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昼日中。
丁度昼食を控えた頃。
リリー王女の寝室に微かに艶かしい声が響いていた。
その発生源は王女様。
王女様は顔をトロリとさせ、顔を枕に埋めながら、甘い息を繰り返している。セクシーな性格をしてるくせに、体は初なのだ。
俺は腰を丁寧に揉みながら、耳栓をしとけば良かったと切に思った。
この声はヤバい。
決して大きい声ではないのだが、賢者モードの少年すら突起させる威力がある。
毎度の事とは言え、まこと俺の理性を苦しめてくれる。
「はぁ……ぁっ!くぅ……っ!」
「お嬢様、外に聞こえるとマズイので変な声は出さないでください。」
「だ、出してないわよ!それに此処は防音完備だから問題はないわ!」
「………………。(問題は大有りなんだけど・・・)」
俺の事を信頼しすぎです。
男はみんな狼なんですよ。
腰の辺りを弱すぎず強すぎず適度な強さで揉みながら、俺は頭をふって煩悩を蹴飛ばした。
その姿をリリーは流し目で見て、クスリと笑った。
「もうちょっと下も揉んでくれない?」
顔を赤らめながらも小悪魔的な笑みを浮かべる。
俺をからかって楽しんでいるのだろう。
男の怖さを知らなすぎる。
俺は仕方なしに更に手を下に持ってきて、臀部を揉み出した。
いつも通り心の中で念仏を唱え、無我の境地へと旅立つ。
その時だった。
脳内に中性的な声が鳴り響く。
『一定条件をクリアしました。幻想級スキル《ゲル》が獲得可能です。獲得しますか?』
☆
「え――――――――――?」
すっとんきょうな声が出た。
幻想級スキル?
ゲル?
何それ、である。
ゲルなんてスキル聞いたことがない。
そもそも幻想級スキルは才有る者が、ソロでの竜殺しや、悪魔的に難しいダンジョンの制覇、など特別な(命懸けの)試練を経て手に入れるもので、
「ちょっ!優!お尻!強いっ!痛いから!」
歴史に存在するスキルで言えば《絶対切断》や《虚数跳躍》、《次元封鎖》など聞くからにヤバそうなものものたちである。
断じて『ゲル』などと洒落のようなスキルでははい!
「ぁっ、ん!やめっ!お願い!」
しかし、だ。
さっきのあの声は間違いなく『神の声』であった。
優自身何度か聞いたことがある。
何かしらの新たなスキルや異能を手に入れたり、手に入れることが可能になった時、聞こえる神のお告げ。
少なくともその神のお告げが間違っていたと言う事例は聞いたことがない。
信憑性はかなり高いだろう。
「ふえぇ、」
何か忘れてるような気がするが、今はそれどころではないのだよ。
問題はこのスキルを手に入れるか否かなのである。
この時、無闇に「取り敢えず取っとけゃいいだろ?」とか考えると大変なことになる(場合がある)。
スキルにはそれを手に入れることによるデメリットも存在する。悪いものになると日常生活に支障をきたすくらいの。
普段ならこんな訳のわからない能力絶対に取得はしないのだが、『幻想級』――――その強烈なインパクトが優に衝撃を与えていた。
一番忘れてはならないものを忘れてしまうほどに、
「――――いいっかげんにしなさいい!」
背中に直撃したバックキックにより、漸く優は思考の渦から蹴り上げられ、自分が王女の尻を揉みしだいていることに気づいた。
丁度昼食を控えた頃。
リリー王女の寝室に微かに艶かしい声が響いていた。
その発生源は王女様。
王女様は顔をトロリとさせ、顔を枕に埋めながら、甘い息を繰り返している。セクシーな性格をしてるくせに、体は初なのだ。
俺は腰を丁寧に揉みながら、耳栓をしとけば良かったと切に思った。
この声はヤバい。
決して大きい声ではないのだが、賢者モードの少年すら突起させる威力がある。
毎度の事とは言え、まこと俺の理性を苦しめてくれる。
「はぁ……ぁっ!くぅ……っ!」
「お嬢様、外に聞こえるとマズイので変な声は出さないでください。」
「だ、出してないわよ!それに此処は防音完備だから問題はないわ!」
「………………。(問題は大有りなんだけど・・・)」
俺の事を信頼しすぎです。
男はみんな狼なんですよ。
腰の辺りを弱すぎず強すぎず適度な強さで揉みながら、俺は頭をふって煩悩を蹴飛ばした。
その姿をリリーは流し目で見て、クスリと笑った。
「もうちょっと下も揉んでくれない?」
顔を赤らめながらも小悪魔的な笑みを浮かべる。
俺をからかって楽しんでいるのだろう。
男の怖さを知らなすぎる。
俺は仕方なしに更に手を下に持ってきて、臀部を揉み出した。
いつも通り心の中で念仏を唱え、無我の境地へと旅立つ。
その時だった。
脳内に中性的な声が鳴り響く。
『一定条件をクリアしました。幻想級スキル《ゲル》が獲得可能です。獲得しますか?』
☆
「え――――――――――?」
すっとんきょうな声が出た。
幻想級スキル?
ゲル?
何それ、である。
ゲルなんてスキル聞いたことがない。
そもそも幻想級スキルは才有る者が、ソロでの竜殺しや、悪魔的に難しいダンジョンの制覇、など特別な(命懸けの)試練を経て手に入れるもので、
「ちょっ!優!お尻!強いっ!痛いから!」
歴史に存在するスキルで言えば《絶対切断》や《虚数跳躍》、《次元封鎖》など聞くからにヤバそうなものものたちである。
断じて『ゲル』などと洒落のようなスキルでははい!
「ぁっ、ん!やめっ!お願い!」
しかし、だ。
さっきのあの声は間違いなく『神の声』であった。
優自身何度か聞いたことがある。
何かしらの新たなスキルや異能を手に入れたり、手に入れることが可能になった時、聞こえる神のお告げ。
少なくともその神のお告げが間違っていたと言う事例は聞いたことがない。
信憑性はかなり高いだろう。
「ふえぇ、」
何か忘れてるような気がするが、今はそれどころではないのだよ。
問題はこのスキルを手に入れるか否かなのである。
この時、無闇に「取り敢えず取っとけゃいいだろ?」とか考えると大変なことになる(場合がある)。
スキルにはそれを手に入れることによるデメリットも存在する。悪いものになると日常生活に支障をきたすくらいの。
普段ならこんな訳のわからない能力絶対に取得はしないのだが、『幻想級』――――その強烈なインパクトが優に衝撃を与えていた。
一番忘れてはならないものを忘れてしまうほどに、
「――――いいっかげんにしなさいい!」
背中に直撃したバックキックにより、漸く優は思考の渦から蹴り上げられ、自分が王女の尻を揉みしだいていることに気づいた。
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