甘すぎ旦那様の溺愛の理由(※ただし旦那様は、冷酷陛下です!?)

 伯爵令嬢ミレシアは、恐れ多すぎる婚約に震えていた。
父が結んできた婚約の相手は、なんと冷酷と謳われている隣国の皇帝陛下だったのだ。
 何かやらかして、殺されてしまう未来しか見えない……。
 不安に思いながらも、隣国へ嫁ぐミレシア。
 そこで待っていたのは、麗しの冷酷皇帝陛下。
 ぞっとするほど美しい顔で、彼はミレシアに言った。
「あなたをずっと待っていました」
「……え?」
「だって、下僕が主を待つのは当然でしょう?」
 下僕。誰が、誰の。
「過去も未来も。永久に俺の主はあなただけ」
「!?!?!?!?!?!?」
 そういって、本当にミレシアの前では冷酷どころか、甘すぎるふるまいをする皇帝ルクシナード。
 果たして、ルクシナードがミレシアを溺愛する理由は――。


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