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第1章 救出篇
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しおりを挟む帰ってから私は久しぶりの外出で疲れてしまい、すぐ寝てしまった
気が付いたら次の日の朝だった
昼ご飯食べないで寝ちゃったな。
今日から本格的に学校生活が始まるのね。
学校での昼ごはんは入学前にまとめて支払ってるから、食べれない何て事がないから助かるわよね。
もしも弁当や学食で頼む度に支払うとかだと困ってたわね
さすがのお父様もお金渡さないなんてことはないだろうけど、貰う度に嫌味言われてたら耐えられないわよね
いつもの味気ないご飯をさっさと食べて、学校に向かうことにした
家の前には既に、馬車が用意されていた。
お父様は入学式だけではなく、学校の登下校も馬車を用意してくれたみたいね。
理由がたとえ私の行動を見張るためだろうけど馬車はありがたいわね
「お嬢様、おはようございます。今日はとても早いですね」
「そうかしら?授業が始まる前に学校の中を探索したいと思って」
「あー、なるほど、知らない場所を探索するのは楽しいですよね」
「今まで外の世界を知らなかったから、余計に楽しいわ。」
「今まで勘違いしてました。お嬢様と奥様は我が儘な方かと思ってました。旦那様が奥様に離縁して欲しいとお願いしても、奥様の実家の力を借りて、離縁できないように圧力をかけてると聞いてました」
「完全な出鱈目ね。お母様は何度もお父様に、離縁して欲しいってお願いしています。そのお願いを跳ね除けてるのはお父様ですわ。その噂を誰から聞きましたか?」
私の面倒をみてるメイドも同じような事を思っているのよね。
何でこんなにお母様が悪く見られてるのか理解できない
私から見て、お母様がお父様に執着してる場面を見たことは無いし
誰かが意図的に流してるとしか思えない
「俺は姉さんから聞きました。だけど姉さんは・・・・・」
御者は凄く言いづらそうに黙り込んだ
お母様や私を悪者にして得するのはあの二人しかいないわよね
「もしかしてお姉さんは、アンナとユリアさんから聞いたのかしら?」
私は確信を持ちながら聞いてみた
「はい。俺の姉さんはアンナ様の専属メイドの1人で、よくアンナ様とユリア様から、奥様とお嬢様の愚痴を聞いてると聞きました。申し訳ありません」
「そうなのね。2人が何のつもりでそんな出鱈目を言ってるか分からないけど、いい加減にして欲しいわね。そんなに私とお母様がこの家に居ることに不満なら、お父様にお願いしてすぐにでも、お母様を離縁するように説得すればいいのに、貴方が謝る必要は無いわ。家族から聞いた話なら疑うはずないもの。それより学校探索の時間が無くなってしまうから学校に向かってちょうだい」
2人がお母様の評判を落としてるのは、自分達の味方を1人でも多く手に入れる為でしょうね
この家の使用人は庶民だから、同じ庶民のユリアが貴族であるあ父様に見初められるなんて、庶民が好きそうなシンデレラストーリーよね
ユリアとアンナに何の疑いもせず信じ込むはずだわ
使用人にとってこの家での出来事は、恋愛ロマンスの劇を見ているようなもの、たとえ少し変だと思っても、自分の理想の結果の為なら、多少のことは目を瞑るわよね
使用人は若い女性が多いから、余計にユリアの味方したいと思う人が多いだろうな
お母様は恋人たちを邪魔する悪役ってところかしら?
くだらないわね。
現実を見て欲しいものだわ。
実際は不倫している最低野郎達なんだから、そんなにお互いが好きならお母様との関係を清算して付き合うべきなのよ
「お嬢様、学校に着きました」
「ありがとう」
「行ってらっしゃいませ」
朝早いせいか、周りに人は少ないわね。
これからもこの時間帯に来ようかしら?
校門には誰もいないけど、机があり机の上には何か紙の束が乗っている
机の隣に看板があり、『学校の案内図です。新入生はご自由にお取りください』って書いてあるわね
案内図があるなんて助かるわね。
学校の探索するのはいいけど、この学校は元々は旧城だから入り組んでる場所もあるだろうし
私が地図を読めるかが問題だけど・・・
地図を見て、今の現在地を確認してみる
ここが校門よね?
とりあえず自分のクラスにカバン置きに行きたいから、
Dクラスは、えっと・・・あっここね。
校舎に入ってすぐの階段で2階に上がって、奥の方にDクラスの教室がある
1年生はみんな2階みたいね
地図でちゃんと確認しながら自分の教室に入った
教室に入ると黒板に大きく席順が書いてある
エレーナ・コリンズは廊下から3列目の5番目ね
席順ってどうやって決まってるのかしら?
名前順でもないみたいだし?
爵位順とか?
まあ、どうでもいっか
学校探索に行ってみよう
この学校かなり広いわね。
立ち入り禁止区まであるのね
何で立ち入り禁止にしてるのかしら?
旧城って事は牢屋もあったのよね?
今はどうしてるのかしら?
そのまま残ってるのかな?
それとも取り壊して別の建物になってるとか?
お城とかによくあるカラクリ部屋とかないのかな?
先輩とかなら知ってるかしら?
もしかして立ち入り禁止区にカラクリ部屋があるのかしら?
探索をしていると前から若い先生が歩いてきた
「早いですね。新入生かな・・・、もしかしてエレーナか?」
「えっと・・・そうですけど貴方は誰ですか?」
見たことある気がするけど誰だか全く思い出せない
誰だったかしら?
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