16 / 43
第1章
16
しおりを挟む「イリスちゃん、そろそろ家を出る準備した方がいいわよ」
「えっ!?もうそんな時間ですか?エミリーおば様ありがとうございます」
遅刻しないように慌てて汗を拭いてから服を着替えることにした
忘れ物が無いか鞄の中を確認した。
玄関に行くとアレンおじ様達がわざわざお見送りをしてくれるみたいだ
「イリスちゃんなら合格間違いなしよ。怪我をしないように気を付けるのよ」
「イリス慌てないで落ち着いて試験を受ければ、お前の実力なら何の問題もない」
「イリスちゃん行ってらっしゃい。ご馳走を用意して待ってるからね」
「イリス嬢悔いの残らないように全力で試験に挑むように」
「はい!!行ってきます。いい報告が出来るように頑張ってきます」
ロージャス家から学園まで徒歩10分の距離
学園に向かってると私と同い年ぐらいの子がちらほら見かける。
この中で私と同じ騎士科を受ける子はどれぐらい居るのだろうか?
騎士科の試験で使う剣は、学園で用意されるので持ち物に剣は含まれていない
だから見ただけではどの子が騎士科を目指してるか分からない
周りの子を観察しながら歩いてるとあっという間に学園に着いてしまった
「受験生の皆さん校門を入って下さい。普通科、家政科の方は左に進んで下さい、騎士科の方は右に進んで下さい」
試験会場が違うのね。
試験内容が全く違うから当たり前かしら?
普通科と家政科は筆記試験だけだけど、騎士科は実技試験と筆記試験両方ですものね。
騎士科の筆記試験は学力って言うよりも、マナーをどれぐらい知ってるかって確認みたいですし。
ライト様の話では筆記試験の結果で座学の免除が決まるって言ってたわね。
確かに貴族に今さら、貴族のマナーの座学を受けるのは時間の無駄ですからね
私が受けるとしたら他国のマナー講座ぐらいかしら?
もしも貴族なのに、貴族のマナー講座受ける人が居たら一族の恥になるわよね
元実家ではアリスがマナーの勉強出来ないのだから、私にも絶対勉強させないと、意味不明な理屈で邪魔されてきた。
シイナが両親の目を盗んで教えてくれたけど、シイナは貴族ではないので教えるのに限界もあった
お祖父様とお祖母様に引き取られてから、2人の恥に成らないように必死で勉強してきた。
アリスは今日の試験に来ているのだろうか?
全く勉強してこなかったアリスは大丈夫かしら?
この学園では普通科と家政科でも貴族のマナーの試験はある。
この学園を卒業したものは庶民でも良いところに就職が出来る。
普通科と家政科は入学自体は難しくない。
だけど卒業の資格を貰うのは難しい。
学園独自の卒業基準があるみたいで、それを満たしてないと留年をするか、自主退学をするか選ぶことになる。
厳しい学園と知られてるからここの卒業生は就職には困らない。
ここを卒業できたら庶民でも高収入の職場は保証される
やる気のある庶民には人気の学園だ。
有り難いことにこの学園では庶民や貧乏貴族には奨学金制度がある。
卒業して就職したら返す仕組みだ。
10年間は奨学金制度を頼ることが出来る。
勿論卒業できなくても返さないといけないから、学園に入って自信ないものは1年で断念するものも居る
王宮でも進んでここを卒業した庶民を採用している。
勿論、学園はここ以外にも沢山ある、勉強に自信が無いものは他の学園を選ぶこともある。
古い考えの貴族で女性には、学力は必要ないって考えの家は他の学園を選ばれることが多い
貴族家の次男、三男は進んでここに入る、ここを卒業したら婿養子先に困らないからだ。
騎士科の試験会場に着くと、予想はしてたけど女性はほぼ居ない。
全員集まって10ぐらい居たらいい方だろう。
合格するのは1人、2人ぐらいかな?
試験人数は男女合わせて500人で合格は多くて100人
1年後に残るのは約70人以下かな?
53
お気に入りに追加
9,729
あなたにおすすめの小説
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
巻き戻り令嬢は長生きしたい。二度目の人生はあなた達を愛しません
せいめ
恋愛
「アナ、君と私の婚約を解消することに決まった」
王太子殿下は、今にも泣きそうな顔だった。
「王太子殿下、貴方の婚約者として過ごした時間はとても幸せでした。ありがとうございました。
どうか、隣国の王女殿下とお幸せになって下さいませ。」
「私も君といる時間は幸せだった…。
本当に申し訳ない…。
君の幸せを心から祈っているよ。」
婚約者だった王太子殿下が大好きだった。
しかし国際情勢が不安定になり、隣国との関係を強固にするため、急遽、隣国の王女殿下と王太子殿下との政略結婚をすることが決まり、私との婚約は解消されることになったのだ。
しかし殿下との婚約解消のすぐ後、私は王命で別の婚約者を決められることになる。
新しい婚約者は殿下の側近の公爵令息。その方とは個人的に話をしたことは少なかったが、見目麗しく優秀な方だという印象だった。
婚約期間は異例の短さで、すぐに結婚することになる。きっと殿下の婚姻の前に、元婚約者の私を片付けたかったのだろう。
しかし王命での結婚でありながらも、旦那様は妻の私をとても大切にしてくれた。
少しずつ彼への愛を自覚し始めた時…
貴方に好きな人がいたなんて知らなかった。
王命だから、好きな人を諦めて私と結婚したのね。
愛し合う二人を邪魔してごめんなさい…
そんな時、私は徐々に体調が悪くなり、ついには寝込むようになってしまった。後で知ることになるのだが、私は少しずつ毒を盛られていたのだ。
旦那様は仕事で隣国に行っていて、しばらくは戻らないので頼れないし、毒を盛った犯人が誰なのかも分からない。
そんな私を助けてくれたのは、実家の侯爵家を継ぐ義兄だった…。
毒で自分の死が近いことを悟った私は思った。
今世ではあの人達と関わったことが全ての元凶だった。もし来世があるならば、あの人達とは絶対に関わらない。
それよりも、こんな私を最後まで見捨てることなく面倒を見てくれた義兄には感謝したい。
そして私は死んだはずだった…。
あれ?死んだと思っていたのに、私は生きてる。しかもなぜか10歳の頃に戻っていた。
これはもしかしてやり直しのチャンス?
元々はお転婆で割と自由に育ってきたんだし、あの自分を押し殺した王妃教育とかもうやりたくたい。
よし!殿下や公爵とは今世では関わらないで、平和に長生きするからね!
しかし、私は気付いていなかった。
自分以外にも、一度目の記憶を持つ者がいることに…。
一度目は暗めですが、二度目の人生は明るくしたいです。
誤字脱字、申し訳ありません。
相変わらず緩い設定です。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
【完】前世で種を疑われて処刑されたので、今世では全力で回避します。
112
恋愛
エリザベスは皇太子殿下の子を身籠った。産まれてくる我が子を待ち望んだ。だがある時、殿下に他の男と密通したと疑われ、弁解も虚しく即日処刑された。二十歳の春の事だった。
目覚めると、時を遡っていた。時を遡った以上、自分はやり直しの機会を与えられたのだと思った。皇太子殿下の妃に選ばれ、結ばれ、子を宿したのが運の尽きだった。
死にたくない。あんな最期になりたくない。
そんな未来に決してならないように、生きようと心に決めた。
「君は運命の相手じゃない」と捨てられました。
音無砂月
恋愛
幼い頃から気心知れた中であり、婚約者でもあるディアモンにある日、「君は運命の相手じゃない」と言われて、一方的に婚約破棄される。
ディアモンは獣人で『運命の番』に出会ってしまったのだ。
【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
戻る場所がなくなったようなので別人として生きます
しゃーりん
恋愛
医療院で目が覚めて、新聞を見ると自分が死んだ記事が載っていた。
子爵令嬢だったリアンヌは公爵令息ジョーダンから猛アプローチを受け、結婚していた。
しかし、結婚生活は幸せではなかった。嫌がらせを受ける日々。子供に会えない日々。
そしてとうとう攫われ、襲われ、森に捨てられたらしい。
見つかったという遺体が自分に似ていて死んだと思われたのか、別人とわかっていて死んだことにされたのか。
でももう夫の元に戻る必要はない。そのことにホッとした。
リアンヌは別人として新しい人生を生きることにするというお話です。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる