【なろう430万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ

海凪ととかる

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沈没漂流編

第2話 1日目②おっさんとJKは海難事故に巻き込まれる

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 俺と美岬はお互い一人旅同士、そのままデッキで立ち話をしながら時間を過ごしていた。

 俺たちがいる船の左舷側の舷側デッキには船縁に120㌢ぐらいの転落防止の柵があり、柵の内側には赤と白のストライプ柄の救命浮き輪が等間隔で並んでいる。

「いつも思うんすけど、この浮き輪ってビニールの浮き輪に比べると小さいし硬くて重たいじゃないっすか。ちゃんと浮かぶんすかね~?」

「これはこれでちゃんと大人一人の体重を支えられるようには出来てるぞ。そもそもビニール浮き輪なんて破れたらおしまいなんだから、こんな緊急用には信頼性が低すぎて使えないな」

「あーそっかぁ。これ、何で出来てるんすか?」

「……んー、これは発泡スチロールみたいな素材の外側を硬化樹脂で固めてあるっぽいな」

「そういやあたしも父ちゃんの発泡スチロールのトロ箱の蓋をビート板替わりにして遊んでたっすね」

「なかなかワイルドだな」

 そんな当たり障りのない会話をしている中で、美岬がふいに船縁から身を乗り出すようにして海面を指差す。

「おぉ! シェルパ、見て見て! トビウオっすよ!」

 見れば、背中の青い小魚が、翼のようなヒレを広げて船から必死に離れようと、海面すれすれを滑空しながら逃げていく様子が見えた。

「おー、トビウオだなぁ。だが美岬ちゃん、そのシェルパってのやめてくれないか?」

「えー、ダメっすか?」

「なんつーか、それはあくまで紀行文を掲載する時のペンネームというか芸名みたいなもんだからな。普段からそれで呼ばれるのは正直メンタルがガリガリ削られる」

「そうなんすね。じゃあやっぱり、おにーさんでいきますね」

「…………」

 美岬がにぱっと笑った瞬間、俺の視界の片隅に船の進行方向からこちらに向かって飛んでくる大量のトビウオの姿が映る。

 トビウオが飛ぶのは敵から逃げるためだ。だから今まで見たトビウオはすべて船から離れようとしていた。しかし、このトビウオの群れは船の正面からこちらに向かって飛んできている。そう、まるで何かから逃げるように。

「……美岬ちゃん、気を付けろ。何かが──」

 俺が言いかけた瞬間──。

 ドーン!! という激しい音と衝撃と共にフェリーの船体が何かに乗り上げたように跳ね上がり、とっさに船縁の柵を掴んで踏ん張った俺は無事だったが、完全に不意打ちを食らった美岬は、驚いた顔で固まったまま、ぽーんと宙に投げ出され、その身体は船縁を飛び越えて数㍍下の海面に水柱を上げた。

──バシャーン!

「美岬ちゃん!!」

「ガボガボガボッ! たすっ!! だずげっ!!」

 浮かび上がってきた美岬は完全にパニクって溺れかけている。美岬のすぐそばの海面には美岬の荷物であるビニール製のスポーツバッグが浮かんでいるが気づいていない。

「美岬ちゃん!! 右後ろのスポーツバッグに掴まれ!! すぐに助ける!!」

 俺の声がなんとか聞こえたのだろう、美岬が海面に浮かぶスポーツバッグに気付き、掴もうとしている。すぐに俺は救命浮き輪を外して美岬に向かって投げたが、浮き輪と船体をつなぐ命綱に引っ張られて美岬まで届かずに海に落ちる。

「くそ、やっぱ駄目か」

 何かに衝突したフェリーは緊急停船しようとしているがそれでも行き足は残っているのでこのままでは美岬がどんどん離れてしまう。すでに数十㍍は離れているのでぐずぐずしている暇はない。

 俺はポケットからナイフを取り出して、別の二つの救命浮き輪から命綱を切り離す。そのまま二つの救命浮き輪を両脇に抱えて舷側の乗船用の階段を駆け降りて、海面まで2㍍ぐらいの高さから海に飛び込んだ。

 俺は両脇に浮き輪、背中にリュックを背負ったまま、平泳ぎのような感じで足で水を蹴って泳ぎながら美岬に近づいていった。

 なんとか俺が美岬の側まで泳ぎ着くと、美岬はスポーツバッグにしがみついて荒い息をなんとか調えようとしているところだった。

「美岬ちゃん、よく頑張ったな。落水の時に身体は痛めてないか?」

「はぁっはぁっ……は、はひっ。なんとか、なんとか大丈夫っす。指示、助かりました。あれなかったら死んでたっすね」

「うん。無事で良かった。本当によく頑張ったな」

 そう言いながら持ってきた浮き輪の一つを美岬に渡す。美岬はスポーツバッグの肩ひもをたすき掛けにして浮き輪に掴まった。

「ほわぁ。さすがは救命浮き輪だけあって頼もしい浮力っすね。正直このバッグがいつ沈むかハラハラしてたっす」

「そこそこ防水の利くビニールバッグで良かったな」

「ほんとっすよ……と、ところで、今いったい何があったんすか?」

「……俺もすぐ飛び込んだからきちんと確認はしてないが、あの感じからして、たぶん鯨にでもぶつかったんじゃないかな」

 振り向いてフェリーの方を見れば、停船している船のそばに黒い物体が浮かんでいて海面が赤く染まっているのが見える。

 ……でかいな。20㍍以上はありそうだ。マッコウクジラかナガスクジラ、もしくはシロナガスクジラってとこか。船が跳ね上がるほどの衝撃であることを考えると体の上部に骨が集中しているナガスクジラかシロナガスクジラの可能性が濃厚だな。

「……でっかいっすね。あんなのとぶつかって船は大丈夫なんすかね?」

「……どうかな。船体が跳ね上がるぐらいだからな。無傷というわけにはいかんと思うが」

 甲板上を船員たちが慌ただしく走り回り、救命ボートが海に降ろされていく。俺たちを助けに来てくれるものだと思ったら船員たちに誘導された乗客たちが次々に救命ボートに乗り込んでいく様子にどうやら非常事態が起きていることが分かる。

「あれ? 助けに来てくれるんじゃないんすか?」

「……どうもあっちはそれどころじゃなさそうだな」

 鯨と衝突した船首から浸水しているようでだんだん船首が下がっていき、船尾が浮き上がって赤い船底塗料やスクリューが見え始めている。

「……これは沈むぞ。せめて救難信号を発信出来ていればいいんだが」

 幸いにして乗員乗客の全員を載せられるだけの救命ボートは搭載していたようで見える限り全員がボートに乗り移ったようだ。ただ、俺たちは潮流に流されてすでに現場から数百㍍は離れてしまっている。

「おにーさん、このままじゃみんなとはぐれちゃうっすよ! なんとか戻らないと!!」

「……分かってるが、潮流は俺たちが泳いで逆らえるようなもんじゃない。それに、あの鯨の周りを見てみろ」

 鯨の血の臭いに誘われたのだろう。黒い三角形の背鰭がいくつも鯨の周りを泳いでいるのが見える。

「うげっ!? あれまさか鮫っすか?」

「そうだ。今は鯨の血の臭いに集まってるからこっちには来てないが、俺たちがばた足をするとこっちに来るかもしれない。浜辺でサーファーが鮫に襲われるのは、人間がばた足で泳ぐ時に発する周波数が、弱った魚が発する周波数と似ているからだからな」

「えー!? じゃあどうしたらいいんすか!?」

「あの救命ボートが俺たちに気づいて迎えに来てくれればいいんだが、とにかく今は体力を温存するしかないな」

「……おにーさん、鮫は血の臭いに寄って来るんすよね?」

「そうだな。まさか怪我をしてるのか?」

「怪我はしてないっすけど、あたし……その、今は生理中なんすけどヤバいっすよね?」

「……マジか。分かった。すぐに何とかするから、とりあえず太ももをしっかり閉じておいてくれ」

 それは冗談抜きでヤバい。今はまだ大量に血を流している鯨が隠れ蓑になってくれているが、このまま流されていくとこちらに鮫が来る危険度が一気に上がる。何しろ鮫は水中の一滴の血にすら反応すると言われている。

 俺は自分の浮き輪とリュックを結んで流れないようにしてから、リュックを開いて目的のものを探しだす。

「それはなんすか?」

「エアーマットレスだ。空気を入れると膨らんで地面が固い場所でも快適に寝れるようになるものだが、筏の替わりとしても使える」

 空気を抜いて小さく畳んであったそれに息を吹き込んで少しずつ大きくしていく。だが、それなりの大きさがあるのでなかなか大変だ。普段これを膨らますのに使っている電動エアーポンプはバイクにくくりつけてある荷物の中だ。

「おにーさん、あたしにもやらせて欲しいっす」

「じゃあ交替で膨らまそう」

 俺と美岬が交互に膨らませて10分程で幅90㌢、長さ180㌢の長方形のエアーマットレスが完成する。俺が先に這い上がり、美岬の手を引いて引き揚げる。

 俺のリュックと美岬のスポーツバッグはそれなりに重量があるので筏には引き揚げず、それぞれ浮き輪に繋いだ状態で筏の中央部の左右にロープで固定して、筏の浮力補助とする。

「はぁ~。いつ鮫に襲われるかと生きた心地がしなかったっす」

「そうだな。鮫に襲われなくても、水に浸かったままだと体温もどんどん奪われるからな。早めに筏に上がれて良かった」

 とはいえ、水から上がったら上がったで別の問題も発生する。濡れた服が潮風で乾くときに気化熱が奪われて身体が冷えてしまうのだ。
 俺はリュックからセームタオルを二枚取り出した。当然濡れているが、セームタオルの良いところはどんなに濡れていても絞ればほぼ乾いている状態まで吸水能力が回復するところにある。それをぎゅっと絞って美岬に差し出す。

「ほら、これで服と身体を拭くといい。せっかく水から上がれたのにそのままじゃあ風邪を引く」

「ありがとうございます。……おぉ、なんすかこのタオル!? 濡れてないっすよ!?」

「それは水泳選手が使うセームタオルだ。絞るだけでほとんど乾くから絞りながら使うといい」

「了解っす。なんてゆーか、状況は最悪なんすけど、あのサバイバルマスターのシェルパ谷川が一緒だと思うと安心感はんぱないっすね。……へ、へくしゅんっ!!」

「ほら、余計なこと言ってないで早く拭け! 本当に風邪引くぞ」

「えへへ、はーい」

 怒られたのに嬉しそうに頭から順に拭き始める美岬。しかし、おずおずと伺いを立ててくる。

「……えっと、その、もし良かったらなんすけど、このスポーツバッグに一応着替えが入ってるので、そっちがまだ無事だったら着替えちゃダメっすか?」

「濡れてない服があるならむしろすぐに着替えるべきだ。特に下着は乾いているかどうかで体温の奪われ方が全然違うからな。すぐチェックしてみてくれ」

 ちなみに俺の服は下着も含めて速乾素材なので、ある程度の水分を拭き取ればすぐ乾く。ただ、半長靴ブーツと靴下だけは脱いで裸足になる。

 俺の許可が出たので美岬が早速、筏の横に固定されているビニールのスポーツバッグのチャックを開け、中を漁り始める。

「あー、下の方は海水が染みて濡れちゃってるっすけど、上の方は無事っすね。生理中で替えの下着を上の方に入れてて良かったっす。それに、個包装の生理用品が無事なのも嬉しいっす。今着けてるのが海水でびしょ濡れでめっちゃ気持ち悪いっすし」

「あー、分かった分かった。……ところで着替えの素材はなんだ? このエアーマットレスは小さいからな。ちょっと体勢を変えるだけですぐに水が流れ込んでくるからできれば速乾素材の方がいいんだが」

「あぅ。綿っすね」

「綿かぁ。せっかく着替えてもそれがまた濡れてしかも乾きにくいんじゃあんまり意味ないよなぁ。……分かった。じゃあ下着だけは自分のを使ってそれ以外の服はとりあえず俺の着替えを使っとけ。パーカータイプのラッシュガードと同じ素材のハーフレギンスがあるから」

 俺は自分のリュックからラッシュガードのパーカーとレギンスを取り出して、絞って美岬に渡す。

「何から何まですいませんっす」

「気にすんな。じゃあさっさと着替えてくれ。俺は美岬ちゃんがいいって言うまでそっちは見ないから」

「あざっす!! じゃあお言葉に甘えて着替えさせてもらうっすよ」

 俺が美岬に背を向けるとさっそくがさごそと衣擦れの音が聞こえ始める。

 そんな彼女の事はさておき、俺はセームタオルで自分の頭と身体を簡単に拭き終え、タオルをそのまま頭に巻き付けた。そして、ちょうど俺の真っ正面に見えている、今や船尾部を上にしてほぼ逆立ち状態になっているフェリーの方に注意を向けた。

 救命ボートはすべて現場近くに固まっていて、残念ながらこちらに気づいて向かってくる様子はない。俺たちはもう現場からは1㎞以上流されてしまっているし、目立たない色のエアーマットレスに座っている俺たちの姿はうねりが大きいこともあり、そもそも向こうからは見えていない可能性も高い。





【作者コメント】
 エアーマットレスは災害時のために是非とも押さえておきたいアイテムの一つです。さすがに筏として使う可能性は低いでしょうが、地面に直接敷いて寝れるというのは大きいです。地面は容赦なく熱を奪うのでこれがあるのとないのとでは全然違います。
 ちなみに作者は愛車の軽バンで釣り車中泊に行くときはシートを畳んで貨物室にエアーマットレスを置いて寝ますが結構快適ですよ。



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