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お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね?
誕生日
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「まぁ、最終的に小鳥遊先輩に選ばれるのは、私だと信じているけど、朱里ちゃんが、今小鳥遊先輩に選ばれているのは事実。だったら、私たち以外に、先輩のあとを引き継ぐのにふさわしい人間はいないと思って」
え、えええええええええ。副会長って、あの副会長だよね!? 愛梨ちゃんが、パソコンに触れないからその代わりに色々しなきゃっていう……。
私が涙目になって固まっていると、冴木先輩が、ぽん、と私の肩に手をおいた。
「朱里ちゃん。副会長、それは、特に目立つこともないわりに、意外と仕事が多いいばらな道だよ」
ぜ、全然慰めになってないんですけどー!?
「わっ、私たちも全力でサポートするから」
「俺も出来る限り、頑張るよ!」
「僕も小鳥遊先輩を支えます!」
みんなが口々にそういってくれたので、なんとか平静を取り戻した。
うっ、うう。でも、お兄ちゃんや冴木先輩たちのあとを引き継げるのは名誉なことだよね。
「…………ガンバリマス」
「ふっ、あははははは」
三年生なので期末テストがないお兄ちゃんは、今日は風邪を引いてお休みだったので、家に帰って報告すると大笑いした。こんなに笑うお兄ちゃんを見るのは久しぶりだ。
「お兄ちゃん、笑いすぎだよ」
じっとりとした目でお兄ちゃんを見ると、お兄ちゃんは笑いすぎてでた涙を拭いながら、ごめん、ごめんといった。全然ごめんに気持ちがこもってない。
「だって、こんなに面白くて嬉しいことになるなんて思わなかったから」
「……嬉しい?」
「僕たちがやってきたことを朱里たちが引き継いでくれることほど嬉しいことはないよ」
そういって、お兄ちゃんが微笑む。うっ、その笑顔は反則だ。かっこよすぎる。
「あー、笑いすぎたらまた、咳が出てきた」
げほげほと、咳をするお兄ちゃんの背中をさする。
「それにしても、朱里が副会長ねぇ。……ふっ、ふふ」
お兄ちゃんが笑いながら、私の頭を撫でる。
「もう、笑わないでよお兄ちゃん」
笑われたことについては怒りたいけど、お兄ちゃんに頭を撫でられるのが好きな私はどんな顔をしていいかわからず、微妙な顔になった。そんな私をみて、お兄ちゃんはまた、笑った。
冴木先輩から、副会長の極意などを教わっているうちに、二学期は終わった。ちなみに、期末テストは目標点を無事に、越えることができた。嬉しいな。
「朱里、ハッピーバースデー」
クリスマスイブで、私の誕生日に、お兄ちゃんが、腕時計と手袋をくれた。
「ありがとう、お兄ちゃん」
「受験生は、時間管理が大事だからね」
今の私がつけてる腕時計は、何度調整してもちょっと秒針が遅れちゃってたから、嬉しいな。これからは、一秒の差も大事になるし。
「手袋も、ありがとう。手袋も、時計も大事に使わせてもらうね」
「僕が大学に行っても、寒いからって他の男と手を繋がないでね」
そのための手袋なの!?
「そんなことしないよ」
お兄ちゃんが大学に行くまでに私に対する信頼度を回復させなきゃなぁ。
「あっ、そうだお兄ちゃん」
「ん?」
「もうひとつ、欲しいものがあるの」
「いいよ、なにかな?」
お兄ちゃんに耳打ちする。
「そんなの、いつでもいってあげるのに」
「うん、でも、今がいいの」
私がそういうと、お兄ちゃんは咳払いをした。
「ええと、いざ、改めて言おうとすると、照れるけど。……朱里、愛してるよ」
耳元でお兄ちゃんがそっと囁く。
「私も優くんのこと、愛してる」
お兄ちゃんに抱きつくと、もっと強い力で抱き締め返された。──私の十七才の誕生日も、とっても素敵な誕生日になった。
え、えええええええええ。副会長って、あの副会長だよね!? 愛梨ちゃんが、パソコンに触れないからその代わりに色々しなきゃっていう……。
私が涙目になって固まっていると、冴木先輩が、ぽん、と私の肩に手をおいた。
「朱里ちゃん。副会長、それは、特に目立つこともないわりに、意外と仕事が多いいばらな道だよ」
ぜ、全然慰めになってないんですけどー!?
「わっ、私たちも全力でサポートするから」
「俺も出来る限り、頑張るよ!」
「僕も小鳥遊先輩を支えます!」
みんなが口々にそういってくれたので、なんとか平静を取り戻した。
うっ、うう。でも、お兄ちゃんや冴木先輩たちのあとを引き継げるのは名誉なことだよね。
「…………ガンバリマス」
「ふっ、あははははは」
三年生なので期末テストがないお兄ちゃんは、今日は風邪を引いてお休みだったので、家に帰って報告すると大笑いした。こんなに笑うお兄ちゃんを見るのは久しぶりだ。
「お兄ちゃん、笑いすぎだよ」
じっとりとした目でお兄ちゃんを見ると、お兄ちゃんは笑いすぎてでた涙を拭いながら、ごめん、ごめんといった。全然ごめんに気持ちがこもってない。
「だって、こんなに面白くて嬉しいことになるなんて思わなかったから」
「……嬉しい?」
「僕たちがやってきたことを朱里たちが引き継いでくれることほど嬉しいことはないよ」
そういって、お兄ちゃんが微笑む。うっ、その笑顔は反則だ。かっこよすぎる。
「あー、笑いすぎたらまた、咳が出てきた」
げほげほと、咳をするお兄ちゃんの背中をさする。
「それにしても、朱里が副会長ねぇ。……ふっ、ふふ」
お兄ちゃんが笑いながら、私の頭を撫でる。
「もう、笑わないでよお兄ちゃん」
笑われたことについては怒りたいけど、お兄ちゃんに頭を撫でられるのが好きな私はどんな顔をしていいかわからず、微妙な顔になった。そんな私をみて、お兄ちゃんはまた、笑った。
冴木先輩から、副会長の極意などを教わっているうちに、二学期は終わった。ちなみに、期末テストは目標点を無事に、越えることができた。嬉しいな。
「朱里、ハッピーバースデー」
クリスマスイブで、私の誕生日に、お兄ちゃんが、腕時計と手袋をくれた。
「ありがとう、お兄ちゃん」
「受験生は、時間管理が大事だからね」
今の私がつけてる腕時計は、何度調整してもちょっと秒針が遅れちゃってたから、嬉しいな。これからは、一秒の差も大事になるし。
「手袋も、ありがとう。手袋も、時計も大事に使わせてもらうね」
「僕が大学に行っても、寒いからって他の男と手を繋がないでね」
そのための手袋なの!?
「そんなことしないよ」
お兄ちゃんが大学に行くまでに私に対する信頼度を回復させなきゃなぁ。
「あっ、そうだお兄ちゃん」
「ん?」
「もうひとつ、欲しいものがあるの」
「いいよ、なにかな?」
お兄ちゃんに耳打ちする。
「そんなの、いつでもいってあげるのに」
「うん、でも、今がいいの」
私がそういうと、お兄ちゃんは咳払いをした。
「ええと、いざ、改めて言おうとすると、照れるけど。……朱里、愛してるよ」
耳元でお兄ちゃんがそっと囁く。
「私も優くんのこと、愛してる」
お兄ちゃんに抱きつくと、もっと強い力で抱き締め返された。──私の十七才の誕生日も、とっても素敵な誕生日になった。
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