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「カーラお母様、本当にメアリーが愛人になれなんて言ったのですか?メアリーはまだ12歳ですよ?聞き間違いではないのですか?相手の方は何歳の方なんですか?仕事で来たのなら結構な年配ではないのですか?」

「この話が信じられないのは分かるわ。私も耳を疑いましたから、相手の方は20歳の方よ。とても優秀な方みたいで引き継ぎのために上司の方と一緒に来た方みたいなの。」

メアリーは8歳も上の方に愛人になれなんて言ったの!?

あの子は何を考えてるの!!

仮にも次期王妃と言われてるのに国の恥に成ることを他国の方に言うなんて、ピエールお父様が急遽相手の要望を叶えてるってことは我が国にとってと大事な客人ってことよね?

メアリーとジョージ様はもう終わったわね。

「急だけど明後日歓迎パーティとして、我が家で夜会を開催するから貴女も準備しておいて頂戴ね」

「何か手伝えることはありますか?カーラお母様だけでは大変でしょうから手伝いますわ。」

「ありがとうね。優しい娘が居て私は幸せ者ね。なら招待状の手続きを手伝ってくれる?招待する数が多いのに時間がなくて焦ってたのよ」

そう言いながらカーラお母様は私を抱き締めながら頭をナデナデしてくれた。

カーラお母様からの愛情を噛み締めながら、お兄様も早く一緒に住んで家族としての幸せを味わって欲しいと願ってしまう。

お兄様は今年18歳だから恥ずかしいって思うかしら?

照れながらもカーラお母様やピエールお父様に甘えるお兄様も見てみたい気がする

お兄様とまた一緒に暮らせる日が待ち遠しい、あの家で唯一私の味方で居てくれたお兄様が幸せに過ごせる日が早く来ればいいのにな

辺りが暗くなってからピエールお父様がお客さんを連れて帰ってきた

「いらっしゃいませ。ピエールの妻カーラと申します。この子は私達の娘のイリナです」

カーラお母様に紹介されてお辞儀をする

「急に泊まることになり申し訳ない。クリス・ウォードです。5日間お世話になります。」

「ウォード家と言えば隣国の侯爵家だったかしら?こんなに優秀な息子さんが居たらご両親も自慢の息子でしょうね。お部屋の準備をしてますからゆっくりしてくださいませ。今日は色々あってお疲れでしょう、お食事はどうしますか?お部屋で食べることも出来ますよ?」

「お気遣いありがとうございます、仕事を持ち帰ってるので部屋で食べさせていただきます。明日皆さんにご予定がなかったら是非ご一緒させてください」

「明日ご一緒に出来るの楽しみにしてますわ。イリナお部屋に案内して差し上げて」

「はい、ウォード様こちらになります。マイクお荷物をお持ちしてあげて」

「イリナ嬢ありがとう」

「構いませんよ。それに少しお話ししたいことがあったので丁度よかったです。」

ウォード様の方を見ると不思議そうな顔をしている。

分からなくて当たり前よね。

「お話しとは?」

「お部屋の方でお話しさせていただきます。勿論執事も一緒なので安心してください」

「そんな心配なんてしてないさ。イリナ嬢が礼儀正しい令嬢なのは少し一緒に居ただけでも分かるから」

ウォード様は少し話しただけでもすごく優しい方ってことは直ぐに分かった、そんな方を怒らせるなんてメアリーは馬鹿にも程がある。

私が公爵家の養子になったとは言え姉妹にはかわりない、あんな子が妹なんて恥ずかしい

今回の事反省してくれればいいけどメアリーが反省するわけないわよね
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