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第1章 救出篇
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しおりを挟む「はぁ~、アンナを少し甘やかし過ぎたか?」
「ロバート仕方ないわよ。アンナはまだ9歳ですから物事を考えず、自分の感情を優先してしまう年頃ですから、もう少し大きくなったら、ロバートの考えを理解できるように成りますわ」
年齢のせいにしてるけど、あんた達が甘やかしてるせいでしょ。
私は5歳の時から自分の感情を我慢してきたわよ
「そうだな・・・・、アンナも何時かは理解してくれるだろう」
「お父様、入学式に遅れてしまうのでお話はもうよろしいでしょうか?」
「構わん。行け」
「失礼します」
「エレーナさん、お母様が大切だったら余計なことをしてはいけませんよ。この家はいずれはアンナが継ぐことに成るのですから、この家の評判を落とすこともやめて下さいね」
お父様の愛人に釘を刺されたけど、私は黙ったまま礼をして部屋から出た
あの愛人はお父様に愛されてるからって調子乗りすぎね。
この家が成り立ってるのはお母様の実家のお陰なのに、まるで自分がこの家の女主人のように振る舞ってる
お母様の顔を絶対に知らない商人を家に呼び、女主人のフリをして毎週大量に買い物をしている。
呼ばれてる商人は高位貴族の家に呼ばれないような者を選んでるから、お母様の実家にバレることは絶対にない
無駄にずる賢いわよね
お父様と愛人は、私のお母様を苦しめる人達だから、絶対にお祖父様に頼んで地獄に落としてやる
お互いに愛し合ってるなら誰かを犠牲にしないで、自分達の力で幸せに成れば良いのに、何で私とお母様を巻き込むのよ
こんなことをしなければ贅沢な暮しは出来ないかもしれないけど、人並みの幸せは手に入れられたでしょうね
お祖父様と伯父様はお母様を溺愛しているから、この事が分かったら、お父様達は公爵家を敵に回すことになる。
問題はどうやってこの状況を教えるかよね。
当分は学校と家の往復で寄り道なんて許して貰えないだろうから、公爵家に乗り込むことは出来ない
運良くお祖父様に会えたら良いけど、そんな都合の良いことがあるわけない。会える可能性がありそうな伯父様や従兄弟とは、4、5歳の時に会ったきりだから今は顔を全く覚えてない
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今までは学校に通うことだけを考えてたから、通ってからの事は考えてなかったわ。
もしかしてこれからの方が難しい?
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伯父様の仕事も従兄弟の仕事も分からないから、会いに行くには公爵家に行かないといけないし
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