【完結】私は公爵家の娘ですけど義妹は男爵家の娘ですわよ

みちこ

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第3章王女篇

４

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お父様は次の日には、王女様を受け入れる時の条件を陛下に言いに行った

陛下はこれはいい提案だと言って受け入れてくれた。

この条件なら、王女様の態度次第では留学を途中で取りやめて隣国に帰すことも出来る

もしも拒否してきたとしても、この決まりを受け入れられないようなら、留学を許可できないと言うことも出来る

別に無理な要求をしている訳では無い。

他人にお世話になる上で当たり前の要求をしてるにすぎない、

留学な来ても来なくても、あの決まりを守ってくれるなら困ることはない

私達が唯一困る事と言えば、王女様が我が家に滞在する時期に、シャーロットお姉様が出産する時期と被ることかしらね

シャーロットお姉様の出産予定日の1週間前から、私とお母様はデビット兄様のお家に泊まる予定になっている。私が出産のお手伝いで役立つか分からないけど、女手は少しでも多い方がいいって事で私も手伝うことになっている。

だけど王女様が滞在するなら、私はこちらに残らないといけないかしら？

お父様がお母様を裏切ることはないだろうけど、使用人達が居るとはいえ、流石に評判が悪い王女様とお父様を2人にする訳にはいかない

どんな噂を流されるか分からないものね。

使用人が常に一緒に居たって言っても、貴族の中には使用人を空気のように考えてる人もいる。

使用人がその場に居ても、気にせず行為を行う者もいるから、周りの貴族からしたらお父様が不貞行為をしてない証拠にはならない。

お父様の事をよく知ってる人なら、お父様が使用人がいる前でそんな事をしないとわかるけど、お父様を蹴落としたい人や人の悪評を流すのが好きな人からしたら、真実などどうでもいいのよね

やられた側からしたらとんでもない迷惑だけど

お父様の名誉を守る為にも私は残った方がいいわね。

シャーロットお姉様の手伝いを出来ないのは残念だけど、シャーロットお姉様にはお母様が付いてるから問題ないわよね

王女様は年齢通り、1つ下の学年に入ってくるのかしら？

もしもそうなら関わるのは家の中だけになりそうね。

でも王女様は勉強する為じゃなくて、婚約相手を探すために留学してくるのよね。

そしたら王太子の婚約者であるレイチェルさんや、お世話になっている家の娘である私が居るから、私達の学年に入ってくるって可能性もあるのかしら？

もしもそうならAクラスとBクラスどっちになるのかしら？

勉強出来るなら問題なくAクラスに入るでしょうけど、勉強出来ないのにAクラスに入ってきたりしないわよね？

もしも隣国の王女って理由で成績が良くないのにAクラスに入ってきたら、頑張ってAクラスに入ったもの達にとって屈辱でしかないわね。

流石にそんな事をしないわよね。

うちの国の王族だって、成績が悪かったらAクラスには入れないんだから、隣国の王女だからって特別扱いはされないわよね

王女様の事を考えてるせいか、なかなか勉強に集中出来ないわね。

お父様から問題児と聞いてからは、どれぐらいの問題児か気になってしょうがない。

我が家に滞在する訳では無いならここまで気にしないでいいけど、我が家に滞在する限り最低限関わることになる。

相手がどんな人か気になるのは仕方ないわよね

コンコンコンッ

「エレーナお嬢様、ラッセル様がお見えになってます」

「ラッセル様が？今日は会う予定はないのに珍しいわね。客間に居るの？」

「はい」

ラッセル様とはまだ正式に婚約は結んでない。

お互いの事を知ってから婚約した方が良いだろうって話し合った

ラッセル様とは週に2日会っている。

お互いに忙しいから1時間ぐらいしか予定を開けられない時もあるけど、ラッセル様はそれでも私に会いに来てくれる。

私は恋愛にドライな方みたいで、忙しいなら無理して会わなくてもいいと考える方だから、もしもラッセル様が会いに来てくれなかったら、自然消滅していてもおかしくないわね。

基本的に忙しいのは私よりラッセル様の方だから、私の方から会いたいとか言いづらいのよね

ラッセル様が居る客間の前に着いた

ドアが全開になっていて中の様子がよく見える、部屋の中にはラッセル様だけが居るのかと思っていたけど、お父様も何故か居てラッセル様の向かいに座っている

「ラッセル様お待たせしました。お父様も居たんですね」

えっと……、私はお父様の横に座ればいいのよね？

「エレーナどうしたんだ？こっちに座りなさい」

「はい」

「エレーナ嬢、忙しくて中々会いに来れなくてすまない。デビットに午後は休みを貰ったから会いに来てしまった。エレーナ嬢の予定を考えないで来てしまってすまない。もしかして予定があったか？」

「勉強をしていただけなので問題ないですよ。会いに来てくれて嬉しいです」

私達が和やかに話してるとお父様が恨めしそうな顔をしている

「中々会いに来れないって、3日前に会いに来ていただろ。ラッセル殿、私の娘を簡単にはやらないからな」

「お父様………、まだそんなことを言ってるの？」

「エレーナ嬢いいんだよ。公爵様にとって大切な娘を奪う私を、簡単には認められない存在なんだ」

「ラッセル様は優しすぎると思うわ」

お父様は私とラッセル様が家で会う時はなるべく家に居るようにして、2人っきりにしないようにしている。

ラッセル様が私に不埒な行為をする訳ないのに心配しすぎなのよね

父親と言うとのは皆こうなのかしら？

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