悪役令嬢は、みんなに好かれるいい子になります！改

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「……え」
あんまり仲良くしないでほしい。もしかして、だから、このメールを受け取った女の子たちは気まずそうな顔をしたんだ。

　「妹に送られてきたメールを転送してもらったんだよ。俺一年に、妹がいるんだ。ねぇ、八条さん。悪いことは言わないから、有田副会長を怒らせたのなら、素直に謝った方がいいよ」

　有田副会長……？　私が昨日生徒会であったのは、佑月会長だけだ。だから、その有田副会長という人物を怒らせた心当たりがない。

　「話はそれだけ。じゃあね」

　そういって、男子生徒は教室へと帰っていった。



　怒らせた理由がなんであれ、今日から私も生徒会執行部の仕事をしなきゃいけない。有田副会長とも自然と顔を合わせるだろうから、そのときに聞いてみよう。







　放課後。昨日教えてもらった、生徒会室に急ぐ。
「失礼します」
生徒会室の扉をあけると、会長席に座った佑月会長と目があった。

　「遅い。五分遅刻だ」
「ごめんなさい。ホームルームが長引いてしまって……」
「言い訳はいいから、早く席につけ。八条の席はそこだ」
「……はい」

　急いで席に座る。すると、誰かに顔を注視されているのに気づいた。顔をあげると、鋭い瞳と目があった。
「ふーん、君が愛ちゃんをいじめた、八条真白か」