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ワキワキと卑猥な動きをする俺の両手と涙目になって斜め後ろを必死に睨んでいる我が絶対なる主、リリー第二王女。
俺は自分のしでかし事を自覚して、
サ――ッ、と頭の血が下がった。
「へ、変態っ!い、いくら私が可愛いからって、嫁入り前の女子のお尻を、も、揉みしだくなんて!そこまで許した覚えはないわよ!」
顔を真っ赤にさせて、らしくなくテンパった口調のお嬢様。
声のボリュームが半端ではない。
(まずいでござるよ……。)
これは不敬罪とかで殺されるかもしれない。
お嬢様がそこまでするとは思えないが、あの親バカな国王及びシスコン皇子達に万が一でも知られたら大変なことになる。
彼奴等は平気で殺す。絶対殺す。
「お、落ち着いて下さい。防音とは言っても完璧ではないので余り大きい声を出すと大変なことになります(主に俺の命が)。」
俺の言葉にワナワナと王女は震え出すが、今そこに気づく余裕も気にする余裕もなかった。
焦りと羞恥ゆえか、いつも以上に饒舌に口が動く。
「そ、それにこれは誤解なのです。け、決して私は疚しい心があったわけではなく、いきなり『神の声』が聞こえたので呆気に取られていただけで、真実の神“エレイン“に誓って嘘偽りはございません!信じてください、お嬢様!」
「ふ、ふっざけるなー!
じゃあ?何?優は私のお尻なんて微塵も興味なかったけど、ただ手近にあったから揉みしだいたって言いたいわけ!」
キ――!と顔を(憤怒で)真っ赤に染めながら、王女様は今日一番の大声を上げた。
☆
何とか落ち着かせた俺はふぅ――、と安堵の息を吐く。
王女様は依然プンスカプンスカと頬を膨らませているが、このくらいなら何時もの事である。
「それで私の事を忘れるほどのスキルって何なの?見せてよ?私の事を忘れるほどのスキル?」
大事なことだから二回言ったようだ。
しかし、見せろと言われて見せれるはずもない。まだ取るつもりもないのだから。
「いえ、まだ取得はしていないので………。それに、見たことが無いスキルなので何が起こるかわかりません。危険です。」
「いやだ!見せなさい!それとも何?やっぱり嘘だったの?」
ジロ――、と疑いの目を向ける。
全然信じてくれてない目だ。
俺はやれやれと首を振った。
別にこのまま無視してもいいんだが、お嬢様に嫌われたくはないからな。
それに『ゲル』が危険な能力とはとても思えない。大丈夫だろう。
俺はそう自分に言い聞かせる。
『スキル《ゲル》を取得しますか?[yes/no]』
もちろんyesだ。
俺は意識を集中させ、神の声に答えた。
刹那。
今まで味わったことがないほどの膨大な熱量が体の中に渦巻いて――――
俺は自分のしでかし事を自覚して、
サ――ッ、と頭の血が下がった。
「へ、変態っ!い、いくら私が可愛いからって、嫁入り前の女子のお尻を、も、揉みしだくなんて!そこまで許した覚えはないわよ!」
顔を真っ赤にさせて、らしくなくテンパった口調のお嬢様。
声のボリュームが半端ではない。
(まずいでござるよ……。)
これは不敬罪とかで殺されるかもしれない。
お嬢様がそこまでするとは思えないが、あの親バカな国王及びシスコン皇子達に万が一でも知られたら大変なことになる。
彼奴等は平気で殺す。絶対殺す。
「お、落ち着いて下さい。防音とは言っても完璧ではないので余り大きい声を出すと大変なことになります(主に俺の命が)。」
俺の言葉にワナワナと王女は震え出すが、今そこに気づく余裕も気にする余裕もなかった。
焦りと羞恥ゆえか、いつも以上に饒舌に口が動く。
「そ、それにこれは誤解なのです。け、決して私は疚しい心があったわけではなく、いきなり『神の声』が聞こえたので呆気に取られていただけで、真実の神“エレイン“に誓って嘘偽りはございません!信じてください、お嬢様!」
「ふ、ふっざけるなー!
じゃあ?何?優は私のお尻なんて微塵も興味なかったけど、ただ手近にあったから揉みしだいたって言いたいわけ!」
キ――!と顔を(憤怒で)真っ赤に染めながら、王女様は今日一番の大声を上げた。
☆
何とか落ち着かせた俺はふぅ――、と安堵の息を吐く。
王女様は依然プンスカプンスカと頬を膨らませているが、このくらいなら何時もの事である。
「それで私の事を忘れるほどのスキルって何なの?見せてよ?私の事を忘れるほどのスキル?」
大事なことだから二回言ったようだ。
しかし、見せろと言われて見せれるはずもない。まだ取るつもりもないのだから。
「いえ、まだ取得はしていないので………。それに、見たことが無いスキルなので何が起こるかわかりません。危険です。」
「いやだ!見せなさい!それとも何?やっぱり嘘だったの?」
ジロ――、と疑いの目を向ける。
全然信じてくれてない目だ。
俺はやれやれと首を振った。
別にこのまま無視してもいいんだが、お嬢様に嫌われたくはないからな。
それに『ゲル』が危険な能力とはとても思えない。大丈夫だろう。
俺はそう自分に言い聞かせる。
『スキル《ゲル》を取得しますか?[yes/no]』
もちろんyesだ。
俺は意識を集中させ、神の声に答えた。
刹那。
今まで味わったことがないほどの膨大な熱量が体の中に渦巻いて――――
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