製小屋のボイラーの火はもう落としてるから、冷める前に土器を入れたい。とりあえず最優先はこれだな。別の用途でも粘土は使いたいし」
「了解っす。昨夜言ってた海綿を採集するのはいつやるっすか?」
「んー……今日は満潮のピークが昼ぐらいだと思うからある程度潮が引いてくる夕方ぐらいかな? せっかくだからその時に素潜り漁もしてみてもいいな。でも、その前に調味料の仕込みもしないとな。味噌は簡単だけど醤油はちょっと面倒だからな」
「あ、それもあったっすね。醤油の仕込みには煎り麦がいるっすよね? ジュズダマで代用します?」
さすがに実家で醤油や味噌を作ってるというだけあってよく分かってるな。
「うん。そのつもりだ。あと、持ち込んだ種麹を増やすのにもジュズダマが使えるかな、と思ってる」
「なるほどっす。ジュズダマって麦と米の間みたいな穀物っすからどっちでも使えるなら便利っすね」
「もうちょっと生産性が高ければもっとメジャーになってたかもな」
「殻剥きがひたすら面倒っすからねー」
「それもあるが一本の株に付く実の数がそもそも少ない上に熟すタイミングがバラバラってのも作物としては欠点だよな」
「それはあるっすね。あたしたちみたいに手作業で摘む場合は熟れてるのだけ選んで採れるから残った未熟果が育つのを待てるっすけど、大量生産には向かないっすね」
「夏から秋までずっと収穫し続けられるのは今の俺たちにとってはメリットだけどな」
「味噌や醤油にも使うならまた採集に行かなきゃっすね。畑仕事の合間に集めとくっす」
「うん。そうしてくれると助かる。あとは芽が出た玄米を植えるための桶もそろそろいるよな?」
「あ、それは急がなくて大丈夫っす。もうちょっと大きくなるまではエチケット袋に泥を入れた苗床で育てるっすから」
「なるほど。ならそっちは後回しでいいか。あとは、土器を野焼きするための火床も今日中に準備しておきたいな」
「火床ってどんな感じっすか?」
「んー……深さ30㌢ぐらいで直径2㍍ぐらいの縦穴をイメージすればいいかな。その中に土器を並べて薪を組んで燃やせば横に熱が逃げずにむしろ輻射熱で縦穴の中の温度が効率よく上がるんだ」
「へぇー。ちょっとの工夫で変わるんすね」
「そういうことだ。まあ今日出来ることって言ったらこれぐらいかな」
「……ダーリン、大事なこと忘れてないっすか? テレビン油の精製の件はどうなってるんすか?」
「忘れてないさ。その為の粘土だ。コッヘルの本体の縁と蓋の間に粘土をパッキンとして挟めば効率よく精油を蒸留できるはずだ。まあ上手くいくかはやってみなきゃ分からんが頭の中でちゃんとイメージは固まってるから」
「んふふ。ならいいっす♪ やっぱりちゃんと営んでこそ本当の夫婦っすよね? これ以上お預けは無しっすよ?」
「分かってる。俺も嫁さんをこれ以上待たすつもりはないよ。危険日は明日までだよな。明後日までには殺精子ゼリーは作っておく」
「あは。期待してるっす。じゃあ、さっそく粘土を採りに行っちゃいましょーっ!」
【作者コメント】
燻製とウイスキーは正直たまらん組み合わせなんですよね。そもそもウイスキーって麦芽を燻したものを原料にしてるので燻製と合わないわけがないのです。
え? どういうことって? よござんす。ではウイスキーについて解説しましょう。
ウイスキーの故郷はスコットランドです。その地の農民たちは麦が獲れ過ぎた時は余剰の麦でビールを作って副収入にしていたのですが、政府がそれに目を付けて課税対象にしたので、税から逃れるためにビールを長持ちするように蒸留して木樽に詰めて隠し、小出しにこっそり売り始めたのがウイスキーの始まりと言われています。
そのうち、ビールをウイスキーに加工するのではなく、最初からウイスキーを作るようになりました。大麦の麦芽を熱で乾燥させ、砕いて水と混ぜて発酵させて醪《もろみ》を作り、醪を蒸留して樽で熟成させるのがウイスキーの作り方です。
この麦芽を乾燥させる時に燃料として泥炭《ピート》を燃やすのですが、この時にピートの煙の匂いが麦芽に付き、ウイスキー独特のピートフレーバーとなります。
ウイスキーが今の形に完成するまでにもさまざまなドラマがありました。
蒸留したばかりのウイスキーの原酒は無色透明な蒸留酒ですが、木樽で保管している間に樽からタンニンが染み出て茶色と渋みを原酒に付けてより深みのある味わいの美味しい酒に変えました。
農民たちがこっそり売っている旨い密造酒になんとか税金をかけようと徴税官たちは躍起になり、農民たちは摘発されないように蒸留所や保管場所を森の中や辺鄙な場所に移します。スコットランドの辺鄙な場所であり綺麗な水が得られるスペイ川の畔にはその当時の古い蒸留所が多く残り、その地区で生産されるスコッチウイスキーはスペイサイドと呼ばれます。有名どころだとジョニーウォーカーやマッカランなどがそれです。
しかし、せっかく辺鄙な場所に蒸留所を作っても蒸留に使う薪を外部から大量に持ち込んだらすぐにバレます。それで、蒸留家たちは地面を掘れば出てくる泥炭《ピート》を乾かして燃料に使うようになりました。このピートを燃やした煙の匂いが原料の麦芽に移り、ウイスキー独特のスモーキーフレーバー、いわゆるピートフレーバーとなり、ウイスキーという酒がついに完成したのです。
特にピートがよく採れるスコットランド沖のアイラ島で作られるウイスキーはピートフレーバーの強さが特徴でアイラウイスキーと呼ばれます。有名どころだとボウモアやラフロイグなど。ジャパニーズウイスキーではアイラウイスキーをリスペクトして開発されたニッカの余市がピートフレーバーが強いので気になる方はどうぞお試しください。※ただし成人に限る。
作者はアイラウイスキーではラフロイグとか好きですが、かなり癖が強いのでウイスキー初心者にはあまりおすすめはしません。ウイスキーを飲み慣れていないなら、バランタインを個人的にはおすすめします。
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