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しおりを挟む私も魔術師になるの憧れていたんだよね。
魔力は全員が持ってるけど、それを外に魔法として出せるのは極一部。
魔力量が多くても魔法として扱えるわけではない。
私も魔法として魔力を扱うことは出来る、でも魔力量が人より多すぎるせいでコントロールが全く出来ない。
だから魔術師に憧れてたけど断念したんだよね。
学園で通ってる時は宝の持ち腐れって、一部の貴族に馬鹿にされたんだよね。
たぶん僻みだったんだろうけど、私はその言葉に何度も傷付いた。
「ミレイヤなら大丈夫だろ?俺と違って魔法が使えるんだから、危険だと思ったら最大出力で魔法をぶっ放せばいい」
「馬鹿なの!?そんな事をして近くにいる人を巻き込んだらどうするのよ!!もしもそれで怪我をさせたりしたら、私は犯罪者になるじゃん!!」
犯罪者には絶対になりたくないんだけど!!
デニス兄様ってたまにぶっ飛んだことを言うよね。
「問題ないだろ?カイルが派遣される時は同行者は他に居ないんだよ。一緒に仕事をしても足手まといになるだけだから、今は1人で依頼を熟してることが多いらしい。最初にミレイヤの事を説明したら、カイルなら対処出来るはずだから」
「それって秘書として私が居たら邪魔なんじゃないの?」
「一緒に依頼をするのが邪魔なだけで、同行するぐらいなら問題ないと思うぞ?本人もそろそろちゃんとした秘書が欲しいって愚痴ってたからな」
何でも1人でやれる魔術師に秘書って必要なの?
塔の魔術師の秘書って見習いみたいなもので、ちょっとした手助けをしたり、一緒に仕事を行う部下みたいなものだよね?
自分一人で処理をするなら秘書は要らなくない?
「本当に秘書が必要?デニス兄様の話を聞いてる感じだと、別に秘書が要らなそうだよね?魔術師の秘書って他の仕事の秘書と役割違うでしょ?」
「それがカイルが求めてる秘書は、他の魔術師が求めてる秘書と違うんだよ」
「どういうこと?」
私は何をさせられるの?
天才の思考回路は理解できないことが多いから、何をやらされるのか不安なんだけど
「カイルは極端に人付き合いが苦手なんだよ。依頼で人と関わることが多い、依頼人に直接説明して貰う機会も多いらしいけど、カイルはそれが苦痛になってるみたいなんだよな」
カイル•ネヴィルはコミュ症ってこと?
確かにそういう人には、依頼人に直接話を聞くなんて難題かも。
「秘書に依頼人に話を聞いて欲しいってこと?」
「そう言うことだな。それと自分が研究したものを資料として残して欲しいみたいだ。カイルは研究は大好きだけど、研究の結果を論文にしたり、資料にするのに興味がない。興味がないことはやりたがらないんだ」
すごい自由人だ。
それでも許されてるってことだよね?
いや………、許されてるのかな?
結局は書類として残さないといけないから、秘書にそれを全て丸投げするってことだよね?
「ノートに綺麗に纏めたりするのを好きだから全然良いけど、質問したらちゃんと返事してもらえる?研究結果だけ渡されて放置されたら困るんだけど………」
流石に間違ったままにするわけにはいかないから、質問することは度々あるはず。
その度に無視されてたら心が折れる。
「それは大丈夫だと思うぞ。不特定多数ならあいつも逃げるかもしれないが、1人だけならあいつだって我慢できるはずだから。しかも相手は俺の妹だからな」
確かに赤の他人と親友の妹なら、親友の妹のほうが親しみ持てるよね。
カイル•ネヴィルが本当にデニス兄様を親友だと思ってるならだけど、こんな相談をしてるから特別ではあるのかな?
「近い内に会わせるから、どうするかは会ってから決めろよ。ミレイヤだって仕事が見つからいい機会かもしれないだろ?」
「そうだね。じゃあお願いしようかな?」
「おう!!」
何でデニス兄様があんなに喜んでるの?
私が親友の秘書になるのがそんなに嬉しい?
よく考えたら、私が男性が多い職場に面接に行くたびに嫌がってたような?
恋人が出来ることを心配してた?
私だって恋人の1人が居てもおかしくない年頃なんだけど………
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