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箱庭スローライフ編
第124話 13日目②おっさんは燻製魚を手に入れた
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今日の分の葛の処理が終わり、俺は煮干しにするために昨日から篭で干してあった茹でた小魚を持って燻製小屋に向かった。まだ生乾きの小魚を燻製小屋の熱で一気に乾かすためだ。ついでに完成しているはずの燻製魚も回収してくるつもりだ。
燻製小屋に向かう俺に気づいた美岬がタタッと駆け寄ってくる。
「待って待ってぇー! 燻製小屋を開けるならあたしも見たいっすー!」
足を止めて美岬が追い付いてくるのを待つ。
「おう。ちょうど手が欲しかったから助かるよ」
二人で燻製小屋に着けば、すでに煙は出ていないが内部からの熱気で周囲の空気が陽炎のように揺らいでいるのが分かる。
前面の戸を持ち上げて開ければ中からはムワッとした乾いた熱気が溢れ、内部には茶色く乾いた魚の燻製がずらっと吊るされている。
「おぉ! すごい。ちゃんと出来上がってるっすねぇ」
「うん。良い出来だな。とりあえずこの燻製魚を回収して、煮干しを残った熱気で乾かしてしまおう」
尻尾に結んだ紐で燻製小屋内に吊るしてある燻製魚を外しては次々に美岬に渡していく。そして生乾きの煮干しを篭ごと網棚に置いて再び戸を閉める。
それから、ボイラーの吸気口を完全に塞ぎ、ボイラー内部への酸素供給をストップして自然に鎮火するようにする。このまましばらく放置してボイラー内部が完全に冷めたら完成した木炭を取り出せる。
火は消えても、燻製小屋の床の地面はまだ素手では触れないぐらい熱く、一度温まった地面はそうすぐには冷えないので、燻製小屋内はもうしばらくは熱く乾燥した状態が続く。
「うーん、せっかくだからこの余熱を利用して土器に釉薬を塗って乾かすまでしておきたいな」
数日前から成形して乾かしている土器はそろそろいい感じに乾いてきている。このまま焼けば素焼きになるが、素焼き土器だと水を透過してしまうので粘土を水で溶いた釉薬を表面に塗って焼くことで水を通さないようにコーティングする必要がある。
通常、釉薬を塗ったらもう一度しっかり乾かさなければならず、それには更に数日かかる。だが熱く乾燥している燻製小屋に入れておけばその時間を大幅に短縮できる。
「あ、じゃあ今から粘土取りにいきます?」
両手に燻製魚をぶら下げた美岬がそう言った瞬間、健康な彼女の胃袋がぐぅと抗議の声を上げる。
「……いや、先に飯にしようか。胃は口ほどに語るってわけだな」
「くっ……この正直すぎる胃袋め! 出来立ての燻製魚が美味しそうな匂いをさせてるのがいかんのです!」
「アイナメの燻製は旨いぞ。楽しみにしておくといい」
ぐぅ、と美岬の腹が返事をする。
「むきーっ! なんであたしより先に胃袋が返事するんすか!」
自分の胃袋とケンカし始めた可愛い生き物はとりあえず放っておこう。
生食できるハマヒルガオの葉と若い茎を採集して戻り、海水で洗って汚れを落とし、塩味も付ける。これをザクザクと切って牡蠣殻の皿に盛り付ける。
燻製魚のうち、アイナメの燻製を1匹手に取って、皮の外から軽く揉んでおく。
「なんで揉んでるんすか?」
「これをすると皮と骨が綺麗に取れるんだよ。まあこれぐらいでいいかな」
元々頭を落として燻製に加工しているので、頭の付け根の切り口から皮を指で捲《めく》ってそのまま尾の方に引っ張ればぺりぺりぺりっと面白いぐらいに綺麗に皮が剥ける。
「うわっ! なんすかこれ! こんな簡単に皮が剥けちゃうんすね」
「皮と身の間にある皮下脂肪が熱で溶けて液体化してるからこんな風に簡単に皮が剥げるんだ。で、この剥き身はしっかり火が通ってるから、刃物とか使わなくても素手で簡単に裂いて骨取りもできるんだ。こんな風に」
まな板の上に尾を右側にして燻製魚を置き、右手で尻尾をまな板に押さえつけ、左手の指で尾の身をつまんでゆっくりと持ち上げていけば、尾側から身が徐々に骨から剥がされていき、3枚卸しよりもずっと綺麗な半身が外れる。
「おお。焼き魚を骨から外すよりずっと綺麗に取れるんすね」
「焼き魚と違って水分が抜けて身がしっかりしてるからな。ちぎれずに半身が丸っと骨から外れるんだ」
「ほうほう。小骨まできれいに身から抜けてるのは食べる時に楽でいいっすね」
「それな」
上の半身を外したら骨が剥き出しになるので、今度は頭の付け根部分の背骨をつまんで下の半身からゆっくりと剥がしていけば、肋骨や中骨も背骨と一緒に身から抜けていき、まるで骨格標本のような綺麗な形で頭の付け根から尻尾までの揃った骨が外れる。
刃物で3枚卸しにすると小骨を断ち切っているのでどうしても身の方に肋骨や中骨は残るが、燻製魚はこのように骨だけを綺麗に抜き取れるから、食べる時に小骨を気にしなくていいのが嬉しい。
「これはどうやって食べるんすか?」
「もうこのまま食べてもいいし、スープに入れても旨いぞ。とりあえずほぐし身にして、半分はハマヒルガオと混ぜてサラダにして、もう半分はジュズダマと一緒に煮てリゾットにしようか」
「それは間違いないっすね」
「燻製はタンパク質が分解されて旨味成分のアミノ酸が多くなってるから良い出汁が出るし、煙の風味も付いてるから塩味だけで薬味無しでも旨いスープになるんだ」
「なるほど。そのまま食べてよし、食材としても優秀。燻製はサバイバルの定番なだけあって使い勝手がいいんすね」
「そういうことだな。じゃあ美岬は燻製魚の身をほぐしていってもらおうか?」
「あい。おまかせられ」
美岬が魚の身をほぐしてくれている間にかまどの火を大きくしなおし、殻剥きだけしてある生ジュズダマを大コッヘルで煮て軟らかくしておく。
ジュズダマが煮えてきたところで燻製魚のほぐし身を加えればベーコンに似たスモーキーフレーバーが漂い、それだけでも食欲が刺激される。それに塩だけで味をつけてシンプルなリゾットにする。
残りのほぐし身もハマヒルガオと混ぜただけのシンプルなサラダにする。ハマヒルガオもほぐし身も塩味が効いているのでこれ以上の味付けは不要だ。
「よし。じゃあこれで食事にしよう」
「わお! 今日は食事の仕度がめっちゃ早いっすね」
「だろ。食材の下処理から始めて一から料理を作ることを考えると、こんな風に加工食品を使うのはかなりの時短になるんだよな。今までは毎回の食事の仕度にもかなりの時間が取られてたから、それ以外の作業時間がどうしても削られていたが、これからは作業に集中したい時は手抜き飯で済ませることもできるのがありがたいな」
「そっすよねー。一日のうち、数時間余分に使えるって大きいっすよね。まだまだやることいっぱいあるっすし」
「そうだな。ま、とりあえず食べながら今日の予定を決めようか」
「あいあいっ!」
【作者コメント】
土器は焼く前に十分に乾燥させないと内部の水分が熱で膨張して割れる原因となります。それで通常はそれなりに長い期間(数週間)自然乾燥させるわけですが、それは一度に大量に作る上に自然乾燥のための設備も整っている専門の陶芸家ならではの話で、一度に作る土器が少量かつ窯ではなく野焼きで焼成していた縄文・弥生時代に焼く前に何週間も乾燥させていたとは考えにくいです。
色々と資料を調べて考察して見えてきたのは、おそらく本焼きの前に焚き火の周りに並べて、熱くなりすぎない程度の熱で内部の水分を蒸発させていたのではないかな、というものです。これなら粘土の形成から数日で焼けるので、専門の陶芸家がいなかった時代でもあまりハードルが高くないかな、と。今回はその過程を燻製小屋の余熱でするつもりです。
燻製小屋に向かう俺に気づいた美岬がタタッと駆け寄ってくる。
「待って待ってぇー! 燻製小屋を開けるならあたしも見たいっすー!」
足を止めて美岬が追い付いてくるのを待つ。
「おう。ちょうど手が欲しかったから助かるよ」
二人で燻製小屋に着けば、すでに煙は出ていないが内部からの熱気で周囲の空気が陽炎のように揺らいでいるのが分かる。
前面の戸を持ち上げて開ければ中からはムワッとした乾いた熱気が溢れ、内部には茶色く乾いた魚の燻製がずらっと吊るされている。
「おぉ! すごい。ちゃんと出来上がってるっすねぇ」
「うん。良い出来だな。とりあえずこの燻製魚を回収して、煮干しを残った熱気で乾かしてしまおう」
尻尾に結んだ紐で燻製小屋内に吊るしてある燻製魚を外しては次々に美岬に渡していく。そして生乾きの煮干しを篭ごと網棚に置いて再び戸を閉める。
それから、ボイラーの吸気口を完全に塞ぎ、ボイラー内部への酸素供給をストップして自然に鎮火するようにする。このまましばらく放置してボイラー内部が完全に冷めたら完成した木炭を取り出せる。
火は消えても、燻製小屋の床の地面はまだ素手では触れないぐらい熱く、一度温まった地面はそうすぐには冷えないので、燻製小屋内はもうしばらくは熱く乾燥した状態が続く。
「うーん、せっかくだからこの余熱を利用して土器に釉薬を塗って乾かすまでしておきたいな」
数日前から成形して乾かしている土器はそろそろいい感じに乾いてきている。このまま焼けば素焼きになるが、素焼き土器だと水を透過してしまうので粘土を水で溶いた釉薬を表面に塗って焼くことで水を通さないようにコーティングする必要がある。
通常、釉薬を塗ったらもう一度しっかり乾かさなければならず、それには更に数日かかる。だが熱く乾燥している燻製小屋に入れておけばその時間を大幅に短縮できる。
「あ、じゃあ今から粘土取りにいきます?」
両手に燻製魚をぶら下げた美岬がそう言った瞬間、健康な彼女の胃袋がぐぅと抗議の声を上げる。
「……いや、先に飯にしようか。胃は口ほどに語るってわけだな」
「くっ……この正直すぎる胃袋め! 出来立ての燻製魚が美味しそうな匂いをさせてるのがいかんのです!」
「アイナメの燻製は旨いぞ。楽しみにしておくといい」
ぐぅ、と美岬の腹が返事をする。
「むきーっ! なんであたしより先に胃袋が返事するんすか!」
自分の胃袋とケンカし始めた可愛い生き物はとりあえず放っておこう。
生食できるハマヒルガオの葉と若い茎を採集して戻り、海水で洗って汚れを落とし、塩味も付ける。これをザクザクと切って牡蠣殻の皿に盛り付ける。
燻製魚のうち、アイナメの燻製を1匹手に取って、皮の外から軽く揉んでおく。
「なんで揉んでるんすか?」
「これをすると皮と骨が綺麗に取れるんだよ。まあこれぐらいでいいかな」
元々頭を落として燻製に加工しているので、頭の付け根の切り口から皮を指で捲《めく》ってそのまま尾の方に引っ張ればぺりぺりぺりっと面白いぐらいに綺麗に皮が剥ける。
「うわっ! なんすかこれ! こんな簡単に皮が剥けちゃうんすね」
「皮と身の間にある皮下脂肪が熱で溶けて液体化してるからこんな風に簡単に皮が剥げるんだ。で、この剥き身はしっかり火が通ってるから、刃物とか使わなくても素手で簡単に裂いて骨取りもできるんだ。こんな風に」
まな板の上に尾を右側にして燻製魚を置き、右手で尻尾をまな板に押さえつけ、左手の指で尾の身をつまんでゆっくりと持ち上げていけば、尾側から身が徐々に骨から剥がされていき、3枚卸しよりもずっと綺麗な半身が外れる。
「おお。焼き魚を骨から外すよりずっと綺麗に取れるんすね」
「焼き魚と違って水分が抜けて身がしっかりしてるからな。ちぎれずに半身が丸っと骨から外れるんだ」
「ほうほう。小骨まできれいに身から抜けてるのは食べる時に楽でいいっすね」
「それな」
上の半身を外したら骨が剥き出しになるので、今度は頭の付け根部分の背骨をつまんで下の半身からゆっくりと剥がしていけば、肋骨や中骨も背骨と一緒に身から抜けていき、まるで骨格標本のような綺麗な形で頭の付け根から尻尾までの揃った骨が外れる。
刃物で3枚卸しにすると小骨を断ち切っているのでどうしても身の方に肋骨や中骨は残るが、燻製魚はこのように骨だけを綺麗に抜き取れるから、食べる時に小骨を気にしなくていいのが嬉しい。
「これはどうやって食べるんすか?」
「もうこのまま食べてもいいし、スープに入れても旨いぞ。とりあえずほぐし身にして、半分はハマヒルガオと混ぜてサラダにして、もう半分はジュズダマと一緒に煮てリゾットにしようか」
「それは間違いないっすね」
「燻製はタンパク質が分解されて旨味成分のアミノ酸が多くなってるから良い出汁が出るし、煙の風味も付いてるから塩味だけで薬味無しでも旨いスープになるんだ」
「なるほど。そのまま食べてよし、食材としても優秀。燻製はサバイバルの定番なだけあって使い勝手がいいんすね」
「そういうことだな。じゃあ美岬は燻製魚の身をほぐしていってもらおうか?」
「あい。おまかせられ」
美岬が魚の身をほぐしてくれている間にかまどの火を大きくしなおし、殻剥きだけしてある生ジュズダマを大コッヘルで煮て軟らかくしておく。
ジュズダマが煮えてきたところで燻製魚のほぐし身を加えればベーコンに似たスモーキーフレーバーが漂い、それだけでも食欲が刺激される。それに塩だけで味をつけてシンプルなリゾットにする。
残りのほぐし身もハマヒルガオと混ぜただけのシンプルなサラダにする。ハマヒルガオもほぐし身も塩味が効いているのでこれ以上の味付けは不要だ。
「よし。じゃあこれで食事にしよう」
「わお! 今日は食事の仕度がめっちゃ早いっすね」
「だろ。食材の下処理から始めて一から料理を作ることを考えると、こんな風に加工食品を使うのはかなりの時短になるんだよな。今までは毎回の食事の仕度にもかなりの時間が取られてたから、それ以外の作業時間がどうしても削られていたが、これからは作業に集中したい時は手抜き飯で済ませることもできるのがありがたいな」
「そっすよねー。一日のうち、数時間余分に使えるって大きいっすよね。まだまだやることいっぱいあるっすし」
「そうだな。ま、とりあえず食べながら今日の予定を決めようか」
「あいあいっ!」
【作者コメント】
土器は焼く前に十分に乾燥させないと内部の水分が熱で膨張して割れる原因となります。それで通常はそれなりに長い期間(数週間)自然乾燥させるわけですが、それは一度に大量に作る上に自然乾燥のための設備も整っている専門の陶芸家ならではの話で、一度に作る土器が少量かつ窯ではなく野焼きで焼成していた縄文・弥生時代に焼く前に何週間も乾燥させていたとは考えにくいです。
色々と資料を調べて考察して見えてきたのは、おそらく本焼きの前に焚き火の周りに並べて、熱くなりすぎない程度の熱で内部の水分を蒸発させていたのではないかな、というものです。これなら粘土の形成から数日で焼けるので、専門の陶芸家がいなかった時代でもあまりハードルが高くないかな、と。今回はその過程を燻製小屋の余熱でするつもりです。
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