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しおりを挟む王太子の婚約者なんてなりたくない。
この前会ったけど我が儘で性格悪い人だったもの
見た目は絵本に出てくる王子様みたいだったけど、性格があんなのだと幻滅するだけよ。
少し話したけど頭もあまり良くなさそうだし、メアリーみたいに頭の中お花畑って感じだったし
「イリナ、父上達にもう期待何てするな、虚しくなるだけだ。誕生日プレゼントはお祖父様達が用意してくれるさ。母上達もあまりメアリーを甘やかすなよ、いずれメアリーは伯父さんの所の養子になってあとを継ぐんだろ」
お父様のお兄さんである伯父さんは公爵家の人で子供が居ないので、メアリーが成人したら養子に入って跡を継ぐことになってる
でも今のままのメアリーでは跡継ぎになるのは到底無理な話だ。
お父様とお母様はメアリーが領地経営出来なくても、メアリーが優秀な男性を婿に貰いその相手にさせれば良いと思ってるみたいだ。
伯父さん達は赤の他人に領地を任せたくないから、私達の家から養子に貰うって言ってるのに何を考えてるのだろうか?
今日は買い物の後はレストランでご飯を食べる予定だったけど、メアリーが大泣きして暴れまわって髪型とドレスを汚してしまったので、レストランに行かず家に帰ることになってしまった。
年に1度の私の誕生日なのにメアリーの我が儘のせいで全て台無しになった。
ぶち壊したメアリーが反省したり謝罪するならまだ許せたかもしれないけど、本人はどこ吹く風、馬車ではお兄様と私の向かいの席で両親に挟まれて座り2人にべったり甘えている。
これじゃあどっちが主役か分からないわ。
しばらくして家に着き、家に入ると使用人達が並んで出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ。お食事に行かれなかった様子ですが食事の用意いたしますか?」
「頼む」
「時間があまりないので簡単な物になりますがご了承ください」
「構わない。急にすまないなよろしく頼む」
「畏まりました。イリナお嬢様、王太子様からのプレゼントが届きましたのでお部屋に置いてあります」
「ジョージ様から?ありがとう」
自分の部屋に入るとテーブルに小さい箱と小さい花束があった
花束は私が好きな白い薔薇で出来ていた。
もう1つのプレゼントは何かしら?
箱を開けると髪を束ねる水色のレースのリボンだった
綺麗なリボンに見とれてると、部屋にお母様とメアリーが入ってきた
「イリナ入るわよ。ジョージ様のプレゼントは何でしたの?」
「お母様、白い薔薇の花束と水色のレースのリボンでした。とても素敵なものを頂きました」
そう言ってお母様達に見せると、メアリーは王太子様からのプレゼントをジーっと見つめているのを見て嫌な予感がした。
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