【完結】私は公爵家の娘ですけど義妹は男爵家の娘ですわよ

みちこ

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第1章 救出篇

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・・・・・・これが今日から私が暮らす家?

大きすぎない?

小さい頃に公爵家には来たことあるはずだけどあまり覚えてなかったから、改めて見ると流石は公爵家って感じよね

私が今まで住んでた男爵家と比べるのはおかしいのかもしれないけど、どう見てもお城よね

「ティモシー兄様もここに住んでるんだよね?今日から私もお母様とこの家に住むの?」


「この家に実際に住んでるのは当主である父さんと次期当主の兄さん家族だけだな、俺とお祖父様とお祖母様はこの家の奥にある離れに住んでるよ。我が家は代々、当主と次期当主とその家族が本邸に住んで、前当主と当主家族で成人してるけどまだ未婚の者が離れに住んでるんだ。だからエレーナもこれからは離れに住むことになるな」

本邸が大きくて離れが全く見えないわね

だけど何でわざわざ本邸と離れで別々に暮らしてるのかしら?

家族だから一緒に住んでもいいよね?

お祖父様と伯父様は別に仲悪い訳でもないみたいだから、一緒の場所に住んでも問題ないと思うけど?

「ティモシー兄様何でお祖母様達は離れに住んでるの?一緒に住めばいいのに」

「決まりだからな。その事に疑問に思ったこと無かったな。嫁姑問題にならないようにルールを作ったのかもしれないな。兄さんは今は次期当主だけど、兄さんに子供が出来て3年経ったら当主になる。父上たちは当主から降りてこの離れに住むことになるな」

へぇ~、子供が出来てから当主になるんだ。

でも何で子供が出来て3年なのかな?

子育てが大変だからとか?

だったら離れに移らないで、本邸に住んでもらって子育てに協力してもらえばいいよね?

「なんか色々よく分からない決まり事だね。子供が出来て3年後に当主になるとか、引退したら離れに住むとか。一緒に住むのが気まずいなら離れじゃなくて別の所に家を建てればいいのに」

「俺も小さい頃は疑問に思ってたけど、兄さん達や父上とお祖父様を見てて必要な決まり事なんだって理解したよ」

「そうなんだ。理由は私が聞いても問題ない」

「大丈夫だぞ。まずは子供が出来て3年後に当主になるのは、3年間は夫婦で子育てを協力するためだな。乳母や使用人がいるけど出来るだけ夫婦で子育てをさせるためみたいだ。奥さんが初めての出産だからなるべく寄り添うためみたいだな」

公爵家なのに珍しいのかな?

公爵家や侯爵家などは乳母に子育てを任せっきりで、家族の交流が少ない家もあるって聞いたことがあるけど

「引退して離れに移るのは現当主が前当主に頼りきらないためだな。同じ空間に居るとすぐに頼ってしまうから成長に繋がらない。本当に困った時は同じ敷地内にいるから、相談も出来るから手遅れになることもないな。それに本邸には沢山のお客さんが来るから、離れに住んだ方が静かでのんびり出来る。同じ敷地内とはいえそれなりに距離があるから嫁姑問題にもなりづらい」

へぇ~、よく考えられてるな。

確かに当主に困った事の相談に来る人も、その場に色々と実績がある、前当主が居たら現当主より前当主に頼るよね

例え親子でも毎回それされたら不満が募って家族仲が険悪になるかも

ティモシー兄様に家のことを説明されながら本邸に案内された

外から見ても凄かったけど、家の中はもっと凄かった

本邸は人を招くこともあるから、ロビーやお客さんが来た時に見える場所はお金が掛けられてて、流石は公爵家って感じだった

よく知らない絵や壺やアンティークが飾られている

これ間違って汚したり壊したりして弁償したら破産しそう

飾られてる物を観察しながら案内された部屋に入ると、三ヶ月ぶりに会うお母様が居た

「お母様!?何でこんなにやつれてるの!!前回会った時はこんなに酷くなかったのに・・・・・」

私より外に出ることが多かったお母様は見た目が貧相になったら、周りに疑われるかもしれないからと、私よりいい食事をしていたはず

一緒に食事をする時は私に食べ物を譲ってくれていた。

「お帰りなさい。エレーナ助けてくれてありがとうね。貴女が無事でよかったわ。前回あった時と全然違うからビックリさせたわね。あの男とあの男の愛人は私を病死と偽って殺そうとしてたから、1日1食だけしか出されなくなってたのよ」

私が玉の輿にのると思ったから、あの男はお母様を必要なしだと見限ったの?

もしも、お祖父様に助けてもらうのがもう少し遅れてたらもしかしたらお母様は・・・・

絶対に許さない

死刑になんてさせない

死刑にしたら一瞬で苦しみは終わってしまうもの

庶民に落とすのもなしね。

庶民に落ちてもあの男はそれなりに学があるからいい仕事を見つけたら、今までみたいな贅沢な暮らしは出来なくても、一般庶民よりいい暮らしができるはず

そんなの絶対に許さない
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