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番外編その五 狙われた真槍ちゃんVS覚醒した虎熊童子!

第五十話 ゆたかの合体コンボ炸裂!

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真槍ちゃんが三体のモンスターを召喚した瞬間、ゆたかの目つきが変わった。
獲物を前にして、狩りをする野獣と化していた。
たとえどんな犠牲を払ってでも、この内の二体は奪う気だろう。
狙いは言うまでもなく、『幾島童子』と『コマイヌ』だろう。

「ふふん、たとえ相手が雑魚だとしても容赦はしない!
徹底的に叩き潰して、真槍をヤンデレにしてやる!
まずは、『ワイロ』で、『コマイヌ』を味方に付ける。
これで、『コマイヌ』と『エロベア』が揃った!

喰らえ、必殺合体『二匹の愛の巣』!
ここから恐るべき逆転劇が始まるのだ。
必殺カード『次元能力解放』を発動!
二体の攻撃力が上がる!

そして、『広範囲攻撃』で全プレーヤーを攻撃!
神童宗谷の金と幻獣奪い、マモルからは現金を、真槍は二体の幻獣を渡し、再び丸裸になるが良い!
どうだ、このIPETコンボをタップリ味わうが良いわ!」

ゆたかの言う通り、神童宗谷は現金と幻獣『セイレーン』を渡した。

「ちっ、同色のカードが揃わなかったか。
まあ、次で奪い取れば良いか。
マモルの現金も手に入ったし、真槍の幻獣モンスターの二体も手に入れた。
収穫としては十分だな!」

「くっ、すでに同色のカードを揃えつつあるか。
後一つでも揃ったらリーチになってしまう!
なんとしてでも、オレも同色のカードを揃えなければ!
しかし、七天童子のカードでは、コストがかかり過ぎるな。
七人のうち、四人を揃えれば良いわけなのだが……」

オレの隣の真槍ちゃんがヤンデレモードに入っていた。
さすがに、三回連続の丸裸は精神的にヤバかったようだ。
ヤンデレ特有の表情になり、こう喋りかけて来た。
今にも刺されそうな勢いだ!

「ねえ、アタシ、バカなの?
なんで、またフィールドにカードがないの?
戦略が悪いのかしら、それとも手札が悪い?
運がないのかしら、それとも頭が悪いのかしら?
ねえ、答えてよ、マモル君。
ねえ、なんで?」

負けられない勝負の最中にヤンデレに成られても困る。
役に立たない以上、オレに迷惑をかけないでくれ!
そう言いたかったが、さすがに殺されかけてしまうかもしれないのでやめておいた。
真槍ちゃんを正気に戻してくれる奴らが、真槍ちゃんに話し掛ける。

「おやおや、オイラ達のラブラブっぷりに嫉妬中ですか?
全く、また丸裸になってオイラを挑発してくるのか?
真槍は本当に全裸が好きだなぁ!
そのFカップの巨乳をみんなに見せ付けているんじゃないのか?」

「あらあら、ヤッダー。
実は、嫌がっているフリをして、自分で脱いでるんじゃないの?
じゃなきゃ、三回も連続で丸裸なんてあり得ないわよ!
公然猥褻罪だわ、怖いダーリン助けて♡」

「こいつ、嫌らしい体を見せ付けて、全国の男共をアニマルにする気だな?
怪しからん!
オイラが成敗してやるぜ!
脱衣モノポリー勝負にしてみるか?
丸裸になったら一枚脱ぐ!
あっという間に、身も心も丸裸にしてやるぜ!」

「ひっく、煩いわよ、オリジナル共が!
本気でやっても勝てないのよ!
このセクハラ動物共が!
見てなさいよ、ここからはっきり返してやるんだから……」

モノポリーに一発逆転は無いわけでは無いが、さすがに丸裸からの逆転勝利は難しいだろう。
今回は、真槍ちゃんに期待する事はできない。
オレが、このゲームを制し、みんなを解放しなければならない。

そのボスとも言うべき神童宗谷の順番になった。
同色の最強カード『ケルベロス』二体を従えており、超強敵だった。
すでに、『広範囲攻撃』は奴の手元には無いが、『集中攻撃』でゆたかのIPETコンボを奪われれば、ほぼ勝ち目は無い。

オレも七天童子を三体揃えており、残りの『幾島童子』もゆたかのフィールドに出ているが、奪うのは困難を極めるだろう。
やはりオレの必殺コンボが勝利の鍵を握っていた。
まずは、神童宗谷の攻撃を忍ばなければならない。
さもないと、必殺コンボを出す前に勝負が決まってしまう!

「じゃあ、僕のターンだね。どうしようかな?」

神童宗谷は、ドSらしい爽やかな笑顔でそう言った。
こいつ、まさかもう一段階ギアが上がるのか?
今までは、真面目な科学者のフリをしていたが、本性はドSタイプか?
ゆたかは、なんだかんだ言ってもドM、真槍ちゃんに突かれるのを楽しんでいる節がある。
その為、仲間内での最後の詰めは甘い。

「よし、良いカードを引いたよ。
まずは、ゆたかちゃんを血祭りにあげようか?
現金と幻獣カードを溜め込んでいるからね。
『エロベア』と『コマイヌ』のコンビが揃っている以上、油断していたら負ける!」

神童宗谷も二匹の連携の危険性を感じていた。
見た目とアホさ加減に油断しがちだが、ゆたかの勝利に貢献して来た信頼できる仲間だ。
これ以上の真価を発揮させれば、危険な存在になりかねない。
真っ先に叩き潰しておく必要があった。

「まさか、チームプレイごと奪い取る幻のレアカードを手にしたというのか?
この段階で……」

「いや、『洗脳』までは手に入らなかったよ。
でも、『集中攻撃』を引き当てた!
これで、ゆたかちゃんを攻撃する!
二連続でね、これで僕が圧倒的に有利になる。
君の大好きな『幾島童子』は頂いて行くよ!」

「しまった、金が尽きて、私の『幾島童子』が傷物にされてしまう!
Eカップのオッパイが揉まれ、子供まで孕まされてしまう!
名前は、神童奏子か?
なんか、どっかで聞いた事のある名前だな!」

「想像力が豊かだね。
そこまではしないよ。
ただ、甲羅縛りをして、鞭で執拗に叩きまくるだけさ。
私は愚かな豚ですと言わせて、人混みの多い遊園地で一緒に遊ぶだけさ!
彼女も泣いて喜ぶだろう。
もちろん、費用は全て僕が出すよ!」

「なんだ、それだけか!
良かった、全然大した事じゃない。
彼女がいつもやっている事じゃないか!
私とも、裸でデートしてくれたんだよ。

ツンデレだから、表面上は楽しんでないように見えたけど、内心は喜びで満ち溢れていたよ。
私が直接この目で見たからね。
絶対間違いないよ!」

ゆたかと神童宗谷は、オレ達がまだ知らない内容で盛り上がっていた。
大した事をされないと知り、ゆたかはホッと胸を撫で下ろす。
本人からして見たらとんでもない事だが、所詮は一日で終わる罰ゲームだ。
オレは、恐ろしい怪物達と戦っている事を思い知らされた。

(こいつらに、本当に勝てるのだろうか?)

オレは、一抹の不安を抱え始めた。
その予感は的中する。
神童宗谷の三番目のカード『ケーキ』により、『星熊童子』が奪われたのだ。
そして、オレのフィールドには、熱苦しい『ミノタウルス』が出現した。

こいつら、なんで美女カードばっかり奪って行くんだ!
オレは、予想以上の変態達を目の当たりにし、本気でみんなを解放しなければいけない事を再度確認した。
オーガ先生や他の男子生徒はどうでも良いが、女生徒と女性教諭だけは奪還しなければならない。
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