スーザン·ジョングレア

村暮らしのスーザン·ジョングレア

スーザン·ジョングレアとモリコ、ギルバードは村を流れる小川でボート遊びをしていました。春の日差しが凍てついた大地を溶かすようであった。

茶色の髪に榛色の瞳、どちらかといえば粗末な布地の服を着たスーザン·ジョングレアはボンネット帽子をかぶり、大仰な言い回しで「神よ、大地に感謝を致します」と述べました。モリコはセーターを着ていました。小川は澄み渡った水晶であるかのように輝いていました。

スーザン·ジョングレアはふと思い付くと、モリコとギルバードが乗ったボートに櫂で近づくと、二人がのったボートをひっくり返そうとしました。ところがおあいにくさま、スーザン·ジョングレアが乗ったボートがひっくり返ってしまったのです。スーザン·ジョングレアは横転したボートにしがみつくと、「助けてくれえ」と哀れな声を振り絞りました。モリコとギルバードを乗せたボートが近づくと、ギルバードが櫂を差し出します。スーザン·ジョングレアは櫂にしがみつくと、小川にかかる桟橋にそのまま運ばれて行きました。

モリコとギルバード、スーザン·ジョングレアは焚き火をすることにしました。幸い春の小川は少しばかり温くなっていたのでした。

「こいつぁ、金鳳花だ」

服が乾いて、元気を取り戻したスーザン·ジョングレアが元気よくいいました。色とりどりの花が咲く花畑が少女たちの前に広がっていました。