4 / 6
1.三つ目族の頼み
しおりを挟む
その日、俺が何時ものように狩った獲物を捕食していると、見慣れない奴等が周りにやって来た。
(何だ…?……この珍妙な生物は?)
外見は人間とよく似ている。肌の色は皆、小麦色から黒茶色で、体格がよく良い筋肉をしている者が多い。だが、やはり一際注意を引くのは額にある三っ目の瞳だ。
(奇っ怪な。)
三つ目族とか言うのだろうか?分からん。こんな特徴を持つ種族は見たことも聞いたこともないからな!(俺の見聞が狭いだけかもしれないが、)王国にいるどんな種族とも違う異質さを感じる。
三つ目の人間達は俺の前で三列になって止まった。
悪意や敵意は感じないが、意図がさっぱり読めない。俺がいぶかしんで彼等を眺めると、集団の代表らしき白髪の老人が一歩前に出て膝をついた。それに習うように他の者も膝をつく。
「常外の強者とお見受けいたします。私は三つ目族の長をしております゛タータン゛と言うものです。」
「俺はグレンと言う者だ。よろしくな。」
何か自己紹介されたので俺も答えておいた。
「で、俺に何か用事があるんだろ?言ってみろ。」
めんどくさいのは嫌いなので、ズバッと聞いた。
長はビクッと体を震わせて、平伏して答えた。
話の内容はこうだ。
こいつらは今まで魔獣除けの結界の中で暮らしてきたらしい。しかし、一週間前一体の悪魔がやって来て村を占拠してしまった。抵抗を試みたものの全く歯が立たず、泣く泣くその地を出たと言う。しかし、この森は凶悪な魔獣が多く、種の滅亡は避けられない状況だった。そんな時、数多の魔獣をゴミのように殺して食らう俺を見て、一縷の望みをと頼みに来たと言う。
長達は悲痛な覚悟を灯した目でそう語った。
「なるほど……。話は分かった。それで、そいつはどんな悪魔なんだ?どの程度強い?戦ったって言うなら何か知ってるだろ?」
「は、相手は仮面をつけた女騎士風の悪魔でした。奴は高速槍術を使い、男衆二十名程で取り囲んで戦ったのですが、十秒と経たずに全員殺されてしまいました。」
「十秒で二十人か……そこそこやるみたいだな。」
いや、結構強いよ。
一人につき0.5秒掛かってないってことだろ?
まぁ、俺だったらこいつ等程度なら瞬殺出来るだろうが、相手が手を抜いていた可能性もある。勝てるとは思うが、簡単な相手ではないだろう。
「ふぅーーむ。長よ。答えはともかくとして、俺が助けてやたらお前らは何を俺にくれるんだ?」
「は、私どもは古来より脈々と受け継いできた鍛冶技術を持っております。もし助けてくださると言うのなら私どもがあなた様の望む武具防具を作りましょう。」
「一生か?」
「お望みとあらば!」
ンゥーーーン。思ったより魅力的な話だ。俺の愛剣は既にボロボロだし、防具に至っては木っ端微塵だ。この先、武器や防具の消耗を考えなくて良いって言うのはメリットがデカイ。
問題はこいつ等の鍛冶技術がどれ程の者かだが、鑑定で調べてみよう。
(『鑑定』!)
ステータス
____________________
名前:タータン
種族:三つ目族
加護:鍛冶神の加護
称号:天才鍛冶職人
魔法:なし
技能:ユニークスキル『超製錬』
ユニークスキル『‰ΒΠζοБⅢ』
種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『武具作成ex』
エクストラスキル『防具作成ex』
獲得スキル…
耐性:熱変動耐性
電流耐性
____________________
____________________
名前:マーマン
種族:三つ目族
加護:なし
称号:一流鍛冶職人
魔法:なし
技能:種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『武具作成ex』
スキル『防具作成』
獲得スキル…
耐性:熱耐性
痛覚耐性
電流耐性
____________________
____________________
名前:ラーマン
種族:三つ目族
加護:なし
称号:一流鍛冶職人
魔法:なし
技能:種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『防具作成ex』
獲得スキル…
耐性:熱耐性
電流耐性
____________________
何か凄いのが出てきた。
特にタータン。あんた何者だよ。『天才』とか『鍛冶神の加護』とか。一個訳わかんねぇスキルも持ってるし。
俺の鑑定スキルも結構上がったはずなんだが、それでも見えないってことは、相当ヤバいスキルだよ。
これは確かにリスクをとっても手元に置きたい人材だ。
俺はゴホンッ、と1つ咳をしてなるべく偉そうに答えた。
「よかろう。そこまでの覚悟があるなら手を貸してやる。」
(何だ…?……この珍妙な生物は?)
外見は人間とよく似ている。肌の色は皆、小麦色から黒茶色で、体格がよく良い筋肉をしている者が多い。だが、やはり一際注意を引くのは額にある三っ目の瞳だ。
(奇っ怪な。)
三つ目族とか言うのだろうか?分からん。こんな特徴を持つ種族は見たことも聞いたこともないからな!(俺の見聞が狭いだけかもしれないが、)王国にいるどんな種族とも違う異質さを感じる。
三つ目の人間達は俺の前で三列になって止まった。
悪意や敵意は感じないが、意図がさっぱり読めない。俺がいぶかしんで彼等を眺めると、集団の代表らしき白髪の老人が一歩前に出て膝をついた。それに習うように他の者も膝をつく。
「常外の強者とお見受けいたします。私は三つ目族の長をしております゛タータン゛と言うものです。」
「俺はグレンと言う者だ。よろしくな。」
何か自己紹介されたので俺も答えておいた。
「で、俺に何か用事があるんだろ?言ってみろ。」
めんどくさいのは嫌いなので、ズバッと聞いた。
長はビクッと体を震わせて、平伏して答えた。
話の内容はこうだ。
こいつらは今まで魔獣除けの結界の中で暮らしてきたらしい。しかし、一週間前一体の悪魔がやって来て村を占拠してしまった。抵抗を試みたものの全く歯が立たず、泣く泣くその地を出たと言う。しかし、この森は凶悪な魔獣が多く、種の滅亡は避けられない状況だった。そんな時、数多の魔獣をゴミのように殺して食らう俺を見て、一縷の望みをと頼みに来たと言う。
長達は悲痛な覚悟を灯した目でそう語った。
「なるほど……。話は分かった。それで、そいつはどんな悪魔なんだ?どの程度強い?戦ったって言うなら何か知ってるだろ?」
「は、相手は仮面をつけた女騎士風の悪魔でした。奴は高速槍術を使い、男衆二十名程で取り囲んで戦ったのですが、十秒と経たずに全員殺されてしまいました。」
「十秒で二十人か……そこそこやるみたいだな。」
いや、結構強いよ。
一人につき0.5秒掛かってないってことだろ?
まぁ、俺だったらこいつ等程度なら瞬殺出来るだろうが、相手が手を抜いていた可能性もある。勝てるとは思うが、簡単な相手ではないだろう。
「ふぅーーむ。長よ。答えはともかくとして、俺が助けてやたらお前らは何を俺にくれるんだ?」
「は、私どもは古来より脈々と受け継いできた鍛冶技術を持っております。もし助けてくださると言うのなら私どもがあなた様の望む武具防具を作りましょう。」
「一生か?」
「お望みとあらば!」
ンゥーーーン。思ったより魅力的な話だ。俺の愛剣は既にボロボロだし、防具に至っては木っ端微塵だ。この先、武器や防具の消耗を考えなくて良いって言うのはメリットがデカイ。
問題はこいつ等の鍛冶技術がどれ程の者かだが、鑑定で調べてみよう。
(『鑑定』!)
ステータス
____________________
名前:タータン
種族:三つ目族
加護:鍛冶神の加護
称号:天才鍛冶職人
魔法:なし
技能:ユニークスキル『超製錬』
ユニークスキル『‰ΒΠζοБⅢ』
種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『武具作成ex』
エクストラスキル『防具作成ex』
獲得スキル…
耐性:熱変動耐性
電流耐性
____________________
____________________
名前:マーマン
種族:三つ目族
加護:なし
称号:一流鍛冶職人
魔法:なし
技能:種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『武具作成ex』
スキル『防具作成』
獲得スキル…
耐性:熱耐性
痛覚耐性
電流耐性
____________________
____________________
名前:ラーマン
種族:三つ目族
加護:なし
称号:一流鍛冶職人
魔法:なし
技能:種族固有スキル『第三の目』
エクストラスキル『防具作成ex』
獲得スキル…
耐性:熱耐性
電流耐性
____________________
何か凄いのが出てきた。
特にタータン。あんた何者だよ。『天才』とか『鍛冶神の加護』とか。一個訳わかんねぇスキルも持ってるし。
俺の鑑定スキルも結構上がったはずなんだが、それでも見えないってことは、相当ヤバいスキルだよ。
これは確かにリスクをとっても手元に置きたい人材だ。
俺はゴホンッ、と1つ咳をしてなるべく偉そうに答えた。
「よかろう。そこまでの覚悟があるなら手を貸してやる。」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる