【完結】私は公爵家の娘ですけど義妹は男爵家の娘ですわよ

みちこ

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第2章 ざまぁ篇

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「やっと見つけたわ!!こんな所で呑気にお喋りなんていいご身分よね。あんたのせいで、私達家族は大変な思いしてるのに、何であんたとあの女が公爵なんて地位についてるのよ!!」

怒鳴り声をあげてる女を見るけど、昔の面影が無くて最初は全く気づかなかったけど、目の前に居る女は間違いなくアンナだ

「いきなり言い掛かりをつけるなんて、貴女何様のつもりですの?彼女は公爵令嬢ですのよ。無礼にも程がありますわ」

「姉に文句を言って何が悪いのよ!!この女は私たち家族の奴隷なのよ!!私たちより幸せになるなんて許されないわ!!」

「アンナはいつまで経っても変わらないのね。私の事、姉なんて呼ばないでくれる?もうあなたと私は赤の他人なのよ。あなたが姉なんて呼んだら周りに勘違いされるでしょ。あの男と私は他人になったんだから、貴女とも他人になったのよ」

私の発言を聞いて、周りはやっとアンナの正体に気づいたみたいで、こんな所まで来るなんて恥知らずだと周りがコソコソ言い始めた

周りの声が聞こえたアンナは顔を真っ赤にして怒り始めた

「書類上で他人になっただけでしょ!!親子の縁がそんな簡単に切れるわけないんだから、私とお前が姉妹なのも変わらないはずよ。姉妹なんだから、あんたは苦労してる私に援助するべきなのよ!!あんた達親子のせいで私達は貧乏暮しをしないといけなくなったんだから、何で私が国に借金して学校に通わないといけないのよ!!この学校の理事長はあんたの新しいお父さん何でしょ?あんたのお父さんなら私のお父さんでもあるはずなんだから、娘の学費ぐらいタダにしなさいよ!!」

何を言ってるの?

貧乏暮しで頭がおかしくなった?

お父様が私のお父様になったからって、何でアンナの父親になるのよ

「貴女、頭がイカれてますわね。貴女とエリーナさんは他人ですのよ?貴女のお母様とエレーナさんの元お父様が再婚したとしても、貴女とエレーナさんは他人ですわ。一緒に暮らしてる訳でもない、エレーナさんの親権が元お父様の方にあるわけでもない。貴女がエレーナさんの元お父様の義娘でも、エレーナさんと貴女の間に姉妹などと言う繋がりは決してありませんわ。だからエレーナの現在のお父様を、貴女のお父様だと言う変な理屈は通用しませんわ」

アンナは虚ろな目をしてブツブツ何かを言っている

「…さい…るさい…うるさい…うるさい…うるさい!!何も知らないくせに好き勝手言わないで!!この女とこの女の母親のせいで、私とお母様はずっと日陰の存在だったのよ!!やっとお父様と離縁したかと思ったら多額のお金を請求してきて、そのせいで私達は貧乏生活をするしか無かった」

「何も知らないのは貴女よ。お母様は何度もあの男に離縁して欲しいとお願いしていたわ。だけどあの男はお金が入って来なくなることを嫌がって、お母様を手放さなかった。今、貴女達が苦労してるのも、貴女達家族が不正に利用してたお金を返済して貰ってるだけよ。貴女は私達を邪魔者扱いしておきながら、私とお母様の為に渡されてたお金で贅沢していたんだから」

「私は何も悪くない!!知らなかったんだから」

「知らなかったで済まされるなら何も苦労しないわよね。それに今、貴女が苦労してるのは貴女が選んだ結果でしょ?伯父様が教えてくれたもの、貴女には3つの選択権を与えられたって、貴族じゃなくなるけど一派庶民とあまり変わらない生活ができる母方の祖父母に引き取られるか、庶民だけど引き取り手があったら貴族になれる孤児院か、貴族に成れるけど一般庶民より貧しい暮らしになる父親と母親の所に行くか、伯父様は分かりやすく説明したって言ってたわ。その中から両親の元に行くって決めたのは貴女でしょ?」

「そうだけど・・・・、でもこんなに辛いと思わなかったんだもん。せっかく貴族になれるのにわざわざ庶民になるのを選びたくない。それに同じ父親で姉妹なのに何であんただけ幸せになるのよ。私は貧乏男爵家の娘、あんたはお金に苦労しない公爵家の娘だなんて不公正じゃない!!」

そんなの知らないわよ。

恨むなら過去の自分と両親を恨みなさいよ

私とお母様を恨むなんてお門違いにも程があるでしょ

「何度言えばいいの?私と貴女は姉妹ではない。それに貴女の父親が誰かって事は、言ってはいけないと言われてるはずよね?貴族になったんなら決まりは守りなさい」

「何で私がそんな決まりを守らないといけないのよ!!私はお父様の娘で、私とあんたは異母姉妹でしょ。だから私とあんたは姉妹なのよ、だからあんたは妹である私の面倒を見ないといけないのよ」

話にならないわね。

早く先生来ないかしら?

「エレーナ?まだHR終わってないのか?こんな所で揉めてどうした?」

「イワン?何でこんな所にいるの?」

「クラスが離れたから少し話したいと思って、そちらは?」

イワンはアンナの方を見て知り合いか問いかけてきた

アンナは目をキラキラさせてイワンを見ている

何を考えてるのかしら?

気味が悪いわね

「ちょっとした知り合いだけど赤の他人だから気にしなくていいわよ」

「お姉様酷いですわ、赤の他人だなんて、私はお姉様のたった1人の妹でしょ!!」

「妹?エレーナに妹なんて居たか?」

「居ないわよ。お母様もお父様の間にこれから出来る可能性はあるけど、今現在は居ないわよ。」

「そうか?」

イワンは訳が分からないって顔をしているわね。

それはそうよね。

片方は赤の他人って言ってて、片方は妹だと言うんだから

ウンザリしているとやっと先生がやって来た

「アンナ・コリンズ!!なぜお前がここに居る!!入学したばかりで上級生に迷惑をかけるなど、何を考えてるんだ!!」

アンナは先生に引きずられるように何処かに連れていかれる

「嫌!?離して!!痛いじゃない!!私を誰だと思ってるの!!私に乱暴したら理事長が許さないんだからね!!」

最後まで騒がしい子ね。

てか、一目見ただけでもアンナが誰か分かるなんて、先生達の間で要注意人物にでもなってるのかしら?

お父様ならやりそうね

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