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箱庭スローライフ編
第118話 12日目⑧おっさんはフローラルな石鹸を作る
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食事が済んだ後、食べ残した鍋は中コッヘルに移して大コッヘルを空け、そこに焼き貝殻を入れて潰して粉々にして、水を加えれば化学反応によって発熱してボコボコと沸き上がり、水酸化カルシウム水溶液となる。
俺がそれをやっている間、美岬は明日の味噌と醤油の仕込みの準備として、前に収穫したハマエンドウの実を水に漬け込んでふやかしてくれている。
「豆の浸漬終わったっすよ」
「おう。ありがとな。こっちも水酸化カルシウムの反応がぼちぼち終わるから次に進めるぞ」
反応がある程度落ち着いたところで、まだ熱いままの水酸化カルシウム水溶液に海藻灰を入れてよく混ぜると今度は白く濁ってくる。この濁りが結晶化した炭酸カルシウムで、それを濾過によって分離した液体が水酸化ナトリウム水溶液となる。
大コッヘルに入っている液体の量はそんなに多くないので、小コッヘルの上で濾過して炭酸カルシウムと灰や貝殻の残滓を濾し取って水酸化ナトリウム水溶液を残し、大コッヘルと濾すのに使った小篭と不織布をすぐに小川に持って行って流水で丁寧にすすぎ洗いして綺麗にする。
洗う時に手や指に付いた水酸化ナトリウム水溶液は、すぐに洗えば問題ない。
「水酸化ナトリウムは硫酸みたいに触った瞬間から熱いってわけじゃないんすね。なんかヌルヌルしてる?」
「そのヌルヌルは美岬の指先が溶けてる証拠だ。早く洗い落とさないと指紋が無くなるぞ」
「ひえぇ! 怖っ!」
ちょっと脅してやると美岬が慌てて手を水につっこんでばちゃばちゃと洗う。
それから冷水に数時間浸けっぱなしのシーラカンスから採った脂の入ったペットボトルを回収すれば、液体油の中に蝋成分が固体化してユラユラと揺れていた。
拠点に戻り、小篭と不織布を使って“脱ろう処理”をして液体の油と固体の蝋に分ける。油は大コッヘルに入れてそのままかまどで火に掛けて加熱していき、蝋の方は一旦ビニール袋に回収し、生の貝殻を石で叩き潰した粉を少し混ぜておく。
「なんで貝殻を混ぜるんすか?」
「んー。これは俺も聞きかじっただけだから本当かどうかは知らないんだが、蝋はカルシウムと反応すると硬くなるらしい。シーラカンスの蝋は固体化してもゼリー程度だからな。もし硬くできるならその方がいいからな」
「へぇー。確かにやってみる価値はありそうっすね。失敗しても困らないっすし」
「まあそういうことだ」
蝋の方はとりあえずそのまま様子見で置いておき、石鹸作りに取りかかる。
石鹸に加工するにあたり、原料の油は温める必要があるが、触れないほど熱くしなくていい。ほどほどに温まったタイミングで火から下ろし、小コッヘルの水酸化ナトリウム水溶液をちょろちょろと少しずつ加えながら木ベラで混ぜていく。これは一気に混ぜると水と油で分離してしまって混ぜにくくなるので、少しずつアルカリと油を鹸化させながら混ぜていく方が結果的に早く仕上がる。
鹸化が進むにつれ、元々は透明だった両者が白く濁りながら混ざっていき、次第に粘りけが出てきてもっさりとしたクリーム状に変わってくる。
1人でやるのは腕が疲れてくるので美岬と交代しながら30分ほど練り上げて、泥ぐらいの固さになったところで一旦止める。
「美岬、精油を入れるならこのタイミングだぞ?」
「おお、じゃあ取ってくるっす」
美岬が小川から蒸留器を回収してくると、ハマナスのフローラルウォーターが大さじ2杯ぐらい溜まっていた。
「あは。これめっちゃいい香りっすよ」
美岬がはしゃぎながら袋の口を開けて俺に差し出してくるので嗅いでみる。
「ほう。これはまた華やかで濃厚な芳香だな」
「やっぱりバラの仲間というだけあるっすね」
「多少は水が混じってても問題ないからこのフローラルウォーターはそのまま全部石鹸に混ぜるか」
「了解っす。じゃあ混ぜるっすよ」
美岬が石鹸の素にフローラルウォーターを振り掛け、辺り一面にまるでバラ園にでも来たかのようなバラの香りが広がる。俺はそんな香りの元を石鹸の素に混ぜこみ、練り上げていく。
石鹸の素全体にフローラルウォーターが行き渡り、軟膏薬ぐらいの固さになったところで練り上げは終了する。
出来上がった石鹸の素を成形して固めるために、あらかじめ取り分けておいたいくつかのハマグリの殻を持ってくる。これらのハマグリの殻は出汁取り用に茹でた物なので、蝶番を切っておらず、両側の殻が繋がったままの一揃いで残してあった。
両方の殻の内側に石鹸の素を詰め込んではみ出した分をすりきり、パタンと殻同士を合わせれば、中でくっついて1つの塊になる。殻の内側で石鹸の硬化は進み、そのうち自然と使い勝手のいい固形石鹸になる。殻に閉じ込めておくことで、使う時まで空気や湿気に触れさせずに保管しておけるというメリットもある。使う時に綺麗に殻から剥がれるかだけが不安要素だが大したデメリットではない。
そんなわけで大きなハマグリの殻に詰めた石鹸は最終的に5個完成し、中途半端に残った石鹸の素は適当な赤貝の片方の殻に入れて硬化させ、先に使うことにした。
ハマグリ石鹸1個あたりで普通の固形石鹸よりも大きいぐらいだから、向こう数ヵ月ぐらいは保つと思う。
「フローラルな石鹸♪ 使うの楽しみっすねぇ♪」
「こっちの赤貝の殻に入れたやつなら量も少ないから明日には問題なく使えると思うぞ。それと、この大コッヘルの内側にこびりついてるやつは水で溶かせば石鹸水になるから、この後、髪でも洗うのに使ってみるか?」
「もうっ! さっすがダーリン。分かってるっすねぇ! 寝る前に髪だけでも洗えてさっぱりできるとか最高じゃないっすか」
「じゃあとりあえず出来上がった石鹸は拠点の中に片付けて、そろそろ貝の燻製は出来上がってると思うからそれを回収して、それから小川に髪を洗いに行こうか」
「いいっすねぇ! ……はっ! まさかダーリンがあたしの髪を洗ってくれちゃったりするとか?」
チラッチラッと期待をこめた眼差しを向けてくる美岬に苦笑する。
「それがお嬢様のご要望であるならさせていただきましょう」
出来上がった石鹸を拠点の中に仕舞いにいく。色々と物が増えてきたからここもだいぶ手狭になってきた。そろそろ真面目に家作りを始めるべきかもしれないが、まだまだ他にもやること多いんだよな。
明日は味噌と醤油の仕込みもする予定だし、葛の繊維から作った生糸がある程度貯まってきたらきちんとした糸に紡ぎ直して布織りもしなきゃいけない。特に布作りはこれからだんだん涼しくなってくることを考えると優先度は高い。それとそろそろ土器も焼かないと。
とりあえず時間の許す時に家作り用の木材の準備も進めていって、材料が揃ったら一気に作る感じかな。燻製さえ完成すれば食事の支度なんかを後回しにしてクラフト優先もできると思うし。
燻製小屋からは相変わらずもうもうと煙が出続けている。
扉を開けると充満していた煙が一気に溢れだして俺と美岬も煙に巻かれる。俺は扉を開けると同時に息を止めて一歩下がったが、中を覗きこもうと近づいた美岬は……。
「げふっ! げふんっ! 煙が目に染みるっすぅ」
「近づきすぎだ。いきなり覗きこむからそうなる」
「だってぇ、気になるじゃないっすか」
「まあ気持ちは分かるけどな」
扉を開けてすぐの場所に吊るしてあった貝に触れてみればほどよく水分が抜けてカチカチに干し固まっていた。いい感じだ。魚の方はまだ水気が多いのでこのまま朝まで燻せばちょうどいい感じになるだろう。
貝の燻製はそのまま回収し、魚はそのままで燻製小屋の扉を閉める。
「うぅー、めっちゃ煙臭くなっちゃったっすよぅ」
「燻製をやってると多かれ少なかれ煙の臭いはつくからな。髪を洗うのを燻製作業の後にしたのはそれを想定してたんだ」
「さっすがダーリン! いよいよお楽しみの時間っすね?」
「そうだな。美岬の甘やかしタイムだな」
「うひょー!」
美岬も今日一日よく頑張ったからご褒美でたっぷり労ってやろうじゃないか。
俺がそれをやっている間、美岬は明日の味噌と醤油の仕込みの準備として、前に収穫したハマエンドウの実を水に漬け込んでふやかしてくれている。
「豆の浸漬終わったっすよ」
「おう。ありがとな。こっちも水酸化カルシウムの反応がぼちぼち終わるから次に進めるぞ」
反応がある程度落ち着いたところで、まだ熱いままの水酸化カルシウム水溶液に海藻灰を入れてよく混ぜると今度は白く濁ってくる。この濁りが結晶化した炭酸カルシウムで、それを濾過によって分離した液体が水酸化ナトリウム水溶液となる。
大コッヘルに入っている液体の量はそんなに多くないので、小コッヘルの上で濾過して炭酸カルシウムと灰や貝殻の残滓を濾し取って水酸化ナトリウム水溶液を残し、大コッヘルと濾すのに使った小篭と不織布をすぐに小川に持って行って流水で丁寧にすすぎ洗いして綺麗にする。
洗う時に手や指に付いた水酸化ナトリウム水溶液は、すぐに洗えば問題ない。
「水酸化ナトリウムは硫酸みたいに触った瞬間から熱いってわけじゃないんすね。なんかヌルヌルしてる?」
「そのヌルヌルは美岬の指先が溶けてる証拠だ。早く洗い落とさないと指紋が無くなるぞ」
「ひえぇ! 怖っ!」
ちょっと脅してやると美岬が慌てて手を水につっこんでばちゃばちゃと洗う。
それから冷水に数時間浸けっぱなしのシーラカンスから採った脂の入ったペットボトルを回収すれば、液体油の中に蝋成分が固体化してユラユラと揺れていた。
拠点に戻り、小篭と不織布を使って“脱ろう処理”をして液体の油と固体の蝋に分ける。油は大コッヘルに入れてそのままかまどで火に掛けて加熱していき、蝋の方は一旦ビニール袋に回収し、生の貝殻を石で叩き潰した粉を少し混ぜておく。
「なんで貝殻を混ぜるんすか?」
「んー。これは俺も聞きかじっただけだから本当かどうかは知らないんだが、蝋はカルシウムと反応すると硬くなるらしい。シーラカンスの蝋は固体化してもゼリー程度だからな。もし硬くできるならその方がいいからな」
「へぇー。確かにやってみる価値はありそうっすね。失敗しても困らないっすし」
「まあそういうことだ」
蝋の方はとりあえずそのまま様子見で置いておき、石鹸作りに取りかかる。
石鹸に加工するにあたり、原料の油は温める必要があるが、触れないほど熱くしなくていい。ほどほどに温まったタイミングで火から下ろし、小コッヘルの水酸化ナトリウム水溶液をちょろちょろと少しずつ加えながら木ベラで混ぜていく。これは一気に混ぜると水と油で分離してしまって混ぜにくくなるので、少しずつアルカリと油を鹸化させながら混ぜていく方が結果的に早く仕上がる。
鹸化が進むにつれ、元々は透明だった両者が白く濁りながら混ざっていき、次第に粘りけが出てきてもっさりとしたクリーム状に変わってくる。
1人でやるのは腕が疲れてくるので美岬と交代しながら30分ほど練り上げて、泥ぐらいの固さになったところで一旦止める。
「美岬、精油を入れるならこのタイミングだぞ?」
「おお、じゃあ取ってくるっす」
美岬が小川から蒸留器を回収してくると、ハマナスのフローラルウォーターが大さじ2杯ぐらい溜まっていた。
「あは。これめっちゃいい香りっすよ」
美岬がはしゃぎながら袋の口を開けて俺に差し出してくるので嗅いでみる。
「ほう。これはまた華やかで濃厚な芳香だな」
「やっぱりバラの仲間というだけあるっすね」
「多少は水が混じってても問題ないからこのフローラルウォーターはそのまま全部石鹸に混ぜるか」
「了解っす。じゃあ混ぜるっすよ」
美岬が石鹸の素にフローラルウォーターを振り掛け、辺り一面にまるでバラ園にでも来たかのようなバラの香りが広がる。俺はそんな香りの元を石鹸の素に混ぜこみ、練り上げていく。
石鹸の素全体にフローラルウォーターが行き渡り、軟膏薬ぐらいの固さになったところで練り上げは終了する。
出来上がった石鹸の素を成形して固めるために、あらかじめ取り分けておいたいくつかのハマグリの殻を持ってくる。これらのハマグリの殻は出汁取り用に茹でた物なので、蝶番を切っておらず、両側の殻が繋がったままの一揃いで残してあった。
両方の殻の内側に石鹸の素を詰め込んではみ出した分をすりきり、パタンと殻同士を合わせれば、中でくっついて1つの塊になる。殻の内側で石鹸の硬化は進み、そのうち自然と使い勝手のいい固形石鹸になる。殻に閉じ込めておくことで、使う時まで空気や湿気に触れさせずに保管しておけるというメリットもある。使う時に綺麗に殻から剥がれるかだけが不安要素だが大したデメリットではない。
そんなわけで大きなハマグリの殻に詰めた石鹸は最終的に5個完成し、中途半端に残った石鹸の素は適当な赤貝の片方の殻に入れて硬化させ、先に使うことにした。
ハマグリ石鹸1個あたりで普通の固形石鹸よりも大きいぐらいだから、向こう数ヵ月ぐらいは保つと思う。
「フローラルな石鹸♪ 使うの楽しみっすねぇ♪」
「こっちの赤貝の殻に入れたやつなら量も少ないから明日には問題なく使えると思うぞ。それと、この大コッヘルの内側にこびりついてるやつは水で溶かせば石鹸水になるから、この後、髪でも洗うのに使ってみるか?」
「もうっ! さっすがダーリン。分かってるっすねぇ! 寝る前に髪だけでも洗えてさっぱりできるとか最高じゃないっすか」
「じゃあとりあえず出来上がった石鹸は拠点の中に片付けて、そろそろ貝の燻製は出来上がってると思うからそれを回収して、それから小川に髪を洗いに行こうか」
「いいっすねぇ! ……はっ! まさかダーリンがあたしの髪を洗ってくれちゃったりするとか?」
チラッチラッと期待をこめた眼差しを向けてくる美岬に苦笑する。
「それがお嬢様のご要望であるならさせていただきましょう」
出来上がった石鹸を拠点の中に仕舞いにいく。色々と物が増えてきたからここもだいぶ手狭になってきた。そろそろ真面目に家作りを始めるべきかもしれないが、まだまだ他にもやること多いんだよな。
明日は味噌と醤油の仕込みもする予定だし、葛の繊維から作った生糸がある程度貯まってきたらきちんとした糸に紡ぎ直して布織りもしなきゃいけない。特に布作りはこれからだんだん涼しくなってくることを考えると優先度は高い。それとそろそろ土器も焼かないと。
とりあえず時間の許す時に家作り用の木材の準備も進めていって、材料が揃ったら一気に作る感じかな。燻製さえ完成すれば食事の支度なんかを後回しにしてクラフト優先もできると思うし。
燻製小屋からは相変わらずもうもうと煙が出続けている。
扉を開けると充満していた煙が一気に溢れだして俺と美岬も煙に巻かれる。俺は扉を開けると同時に息を止めて一歩下がったが、中を覗きこもうと近づいた美岬は……。
「げふっ! げふんっ! 煙が目に染みるっすぅ」
「近づきすぎだ。いきなり覗きこむからそうなる」
「だってぇ、気になるじゃないっすか」
「まあ気持ちは分かるけどな」
扉を開けてすぐの場所に吊るしてあった貝に触れてみればほどよく水分が抜けてカチカチに干し固まっていた。いい感じだ。魚の方はまだ水気が多いのでこのまま朝まで燻せばちょうどいい感じになるだろう。
貝の燻製はそのまま回収し、魚はそのままで燻製小屋の扉を閉める。
「うぅー、めっちゃ煙臭くなっちゃったっすよぅ」
「燻製をやってると多かれ少なかれ煙の臭いはつくからな。髪を洗うのを燻製作業の後にしたのはそれを想定してたんだ」
「さっすがダーリン! いよいよお楽しみの時間っすね?」
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