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悩み事
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「うーん」
お兄ちゃん離れをするはずなのに、ここのところ以前のように毎日登下校が一緒だ。これでは、進展するはずの恋も進展しないと思う。どうにかしなきゃ、と思うものの、なかなかいい案が浮かばなかった。
そもそもなんでお兄ちゃんが、わたしと登下校したがるか、というところが問題なんだよね。何でだろう。うんうんと悩みながら考えていると、はっと、思い付いた。
「お兄ちゃんは、心配性なんだ!」
きっと、お兄ちゃんにはいつまでたっても幼い私に見えているに違いない。だから、私が登下校の間に迷子になったり、怪しい人についていったりしないか心配してるんだ。
亮くんと一緒に帰ったときも、お説教されたし、それなら、納得する。
じゃあ、どうしたら。と考えたところで、ひとつの方法を思いついた!
「……で、俺と登下校をすることにしたと」
「はい」
冴木先輩と私たちの家は近い。お兄ちゃん離れができるまでの間だけ、冴木先輩が一緒に登下校してくれたら、お兄ちゃんも安心してくれると思った。だから、冴木先輩に電話で相談してみることにしたのだ。
「……朱里ちゃんのお願いは出来るだけ叶えてあげたいよ。でも、ごめん。俺は自分の命が惜しい」
電話越しにも伝わるほど、冴木先輩の声は酷かった。私と一緒に登下校するって、そんなに、危険なことだったの!?
「それから、これは俺と朱里ちゃんのために言うんだけど、優離れなんて、考えない方がいいと思うよ。とにかく、申し訳ないけど、俺は無理だから!」
──と、そこで電話は切られてしまった。
「どう、しよう……」
一番有力候補の冴木先輩に断られてしまった。
でも、私はもう高校生だし、いつまでもお兄ちゃんにべったり、っていうわけにはいかない。お兄ちゃんは、もうすぐ、運命の恋に落ちるわけだし。そのときに邪魔になりたくはない。
ひとまずは、お兄ちゃんよりも早く起きて、ささっと、家を出るしかないか。
よし、明日から頑張るぞ!
お兄ちゃん離れをするはずなのに、ここのところ以前のように毎日登下校が一緒だ。これでは、進展するはずの恋も進展しないと思う。どうにかしなきゃ、と思うものの、なかなかいい案が浮かばなかった。
そもそもなんでお兄ちゃんが、わたしと登下校したがるか、というところが問題なんだよね。何でだろう。うんうんと悩みながら考えていると、はっと、思い付いた。
「お兄ちゃんは、心配性なんだ!」
きっと、お兄ちゃんにはいつまでたっても幼い私に見えているに違いない。だから、私が登下校の間に迷子になったり、怪しい人についていったりしないか心配してるんだ。
亮くんと一緒に帰ったときも、お説教されたし、それなら、納得する。
じゃあ、どうしたら。と考えたところで、ひとつの方法を思いついた!
「……で、俺と登下校をすることにしたと」
「はい」
冴木先輩と私たちの家は近い。お兄ちゃん離れができるまでの間だけ、冴木先輩が一緒に登下校してくれたら、お兄ちゃんも安心してくれると思った。だから、冴木先輩に電話で相談してみることにしたのだ。
「……朱里ちゃんのお願いは出来るだけ叶えてあげたいよ。でも、ごめん。俺は自分の命が惜しい」
電話越しにも伝わるほど、冴木先輩の声は酷かった。私と一緒に登下校するって、そんなに、危険なことだったの!?
「それから、これは俺と朱里ちゃんのために言うんだけど、優離れなんて、考えない方がいいと思うよ。とにかく、申し訳ないけど、俺は無理だから!」
──と、そこで電話は切られてしまった。
「どう、しよう……」
一番有力候補の冴木先輩に断られてしまった。
でも、私はもう高校生だし、いつまでもお兄ちゃんにべったり、っていうわけにはいかない。お兄ちゃんは、もうすぐ、運命の恋に落ちるわけだし。そのときに邪魔になりたくはない。
ひとまずは、お兄ちゃんよりも早く起きて、ささっと、家を出るしかないか。
よし、明日から頑張るぞ!
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